こんぱすコーチの全方位日記

先日、ある友人から、
ケータイ番号とメアドが変わった旨の
メールを受け取ったのですが、
自分の知り合いに一斉同報していたようで、
他の人のメアドが宛先欄に丸見えでした。

たまに企業などがキャンペーン等のお知らせメールをする際に、
担当者が設定を間違えてしまい、
全然知らないアカの他人のメアドが見えてしまって
大問題になった、というニュースがありますが、
それと同じことですね。

本人に「まずいよ～」と指摘すると、
その友人の反応が「え？　何が？　どうして？」
というノリだったので、
「なるほど、こういうことに疎い人もいるんだなぁ」
と再確認しました。

本人にしてみれば、自分の情報がアカの他人に知られることに
もともとまったく抵抗感がないんでしょうね。
その自分感覚が、他人でも同じなんだ、という認識になっていて
それが何気ない行動に現れたりするんでしょう。

僕からしてみると、なんとまあ無頓着なこと、
と思ってしまうのですが、
パーソナル・セキュリティとでも称せられる
こういう感覚はたぶんに個人差があって悩ましいですね。

というのも僕も逆にたしなめられたことがあります。

会社のそれぞれ別部署の何人かで
飲み会を開いたことがあるのですが、
お開きになって帰宅する段になり、
たまたま僕と同じ方向へ帰る社員がいたんですね。
まだ入社5年ほどの若手社員です。

彼と駅のホームで電車を待っているときから、
社内の話題で盛り上がっていて、
電車が入線し車内の人になってからも、
ずっと社内話が続いていました。
時刻は22時頃なので電車内は
ほろ酔い加減の乗客でいっぱい。

そんな中、話が特定の人物の話になって、
僕が何の気なしに個人名を口にしたとたん、
相手の若手社員から、
「ここは電車内ですから個人名を出すのは
いかがなもんでしょうか」
とたしなめられたんですね。

入社5年の社員から
入社20数年の熟年社員が教育的指導を受けた瞬間です。

「あ……。わりぃ……」
と謝るほかありませんでした。

考えてみれば、僕はふだんから公衆の面前で
特定の個人名を何の抵抗もなく、口にしています。
「あ、この行為に抵抗感を持つ人がいるんだ」
ということを初めて自覚しました。


今、隣近所の人間同士でも、個人情報が知れることに
抵抗感を持たれる世の中です。
子どもが小学校や中学校に通っていたころ、
クラスの緊急連絡網をもらってきたと思ったら、
クラスメートの名前だけと
担任の先生宅の電話番号しか印刷しておらず、
次の連絡先の生徒宅の電話番号だけ、
手書きで書かれてありました。

他の生徒の電話番号を
知られないようにするためらしいのですが、
もどかしいのは、次に伝達する生徒の家が留守だったときに、
いちいち担任の先生に戻さないといけないことです。

なんだか大変な世の中になったなぁ、とそのとき思いました。

今はその傾向に拍車がかかっていますが、
そんな中で一方ではFacebookが強力な市民権を得ていて、
しかもFacebookへのアカウント登録は本名が前提です。
ご近所には素性を明かさず、
しかしFacebookを使って全世界に向けては素性を明かしまくり。

妙な世の中になったものです。