カフェ感

以前、


ニューズウイーク誌に、ヨーロッパで一番の資産家は。。。


プラダでもダイムラーベンツのトップでもなく、


IKEA( イケア）のトップだと書かれていた。


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。




わたしは、



寒いのが苦手なのに。。。地球の北の方が好きだ。


シアトル、ニューヨーク、ストックホルム、サンクトペテルブルグ。。。


だから第二外国語もスウェーデン語だったし、住んでるところも日本の東北地方。




北欧の好きな私としては、



IKEA( イケア）とH＆Mが日本の人々に喜ばれているニュースを見ると


自分の会社でもないのにうれしくなってしまう。


でも、


日本には


家具ならニトリ、服ならユニクロという良い会社があるので、


そう簡単には勝たせてはくれないだろう。





IKEA( イケア）のトップ、


イングヴァル・カンプラートさんのエピソードを一つ紹介したい。



イケアは、トヨタやウォルマートよりケチで有名な会社だ。


節税技術は世界一。


イケアは２兆円以上の売り上げを誇る大企業ですが、株式は公開していない。


持ち株会社はオランダにあり、実戦部隊はスウェーデン、


イケアのファイナンス部門はベルギーにあり、会社のトップはスイスで暮らしている。





イケアドイツの自己資本比率は、わずか０．２パーセントしかない。


残りの９９．８パーセントはすべて借り入れである。


もっとも、


その借り入れは外部からのものではなく、自社グループの金融子会社からのものだ。



だからイケアのトップは、


銀行に頭を下げることはないのだ。



以前、イケアのCOOが、あまりの安月給に嫌気がさして、


ホームデポ（アメリカ一番のホームセンター）にヘッドハンティングされてしまった話が


経済紙にでていたほどだ。




イケアのトップで創業者のイングヴァルさんは、


以前、ロンドンで講演をおこなった


彼は会場まで地下鉄で行った。


そして、


イングヴァルさんの服装は。。。どうみても近所のスーパーで買ったような服。。。


センスのカケラも。。。



彼は、講演の冒頭。。。


”みなさん、今日、わたしはここまで地下鉄で来ました。


　お得な割引切符があったので、ずいぶんと安く来ることが出来ましたよ！”






どうしてイケアのトップは、ケチを演出しているのか？



以前、彼がフォーブズ誌に語った話によると、


”多くの人々の暮らし（イケアは家具屋さん）の役に立つことが、


　自分の使命（仕事）だと考えております。


　でも多くの人々の役に立つには、


　彼らが何をのぞんでいるのかを知らなくてはなりません。（顧客ニーズ）



　そのためには、


　できる限り、”普通の人々”のそばにいなくてはならないのです。



　彼らと同じ心を持つことが大切なのです。”




彼はヨーロッパで一番の資産家ですが、


歩いていけるところはバスにも乗らない。


バスにも乗らないことで、大勢の顧客ニーズにシンクロし、


結果としてヨーロッパ一番の資産家となった男である。



でも、


わたしは彼がケチを演出している理由は、もっと別なところにあると思う。


わたしが一番イケアに敬服するものは、



デザインではない。


マーケティングでもない。


ファイナンスでもない。



クライシス・マネジメントの凄さだ。