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カテゴリ:live talks
ハードコアスーパースター
なんてタイトルを付けてしまいましたが、実際ハードコアのスーパースターでしたよ彼らは。 というかいきなり身も蓋もない告白をすると、個人的にハードコアってボクの中ではそれほど入れ込んでいるジャンルではない。CONVERGEとかDILLINGERとか、凄さは伝わるケド、聴いていて心地よいところまで昇華できないというか。 もっとぶっちゃけるとケッコウ全部同じに聞こえる(ファンの方失礼) そんなスタンスなんで、ボクの中ではかなりグッと惹きつけるものがない限り、このジャンルにはちょっと入りづらい。 まわりくどくなったけど、そこでHATEBREEDですよ。当然ながら彼らにはその“グッ”があったわけdeath。正直、最新作Supremacyを出すまでは、そこまで入れ込んではいなかったんだけど、このアルバムはすごかった。PANTERAにも通じる鉄球で攻撃されるような音の硬さと、強靱なリフ、適度にちりばめられているシンガロングパート。さらには30分そこそこで一気に駆け抜けてしまうSLAYER並みのテンションにヤラレタ。ちなみに昨年の個人的アルバムランキング5位です。 そのアルバムスリーヴに書かれたvo.の内なる葛藤の吐露がまた強烈だった。誰にでもあるような葛藤とは思いつつ、こういうハードコアバンドがアルバムのスリーヴにガッツりこういう文章を書いてしまうセンスに脱帽。そんなことを入れられたあとにぶちかまされる屈強な楽曲群は、歌詞も含めて説得力が抜群。“己を信じろ”的なメッセージソングって、自分が納得できるか出来ないかでそのバンドに対する評価が天と地ほどの差になると思うんだけど、HATEBREEDはまさに天。ついていきます~ってなもんですよ。あとはSOULFLYのMax Cavaleraにも同じ感情を抱いてます。 それではようやくライヴレポ開始。会場はクアトロ。ロッカー少ない代表会場だ。会社上がりだったけど、しっかり着替えて、ロッカーは駅のを使って会場に到着。なかなかの客入りだ。懸念してた“What's your job?”ガイジンももれなくいらっしゃいました。 で、まず、暴れるかじっくり観るかの選択を迫られるわけですが、今回は後者を選択。フロアからひとつ上がった段の全体が見渡せる位置に陣取りました。 今回の前座は2つ。LOYAL TO THE GRAVEとFC FIVE。前者はINDEPENDENCE-Dの時にメンバー急病でキャンセルしたバンドだ。これはストレートハードコア。演奏はうまかったケド、vo.の無意味に繰り返されるジャンプと、曲毎に繰り出されるテキトーなMCに興醒め。後者は前者よりキャッチーな要素が入っていて、客に歌わせる(というか叫ばせる)パートが多くあった。見た目は学祭に出てるようなあんちゃんみたいな感じだけど、個人的にはこっちの方が好き。ただvo.のキーキー声は若干鼻についた。でも両者共にしっかりシンガロングしてるファンはいて、日本のハードコアシーンも(小規模かも知れないけど)存在していることが確認できた。日本のバンドがこういう外タレの前座で出てきてケッコウ耳にするのは“日本のバンドもいいのがいっぱいいるから聞いてくれ”という主張。コレ、本当なんだろうし、日本のシーンって小さいんだろうけど頑張って欲しいね。個人的には日本のバンドにまで手が回りまへん。 ということで本家登場。大阪、東京初日と、セットを若干いじっている情報は得ていたが、この日は一発目から変えてきた。To The Thresholdでの幕開けだ。 このバンドは、ライヴでハズレがないイメージを持っていたケドその通りだった。一曲目で分かったよ。貫禄が違う。前の2バンドとの比較になっちゃうけど、ハードコアっていうとデス系にも似てvo.ががなり立てるタイプが多いから何を言ってるか分からないことが多い。その 点HATEBREEDのvo.は非常にクリアで、シャウトしつつもしっかり言葉を伝えているという感じ。やはり彼らの存在感は他とはひと味もふた味も違うことをこの時点で感じてしまった。 その後はニューアルバムの曲を中心にどんどん繰り出していく。一曲が短いからサクサクと進んでく。 モッシュレポ。遠目で見てたケド、サークル自体は大きかったもののガイジンがいた割には危険度はそれほどでもなかったかな。ガツガツザクザクのミドルテンポの曲も多い彼らだから、モッシュはちょい難しいのかも。でもやっぱピット内の人間はかなり酸欠状態がきつかったらしい。あとダイヴはひっきりなしに出てた。客席左一段上のカウンターみたいなのがあるとこから飛び込んだ輩がいたのはビックリしたな。左後ろは飛び込まれる方は予測不能だろ~。以上モッシュレポ終わり。 個人的に好きだったSpitting Venomも高速でやってくれて嬉しかった。フロア的にはイマイチの盛り上がりだった感じがしたけど、この曲のSpit! Spit!! すぴぃ~~~っと!!!ってサイコーのシャウトポイントだよ。 あとは恥ずかしながら1st未購入だったので判別できず。何曲かはやったみたいです。レア曲やったのでしょうかね。 それにしても終始安定したプレイを続けているメンバーの中やはり目がいくのがvo.のJemey。一言で言っちゃうと、余裕綽々なんdeath。ずーっとダイヴで前まで転がってきた客と握手は繰り返してたし、ジャンプのタイミングとかはここぞということころでしかしなくて、あとは基本的にノシノシ右から左へ闊歩してるだけ。それでいて、しっかりアルバム通りの咆吼を聴かせてくれちゃうわけですから。もう王者、いやスーパースターと言っても過言ではないでしょう(で、タイトルとつながりました)。基本的に、曲中に客の要求に応じちゃったりするのは緊張感を損ねるから嫌いなんだけど、彼は例外でしたね。全体を掌握しきってる感をモロ感じた。 そんなこんなで、まぁ~いっぱい曲やって、最後は恒例のI Will Be Heardでシメ。アンコールナシの1時間15分。ここまでカチッとやられてしまうとぐうの音も出ないですな~。 ステージングとしては何事にも動じないというレヴェルまで来ている彼ら。今後帝王と呼ばれる域まで達するために、彼らはどういう道を通っていくのか。それが非常に興味あるところ。まだまだ爆進を止めてもらっては困る。 あいうぃるびは~~~~ど!!! HATEBREED are: vo. Jamey Jasta g. Sean Martin ba. Chris Beattie dr. Matt Byrne g. Frank Novinec お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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