ロシアのネット・ショッピング
今回は、ペテルブルクの旅行社のサイトでアパートメント・ホテルを予約でき、ビザ申請に必要な書類もメール添付のPDFファイルで送られてきて、渡航手続きが拍子抜けするほど簡単でした。一体ロシアはどうしたのだろうか。そんなことを思いつつ、地元の友人とネフスキー大通りの書店「ドーム・クニーギ」で待ち合わせて、「お茶を飲みにいく前に、 ここで買いたい本がある」と言うと、「この店は高いのよ。 事前にネットで検索すればよかったのに」Amazonみたいなサイトで注文するってこと?「そうなじゃなくて、 本のタイトルを適当に打ち込んでみたら、 どの店でいくらで売ってるか出てくるから。 それで、安い店に行って買うの」日本と違い、ロシアでは書籍が自由価格なので書店によって値段が違うのは知っていました。それゆえ、以前は出版社に電話する人がいましたが、ネット検索で探すのがよいと言われたのは初めての気がするなぁ。別の日には、地元の男性がこう言いました。「日本製品って素晴らしいよ。 うちの娘のオムツでも、 日本製のパンパースが一番いい。 だけど今は日本のメーカーでも 中国で生産することが多いから、 本物の“メイド・イン・ジャパン”を 手に入れるのが大変なんだ。 それで、ネットで検索すると 本物の日本製品をどこの店で売っているかを 紹介しているサイトがあるから、 それを見て買い物に行くんだよ」むむ、やっぱりネット検索なんだ。「自動車も、トヨタが ロシアの工場で作ってるものではなく、 本当に日本で生産してるもののほうが 品質がよいから、 ネットで買ったんだよ、 20,000ドルで!」えっ、20,000ドルのお買い物もネット・ショッピングですか!(20,000ドル=約170万円。円高だな…)先だって、反プーチンの抗議集会があったことをテレビ局は政府からの統制で報道しなかったのに、ネット上では詳細に伝えられたのでけっきょく皆が知るところとなり、ロシア国民は怒り心頭、という記事を読みました。(もっとも、テレビを情報統制しておきながら ネットをコントロールしないロシアは、 中国あたりと比べると実に大雑把で、 むしろ愛すべきような気もするのですが…)どうやら、政治的なことから生活に関わることまで、ネット上の情報への信頼感が浸透しているようです。ロシアの旅行社がネット上でビジネスを展開するのももはや当たり前で、何ら驚くことではないのかもしれません。でも、昔のことを知っていると、やっぱり驚くんですよ!