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Edinburghの雲

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2007.04.17
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去年の暮れのパリ旅行の帰り
長男ノヒツジ(通称仙人)の暮らすロンドンに立ち寄り
一応美術史専攻のノヒツジを解説者に、ロンドンのギャラリーめぐりをしました

その際 National Galleryで見たこの1枚の絵
私にとって、この旅一番印象に残った1枚です

the

The Execution of Lady Jane Grey

今にも首をはねられようとしているこの純白の乙女は
当時まだ16歳
1554年のことです。
その名 Jane Gray

彼女は 例の奥さんトッカエヒッカエしたヘンリー8世の兄弟の孫

彼女が幼い時は
同じ世代だった 後のエリザベス女王1世と一緒に
ヘンリー8世の最後の奥さんのもとで 教育を受けたこともあります。

ああーそれなのに、それなのに

ヘンリー8世が亡くなり
その長男のエドワード6世が 16歳で早世した後(体が弱かったのよ)

その後を継ぐべき エリザベス女王の姉の メアリー

(注!スコットランド女王のメアリーではないよ。王室って同じ名前付け過ぎ!!)

この跡継ぎのメアリーに 後を継がせてなるものか!
と、陰謀を企てた悪いやつ!
これが 前王の摂政ノーザンバランド公爵ジョン・ダッドリー
彼は プロテスタントの代表のような人物
そして 跡継ぎとされたメアリーは ガチガチのカトリック

ダッドリーは 彼が推し進めていたイギリスのプロテスタント化の破綻を恐れて
自分の息子にこの16歳のJaneを嫁がせ
一挙に彼女を女王にもちあげたわけです。

彼女は自分が結婚させられたことさえ
気がつかなかったのではないかという説さえあるほど
全ては極秘裏に 進められていたそうな

急いてはことを仕損ずる

9日後
結局次王のメアリー一派に一網打尽にされて
全員ロンドン塔へ連行され

この場で処刑となりました

tower of london

中央の丸いシンボルのあるあたりが処刑場だったと思われています

Jane 時に16歳

9日間女王と呼ばれています

当時はまだ
斧で首を落とされる時代

処刑の前に 改宗をすれば つまりカトリックになれば
助けるぞ、といわれますが
彼女は頑として 受け入れず
どうどうと死んでいったといわれています。

亡くなった後は
ロンドン塔の中にある教会の地下に
他の処刑者と一緒に放り込まれるように
埋葬されています。

16歳といえば
わがいとしの愛娘かおっとと同じ年

当時の16歳は もっと大人であったのでしょうが
王によって 命がこんなにも軽く
左右される時代でなければ
きっと 聡明な素晴らしい女性として
一生を送ることが出来たでしょう

いい世の中をつくることが
私たち大人の使命ですねー

うんうん!私もかおっとのために
頑張んなくちゃ!(何に頑張るの? まずは身近な片づけからかなショック

ちなみに
夏目漱石も 著作「ロンドン塔」のなかで
このJaneに触れています





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最終更新日  2007.04.17 20:01:31
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