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テーマ:フランス生活♪(80)
カテゴリ:命の尊厳
独裁政治のナチスがユダヤ人迫害をした、という話で、フランスでは映画にもなっているのだけど、ユダヤ人を救ったレジスタンスがいた一方で、密告者もいたわけで。
いきなり、今、部屋に掃除機をかけながら、ふと思ったことで、何故そんなことを思ったんだろう。 掃除機をかけるまで、日本で惑珍節酒するしないで仲間外れにされそうな人の話を読んだからかも知れない。 あなた、節酒してないでしょ、寄らないで、うつるから。 集団免疫のために私も嫌だったけど、周りがうるさいから、 犠牲になって節酒したのよ、あなたもしなさい。 しないんなら、もう寄らないで。うつるから。 同調圧力というものらしい。 フランスでもすでにあるテレビ番組での激しい議論の抜粋部分がユーチューブに流れ、惑珍に異議を唱える専門家を指して、こいつは優しい言葉遣いで陰で集団免疫に歯止めを掛けようと企んでいるんだ、こんな奴は殺せ、とものすごい形相で叫んでいた。まあ、驚きました。フランス語のコメント欄でも、怖い、というのがたくさん連なり。 この発言とほぼ同時に、狂ってる、と言う声が聞こえてほっとしたものの、司会者も焦って、「いや、彼も本気で言ってるわけではないんですよ」と繕っていた。 いやあ、フランスにこういう人がいたんだ、と長年フランスに住んでいるものの、あらためて怖い人は怖いんだな、と思った。いや、確かに議論で白熱化する場面は結構身近でも見てはきているけど、殺せ、という極端な発言は聞いたことはない。たいがい、「嘘だ」とか「信じない」とかそういう発言で叫ぶし、自分の信念を延々と語るとかね。 と、いうわけで、その殺意をもたれてしまった人は誰なのか、と検索したら、感染学の専門家で、事細かに惑珍はいろんな実験を飛ばしまくってできたものだと説明をしていた。まあ、そこから、フランスで陰謀説として一掃されかけたことに関わった専門家たちの話に辿り着く。 問題の専門家たちの一人でノーベル賞受賞歴のある学者を最初に招待したジャーナリストは番組を下ろされたのか自ら降りたのかは不明だけれど、今はユーチューバーとして世の中の空気を正常にしたい、と頑張っている一見クールな熱血漢だった。先の危険な扇動発言をした男性に、熱く激しく食い掛った人だ。 あなたの発言は自由に反する発言だと。 ジャーナリストは個人のチャンネルで言ったのか覚えていないが、自分はレジスタンスの立場をとる、と熱かった。Ricardo の何とかというチャンネルをもつRichard Boutryさん。レジスタンスのフランス人は彼のような人たちだったのかも知れない、と私などは思わずうるうるしてしまった。エリュアールのような詩人がナチスの独裁からフランスの自由精神を守ろうとしていたことをふと思い出す。 何人かの専門家医たちの話を聞いて決して理数系でない自分にわかった一つのことは、どうやら日本でもすでに知られていることだった。故ロな惑珍は未知との遭遇が待っている、ということ。 小心者の私はこんなことを書くだけでも密告され、身元がばれて強制送還かなあ、という妄想に浸りながら書いている。ちゃんとマスクもして人との距離もとり、自粛にも励んでいるんだけど。フランス在住の日本人はまさか実名を出して、この件に関して思うままに書くわけがないだろう、とまで妄想してしまう。だから長いものに巻かれていつかは節酒するかもしれない。夫もできる限り避ける、と断言した次の日にやっぱりするか、と揺れる姿を見て可笑しいくらいだが、そのうち、私も笑えなくなるのか。数年前の一年間有効のチフスワクチンで懲りた。 ただ、最近、南仏の若い医者のルイ・フシェ先生が、堂々と明るい姿で、自粛はどちらかと言えば無意味だった、このウィルスとは長期的観測で共存していかなくちゃいけないので、やりすぎの自粛でおののいてばかりの生活などはすべきじゃない、と明るい空気を世の中に送り始めている。パーマカルチャーにも大いに関心を寄せ、確か自らも時間のある時に野菜を育てていた話をしたかな。共存して助け合って植物も育ち、これがだめなら他の手もあると、人間もそうやって生きてていくんだよ、と。ミシェル・フーコーの言葉も何か言ってたなア。何だったかな、忘れちゃったけど。で、惑珍には何を言っていたか忘れてしまった。 ウィルスは集団免疫のためと言う立場をとる医師の疫病学専門のブランシィエ博士(医薬品開発会社の起業家なのか?新薬には肯定的な博士)は、クロロキン処方で治療にあたるマルセイユにある大学病院のラウル医師を相当嫌っているのか、全く鼻先にもかけない、と豪語するような発言をする人も、フシェ医師の自粛はやりすぎだった、という意見には賛同している。 私はこのブランシィエ博士が嫌っているらしいこのマルセイユのラウル博士は大好きだし、ほんとうに穏やかで紳士的で全く自然体で飾らず、どんな質問にも時々笑いを入れて話し、半年前にも、みんな落ち着かなくちゃいけないよ、と言っていた。 自粛で家庭内暴力も増えたり、たとえば、親同士がケンカして、子供がどこかに逃げたいわ、と思っても、外に出れば罰金が待っている行き場なしというネガティヴな社会現象もあり、小規模な飲食店はつぶれることもあったらしく、またマスク義務化で、バスの運転手がマスクをしない人に注意して暴力を振るわれる事件も起きた。パリ郊外では中華レストランに差別用語を書いて日本にもこれは報道されていた。こんなパニックを起こしては本末転倒である。とは言え、田舎で呑気に生息している自分にとっては、自粛期間もそうでない時もさして大きな差はなかったけれど。たまに町に出て、カフェやレストランが閉まっているのを見て幾ばくかの寂しさはあった。こういう時でも政府は地域住民の食生活には大事な存在として定期的に開かれる朝市(マルシェ)やパン屋さんには店を開ける許可を下していた。 さて、ラウル博士の話の内容を全部自分は理解しているのかどうか自分も数回聞いて病名などをチェックしてわかるかわからないかのぎりぎりで理解しているつもりで、わからない部分もある。とりあえず、私が報道記事を読んで大パニックでブログを書いていた去年の春ほどの心配は実はしなくて良かったのか、というところまでは理解しているつもりである。 あの時は、フランス政府がともかく自粛だ、これは戦争状態だ、と大々的に国民にメッセージを告げ、多くの店もコンサート会場も美術館も閉じたが、それも一時的にしようのない話か、と罰金制度も効果を示し、意外にフランスはおとなしく政府に従った。昨年、それでも自粛が若干緩和された夏あたりからフランス国内を動いて、思ったより多くの人がマスクをしながらもマルシェに出たり、パン屋に行ったり、人が外に出ているのを見た。店という店にはアルコール消毒ジェルが置かれている。幸い、滞在先では民宿ホテルを見つけることもできた。意外に英語圏の人が民宿のオーナーだったりして。思い切り英語なまりのフランス語を楽しむこともできた。 ディディエ・ラウル Didier Raoult 博士。地元の人たちの中には、あなたの治療のお陰で家族が助かってほんとうに感謝しているとコメントも寄せている。そう、コロナウイルスはサースコヴィッドと呼ばれるものと形が似ていると観察して見出し、過去にそのために使用されて特許も切れて安く手に入るクロロキンと呼ばれる薬があったので、それを処方したもので治療にあたり、患者は危機を脱して退院している、と。 今も治療にあたっている。ところが、メディアでこの博士の話が出た途端に超問題人間として、一体、何者だあ、と言わんばかりに、例の若くてハンサムなブランシィエ博士のような医学博士や長年医療番組を報道しているお茶の間の人気者の医者たちから危険人物に近い扱いを受け、さらに他の番組では毒舌家で挑発するのが大得意で有名な司会者のインタビューに答え、「あなた、人を殺すんですか」みたいな発言までされてしまい、「あなたのような言い方を私はこれまでされたことは一度たりともありません。このような扱いを受けるのであれば私はこの場を去ります」と穏やかだが毅然とした口調でほんとうに椅子から立ち上がりかけその場を去ろうとし、司会者がまあまあと引き留め、それから、博士が説明をし、最後に笑顔で二人は番組を終了する、ということもあった。フランスの番組は昔から時々、出演者が腹を立てて去ってしまうこともあったので、それほど驚きはしない。 この博士はフランスで彼独自の処方箋で治療するということが知られたためか、国民議会(下院)もしくは元老院(上院)のもとで行われる政府の情報管理議会と呼ばれるような場所で2020年の6月くらいに説明を求められた。一見、裁判のような形式で、嘘をつくと罰金付きの刑務所行きであることを前提に真実を述べることを誓う。この会見で博士は、「私は微生物研究の目的で(私には専門的過ぎて意味不明の)5つの会社の創設者のメンバーです」と言った後、苦笑しながら、「まあ、これまでに二個の会社が沈没しちゃいまして」と笑いを誘っていた。 この国民議会での博士の言論に何点かの嘘があるとパリ及びイル・ド・フランス地方を管轄する公的医療機関のディレクターが異議申し立てを発していた。この機関は欧州にも影響を与える機関である。 異議申し立ての代表者はマルタン・イーシュ氏。かつてはアベ・ピエール神父が創設したエマユスの代表者も務めた人で、脳神経学で博士号希望学生を指導する資格を持ち、フランス行政国立学院を卒業している。マクロン大統領もこの学院を卒業している。財界政界との繋がりを多く持つ人材を輩出するエリート官僚養成学校として知られる。 なんだか長くなってしまった。 それで二か月前のラウル教授の話では、フランス国内にすでに30株の変異コロナウィルスがあるらしい。 教授はコロナワクチンと呼ばれているものは感染者増加で膨れ上がった場合の緊急事態にのみ使用されるべきで、いろんな分析データが不足しているものなので、この先何が身体に起こるのか全く見えない、運がいいか悪いかは接種後も長期的に見なくてはいけない、とはっきり言っている。 あ、誰かがドアをノックしている。あ、猫か。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 21, 2024 05:50:34 AM
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