解ってたまるか!
劇団四季の「解ってたまるか!」を鑑賞した。初演時は不入りだったそうです。今は事件を知る人も少ないでのでわかりずらいでしょう。劇場型事件のはしりでしょうか、金嬉老事件がモデル。台詞に憲法の前文だったか条文が、出てきた。1幕は今でもよく見る騒動起こした役所や企業の偉い人が揃って頭下げて謝罪する場面で笑わせる。現実の事件とは違い東京のホテルのスィートルームが舞台。主人公村木もびしっと黒のスーツで決めている。振り付け家でもある加藤さんが演じるでかっこいい。前科者の子供として差別受けたという話になってる。最近のドラマ「砂の器」でも国から隔離、断種や堕胎等のむごい差別された病気とは設定できないのがちょっと歯がゆい。本当にあった重大な差別なので。舞台装置もスタイリシュ。歪んだ社会を印象ずける。新聞記者、評論家、映画監督などごますり状態の文化人や会情勢を風刺する芝居。当時人質の方たちも次第に親近感?抱いたようです。ここでも女性の方が強かった。その方たちの人生が見えてきます。結末は現実とは違います。今図書館で原作リクエスト中。原作の方が笑えるとも聞いた。サド侯爵夫人鑑賞したときもおかげで原作や澁澤龍彦の「三島由紀夫おぼえがき」や橋本治の『「三島由紀夫」とはなにものだったか』読むことが出来たので楽しみ。解ってたまるか! キャストスタッフ. 作=福田恆存. スタッフ. 演出, 浅利慶太. 装置, 土屋茂昭. 照明, 吉井澄雄. 照明助手, 紫藤正樹. 衣裳, 小林巨和. キャスト. 村木明男(ライフル魔), 加藤敬二 ... ■金嬉老事件 1968(昭和43)年2月、静岡県清水市(現静岡市)で、暴力団幹部ら2人をライフル銃で射殺した金嬉老元受刑者が、静岡県川根本町の寸又峡温泉で13人を人質に立てこもった事件。金元受刑者は籠城(ろうじょう)中、報道陣に民族差別体験などを語り、その様子が大々的に報道された。75年に最高裁で無期懲役が確定したが99年、異例の措置で韓国に帰国。2000年、交際相手の夫を殺害しようとした殺人未遂の疑いで逮捕された。加藤さんインタビューやればやるほどむずかしくなる実は事件現場となった静岡・寸又峡(すまたきょう)の旅館「ふじみ屋」にも行ってきた。実際に人質にされたおかみさんに事情を話し、泊まりがけで当時の話を聞いたという。 「ダイナマイトを外のパトカーに投げるよう命令されたそうで、『あまりの恐怖で、怖いという言葉が当てはまらない』などとずっとお話ししてくれました浅利・福田対談