補助金をもらうには
補正予算が組まれたとはいえ、役所はやっぱり補助金を出したくないんだと思った。 そういえば亡き父が義足を作るのに、申請をしてもなんだかんだと理由をつけたり、用意する書類もあれもこれもで車いすでようやく遠くの窓口まで行って長時間待って話しても足の悪いことも自分のせいだろう、というように嫌みをたっぷり言われて、結局ダメで・・・ってなことを言ってたっけ。 税金で予算を組んで支給するものだから、何でもかんでも、ってわけにいかないことはわかる。確かに不正受給ってニュースも聞くし。けど、どうも上からの物言いをする人には反感を覚える。あの復興担当相がまさにそうだったけど。あ、話がそれました、耐震補強工事の助成金の件です。 業者を決めるにあたって、今一度役所に助成金のことを確認しておこうと電話をすると 「今資料をとりだしてみましたが、お宅の場合はまず道路幅の問題があるのでこちらの是正のため、後退が必要になります」それはわかってる。だからセットバックをすることについて念書を提出してある。「加えて、防火地域の建物であるため、準耐火建築物の要件を満たす必要があります」なんですって?初耳ですが!?耐火工事も一緒にしないと助成金が受けられないってこと?????「そうです」って。 私はそんなこと、ひとことも聞いていませんでした。 じゃ、役所から指定された施工業者の方には連絡がいってたってこと?でも、少なくとも手元に来た見積もりには、耐火建材や工事についてはなんにも触れられていなかったし。耐震診断をしてくれた建築士さんも何にも言ってなかった。どちらもセットバックを含めた設計通りの耐震補強工事をすれば助成金は受けられる、って言ってたのに。 何にも聞いてない、そのことはどこかに連絡してるのか、と確認するとなんと 施工業者にも建築士にも連絡してない、誰にも連絡はしていないんだと。そんな・・・もし、たまたま今日 私が連絡をせずにいて助成金をもらおうとA社へ工事依頼をして、セットバックを含めた個人的には不必要な工事までしたうえで、条件に見合わず対象外ってことで助成金を受給できず!そんなことになったってこと??恐ろしい。なんでそんな大事なことをひとこと連絡してくれないんだろう。 それに、そもそもこの耐震補強の助成金、出すつもりがあるの??って思った。耐震工事をするときに、現状の建築基準法に見合うような建物になるよう一緒に工事をしないと対象にならないと言われてた。このことだけであっても、昔の建物だもの、うちのように後退が必要だと言われたり建ぺい率の関係で建物を小さくするように言われるケースが多くて、実際に助成金をもらって工事をする人はかなり少なくなるって話を、以前建築士さんに聞いていた。さらに防火地域の基準まで満たすようになんて言われたら一体何のための助成金なの?その工事をするための工事費がかさみ助成金を少しくらいもらったって何の意味もない!ってことになるでしょう。 助成金は何のためにあるのか。震災が起きた時に建物の倒壊を防ぐため震災時の人的被害や混乱を少なくし、街の安全を確保し、緊急車両の通行を妨げるような状態にならないようにするためではないの?こんなことをしていたら診断はしたけど、実際の工事に踏み切れないって人が続出ってことになってしまうでしょう。 建築士さんに報告をすると、驚いてた。けど「ももみやさんもですか」とも言われた。他の現場でも耐火工事を条件に持ち出され、助成金を受けられない人がいるんですって。 なんか変だ!この助成金制度。世の中、なんか変なことが続いてるぞ。