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メイちゃんの散歩道

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2009.10.15
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昨日、本屋さんで「地頭を鍛えるフェルミ推定ノート」という本を買いました。

なんだか難しい話みたいですが、簡単に言うと、例えば「日本の玉ねぎ年間消費量は何トンか?」というような、「いきなりそんな事を聞かれても、想像すらつかないよ…」という問題に対し,アプローチ設定を行いモデル化をして答えを出すという話です

まだ,なんだか分からないですよね。
アプローチ設定とは,例えば上の例で言えば,

年間総消費量=1人当たりの1日玉ねぎ摂取量*365日*総人口+食品以外の年間玉ねぎ消費量

というように,問題の答えを導く式を考えることです
基本的にはほとんどの問題が1人当たりとか1世帯あたりとか単位面積当たりとかのいわゆる「単価」と「数量」の掛け算になりますね

次に,じゃあ1人当たりの1日玉ねぎ摂取量をどう求めるかという因子を「モデル化」して行きます

ちょっと試しにやってみますね

日本の総人口を1億2,000万人として男女同数とします
男性の玉ねぎ摂取量は年代で差がないと仮定して,1週間に玉ねぎ1/4個を加熱処理された食品で摂取し,これを60gとします。非加熱つまりはサラダ等としての摂取量を1週間当たり10gとすると,1日当たりの総玉ねぎ摂取量は10g/日となりますので,これを男性総人口の6000万人で掛けて,更に365日を掛けます。結果,男性の年間玉ねぎ消費量は約22万トンになります
女性は20~50代で上記消費量より1.5倍多く摂取し,この年代が女性総人口の6割とすると,女性の場合は総平均で男性より,1日摂取量が1.3倍高いことになるので,22万トン*1.3=約29万トンとなります
人の食用以外で利用される玉ねぎを,食用消費量の2割程度あるだろうと仮定すると,この総量は(22+29)*0.2=約10万トン

以上のモデル化により,日本における玉ねぎ年間消費量は22+29+10=約60万トンという結果になります

こうやって,アプローチ設定とモデル化によって答えを出すのは,必ずしも正解を求めている訳ではなく,設問に対して"思考停止"せずに頭を働かせることを繰り返していくことで"地頭力"が高まるということを書いている訳です
モデル化は適当に「仮に・・・」と置くのではなく,誰かに説明した時に"説得力"があるモデルを作成するのがポイントですね

でも,答えが分かるものは,一応検証をします
こういう設問はYahooとかGoogleで「玉ねぎ年間消費量」っと”検索”・・・で正解がすぐ分かりますね

正解は1人当たり年間約10kg, だから日本の年間総消費量は約120万トン

あらら,推定より実際の消費量は約2倍でしたね
平均して1日1人当たり約27g
こんなに食べている実感がないので,もしかすると食用以外の利用がもっと多かったのかも・・・でもいいんです。正解を求めることが目的ではないのだから
(日本人はアメリカ人の2倍近く玉ねぎを消費しているらしいです・・・)

もちろん,正解が探せない設問もこのフェルミ推定で考えることできますね

例えば「日本には"駐車禁止"の看板は何枚あるか?」とか・・・
日本の総面積を都市部と非都市部に分けて単位面積あたりの看板数をモデル化していけばいいのかな?

 

この本を作ったのは「東大ケーススタディ研究会」と称する学生たちなんですが,テーマを頭のトレーニングということに絞って分かりやすく書いているので,良くできていると思います。モデル化なども,ほら僕らこんな難しいことやってるんだぜという部分がないところがgoodですね。

ただ,個人的にちょっとどうなのと思う部分も・・・

彼ら「コンサルティング会社就職希望」らしいのです

私もBCG, PWC, IBMBCS, McKinsey等々いろんな人と付き合いがありましたが,ろくなもんじゃないですよ・・・・それに,大学を出て,実業を知らずしてコンサルだなんて・・・・

でも,会社というものは,そういうろくでもないところに大金を払うことを知っているからこそコンサルを選ぶというのなら,それはそれで賢い?


現役東大生が書いた地頭を鍛えるフェルミ推定ノート

 


コンサルティングの悪魔コンサルティングの悪魔―日本企業を食い荒らす騙しの手口

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Last updated  2009.10.15 23:33:13
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