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カテゴリ:ボディワーク
ロルフムーブメントは、音楽でいえばJAZZだと思う。もしくはJAM SESSIONとか。
まずは、クライアントさんのセッションの目的を「ムーブメント的に」翻訳する作業から始まる。まずはここが難しい。ゴールがすでに決まっている10シリーズのセッションと違って、ゴールが漠然としか見えない(セッションごとの目的が決まっていない)ムーブメントのセッションでは、クライアントさんとの「図の共有(ばう犬の造語)」が絶対必須になってくる。最初から最後まで、図の共有。セッションに夢中になると、共有するまえに独りよがりに進んでしまったりして、後から「ああ、共有してもらうんだった」と後悔することになる。共有できていれば、上手くクライアントさんがアンカーしてくれたのに。 ムーブメントの分析は、機能分析からはじめ、即興的にセッションのスタート地点を決めていく。歩行分析のみでは不十分なので、歩行で見つけたmalfunctionをさらに個別化しつつ分析する。今日は、この時点で図の共有をはしょってしまった。言語化の抜け落ち。ああ、もったいない。 ムーブメントは生ものなので、セッションの最中に何度か立ち上がったり動いてもらったりして、知覚と体性感覚の変化を確認してもらい、確認してもらった時点からまた次のプロセスのスタートとなる。1時間のセッション時間の中で何段階かに分けて全体を見ていくので、身体的、知覚的、エネルギー的に敏感なクライアントさんに対しては慎重さが必要だ。 10セッションの理解がムーブメントのセッションを助けるのは確実だろう。10セッションの原理を十分に理解せずにムーブメントだけを学ぶのは無理なのではないかと思う。基礎となる解剖学的マイルストーンは「隔膜群の水平性」だが、マニピュレーションを全く行わずしてそこに到達するためには、隔膜だけを追いかけていては限界がある。 「ここだ」と思う部分は、勘に近い感覚でわかる。それを言葉で説明しろといわれても、相手がある程度納得できるように説明もできる。勘と理屈とどちらが先に来るのかはわからない。最近、実感する。私のような天才でもない、平凡なワーカーにとって最大の助けとなるのは経験だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.11.20 10:52:10
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