第10話(克哉と将範と祐史の場合)~感謝の気持ちの大切さ~(*^^*)
克哉と将範と祐史の3人は仲がいい。気の合う者同士仕事帰りに申し合わせ落ち合っては日頃の仕事上のストレスを落とし友情を深め合っているようである。現代社会で生きてゆく限り様々なストレスから逃れることは困難であるけれども気の合う仲間同士楽しく集い合っては馬鹿を言い合い親交を深めながら互いに切磋琢磨連鎖して繋がって良い刺激を受け合うことで長期に渡り良好な交友関係を維持出来るものであるようだ。3人が3人共未だに独身の身で優雅な独身生活を謳歌していることもそうした親しい友好関係に貢献しているようである。この日も親しい友人同士誘い合い集い合っては美味しい料理と美酒に舌鼓を打ちつつ途切れぬ愉快な会話に楽しさを見出しているようだった。将範「あれだよな。何故結婚しないの?みたいな質問もこの年になると段々言われなくなって気が楽なんだけれどもついせんだっても凄~く久しぶりにそう言った類いの質問に偶然ブツカっちまって面食らっちゃったよ。」克哉「へ~?どんな?」将範「最近のね。40代の独身男ってのはね。恋活もしなければ婚活もしない!するのはトンカツだけだって!!」祐史「え?!あ~ははは。そりゃ面白いや!言い当ててるよ!座布団1枚!」克哉「ホント上手い上手い。感心しちゃうよ。」将範「あのね~!あなた達!感心してる場合じゃないでしょ~が。ホント笑い事じゃないって。俺達、全然モテないわけじゃないだろ~に。失礼千万だよ。」克哉「はははは。まあ、そう怒るなって。言いたいヤツには言わせておけよ。」祐史「そうだよ。克ちゃんの言う通り。言いたいヤツには言わせておけばいいって。」将範「でもさ~。俺、悔しいんだよ。」祐史「気持ちはわかる。将ちゃんなんて、本当はいいヤツでモテんのに自ら誇示したり偉そうに自慢げに話さないからそうした実情をよく知らないんだろうよ。」将範「そう?」祐史「そうだよ。将ちゃんが人間的にいいヤツだってことわかってるヤツはワカってんだからそれでいいじゃない。」将範「そう?」克哉「そうだよ。うわべだけで人を判断し人間の良さを知ろうともせず人のことを直ぐ悪く言うヤツって~のに限って碌なヤツがいないって。大体さ。男ってのは口が重くあるべきなんだよ。口が軽いのは話にならないって俺想うもん。」将範「そりゃ~そうだよな。でもね。結婚してないってだけで世の中から偏屈に観られるのはホント俺、口惜しいよ。」祐史「わかるよ。でもね。そう言うような世の中であるわけなんだから仕方ないよ。無論俺達…結婚したくないってわけじゃないだろ?結婚に対してだって悲観的でも楽観的でもない。せんだってもさ。何不自由なく裕福な家庭に生まれ育ったまだ独り身のボンボンがさ。こう愚痴ってた。生きるのがこんなに辛いなんてわからなかった!生きるのがこんなに難しいなんて思わなかった!って。でね。俺こう言ったの。世の中には色んな境遇の人間が生きてんだよって。生まれてすぐ両親と別れ別れになったり死別したり施設にお世話になる人間だっているって。」克哉「ホントそうだよな。」祐史「大体が大体さ。人の悪口を軽々しく直ぐに口にするヤツって感謝の気持ちが足りないんだと想う。そう言うヤツに限って素直さが不足してて自分の非を認め人に対し頭を下げることをしなくて感謝の気持ちそのものを文字や言葉にして表に表わすのを苦手にしているように想うんだ。」克哉「ホント、ソレ言えてるわ。」祐史「そうだろ?」克哉「俺もそう言ったこと時々感じる時あるよ。仕事してると仕事先なんかでそう言ったことに直面することもあるしさ。」祐史「そうでしょ?感謝の気持ちの有る無しってのは本来未婚か既婚かなんかに関係なく結婚の有無に関係ないことだと俺は想うけれどね。」将範「そりゃそうでしょ。無関係に決まってるさ。ただね。いまだ結婚しないでいる未婚者にとって体裁が悪く片身が狭いのは未来を担う社会の宝である子供達を養育していないのとパートナーとなる人間を保持していないことでしょ?結婚生活や家庭生活を持続出来ない欠陥人間に観られがちになるのは俺凄く悔しいんだ。」克哉「気持ち凄くわかるよ。だったら俺達だって逆に言いたいよな。俺達未婚者に言わせると結婚した連中だって家裁で言い争うような醜いカップルもいるし結婚離婚を繰り返す人間だっているだろうが!って。ホント大目に見てよって言いたい。」祐史「ホントそうだよね。既婚者より再再婚のほうがマシ!みたいな観られようじゃ辟易しちゃうよ。随分じゃん!って想う。」将範「ホント随分だよな。もうそこまで来ちゃうと馬鹿馬鹿しく思えて来て笑えちゃうよ。ははははって感じ。」克哉「なんだなんだ?最初に愚痴ってたヤツが笑ってんじゃん。めでたし、めでたし!だな。」将範「ありがとね!こうして笑えるのは君達のお陰!」祐史「それはお互い様。ま、笑いは人生にとって必要だって。2人には長生きして欲しい。」将範「何だか祐ちゃん。年上の彼女か姉貴みたいだな。」祐史「そう?たまには年上もいいものよ。」克哉「そうそう。将ちゃんは若い子が好きだけど今の20代の子は♪別れたら~次のひと~♪だもん。」祐史「上手いこと言うね。俺は正統派だから♪別れても~好きなひと~♪だな。」将範「ははは。俺、先日、年下の子に言われたばかり。」克哉「何て?」将範「結婚した方がいいですよって。未婚者の男性より既婚者の男性のほうが長生きするらしいですよ!って。」克哉「ウッホ。」祐史「1本やられた?」克哉「やられました。」祐史「あははは!面白れ~!」将範「いいじゃん!気にしなくたって!言いたいヤツには言わせておけば!」克哉「あっそれ!俺が最初に言った言葉だぜ!」祐史「俺だって言った。」「あ~はははは。」今夜もまた楽しい会話が弾んでいるようである。(ジ・エンド)夏至を過ぎました。梅雨末期の時期には集中豪雨に見舞われることがございます。どちら様も大雨にはどうぞお気をつけ下さいネ。ご健康と安全を心よりお祈りしております。(*^^*)