カテゴリ:エッセイ
戦後なにもない頃、知り合いのおじさんから
|コンサイス英和辞典|をいただいた。 ずしりとくる手頃で、今で云うハンディ・タイプ。 以来このての辞書類が大好きになって、 国語英語年表類からシェイクスピア・ハンドブック など、もろもろの辞典類が私の本棚をしめている。 ここ数年は|聖書|にこった。これは面白く。 歴史はいつも波瀾万丈だ―。ところが、 最近さる友人が持ち込んだものが|日蓮御所全集|だ。 約七百年むかし|日蓮|というお坊さんが 書き綴ったもの約三百五十編がつまっている本だ。 北条時頼におくった意見書「立正安国論」は有名だ。 しかし本書は仏との接触の仕方から姿勢のありかた、 さらには衣類食物をいただいた|お礼|の手紙まで 今でいう公私の生活ぶりが細々とした文章でびつしり、 それはそれは迫力そのものだった。はなし相手Aと 自分Bとの掛け合いのような形で読ませる場合もある。 しかしなぜこんなに読ませるのか。 よく考えてみると、それは―|日蓮|が いつも何かと戦っているからだ。 ―ではないかと思います。 だから、これは|日蓮|が― 生まれて亡くなるまで六十一年間、 いつも何かと戦い続けた その全記録だった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
October 25, 2005 07:59:17 AM
コメント(0) | コメントを書く
[エッセイ] カテゴリの最新記事
|
|