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こんぱすコーチの全方位日記

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2014年10月30日
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おそらくその時が来たならば、
それは自分の親がみまかった時だろう、
と誰もがそう思うように僕も推測していたのですが、
まさか自分の配偶者のお見送りで
初めて喪主と務めることになろうとは
思ってもいませんでした。

とにかく何から手をつけて良いのか、
さっぱり分からない。
ただでさえ伴侶を失ったショックが大きく、
なかなか事務的な話が頭に入って来ない。
そういうもどかしさを大いに感じました。

ただ、葬儀社は手慣れたもので、
合間合間にお悔やみの言葉や振る舞いを出しながら、
準備のための数々の打ち合わせや段取りを
つつがなく進行させていきます。

2013年10月29日、つまり昨年の昨日は納棺式を行いました。
納棺師に死に化粧をしてもらったヨメさんは、
それこそ、単に眠っているだけのような、
生き生きとした表情に生まれ変わりました。


そして昨年の今日、2013年10月30日のお通夜を迎えます。
その時の記録から。

-------------------------
朝7時頃起床。
家族や父母・弟らと朝食を済ませ、
所用のため11時頃に全員車に乗り込んで自宅を出発。

いつも大阪に帰省したときは、
このシチュエーションに当然ながら妻もいた。
でも、今はいるはずの妻がいない。
なんだかぽっかりと穴が空いたよう。

ホームセンターとスーパーで買い物を済ませて帰宅。
軽く昼食をとった後、夕方からの予定に合わせて早めに入浴。

午後2時過ぎ、葬儀社のスタッフが来訪。祭壇をセット。
遺骨を墓に納骨するまでの間、この祭壇で祀るとのこと。
併せて、葬儀費用の内金を納める。

午後4時半、葬儀社の会館に到着。
すぐに控え室で礼装に着替え、家族はそのまま待機。
僕はお通夜の打ち合わせのため、階下の通夜会場へ降りた。

まずは祭壇の確認。
かなりケチったが、けっこう様になっている。
葬儀社の方で遜色ない景色になるよう配慮してくれたのだろう。
遺影も気に入った。額の中で優しく微笑む姿に思わず涙が出る。

棺の中の妻と、ほぼ1日ぶりに対面。むせび泣く。

その後、事務打ち合わせを行う。
会館側も僕の方も気になっているのは、焼香後に会葬者に出す料理。
今のオーダー内容は、通常だと会葬者が20人程度の規模。
それ以上の人数だと足りなくなる、というのがスタッフの主張。
しかし僕の方は、参列者の大半が家庭の主婦なので、
ガツガツと料理をパクつくことはないのではないか、と主張。
結局、追加注文は見合わせた。後は賭けだ。

そうこうしているうちに、受付のお手伝いということで、
妻と仲良くしていたママ友たちが来館。
一緒にスタッフからの説明を受ける。

お寺の僧侶が到着したので、控え室にて対面。
しばし面談の後、お布施を納める。

会場に戻ると、ken父さん夫妻が来館していた。
祭壇の遺影を見た奥さんが、むせび泣いていた。

開式の10分前になると、三々五々、参列者が集まり出す。
cheetahさん&千秋さん夫妻も来てくれた。
ママ友たちやパート先の職場の同僚も10数人集まる。
皆を案内して、棺の中の妻と対面、涙を誘っていた。
中には号泣する人も。
無理もない。2か月前まではピンピンしていたのだから。

午後6時、僧侶が式場に入場し開式。
読経が始まって5分後、喪主の僕から焼香が始まる。
親族は合計6人なのですぐに終わり、続いて会葬者による焼香。

何気なく顔を上げると、僕の会社の監査役の顔が見えた。
その後も後輩や飲み仲間も。
会社の総務には「妻が『こじんまりとして欲しい』、と言ってたので、
会社関係の会葬は気持ちだけいただく」と言ってたのになんたること。
焼香後の料理が足りなくなるではないか。

その後も、焼香の列が止まらない。
喪主の僕がキョロキョロするわけにはいかないので、
午後6時前から後方の様子が全然分からなかった。
いつまで続くのか。
「こじんまり」と願っていた妻のシナリオ通りに事が運んでいない。

午後6時40分頃、ようやく焼香の列が途切れる。
後で聞いたところでは、結局50名超の会葬者数だったそうだ。
想定の20人の実に倍以上。
これから家族の食事タイムだが、料理はもぬけの殻を想像する。
ところが、司会役のスタッフが近寄って意外な言葉。
「皆様、お飲み物は召し上がっておられますが、
ご主人のご想像通り、お食事にはどなたも手をつけておられません。
ですので、ご家族やお手伝いの皆様分の料理は、十分残っております」

ホッとした。と同時に、皆さんの気遣いに感謝。

午後7時頃には、
お手伝いいただいたママ友たちやその家族も招き入れて、
簡単な打ち上げとなった。
母とママ友たちがかなり打ち解けて、笑い声まで出る始末。
妻は、母にはママ友たちのこと、
ママ友たちには僕の母のことをしょっちゅう語っていたらしい。
なので、初めて会ったのに話がすぐに繋がったとか。
こんなことってあるんだろうか。
こういう裏表のない人たったんだなぁ、と改めて感じ入る。

時間いっぱいの午後8時半まで、
たっぷり妻の思い出を語るひと時を過ごした。
-------------------------

今までお通夜やお葬式といったものは、
会葬者としてお参りする側であったり、
親戚の1人として関係者の中に混じる、
という経験しかなかったので、
いろんな打ち合わせ内容やら
いろんな判断を必要とすることやらで、
とても勉強になりました。

子どもたちにとっても、
悲しいシーンではあったものの、
貴重な体験になったことだと思います。






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最終更新日  2014年10月30日 14時18分47秒
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