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テーマ:洋楽(3359)
カテゴリ:ジェフ・ベック解説
ゼア・アンド・バック
BLOW BY BLOW,WIREDに続くインスト路線の集大成。 テクノファンクのリフ鉄人ヤン・ハマーの手になる、フックの強い曲が3曲続くのでアルバムの印象がかなり良いが、前2作に比べるとサウンドのお行儀が良くなり、ピーン!と張り詰めた緊張感がイマイチかなあ、という気もする。 ハマーのおかげでベーシストモー・フォスターの影が薄くなりすぎているところもやや残念。 5,6あたりもうちょっと煮詰まっていればなあ・・。でもとにかくのっけのトップ3曲が良すぎる!!もうこのアルバムなしには生きていけません。 ★★★★☆ 1.Star Cycle ワイヤードからそのまま連続したようなサウンド。なんてカッコいいリフなんだ! ヤンハマーがドラムやってるところがな~。ロールがすこし「しどろもどろ」になるぞ!なんでサイモン・フィリップスという優秀なドラマーがいるのにもったいないではないか(まあ、やらせろやらせろと言われて仕方なくでしょうな)。 2.Too Much To Lose このナンバーも、なんといってもリフが素晴らしい。 ドラムは本当にサイモン・フィリップスなのか? なんだか愚直でパワーない・・「病み上がりのカール・パーマー」ではないのか・・。 3.You Never Know この曲が一番好きだ。ワイヤードの2曲目、Come Dancingにも似ている。 今でも頭の中で鳴り響いている(朝から晩までなのだ)。 ファンキーなリフだけで延々ぐいぐいと聴かせてしまう。このテのノリはベック、好みなのか気持ちよさそうに弾きまくっている。 4.The Pump ここでちょっと息抜き、お茶でも飲みながらさまざまに変化するギターの音色を楽しもう。とくに後半のハイポジションのオトは気持ちイイ!! 5.El Becko マハビシュヌ・オーケストラにも通じるスケール感のあるイントロ。 トニー・ハイマスのピアノが素晴らしい。 なのになぜ・・・君は歯をくいしばり♪~じゃなくて(トシだな)突如ベック・オラに移行し、その後カシオペア状に変化し、矢鱈大げさに終わる。 キュウイ~ンというギターサウンドは美味しいが、これはアルバムの完成度のためにも入れてほしくなかった。 6.The Golden Road アンニュイなムード漂うナンバー。 この曲を聴いているといつもよそ事を延々考えてしまい、7のドラムでハッ!とする。 7.Space Boogie サイモン・フィリップス祭り。 7/8のリズムなのでドラムも折り返しで半拍抜いている。 バスドラのスピード、パワーは相変わらずだが、ちょっと漫然と暴れているようにも聞こえる。 オカズに計算された意外性がないのがこのヒトに不満なところだ。 もうちょっとルーディメントを使ったエスプリあるフレーズを聞きたいところ。 中盤のピアノは、いきなりフリージャズに突入したかのよう。 そうそう、ヤン・ハマーのイントロ、ビリーコブハムのSPECTRUMに入っているQUADRANT4を思い出したぜ。あ、全部似てる??? 8.The Final Peace またもや音色聴かせ系。 一瞬、BLOW BY BLOWかと思いませんでしたか? この曲はキーボの作る空間の雰囲気も実にいい。 まずは最後をおだやかに後味よく〆めるにはぴったり。エンディングの最後の一音までいい。 おやすみなさ~い。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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