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カテゴリ:IT活用
本当に久々の霞ヶ関。経済産業省別館で行われた商務情報政策局の所管事業、「IT経営百選」の公募説明会に参加してきた。
この賞、2年前の平成16年度に1度実施されているが、今回は、な、なんと、百選と言いながら「約300社を選出したい」、と、のっけから凄い発言が飛び出しましたよ。 おっしゃられたのは、この方、IT経営百選選考委員会委員長で、ジャーナリストの上村孝樹さん。日本の中小企業のIT化に対して、熱い情熱を傾けておられる方だ。 何でも、今年1月に、政府は新IT国家戦略を発表、2010年の時点では中小企業のIT経営成功事例は1,000社レベルにしたい、という大きな目標を掲げられたそうだ。 この考えには、私も大賛成である。点ではなく、あらゆる業種、産業に、群としての成功事例がどんどん出てくれば、それに刺激を受けて、また次の優秀な企業さんが育ってくるだろうから。上村さんは、「日本の良さは、マスコミの力もあって、社会全体に優秀な企業の事例から学ぼうという気風、ナレッジマネジメントの風土があることだ」というようなことを今日おっしゃっておられたが、本当にそれは良いことである。 IT経営百選の趣旨も、表彰された企業さん自身のお取り引きが増えたり、マスコミからの取材依頼が増えたりする、というメリットもあるのだが、ホームページ上に優れた事例を紹介することで、誰もがそこから学べるような仕組みを作る、というところにあるのだ。 受賞チャンスも3倍になる訳ですし、ファッション関連の中小企業の皆さんにも、今回はドシドシ応募して頂きたいと思います。 今日の説明の中で、印象に残った点について幾つか列挙しておこう。 ・公募期間は3月10日から6月30日までだが、4月30日までに応募があったものについては5月中旬から優秀な企業についてのみヒアリングを開始する。 ……これは、選出数を前回の3倍にすることに伴う措置。ヒアリング対象企業は約100社、担当委員も前回の倍の8名となる。 前回ヒアリングを受けられた方はご記憶のことと思うが、ヒアリングの後、応募記入シートを書き直すよう指示されるため、早くヒアリングを受けた企業さんの方が書き直す日時が十二分に取れます。 5月1日以降の提出分は、7月1日以降のヒアリングとなる見込みだ。 ・応募記入シートは、見本を見て極力具体的に書くこと。 ……今回、新たに「記入例」も用意されているので、その例を見て自社で実際に日々取り組んでおられることを名称や数値まで織り込んで具体的に記入してほしい、とのことだ。美辞麗句が並んだ抽象的な文章だと評価は低くなり、しかも、ヒアリング時に大幅な書き直しが必要になって二度手間になってしまうのでご注意を。 ・利益があまり出ていなかったり、赤字であっても、それなりの理由があり、他の点で優れていれば選出されることもある。 ……実は、この質問、うちの会社にも寄せられていたのだが、上村さんの方からきっぱりとしたご説明があったので、安心致しました。前回も、赤字だが、社員の給与を同業他社の2.5倍に設定している企業さんが最優秀賞に選ばれているそうである。 ・最優秀賞と優秀賞の差は、「社員満足度」が図られているかどうか、で出てくるケースが前回は多かった。 ……これは確かに、中小企業にとってはなかなかハードルの高い課題だから、言われてみると非常に納得がいく。応募されたい皆様、まだ時間はございますので、この点が自社できちんと位置づけられているかどうか、見直して見られてはいかがでしょうか? うちの地元からも、複数の優秀な企業さんを推薦するつもりだが、この賞、全国が対象だし、繊維関係に限ったものではないので、是非我こそは、と思われる方はトライなさってみて下さい。 特に、前回1社も応募がなかった青森県、山梨県、和歌山県、香川県の皆様の奮起を期待したい、というのが、事務局さんの切なる願いだそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年04月21日 22時51分21秒
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