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テーマ:フランス生活♪(80)
カテゴリ:北フランス
2024年7月のフランスの北西部ノルマンディは涼しかった、とメモっておこうと思い、久方ぶりのブログ更新。ちょうど良い感じで、これこそ本来のノルマンディと絶賛したくなるくらいの気候だった。ただ春4月は雨が多くて、酪農家や農業の人々にとっては、寒すぎる、地面がぬかるんで仕事ははかどらない、などの問題があったよう。
ノルマンディではなく、トゥールに住んでいる人も、2024年の夏は結構涼しかった、と話していた。 2022年の夏は酷暑に見舞われ、2023年はどうだったか、もう記憶にない。 2024年の8月も暑い日はあったけれど、摂氏30度を超えた日があったかどうか。 8月いっぱいは、夫の親戚の青年が夫の野良仕事を手伝うために来ていて、私は台所に立つ日が多かった。一人、若者がうちに来て、実は何を料理したらいいのか、毎日、自問自答。煮干しなしの野菜のみのお味噌汁なども作ったりして、それをおいしいと言ってくれたので、ほっと胸をなでおろし。 お味噌は、7月にうちに遊びにきてくれたフランス人カップルからプレゼントされた日本産の完熟みそがあって重宝した。やっぱり日本のお味噌はおいしい。甘味がある。 小豆より大粒の赤い豆を煮込んで、水ようかんに挑戦したり、一応おいしいと食べてくれたのが実は意外だった。夫には好物なんだけど、普通のフランス人にはあまり受けない記憶があったので。 こちらのフランス人カップルは仕事でアフリカの、どこだっけ、タンザニア?いつも忘れてしまう、結構な盆地に住んだことがあって、そこが結構涼しい気候で過ごしやすかった、と聞いて、すごく驚いた。 今、ゲリラ交戦地域になっているような場所だった、と、なので、タンザニアだったか、ナイジェリアだったか。記憶は曖昧。 話しはころっと変わるけれど、思い出したままに書いているので。 8月いっぱい、うちに来てくれた青年は、そういえば、フランスの国歌を小学生の頃に習った時に、その血生ぐさい歌詞にショックを受けた、と話していた。あの歌詞は小さい子供にはどうかと思うよ、と。今年23歳。背も高く、力もあって、期待以上に毎日汗まみれ、泥まみれで夫の野良仕事を手伝ってくれた。普段は大学でIT部門を専攻する学生。なので、インターネット関連のことに詳しく、そちら方面でも夫が直面する問題を解決していたみたい。昔から数学の得意なことはわかっていたけど、数学って簡単だよっと。尊敬しますわ。方程式はちょっぴり好きだったんだけど。 青年の夢は将来、家庭菜園をすること。それができる土地を購入すること。が、とりあえず、先に就職して土地を購入できるように貯金すること。楽器も習いたいみたいで。夢はいろいろあるんだろうなあ。23歳だからなあ、まだ。この子がまだ2歳ぐらいの可愛い頃から知っているから、ほんとうによくこんなに大きくなったなあ、と感動するばかり。しかもハンサム君。毎日、洋画を見ているみたいだった。 さて、9月初旬は特に野良仕事をしなければ、セーター一枚はおるほど。 それなのに、日本は摂氏37度に達する日もあったようで。 2024年は、私はトマトの苗を3個くらい買ってきて植えて、結構元気そうに育ってくれたのに、途中で茎が黒くなり、全滅。菜園づくりのフランス人の人から、それは湿気に負けたんだね、と。日仏カップルのこの方たちからはこの夏、赤しその苗をいただいてしまった。嬉しい。 トマトねえ。ノルマンディはよく雨が降ったのに、晴れるとがんがん水やりをしていたので、それが主な原因だったらしい。 さやいんげんは種から植えて、結構とれて食卓へ。ちょっと嬉しかった。ノルマンディインゲンと言う名前の品種で、つるにはならない。白い可憐な花からインゲンになる。 キュウリの苗をマルシェで無農薬農家から買ったものもちゃんと育ってくれて。この無農薬農家の人はいつも笑顔が最高。そりゃあ作物も育つよねえ、と思っちゃう。育ったきゅうりはなんとなく甘味があっておいしい。形がね、日本で見慣れたキュウリじゃなくて、肌がややとげとげしていて、まるみがあって小さなエンタシスみたいな形で。 8月くらいから、フランスでは mûre と呼ばれている棘だらけの茎をもつブラックベリーの黒い実を摘み、ジャムを作った。この辺りは酪農家もいるので、農薬は使用されていないのも幸い。 夫も親戚の青年も、これは本物のブラックベリージャムだね、と喜んで食べてくれた。 黒い宝石に見えちゃうブラックベリーを無心に摘む時間が最高に楽しく。永遠に摘んでいたい感じで。無心になれるってすごいことだわ、と。下手は下手なりに、あの編み物している時と同じ感覚。 最近作ったブラックベリージャムにはカソナードという薄茶色のお砂糖を入れたが、これが味的には最高においしい。ジャムと言うには、ちょっと液体っぽいのがたまに傷。クレープに垂らして食べるとおいしかったり。来年はレモンを少し入れてみようかな。しかも、うちには無農薬レモンもあるし。 南仏では湿気が足りなくてブラックベリーがその辺に育ってなくてできなかったので、ノルマンディでこれをするのがすごく楽しみだった。これはほんとうによく蔓延る植物。とげとげがいっぱいで、だから、軽い気持ちで庭に植えちゃいけないんでしょうね。とげのないものも売っているらしいけれど、とりあえず、その辺にたくさん育っているから、いいかなあ、と。ただ実はちっちゃい。違う地方ではもっと大粒の実があったなあ、と。 生命力半端ない苺もプランターに育ててみている。数少なく実る苺は結構甘くておいしい。 昨年だったか、一昨年だったか、ノルマンディの一角で無農薬で野菜や果実を育てているオランダ人夫妻がいて、昔はブータンにも住んでみたことのあるご夫妻で、なぜかその後ノルマンディで土地を購入されて、引退するまで、酪農家をしていらした。最初は知識なしで無農薬を極めていろいろ大変な苦労をされたみたい。ご主人は牛は怖くないけれど、猫が怖い、と言っちゃう人。牛は信頼できるが、猫はねえ、と。奥さんも自然体で、フランス語はようわからんままよ、と言いつつ、私もオランダ語はわからないので、何とかフランス語で会話。 その方たちが栽培した苺を勧められるまま、畑で直接摘んで食べてしまった大粒の苺がとびきりの甘さだった。あんなにおいしい苺は食べたことはなかった。いやあ、こんなにすごい味になるもんなの、と。私はもともと苺は苦手だった、というのは、市販のイチゴは割にいつも酸っぱい記憶しかなかった。育ったその場所で完熟した苺がこんなにもおいしいなんて、と、忘れられない味になった。なので、あの苺に挑戦するわけではないけれども、少し近づいてみたいなあ、と自宅のプランターで栽培中。 そろそろ苺の季節でもなくなるので、いやあ、晩秋には小さいけれど、栗の実をたくさん摘んで栗クリームを作りたい、とささやかな夢を抱いている。 畑に出ると、亡き母はすごい人だったんだ、と毎回思う。若い頃、家の前の畑に実った一つのトマトがおいしかったことを思い出す。冬でもほうれん草とか大根とかあったなあ、と。 あっちこっちに話が飛んだけれど、ああ、いつものことかあ。 日本でブラックベリーを栽培している人がいるらしくて、富山県のヒーリー農園というところで、今でも現役なんでしょうか。ジャムと言えば、パリ市内に住んでいた時、時々みかけるお店で、イギリスがいろいろ変わったジャムを出していた記憶があって、それを日本にいて味わえるなんていいことだなあ、と思ったりして。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
September 26, 2024 02:50:04 AM
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