テーマ:本当にあった怖い話(5)
カテゴリ:怖い話
これで、この話を書くのは何度目だろう? 3度目だ・・・昨日も今日も話を書いてアップしようとすると 突然画面が切り替わって回復不可能になってしまうのだ。 もう、放り出そうかとも思ったけれど、最後の話をアップしないわけのもいかない ので、また始めから書いています(ノ_・。)。 書くたびに読みやすくなるならまだいいけど、どうもそううまくは、いかないようです。 翌日、わたしたちは珍しく机に向かって勉強をしていました。 わたしの隣には同級生Aが座っていて、背後には上級生と同級生Bが反対向きに座っていました。 わたしは教科書を開いていましたが、時間ばかりが気になってまったく頭に入りませんでした。 どうやらみんなも勉強しているフリをしているようでした。 昨日はお母様に集団催眠と言われてそんな風にも思ったけれど、よく考えてみると腑に落ちないような気がしました。 でも、お母様の言うとおりならもう何も起きないはず。 時間だ。 わたしの頭の中ではジョーズのあの音楽が鳴り響いていました。 どきどきしているうちに10時を少し過ぎました。 何も起きませんでした。 や、やった~~! みんな時間が過ぎるのを待ちわびていたのでしょう。 イスのままくるっと振り向いて一斉にしゃべり始めました。 さっきまでの静けさがウソのよう・・・。 上級生:「やっぱりお母様のおっしゃったとおりだったわね。」 同級生A:「はぁ~~よかったあぁ」 同級生B:「ホントね~もうドキドキしてたわ」 わたし:「もう安心だね~」 わたしたちはうれしさのあまりいつのまにか手を繋いで輪になって踊っていました。 (〃^∇^)ノわぁい♪やった~~♪やった~~♪ でも、そんなわたしたちの笑顔がいっぺんで消えるような声が・・・ 音ではなくて声・・・這うような唸るような太い声が今度は壁からではなく 部屋の中心から聞こえたのです。 わたしが聞いたのは男の声でした。 他の人は野太い女性の声だったと言いました。 ぐおおおおおお うおおおおおおおお わたしたちは叫び声を発するより前に、われ先にドアに向かって駆け出しました。 何かがいる!この部屋にいる! 扉を必死で開けようとしました。 扉を押したり引いたりガチャガチャがちゃがちゃ・・・ でも、どうしても開きません。 何やってるのよバカ!早く開けなさいよ! やってるわよボケ!開かないのよ! 部屋の中は阿鼻叫喚、罵詈雑言の嵐です。 冷静になればすぐに開いたのかもしれません。 でも、パニックになって常軌を逸した女子高生4人の中にあなたは入ったことがありますか? ぎゃああああ ひいいいい わあああああ もう恥も外聞もなく大騒ぎです。 そんな騒ぎに驚いて他の部屋の子たちがやってきました。 「うるさいよ。なにやってんのそこ!」 「開けて!ドアを開けて!」わたしたちは必死で助けを求めました。 すると・・・隣人は普通にドアを開けて入ってきました。 「開いてるじゃん・・・バッカじゃないの」 あんたたち頭がおかしいんじゃないの?毎日毎日・・・ 隣人に責められてわたしたちは今までのことを話しました。 「ふ~~ん。じゃあさエクソシストをやろうよ」 ある女の子が言い出しました。 (´・ω・`)エェ~ そんなことできるの? エクソシストっていうのは悪魔祓いとか悪霊払いのことです。 もちろんそんなこと一介の高校生にできるはずがありません。 でも、その時は何でもいいからとにかくアレをなんとかして欲しかったのです。 隣人は聖書を持ちどこからもってきたのか聖水をみんなにふりかけました。 聖水というのは真っ赤なウソで本当はただの水だったのかもしれません。 わたしたちも聖書を持って、にわか信者になってお祈りをしました。 普段は教会に行っても居眠りをしているようなエセ信者のわたしたちの願いを神様が聞いてくれるかどうかはわかりませんでしたが、必死でお願いしました。 この部屋にいる悪霊を消してくださいって・・・。 まさに困ったときの神頼みっていうやつですわね。 ありがたいことにその後は、もう何事もなく過ぎました。 お祈りが効いたんでしょうか・・? そして幸いにも次の週から夏休みで、わたしたちは一時的にでも この寮を離れることができました。 実家に帰ってからは何事もなく、楽しく過ごすことができました。 でも、やっぱり世の中はそんなに甘くはありませんでした。 寮に帰ってきたわたしたちを待っていたのは、お母様の訃報でした。 夏休みには生徒は全員実家に帰りますが、舎監はそうではありません。 もちろん、舎監にも夏休みがあるのですが、お母様は独身で身寄りもなかったので、夏の間も寮の自分の部屋に一人でいたようです。 寮内を見回っていたのでしょうか? お母様は3階の廊下、わたしたちの部屋のそばに横たわっていたそうです。 お母様からしばらく連絡がないのを不審に思った他の寮の舎監が、 お母様の遺体を発見したのです。 お母様は病死だったということですが、くわしいことは生徒には伝えられませんでした。 身寄りのないお母様の葬儀を夏休みの間にひっそりと学校が行ったそうです。 確かにお母様はご高齢でしたので、病気で亡くなってもおかしくないかもしれません。 でも、わたしたちは、アレにお母様が殺されたのではないかと思いました。 わたしたちはもうこの寮に住んでいたくなかったので、たとえもう何事もなかったとしてもここから出て行くことにしました。 わたしと同級生Aは学校の近くの下宿に移り住み、同級生Bは当時札幌で働いていたお姉さんといっしょに住むことになりました。 でも、上級生はあんなことがあったのにも関わらず、あの部屋に留まることになりました。 その後なにも起こらなくなったので、もともと楽天的だった彼女は集団催眠説を信じていたようです。 もちろん、彼女が一人であの部屋に残ったわけではありません。 わたしたちの退寮と同時に、4月に寮に入れなかった生徒たちがすぐに空きを埋めたからです。 わたしたちが出て行った後は何事も起こらなかったようでした。 その後怪しい音や声を聞いたというような話はありませんでした。 やっぱりあれはヒステリックになったわたしたちの幻聴だったのかもしれないと 思うようになりました。 でも・・・
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