『Classical Fantasy Within 第8話 ハロゥイン・ダンサー 』 島田荘司
Classical Fantasy Within第8話 ハロゥイン・ダンサー¥1,785楽天※モバイル非対応【内容情報】(「BOOK」データベースより)空から太陽が消え、世界から風が失われた─世界が復活する日を待ちながら暮らすハロゥウイン・ダンサー市の市民たち。窮屈なルールに縛られながらも生きる喜びを知ったエドとメラニーは、「季節のない街」のミステリーを追求しはじめる。すべての秘密は、絶対に開けてはならない「雲の門」に?人生を賭けた冒険の果てに待ち受ける「運命」とは。読了しました。今回は特に、一番好きな尊敬する作家の島田荘司作品なので気が途切れず読み切り。先生には何度もお会いしているのですが、まだドキドキが消えません。常に緊張状態です。そんな感じなので、わき目も降らずに一心不乱に読み終えました。感想想像もしなかった結末、すべての不思議が気持ち良く解決、面白かった。最後の挿絵が出てきた時は「なんでこのタイミングにこんな絵が」と思いましたが、それがまさかそういう仕掛けになっていたとは。。。「さすが島田荘司!!」と唸らざるをえません。文章も読みやすくて、さくさく読み進めます。もちろん、士郎正宗さんのイラストも(特に建物とかの背景的部分が)とっても良いです。物語は世界が滅んだ後の、穏やかなハロゥインダンサー市の公園から始まる。世界が滅んだので、太陽も月も無く、風も吹かず、鳥や馬などの動物は一切存在しない。いるのは色白の小柄な人類と、小型犬がかろうじて存在している。主人公のエドは世界に唯一残された人口4千人あまりのハロゥインダンサー市の住人で、その中でもエリートしか就職できない機械塔の整備士に就いている。ある日、公園で見た事のない美しい女性メラニー、に出会う。危険人物として認定され、隔離されて教育を受けてきたメラニーは、エドにたくさんの、社会通念上の聞いてはいけない質問を投げかける。2人の行く末に立ちはだかるものの正体とは・・・全12話からなるこの“CFW”も第8話を終了し、残すところ4話になりました。それぞれの物語が最終的にひとつの物語になるということですが、今のところはその輪郭の一部さえつかめません。今作は1話完結なので単独でも楽しめそうです。しかし、12話全部読んでこその“CFW”なので、8話を読んでから1~7話まで読むのもアリだと思います。島田先生、楽しい作品をありがとうございました。