|
全て
| カテゴリ未分類
| Since football is "football"
| The account of watching football games
| Sports Business
| Others
| W杯2006
| World Sports Information
| J League
| Baseball
| Basketball
| MY Badminton & Soccer
テーマ:サッカーあれこれ(20135)
私はかつて中村俊輔が大嫌いだった。
彼はファンタジスタと呼ばれる。どんな人でも魅了されるようなファンタスティックなプレイを、特にFKにおいて時折見せてくれる。2002年に彼が代表から外れたときに日本は大騒ぎになり、トルシエは大いに叩かれた。どうしてそんなに上手い選手を外さなければならないのか、トルシエは頭がおかしいのではないか、そんな声を世論は占めた。 でも、私はこのときのトルシエを「英断」だと今も信じている。なぜなら当時の中村は、チームの一員としてはあまりにわがままな存在に見えたからだ。 自分がボールを持つとキープ力やパスセンスをいかんなく発揮するのだが、自分がチームの中心にならないとこれは成り立たない。しかもチームの中のパスの流れをしばしば止めて、「ブレーカー状態」になっていた。でも、キックの精度だけは非凡。こういう選手が中心にいるチームというのは人気が出やすいのが常だが、結局その選手の調子一つでチームの戦績も大きく左右されたり、チームの戦績は意外に芳しくなくなる。例えばリバウドがいたときのFCバルセロナがそれまでに比べて優勝から遠ざかってしまったのが似た例だ(バルサの勝敗をあまり気にしていなかった当時の私はリバウドのプレイが楽しみだったが…)。 それから脱却するには、チームの中でのプレイ、特にボールを持たない守備や攻撃のプレイが重要になってくる。私は以前、ゴールを決めたかはともかくとして、それが出来るか出来ないかを彼への評価軸において数試合見たが、その結果は「だめだこりゃ」だった。いや、試合によっては五輪など、そういう動きを見せるときもあるのだが続かなかったのだ。 こういう選手は監督からの好みもはっきりと分かれる。トルシエをはじめ、チームとしての動きを重視する監督からは俊輔は嫌われやすい(Fマリノスにおいても彼は監督によって外されたりしていた)。そして、そんなトルシエのやりたいことを私なりに感じて理解した結果、「俊輔タイプなんかいるか!!!」という結論になるのである。 彼は「小山の大将」が適しているが、日本代表ではそんなのは要らなかった。 こんなデータがある。 中田と中村、98年のW杯予選以降代表でゴールを決めた試合の勝敗である。 中田 7勝0分0敗 中村 6勝4分1敗 (全体 59勝29分31敗) 仮にこれだけで見てみると、中田のゴールが確実に勝利に結びつく一方、中村のゴールは全体と比較してもあまり5割くらいという勝率に影響していないことが見える。(ただし、中田は最近ゴール自体決めていなかったりするが) さて、ジーコというのは好むタイプの選手がトルシエとは大きく変わる。彼はあくまでポゼッションサッカーを好むので、ダイナモタイプ(今でいう今野のような)でもこれが出来ない選手は選ばない。そして危険を最大限回避して取れるときに攻めることが戦術となる。(よく初期にインタビューで言っていたことだ。しかし、この前のブラジルなんか、本当にそのまんまジーコの理想だった)。そういった戦術だから、俊輔なんかモロに好まれるタイプである。 正直、私は今も時々それにいらだっている。俊輔は今でもやはり「ブレーカー」になりそうなのだが、でも、それがジーコのやりたいことなら…という感じだったりするのである。そして、彼を脅かす存在がないのも事実だし、以前よりははるかにボールのない部分での動きは増えている。ゴールに関しても文句はいえない。これだけの存在は日本ではやはり貴重なのだ、と思う。 とにかく、コンフェデを見て認識したことは結局は彼がこの一年で更に成長して幅の利いたプレイに磨きをかけて欲しいということ。FKだけ頑張ればいいわけではない、もっと他にも流れの中でいろいろやってみたい、それは「靴の国」では無理だ、だから彼はスペインに行きたがっている、と思いたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.06.27 17:03:48
コメント(0) | コメントを書く
[The account of watching football games] カテゴリの最新記事
|
|