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カテゴリ:健康
昨日だったか、同じ南仏の村に住む友人から電話が来た。
彼女はブドウ園で毎日仕事に出掛けているという。 ほかの友人たちとは電話でつながっているようだ。 てっきり家にこもっていると思っていたが、特別外出許可があるのだろう。 勤務先への外出許可証とともに出掛けているそうだ。 農業だから、葡萄の手入れを今しなければいけない、と。 電話先でちょっと咳き込むと、こういう咳一つでみんな警戒するのも 今は仕方ないわね、と言うと、 私も同じ、くしゃみ一つで周囲の目を感じる、全くやりきれない、と。 ドイツの友人からもメールが届いていた。 お互いこの時期乗り越えていきましょうね、と。 日本の姉とも電話するが、日本はまだ全国レベルの厳戒態勢になっていないので、 すごく心配。東京都民への警戒ばかりが誇張されているようだが、 日本全国ですでに感染者は拡がっている。 潜伏期間2週間のウィルスに一斉封鎖をすれば、 封鎖解除も早まるのでは、と思うが こんな慣れない状況に慎重になるには時間がかかると思う。 若くない自分もマクロン大統領のテレビ演説を見るまで、 実はそれほど外出に対して危機感はなかった。 フランスで外出して1万円以上の罰金を取られた女性が報道されていた。 可哀想。が、今は確かに意識的に外出しないこと。 家から一キロメートル以内、一時間以内の外出、許可証必須。 ほんとうに信じられない状況。 あるフランス人が封鎖になってから、アパートの中で海水パンツ姿で 滑車のある台に乗って泳ぐ真似をしている笑える動画があったり、 今の封鎖を楽しく乗り越えようと、それぞれ工夫している様子が ニュースで時々流れる。 ミルク工場は稼働している。スーパーも開いている。 封鎖になっても、各市町村が認めた上での市場はある、と エドアール・フィリップ首相も話していた。 経済の回復には厳しいものがあるだろう、とは話している。 封鎖に対して消極的に思えたオランダも人との距離は1,5メートルを 置くことなど政府が姿勢を変えた。 フランスではついに3月27日、 16歳の女の子ジュリーがコロナウィルスで亡くなったニュースが報道された。 (27日には急いで書いたので、訂正部分もあり、再度書き直します) 16歳のジュリーは、一週間前に軽い咳をしていた、と母親が語る。 3月20日頃か。 土曜日21日には呼吸をする時が苦しいと話した。 月曜日には一般医に診てもらう。 医者はSAMU(フランスの緊急医療サービス、患者運搬サービス)を呼び、 エッソンの病院に行ったが、病院は検査では何も深刻な状態ではない、と 家族に伝え、なんとかなりそうだと母親も様子を見て思っていた。 が、担当した一般医が呼吸に困難を示していると、 パリ市内の子供病院に移す。ここで、新たに二つの検査が行われる。 結果はコロナ感染に対して陰性と出た。 Les résultats aux deux derniers tests au Covid-19...ils sont négatifs. 火曜日24日、ジュリーは憔悴した様子で疲れ気味だ。 心臓が痛い、 J'ai mal à mon coeur. と話した。 コロナ感染検査結果は陰性だったため、医者も安心したのか、 母親にも大丈夫と伝えた。 ジュリーの母親は翌日また娘に会いに来ると帰宅。 帰宅した母親に夜遅く病院から電話がくる。 最初、エッソンの病院で行われたコロナ検査結果では陽性だった、と。 つまり、コロナに感染した、と。 その連絡が来る頃にはジュリーの容態はすでにかなり悪化していた。 夜中の零時半、病院から再度連絡が入り、ジュリーの死が告げられた。 テレビでは普段から活発で明るい女の子だった、と涙声で語る人の 背中が映り、ダンスの披露をした際の写真も一枚紹介された。 健康体のごく普通の女の子だった。 これからの人生を奪われてしまった。 検査結果はあてにならない、ということか。 テレビでインタビューされた医師の一人は、生まれ持った遺伝子との 関連性もあるかも知れず、と、不可解さに包まれた表情だった。 (いや、感染はすると私は思う。 ただ、若い人は大事には至らずに済む、と言う認識が多かった) 若い人には余計、この外出禁止が理解できないと思う。 会社に勤務する人も会社が来い、と言えば、行かなくてはいけない。 せめて、距離をしっかり置くこと。 東京の満員電車を思い出す。あれは何とかならないのだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 29, 2020 04:36:03 AM
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