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カテゴリ:米のコト
今日、6月24日は、
日本で2番目に作付面積の大きな品種、”ひとめぼれ”がデビューした日。 ちなみに日本一の品種は、先のメルマガ連載でもご好評いただきました品種。 奇跡の米、コシヒカリです。 今では、この二つの米は、全国どこのスーパーにも並んでいる、人気の二大ブランドです。 しかしこのベストセラーとなっている二つのお米の生い立ちはひどいものでした。 ひとめぼれは東の大横綱といわれたササニシキの産地、 宮城県の古川農業試験場で生まれました。 当初、宮城の農家は、ササニシキ作りに誇りを持っており、ひとめぼれには冷たかった。 ”あんなふざけた名前の米はつくらないよ” ”ササニシキの方がぜんぜん味がいい” ”コシヒカリのコピーだ” 当初、ひとめぼれを栽培する農家は少なかった。 しかし、1993年に東北地方を大冷害が襲いかかります。 ササニシキは大きなダメージを受けてしまいます。 しかし、ひとめぼれは、ほぼ無傷で生き残りました。 このことがきっかけとなり、翌年から、いっきにひとめぼれは宮城県の大地に 広がってゆきます。 ”ひとめぼれ”という名前は全国一般公募で38000通の中から選ばれた名前です。 応募条件は、 1、6文字以内であること。 2、地域性がないこと。 特に2番目の条件の、”地域性がないこと”がポイントです。 ササニシキの後継品種としてリリースする以上、 全国一位の座を、生まれたときから期待されていた品種だったからです。 先行する、コシヒカリ【(越光)つまり越後(新潟県)が光り輝くと言う意味。】 あきたこまち【秋田小町】を抜いて、 全国的に親しまれるお米を目指すとの強い意志があったのです。 もともとコシヒカリ登場前は、ササニシキが圧倒的な日本一品種だったからです。 全国から38000通の応募があったが ”ひとめぼれ”という名前を書いて応募してきた人は、一人だけだった。 その応募者は、宮城県古川市の男性だった。 この米の生まれた古川農業試験場のある町の人だった。 偶然だった。 わたしは、今、メルマガで”キララ397”という北海道のお米の物語を書いている。 誰かが言っていた。 ”奇跡”と呼ばれるぐらいの大品種に育つ米は、あんがい始まりは悲惨で暗い。 だけれど、”偶然”とか”目に見えない力”によって、するするとドラマをつくりながら 駆け上ってゆく不思議な傾向がある。と お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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