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2009年05月16日
カテゴリ：范逸臣
昨年公開された台湾映画『海角七號』は興行収入2億台湾元（約6億6000万円）を上げる大ヒット映画となっている。
【ストーリー】 歌手を夢見て一旦は台北まで出て行った阿嘉（范逸臣）は夢破れて故郷の台湾南端の恒春半島で、交通事故にあった叔父の代わりとして郵便配達をしていた。ある日、恒春半島で日本人歌手（中孝介）によるビーチ・コンサートが予定される。島の住民の強い要望により、前座を務めることになった地元住民によるバンド、それは、阿嘉を中心に結成されたのバンドだった。メンバーは10代の子供から80代の年寄りまで、セールスマンもいれば、お巡りさんいる。また、バンドのマネージャーを担当するのは、日本人女性の友子（田中千絵）と「不揃いバンド」だった。 阿嘉はバンドの練習にいそしむ中、郵便配達の仕事も続けていた。そんな日の中、阿嘉は自分が担当する郵便物の中に「海角七號」と日本統治時代の住所が書かれた宛名不明の７通の手紙を発見する。その手紙に興味をもった阿嘉は、不法にもその封を切って開けてしまう。そこには、1945年の日本敗戦後、日本へと引揚げていった日本人教師（中孝介）と台湾に置きざりにされた恋人の台湾人少女、日本名友子（梁文音）とのラブストーリーがあった。 この映画、日本でも話題となった。同時に、主演のひとり中孝介が歌う森山直太郎作曲の『花』は日本のみならず、台湾や中華圏で話題となった。 一方、主演の范逸臣Fan4 Yi4che2は歌手デビュー当時とは、がらりとイメージを変えて、映画初主演を果たしている。また、劇中でバンドのヴォーカルを演じ歌を歌い、映画のエンディング曲『國境之南』も歌っている。 今回は、映画『海角七號』にまつわる、そんな２曲を同時に紹介します。  花/ 中孝介もしもあなたが 雨に濡れ 言い訳さえも できないほどに 何かに深く 傷付いたなら せめて私は 手を結び 風に綻ぶ 花になりたい もしもあなたの 夢破れ 行き先のない 日々は暮れゆき 信じることさえできなくなれば せめて私が 声にして 明日に揺蕩(たゆた)う 歌をうたおう 花のように 花のように ただそこに咲くだけで 美しくあれ 人はみな 人はみな 大地を強く踏みしめて それぞれの花 心に宿す 例えこの身が 果てるとも 戦(そよ)ぐ島風 願いに染まれ 花のように 花のように ただ風に揺れるだけの この生命 人と人 また 人と人 紡ぐ時代に身をまかせ それぞれの実が 撓わなればと 花のように 花のように ただそこに咲くだけで 美しくあれ 人は今 人は今 大地を強く踏みしめて それぞれの花 心に宿す 大地を強く踏みしめて それぞれの花 心に宿す 国境之南/范逸臣如果海会説話 如果風愛上砂 如果有些想念遺忘在某个長假 我会[耳令]听浪花 譲風吹過頭髪 任記憶里的愛情在時間潮汐里喧嘩 非得等春天遠了 夏天才近了 我是在回首時終於[小董]得 当陽光再次回到那 飄着雨的国境之南 我会試着把 那一年的故事 再接下去説完 当陽光再次離開那 太晴朗的国境之南 [ｲ尓]会不会把 [ｲ尓]曾帯走的愛 在告別前用微笑全帰還 海很藍 星光燦爛 我仍空着我的臂弯 天很寛 在我独自唱歌的夜晩 請原諒我的愛 訴説得太緩慢 当陽光再次回到那 飄着雨的国境之南 我会試着把 那一年的故事 再接下去説完 当陽光再次離開那 太晴朗的国境之南 [ｲ尓]会不会把 [ｲ尓]曾帯走的愛 在告別前用微笑全帰還   中孝介/あたりこうすけ1980年7月13日生まれ、鹿児島県奄美大島名瀬市（現・奄美市名瀬）出身。同じ奄美大島出身の元ちとせに感化され、1997年からシマ唄を独学で学びはじめる。翌年、5月に開催された第19回奄美民謡大賞に初出場し、努力賞を受賞。2000年には奄美民謡大賞で新人賞、日本民謡協会奄美連合大会で総合優勝をしている。その後、インディーズから4枚のシマ唄のアルバムと1枚のポップスのミニアルバムをリリース。琉球大学法文学部人間科学科地理人類学専攻社会人類学コース卒業後の2006年にエピックレコードジャパンより、シングル『それぞれに』でメジャーデビュー。その後、各ラジオ局でパワープレイを獲得した。また、同年11月には中華圏（台湾、香港、中国大陸）でアルバムを先行リリース。台湾のYahoo!ミュージックチャート（日本・韓国）で初登場1位を獲得。本国で実績のない日本人アーティストが海外でデビュー1位を飾るのは極めて異例なことだった。さらに、香港芸能界の重鎮、劉徳華が彼の楽曲をカバーしさらに注目を浴びる。また、2007年にリリースした第2弾シングルには、上海の女性シンガー韓雪とのデュエット曲『言葉はいらない』を収録している。   范逸臣【Fan4 Yi4che2】/ヴァン1978年11月3日生まれ、本名は范祐臣。台湾先住民族の阿美族の血を引く。阿美族語名は、林納斯。アマチャア時代から台中の有名パブで演奏して人気を集め、その評判は台北にまで届きレコード会社と契約し、2002年にアルバム『Van』でメジャーデビュー。同アルバムに収録された韓国映画『My Sassy Girl（我的野蛮女友/猟奇的な彼女）』の主題歌『I believe』で人気沸騰。主演した韓国女優チャ・テヒョンも彼の甘い歌声にいたく感動し、中国語バージョンをマスターしたとか。昨年公開された台湾映画『海角七號』は、初主演映画。 お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
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