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ワインと絵画がある生活

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2012.04.06
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前回からの続き。いちおう工学部出身なので、もっとエンジニアリング的な視点を発揮して考察してみたい。

考察1)
そもそも機械の精度が高くない。ある機種の製品のマニュアルを見ると、精度として以下のような表記がある。50g単位の機種であっても、±50gの精度を保証していない。

・50g単位の機種/100g単位の機種の一部の例
 100kgまで ±100g
 100kgから150kg ±200g

・100g単位の機種の例
 100kgまで ±200g
 100kgから150kg ±400g

ではなぜ、メーカーは50g単位の機種として発売しているのかって反論があると思うけれど、それはマーケティング優先による表面上のスペックだから。

少しメーカーの肩を持つならば、あとの考察4)にかかわってくるのだけれど、50g単位の機種は、一般用としては細かく地域が設定できるようになっているし、±200gではなく±100gの精度を持つメカニズムを採用して、精度を上げようという努力はうかがえる。

考察2)
重心によって体重計の数値は変わる。アナログの体重計に乗るとわかるのだけれど、乗った場所が違ったり、フラフラたりしてしていると針は微妙に動く。

デジタル式体重計の数値は止まって見えるけれど、実際にかかっている質量はわずかに変動している。その動いている数値に対し、各社独自の計算式や平均値を利用して、もっとも正解に近いものを表示しているだけだ。

考察2’)
2の補足だけれど、体重計を置く場所によって数値は異なる。説明書に固い床に置けと書いてあるように、床の固さによって誤差が生じる。じゅうたんなんてもっともダメ。

考察3)
「はかり」は使っていれば狂うもの。そのため国の定めた計量法では、業務用途のはかりに対しては(品物の売買取引やその他の目方を証明する)、2年に1度を検査・調整することを義務づけている。この作業を校正という。

だから家庭用の体重計には、次のような注意書きが必ずある。

「ご家庭での測定が主な目的ですので、業務用(品物の売買取引やその他の目方を証明する場合)にはお使いになれません」

考察4)
日本国内でも地域(緯度)によって誤差が生じる。北海道と沖縄では重力加速度が違うので、ざっくり言って±0.1%くらいの誤差がある(参考資料)。

そのため現在のデジタル式体重計は、まったく地域を設定しないものから、2箇所程度のもの、5箇所程度のもの、それ以上のものなど、精度が求められる機種ほど設置場所を細かく設定するようになっている。

考察5)
人間の体重は一日のあいだにけっこう変動する。だから説明書には、次のような注意書きがあり、なるべく毎回同じ条件で量るようにすすめている。

「測定値は体内水分に大きく変動されるので、できるだけ同じ時間帯、同じ状態で測定し、細かい変化にとらわれず、長期的な変化傾向を知ることをおすすめします」

体重を量るのに理想的な時間は、起床後か食後2時間以上たってからで、次のようなときは不正確になる。

 - 激しい運動直後
 - サウナや入浴後
 - アルコール多飲後
 - 多量の水分摂取、食事後1-2時間。

考察6)
業務用の最新機種でも精度は100g単位。たとえば210万円もするタニタの業務用最新機種MC-980Aの精度は100g単位になっている。家庭用の機種に、それ以上の精度を求めるのは不合理。


ふー、疲れた。予定していなかったPart3へ突入。

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最終更新日  2012.04.07 09:23:07
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