アジア映画祭が行われていますので、
日本映画の上映を楽しみに、今年になっては初めて足を運んできました。
去年は何と開催されていることに気付かず、
一作品も観ることができませんでした。
日本では信じられないことかもしれませんが、
宣伝方法がまるでなっていないのです。
今年は割と街中の至る所で
東洋人女性が大きく写っているポスターを見ることができ、
あらかじめプログラムをチェックすることもできたのでした。
入場料はなんともお得!無料です。
夕方からやっていますので、
様々なアジア映画をずーっと観ていることができるのです。今日のわたしのお目当ては『あぜ道のダンディ』。
20時からの上映に間に合うように、
職場を30分早く抜け出しました(誰も気付かず)。
監督の石井裕也さんという若い方は
満島ひかりちゃんと結婚したのは知っていたけれど、
わたしと同じ浦和出身というのは初耳です。
びっくり!18歳と19歳の子を持つ50歳のお父さんが主人公で
わたしはどちらかというと子供目線
(そろそろお母さん目線でもいいハズの年齢ですが)。
この主人公をはじめ、
ウチの父ちゃん世代(だいぶ?上ですケド)の男たちは、
家を買ったり、2人も3人もいる子供たちをみんな大学にやったり、
ちょっと体が悪くなったり、それでも仕事を頑張って頑張って、
弱音を(親友にしか)吐かない、本当に本当にダンディなのです。
この映画の狙いを探ってはみたのですが、
オンナのわたしにはイマイチ分からず、
ひたすら光石さんの演技泣けるなー(BOSS見てました)、
トモロヲさんすげーなー(メリケンサックも凄いです)、西田尚美ちゃん演技の幅広いなー(ナビィの時から気になってます)、藤原竜也くん美しいなー(言うまでもなく)と単純に思いながら見ていました。
でもそれでいいのかなーと思いました。
飲み屋での親友とのやり合いが結局何度も同じ言い争いになったり、
息子の言い返し方がお父さんにそっくりだったり、
笑ってしまうところばかりでした。しかしイタリア人の興味はやはり日本の文化。
話には聞いていたが本当に家族間の関係はこのように希薄なのか、
という質問が、上映後に光石さんにされていました。
「コレ」だけを見て「コレが日本」と思い込んでしまう傾向が
イタリア人には結構あるので(まだまだ日本は遠い…)、
もっと色々な日本の現代映画を
上映して欲しいと思いました(クロサワやミフネは有名)。
それにしても会場には日本人の観客が
わたしを含めて2~3人しかいなかったのには驚きました。
海外の映画祭で上映される日本映画なのですから、
何か理由があるはずなのです。
皆さんあまり興味が無いのかしら?
ローマに住んでいる日本人、何千人っているんでしょうから
もうちょっと来てもよかったのではないかな、と思います。
いつも日本の映画やドラマ見てるよ、って言うと
「イタリアにいるのにマミはいつもジャッポーネだ、とっとと国へ帰れ」と
職場では陰口を叩かれているわたしですが、
国に帰ったところでそんなに日本映画やドラマを見るわけではないです。
違う環境にいるからからこそ
異なる視点で素晴らしい点を見い出すことができるから好きなのです。
だからますますたくさん見るのです。
そんな人はいないかしら?
それから海外映画祭の魅力とは
(カンヌとかヴェネツィアとか大きいのは別として)、
直接、その映画の宣伝に来ている監督や俳優と
話ができることだと思います。
このアジア映画祭では過去に崔洋一監督、
また、ローマ映画祭では台湾のチャン・チェンさんにも会えて、
感想を直接伝えることができました(ただのミーハー?)。
昨日も主演の光石研さんに握手をお願いして、
一言感動を伝えてきました!
ダンディ!
今日は塚本晋也監督の短編の上映が22時半からあります。
一緒に観に来てくれる人募集中です。