新着記事一覧 | 両国さくらのファッション・イン・ファッション（Fashion in Fashion）

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郵便番号辞書で名簿入力がスーイスイ、の巻【日記】

会社に出勤する道すがら、『メンズ・ノンノ』１１月号を読んでいたら、「橋本敦指南・カーディガン着こなし講座」というコーナーのトップに、「クルチアーニ（Cruciani）」の紺×グレーのプレッピーータイプのカーディガンが取り上げられていた。お値段は、な、な、なんと、１２０，７５０円。おいおい、いくら天下の「クルチアーニ」様でも、ちょいと高すぎやしませんか。同ブランドに限らず、ヨーロッパのニットは今、ユーロ高で非常に割高感が強まっている。おまけに、糸量を少しケチッているのでは、と思えるものもあったりして･･･この間も某デザイナーズブランドのニットがモロにそうだった。悪い話なのでここには書かないことにするが。こういうご時勢だから、メード・イン・ジャパン、メード・バイ・ジャパンのニットにもチャンスは大きいはず。但し、感度の高い客層を狙うのならば、旧来型のジャカードのミセス向けニットの感性でものづくりをしたのでは駄目だと思う。まずはイタリアやイギリスのトラディショナルなニットのスタイルから徹底的に学び、上質の糸を使うこと、落とし込みはそこからですよ。「サカイ」のニットなんかも、ベーシックというものをよく知った上で日本人女性向けに可愛らしくアレンジしているように思うのだ。これにつきますね。ついでに･･･クルチアーニのホームページを探し出したのだが、ただ今建設中でした。やはりITに関してはあまり進んでいるとは言えないイタリアですね(^^;;　のんびりしてます。さて、展示会が終わったら、毎度のことだが早速来場者名簿の整理である。しかし、今回は、作業に慣れてきたせいもあってか、思いのほかスムーズに終了した。名刺管理ソフトの類も、使う必要もなかったほどである。早く終わった理由は、もう１つある。私が会社で使用しているパソコンはWindows XPのHome Editionなので、エクセル２００３の中に郵便番号辞書が最初からは入っていなかった。それを、Microsoft Office OnlineのIME ２００３最新辞書更新サービスのページからインストールしてきたからだ。そうすると、例えば、「130-0015」と入力すると、変換候補の中に「東京都墨田区横網」というのが一発で出てくる。だから、お客様の住所を入力する際は、番地のみを入れれば良いことになる。但し、大口の事業所さんで、特別の郵便番号を持っている企業さんのものは出てこないので注意が必要だ。うちのお客様の場合、商社さんとか百貨店さんとか、そういう企業さんも結構沢山あったりするのだが。Windows XPのHome Editionの方だけでなくて、それ以前の２０００を使っておられる方も、インストールすれば入力は格段に速くなるはず。それ以外のバージョンの方はIME２００２最新辞書の方をインストールされたら良いようだ。ご存知の方も多いと思うが、まだの方は是非試してみてチョ(^^)/人気blogランキングへ

2005年10月10日
写真の時代の絵画のあり様とは？－『ゲルハルト・リヒター写真論／絵画論』【エッセー】

久々の休日らしい休日にのんびり。パソコンでQVCの通販番組を見たり、川崎に行ってアートの本を探したり･･･。PROGETTOでイブ・サンローランが描いたらしい漫画風のイラストレーションの本（ルルという女性が登場するようだった。フランス語は全然読めないので中身はよくわからなかったのだが）を見つけたのだが、お値段が５，０００円以上もするので今日買うのは止めて(^^;;、横浜トリエンナーレにちなんで室井尚著『巨大バッタの奇跡』（アートン刊、定価１，４００円＋税）を購入。それでもって、その後は喫茶店で、読みかけにしていたワコウ・ワークス・オブ・アート企画、清水穣翻訳『ゲルハルト・リヒター写真論／絵画論』（淡交社刊、定価２，８００円＋税）を一気読み。ご承知の通り、リヒター氏の写真展は、今、金沢２１世紀美術館で開かれているから、生で作品をご覧になられたばかりの方も多いと思う。本当ならば私自身も作品の実物を見た上で本の感想を書くのがベストだろうが、今、本を読んだ直後の生々しい印象を記しておくことにも意味があるだろうから、覚書、ということで、甘い文章になっていることをご容赦願いたい。同書は、末尾にリヒター自身の「NOTES」（メモ書き）が紹介されている以外は、美術ジャーナリストやキュレーターによるリヒターへのインタビュー記事１０本で構成されている。同書の表紙カバーの内側に、「リヒターの作風は、写真を描いたフォト・ペインティングから抽象絵画、鏡から色パネルまで多岐にわたるが、その問題意識は一貫して写真性と光をめぐっている」とあるが、インタビューの多岐に亘る論点の中でもこの問題が一番大きなテーマになっているのではないかと私も感じた。１９３２年生まれ、２０世紀から２１世紀にかけて活躍中の画家であるリヒターは、写真というものが既に世の中に存在する時代を生きている。精密な描写と技術的な簡易性においては、絵画は写真には遥かに及ばない存在であり、１９世紀までの時代と比べ、絵画の存在意義というのは遥かに狭められてしまっている。そういう前提に立った上で、リヒターは、方法論の変遷を経ながら、絵画の可能性を追求し続けているように見える。１９７７年の、アミーネ・ハーゼによるインタビューの中で、リヒター氏は、「（写真家との）競争の範囲はとても広いのです。写真はあらゆる分野の映像をあたえてくれますからね。しかも、迅速に、安く、そして何よりも実に完璧で信頼があるから、この点で絵画の劣勢は救いようがありません。（中略）でも、かなり写真に似せて描いたときでさえ、私はそうした競争にはたちいらずに、そこから別のものを作ったのです」（P３４～３６）と述べている。文中の、「かなり写真に似せて描いた」というのは、フォト・ペインティングの時代を指していると思われる。その後、色パネルやグレイ・ペインティング、アブストラクト・ペインティング等の作風を生み出していった。更に衝撃的だったのは、１９８８年に発表された「連作＜１９７７年１０月１８日＞」である。これは、１９７７年に起こったドイツ赤軍のメンバーが射殺された事件を描いたものだが、１１年前に起こった事件の生々しい絵を描く、という行為は、フォトジャーナリズムに近似しているようでいて、それとは決定的な差がある。即時性を誇る写真と違い、１１年の月日を経てその絵が描かれた、ということ自体が、芸術的な行為なのである。芸術家自身の中で、事件が昇華されるのにそれだけの年月を要した、ということだろう。「今年のはじめ、このテーマを再びとりあげ、それについて試み、写真の素材を調達して作品を描きはじめる気になったのか、どのような偶然の事情であったか、そんなことは重要だと思いません。　連作を解釈することも、私には不可能です。つまり、作品はまずあまりにも感情的なものであり、成功していれば、それは言語に絶する衝撃を表現しているからです」（P２６３、１９８８．１１の「NOTES」）。これは、写真的な手法をうまく絵画に取り込んだ方法論ではないかという気がする。時間を要する、という絵画の特質が、この場合はすごく生きているように思った。次に、リヒター氏の芸術家としての個性を決定づけたのではないかと思われること、氏が旧東ドイツのドレスデンに生まれ、幼年期・少年期・青年期に戦中・戦後の混乱を体験した後に西ドイツに移住している、という点が印象に残った。インタビューの中で、リヒター氏が度々イデオロギーへの不信感を語り、自身はシュールレアリストであるという発言を行っていることや、アメリカのポップアートの旗手、リキテンシュタインやアンディ・ウォーホールなどとは違う堅実な作風も極めてドイツ的であるように思う。２００４年のヤン・トルン＝プリッカー氏との対談の中で、ドレスデンを訪れ、通りの名前を次々と思い出す、と懐かしく回顧しながらも、やがて社会主義化した東ドイツでは創作活動は続けられないと決意し、西への移住を決断するくだりは苦渋に満ちている。第３に、私にとって強い刺激になったのは、ジャーナリストやキュレーターとリヒター氏とのやりとりの激しさである。インタビュアー側が非常によく勉強していること、そして、日本と違い、単に作家をヨイショするのではなく、矛盾点を徹底的に突いている点が面白く、丁々発止の息もつかせぬやり取りは非常にエキサイティングである。特に、ベンジャミン・ブクロー氏の２度に亘るインタビュー記事は激烈ですね。ブクロー氏に乗せられて、リヒター氏が他の芸術家のことを「○○さんのここが好き、××さんはこんなところが嫌い」なんてスパスパ言いまくっているのが非常に面白かった。しかし、リヒター氏は２００４年のヤン・トルン＝ブリッカー氏との対話の中で、ブリッカー氏の「それなら鏡こそ完璧な芸術家ということになりますが」という問いに対して、「そのようですね」と答え、２００５年１月１１日のベンジャミン・ブクロー氏によるインタビューでは、「多くの人は絵画の終焉を見に来たんだよ。過ぎ去る前の最後の輝きだ」と主張しているが･･･。年をとり、リヒター氏もひょっとしたら若い頃より考え方がやや悲観的になってきているのかもしれない。こういう考え方を突き詰めると、今後の表現手段はやはり絵画からインスタレーションやメディアアートなどに移る、ということになってしまうのだろうか。ベテラン芸術家の今後の動き、要注目、ではなかろうか。おまけ：蛇足だが･･･、今秋冬の「ファクトタム」のTシャツで、ゲルハルト・リヒター氏の写真をモチーフにした商品があるようだ（Elasticさんのブログからリンク＆トラックバックさせて頂きました。それと、このユナイテッド・アローズさんのサイトの「詩人」という説明は「画家」の誤りですね。さくらも間違いは多いので人様のことは言えませんが）。「ファクトタム」、よく『メンズ・ノンノ』などにも掲載されているけれど、なかなか面白い商品を作っているようで、要チェキですぞ。人気blogランキングへ

2005年10月09日
IFIの同級生・H君の結婚式２次会【日記】

ニコラ・ゲスキエール、やっぱ突っ走ってますねぇ。２００６年春夏シーズンのパリ・コレクションでの「バレンシアガ」のショー、エレガンス寄りのトレンドも彼にとっては追い風となっているのか、やはり乗りに乗っているな、という感を受けた。「ウエッジウッド風」とファッションジャーナリストのサラ・ムーア女史が評しているグレーのアールヌーボー調のプリントも秀逸だし、ショーの中盤に出てきたスパンコール使いのTシャツ、あれはかなりの数売れるんじゃないだろうか。アールデコ調の、黒のトリミングが効いたサンダルも面白いし。サラ・ムーア女史は、終盤の作品に対してはやや厳しい評価を下しているようだったが。しかし、作りこんだ素材、作りこんだデザイン、パターンとカッティングの妙味が女性のボディラインを美しく見せる、という点ではやはりピカイチですよ。皆様、是非style.comのバレンシアガのスライドショーをご覧下さいませ。嗚呼、さくらも買いた～い。さて、内輪の話で恐縮ですが、今日は目黒の某所にて、（財）ファッション産業人材育成機構・IFIビジネススクール時代の同級生、H君の結婚式の２次会に参加して参りました。同級生といっても、彼は私と違って新卒で入学していたから、今がちょうど世間で言う「適齢期」である。新婦さんもとても可愛い方で、若いお友達に囲まれて非常に華やかな雰囲気の２次会だった。H君は百貨店マンなので、職場の方々も数多くご参加しておられたようだった。皆様さすがに盛り上げ上手、盛り上がり上手ですね。ビンゴゲームやジャンケンゲーム、クイズなど、お陰で私も楽しく盛り上がれました。H君と新婦さん、本当にお似合いのご夫婦、という感じでしたね。札幌での新婚生活も、さぞかし楽しい毎日なのではないかと想像している。どうかいつまでも仲良く、素敵なご夫婦でいらして下さい。おめでとう！人気blogランキングへ

2005年10月08日
7日の日記

ファクトリーイー、アクト21第3回展示会は本日無事終了しました。御来場下さった皆様、ありがとうございました。

2005年10月07日
6日の日記

墨田区内のカットソーメーカー8社によるグループ・ファクトリーイーによる合同展、アクト21は明日まで開催致しております。皆様の御来場を心よりお待ち申し上げております。

2005年10月06日
原油高と戦う日本の染色業界【エッセー】

今日付けの繊維関係の業界紙各紙に、昨日大阪で行われた日本染色協会の八代芳明会長らによる首脳会見の内容が掲載されていた。原油価格の高騰が、染色業界にとっては「生死を問われる」程の業績の悪化要因になっており、１０月以降の加工賃の６～１０％値上げを発注者に要請していく、というものだ。そもそも、要するに加工賃の売買差益分しか収入のない利益率の低い装置産業である染色業は、資産家の方が営んでおられるケースが多いのだが、いくら資産を持っておられても本業が構造的に儲かりにくいものであるため、ここ２０年ほどの間、利益率がずっと下がり続けている、といった類の話はよく耳にしていた。しかし、今回の問題は、何とか乗り切ってきた今までの事態を超える危機的な状況のようだ。繊研新聞によると、「９月末時点の重油価格は昨年４月比で６０％、ガスは５０％上昇。これに染料、薬品、樹脂など原料価格高がのしかかる」とのこと。染色は、素材の差別化、高付加価値化を進める上で非常に重要な製造工程である。まさに、繊維産業のキーインダストリーなのだ。発注される側も当然コストダウンは図りたいところだろうが、染色協会さんのこのアピールをなるべく多くの業界関係者の皆様に理解して頂きたいと心から思いますね。しかし、もちろん個別の染色メーカーさんも、精一杯のリスクヘッジのための努力をなさっておられるようだ。先程からネットを検索しただけで、かなりの実践例を見つけたので、ご紹介したい。まずは、繊維ニュースさんのサイトから。播州産地の村徳染工さんが、受注を小口化し、賃加工体系の改定を図ろうとなさっているということ。次に、NIKKEI NETの、「北陸の経済ニュース」には、小松精練さんがボイラーの使用効率を上げる努力を進めておられる旨記されている。同じ記事文中に、うちの会社の兄弟会社である繊維リソースいしかわさんが、最新のコージェネレーション（熱電供給）装置の紹介を始めているという報道もあった。それから、同じくNIKKEI NETの、地域経済のページに、東海染工さんがバイオマスボイラーの全面導入に踏み切りつつある、という記事も紹介されている。バイオマスとは、生物資源のことだが、東海染工さんの場合、木くずチップを活用するらしい。原油の値段が上がっているということへの対策だけではなくて、地球環境に優しいという意味でも、注目すべき動きだと思う。染色業界の皆様、非常に厳しい情勢だと思うが、本当になんとか頑張って頂きたいです。ちなみに、この問題、もちろん日本だけの問題ではない。例えば中国においても、華南の最大手染色メーカー、中冠染色さんが２００５年６月中間期に赤字転落の憂き目を見たという記事が「中国情報局」のサイトに掲載されていた。人気blogランキングへ

2005年10月05日
他社の良いところを大いに真似るべしー（株）武蔵野・小山昇社長の素晴らしい経営哲学ー【エッセー】

久々に非常に面白い本を読んだ。『「儲かる仕組み』をつくりなさい」（小山昇著、河出書房新社刊、定価消費税別１，３００円）同書の著者、小山昇氏が社長を務める株式会社武蔵野さんは、東京の郊外に居を構える、ダスキンの代理店業務等を行っている中堅企業である。小山社長が非常に優れた経営者であることは有名なのだそうだ。既にご講演を聞いたり、日経BP社のサイトでの連載等を読まれたことのある方も多いかもしれない。私が初めて同社の名を知ったのは、確か今はなき雑誌『日経アドバンテージ』の記事を読んだのがきっかけだったように記憶している。その後、IT経営応援隊事業の一環として昨年実施された「IT経営百撰」でも最優秀賞を受賞、昨日も小山社長は確か全日空ホテルで情報化月間記念行事のパネルディスカッションにパネラーのお一人として登壇されたはずだ。著書を読ませて頂き、驚いたのは、とにかく、人材育成、強い組織づくりのためのご努力は、半端なものではない、ということである。まず、社員教育を、入社初年度には３００時間！２年目以降は１００時間!!も行っておられるということ。大企業さんでもここまでやっておられるところは正直少ないと思うが、これだけ学べば人は必ず成長すると思うのだ。次に、価値観を共有するための飲み会を頻繁に行っておられること。課長職以上の社員とは２か月に１度、中途入社社員及び新入社員とは年に２回、一般社員とは年に４回、を始め、勉強会の度ごとに必ず飲み会を実施されているそうだ。実は、私が常日頃中小企業さんと接していて感じるのは、「教育研修」「飲み会などのコミュニケーションの場」がほとんど持たれていない企業さんが結構多い、ということである。うちの会社主催の勉強会に参加しておられる若い方々から、それこそ飲み会の時に「会社ではこういうこと、本当に全然ないんですよ」という声を耳にするのだ。「ホント、社内が暗いんです」･･･そういう雰囲気になっている責任の多くは、やはり経営者の方にあるのではないかと言わざるを得ないだろう。小山社長は、同書の末尾の方で、「ITでコストを減らしても人を減らしては駄目」と言い切っておられる。この考え方に私は大賛成だ。「活気はそこにいる人間の数が生み出すものです。人がいることこそがお客様満足度につながるのです」（P２１８）。良い会社って、ご訪問しても、お電話をかけても、弾むような声でお返事が返ってきて、生き生きと対応してくれるものだし、社員さんも、厳しさの中にもやりがいを感じておられるものだ。それが、陽の空気を生み、それに感動したお客様がお客様を呼んで下さる。そういう空気を生み出すには、まずは「教育」と「コミュニケーション」。ここから改革を始められてはどうかと、私も声を大にして申し上げたいですね。次に、ITに関する同社のスタンスも明快で、業種によっては非常に参考になるのではないかという気がした。小山社長は、「IT自体が企業に優位性をもたらすわけではない」と言い切っておられる。ネット販売も現在は行っておられない。小山社長のお考えは、顧客満足度、社員満足度（この、社員満足、という考え方は、中小企業さんでは極めて少ないと思うのだ。特筆すべき優れた企業哲学だろう）を高めたり、業務効率化の道具として活用する、というものだ。この考え方は、メリーチョコレートカムパニーさんの原社長のお考えと同様のものですね。中小企業さんでIT活用にご成功されている企業さんに共通するものだと思う。こういう基本的な考え方に立った上で、思い切った割り切りを持ち、例外をなくす形でシステムを作っていかれたようだ。ITに拒否反応を示す社員さんに対しては、「単機能で使う」「見切り発車で経理のIT化を進める」「遊びで使うことを推奨する」という方法で慣れてもらったようだ。「遊びで使う」、これも正しいですよ。私の周囲の中高年の方で、ここ１、２年の間に急速にITに強くなった方々は、皆さん遊びやら、ご自宅でお孫さんのビデオ撮影をなさったりやらでご経験を積まれた方です。その他、この本には、給与体系の工夫を始めとして小山社長ならではの独自のアイデアや優れた実践事例がぎっしりと詰まっているのだが･･･。最後にもう一つだけ、私が最も共感したこと、それは、「独自性のある経営スタイルは他社の模倣から始まる」というくだりである。他社、他人のよいところを真似る、これが即断即決で出来る方は、経営者であれ社員さんであれ、飛躍的に成長していかれる。私が参加しているe製造業の会のメンバーの方々なんかは皆様そうなので、ここ数年売り上げ、利益も大きく伸ばしておられるようだが･･･。普通はなかなか出来ないんですよね。人間というのは弱い生き物で、長年慣れ親しんだやり方の方が楽だというのも大きいし･･･。それと、非常に残念なことだが、わが業界（繊維ファッション業界）に関して言うと、「業界特殊論」が未だにはびこっているような気がしてならない。はっきりいって、根本的に今までのやり方、考え方でよいのかどうか、疑ってみることも必要なのではないか。無意味な長時間労働とか、在庫は積んどかなければ売り逃しするとか、取引先の言いなりになっておかないと売り場を失うとか･･･。社員を大切にし、共に頑張ることで利益を上げられないのであれば、働く意味はないと思うのだ。ここまで書くとお叱りを受けるかもしれないが、儲からないことはやっても意味がないと私は思う。異業種の企業さんから大いに学び、わが業界の、特に中小企業さんが、しっかり儲けを上げる企業さん、小さくともキラリと光る商品、サービスを提供できるようににどんどん変身していって頂きたい。微力ながらそのためのお手伝いができるよう、自分自身も頑張っていきたいと思っている。人気blogランキングへ

2005年10月04日
ＪＦＷ実施基本計画決定ー約５０ブランドがショーー（H１７．１０．３繊研新聞他）【ニュース解説】

今日付けの繊維ファッション関連の業界紙各紙に、１０月３１日から１１月９日までの間開かれる「東京発日本ファッションウィーク」の実施基本計画についての記事が出ていた。公式ホームページもオープンしたとのことで、早速拝見したのだが･･･。極めてスケジュールがタイトな中でご担当者の皆様は必死なのだと思うが、この内容ではちょっと不十分ですよね。トップページのソースも見たが、検索エンジン対策になるようなキーワードをもっと埋め込むべきだろうし。コンテンツの充実（テキストもビジュアルも）とユーザビリティにも考慮して、徐々に改善していって欲しいものである。頑張って下さい！新聞報道の中で目を引いたのは、１１月４日のJFWシンポジウムのコーディネーターを、日本初の経産省の女性繊維課長である宗像直子さん（正式な肩書きは経済産業省製造産業局繊維課長兼ファッション政策室長）自らが務められる、ということである。極めて異例のことだと思うが、今回の一連の改革の発案者である宗像課長の意気込みの強さを物語っている。是非多くのマスコミ、特に海外のマスコミの皆様にも取り上げて頂きたいものですね。２００６年春夏シーズン向けの、東京コレクション・ウィークのスケジュールも発表されていた。既報の通り、トキワとクレナイという２種類の特設テントでコレクションを発表するデザイナーさんが圧倒的に多い。こちらのスケジュールもまだ、ネット上には発表されていないようだ。東京ファッションデザイナー協議会さんのサイトも確認したが、こちらもまだだった。ご関心のある方は、こまめにサイトをチェックされた方が宜しいかと思います。あと、一般消費者向けの休日企画についても詳細が決定したようなのだが、こちらも業界紙の報道は不十分なので、公式サイトでの発表を待ちたいと思う。今回の事業予算は５億円。うち半分を経済産業省、中小企業基盤整備機構等行政が支援し、残りは民間の募金活動で賄うという。これだけの巨額の予算を投じて行うイベントだから、それなりのリターンは是非共上げたいところだ。皆で頑張って日本のファッション業界の活性化につなげたいものですね(^^) Go! Go! J-Fashion!!人気blogランキングへ

2005年10月03日
WAL-MART　トミーヒルフィガーを買収か（H１７．１０．３WWDジャパン）【ニュース解説】

いつの間にか、１００，０００アクセスを突破していたようである。私のブログのファンの皆様、本当に有難うございます。キリ番をゲットして下さったのは、楽天日記仲間の方ではないようだったので、どちらの方か私にはわかりませんが、この場を借りて心から御礼申し上げます。これからも毎日、皆様のお役に立つような話題、ファッションとファッション業界が元気になるような話題をご紹介して参りたいと思いますので、これからも応援ヨロシク、です(^^)さて、これは本家アメリカのWWDさんのスクープだったようだが･･･。衣料品売上高のアップを狙うウォルマート（Wal-mart）が、トミーヒルフィガー（Tommy Hilfiger）の買収に向けて動き始めているそうだ。早速英語で検索をかけてみたが、msnのニュースサイトや、bottomlinecommunicationなどに後追いの記事が掲載されていた。トミーと言えば、今年が２０周年で、ついこの間大掛かりなアジアツアーが行われ日本でもファッションショーが行われたばかりである。ただ、９０年代末からの業績は、あまり芳しくなかったようだ。bottomlinecomによると、２００４年の売上高１８億７，５００万ドルに対し、税引後利益は７００万ドル。利益率はたったの０．３７％に過ぎない。「アメリカの百貨店のメンズ売り場からドロップ（追放）されていた」との記述も見られる。WWDジャパンさんによると、JPモルガン・チェイスとゴールドマン・サックスが水面下で買収先を探していたようだが、果てさて、ウォルマートが買うことになるのかどうか。ウォルマート側の動機は、明白である。ライバルのターゲットやKマートのファッション性に追いつくために、前者の「アイザック」や後者の「マーサ・スチュアート」などのようなイメージリーダーとなるブランドとしてトミーを使いたいのだろう。bottomlinecommunicationには、「『ジョージ』（注：ウォルマートのPBの名前）も１０年後には立派なブランドになっているだろうが、即戦力となるブランドが欲しい」趣旨のことが書かれている。これこそが、M&Aの最大のメリットなのである。しかし、M&Aと言えば、日本では昔は商社さんのオハコといった感があったが、最近で小売業、そしてアパレルまでもがごく普通のこととして行うようになってきた。しかもそれが、他産業以上に、国境を超えたグローバルな形で進んでいるのがわが業界の特徴である。ホリエモンとフジテレビの一連の騒動の際に、経営者の方々の中には、「こういうのはうちには無縁の話だね」と思った方と、「うちも買収されないように気をつけなきゃ」と思った方と、「良い案件があればうちも積極的にトライするか」と思った方と、３タイプあると思う。後の２つについては、両方を考えられた企業さんもかなりあると思うが。一部の大手アパレルさんの最近の動きを見ていると、今が攻め時とばかりに、将来性のある買収先を徹底して調べ上げておられるように見受けられるね。逆に、一昔前は、「救済型」の買収や経営支援がかなり多かったのだが、最近はかなりシビアに突き放すケースもあるようだ。地方百貨店さんなんて、そのうち大手百貨店さんも手をさしのべなくなる可能性があるのではないかと思えたりする。むしろ他産業出身の経営者がアパレル、製造メーカーなどで問題の山積していた企業さんをうまく再生の方向に導きつつあったりする。こういう一連の動きの中で、どうも元気がないのが商社さんだ。資金はだぶついていて、実績を上げるためにいい案件を買いたくて買いたくてしょうがないのにね。買収ではないが、ドイツの高級アパレルブランド「ストラネス」の輸入販売権が、伊藤忠商事さんからオンワード樫山さんに移ったという記事、詳細がまだ報道されていないので推測の域を出ないが、時代の流れを象徴する出来事ではないか。海外の企業さんとの交渉事は、最早商社さんにしか出来ない特殊なノウハウではなくなったということではないだろうか。伊藤忠繊維カンパニーの岡藤プレジデントの最近のコメントにどうもお元気がないのも、中国の内販が思ったほど簡単でない、ということだけに理由があるのではなく、「皆がしっかりしてきたから商社の出番がなくなりつつある」ことに起因していると思うのだが･･･。人気blogランキングへ

2005年10月02日
横浜トリエンナーレ２００５の開幕に、２０４７１１２０の中川正博氏のことを思い出す【エッセー】

ご近所のクリーニング屋さんの店先の鉢植えのコスモスの花が満開である。うちのビルの１階のレストラン「アゼリア」で午後８時過ぎ、夕食を取りながら戸外を見ると、早とっぷりと日は暮れ、秋風に中庭の木々の枝が揺れている。今日から１０月。今日はは両国を早く出られたら、オープン初日のJR東日本さんのエキナカ２号店・「エキュート品川」に寄って帰るつもりだったが、とても無理でしたね(^^;;;さて、今月のお勧めイベントは、通称「ハマトリ」こと、９月２８日に開幕したアートの大祭典「横浜トリエンナーレ２００５」である。前回の第１回の「ハマトリ」を見て、非常に強いインパクトを受けたので、私自身も必ず時間を作って足を運ぶつもりでいる。公式ホームページをご覧頂けばわかる通り、これだけの数の現代アートの著名作家の作品を一度に見られる機会はめったにないからだ。実際この目でみたらまたこのブログにレポートもアップしますので、皆さん楽しみに待っててチョ。しかし、「ハマトリ」で思い出すのは、アーティスト、中川装置として前回ローラン・モリソー氏とのコラボレーションや、単独での「松吾郎#０１」という作品を出展して話題の一翼を担った、ファッションデザイナー、中川正博氏のことである。中川氏はLICAさんとのコンビで「２０４７１１２０」というユニットを結成、一時期は東京コレクションにも参加し、ヒョーマというキャラクターをフィーチャーしてヤングに絶大な人気を博していた。ちょうど私が上京する前の、９７～８年頃には、その頃まだテレビ東京系列で放映されていた「ファッション通信」でもよく取り上げられるなど、関西発の個性派としてジャパニーズデザイナーブームの一翼を担っていた。しかし、２００１年の「ハマトリ」に出展した頃には、中川氏の問題意識は、消費社会の申し子そのものであるファッションの世界から、リサイクル、アートなど、人間として生きるうえでより大切な何か、に向かいつつあったのではなかろうか。「ハマトリ」で見た、「松吾郎#０１」のことを私は今でも鮮明に思い出す。「松」は日本人にとっては、永遠や繁栄の象徴だ。中川氏はひょっとしたら、あまりにも早すぎるサイクルでトレンドが変化し、お気に入りだったはずの服を捨てさせていくファッション業界のあり様に疑問を感じ、松の緑に自らのクリエーションやメッセージのevergreenを託したかったのかもしれない。中川氏のご経歴を見ると、元々は画家だったことが記されているようだから、本来帰る場所＝アート界に向かった、とも見ることができると思う。その後、東コレへの参加も休止した中川氏に関するニュースを、業界紙やファッション雑誌で目にすることはなかった。今、気になってネットで検索すると･･･。ありました。アーティスト「中川装置」のホームページ。２００５年春夏シーズンの展示会開催のお知らせや、中川氏の下で働いていたJUN KOIWA氏の「PAPER」というブランドに関する情報などが掲載されている。「PAPER」さんは、代官山にショップも出しておられるんだね(^^)嬉しかったです。きっと堅実な活動を継続しておられるのだろう。クリエーターには、激しく発信ばかりしている時期だけでなく、休息の時期や、静かに雌伏する時期も必要だと思うし、細く長く、コアなファンとのつながりを大切にする、という生き方だってある。また、年とともに、クリエーターも、ファンも、成長していくのだ。そう、松の若木が、成木になるように。でもその緑は、決して枯れることはない。人気blogランキングへ

2005年10月01日
ファッション業界のポッドキャスティングサービス、コンテンツ次第ではそれなりの効果あり！？【エッセー】

まずは、お詫びから。９月２５日付けのエントリ文中、オンワード樫山さんの「ローズブリット」が日中韓で今秋同時に立ち上がった旨記しましたが、日中韓、香港、台湾の５か国での同時発売の間違いでした。お詫びして、訂正しておきます。物事の本質を見抜く目の鋭さと、世の中の動きへの反応の速さにいつも敬意を表しながら読ませて頂いている【R３０】さんのブログに、日経ビジネスさんがついに今日からポッドキャスティングサービスを始められた、ということが書いてあった（リンク＆トラックバックさせて頂きました）。ポッドキャスティングとは何かをお知りになりたい方は、同社のホームページ上から発信されている音を実際に聞いて見て下さいませ。私も以前ご紹介させて頂いたことのあるライブドアさんの「ねとらじ」なんかがその代表的な仕組みである。文字通り、ネット上のラジオ、というか、いつでも好きな時に聞ける音声コンテンツである。しかし、正直言って、今日の日経ビジネスさんのポッドキャスティングは、う～ん、ものすごく長いなぁ、という印象である。来週月曜日に発売される雑誌の予告編を、井上編集長さんが女性のキャスターさんの突っ込みに答える形で話しておられるのだが･･･。余談だが、井上編集長さんの、お写真の風貌と、お声、語り口のギャップが、ちょっと新鮮だった。ブンヤさんや雑誌社さん上がりの方って、放送ご出身の方々と違ってしゃべりはヘタな場合が一般的だと思うので。その辺のことについては、【R３０】さんや、他のブロガーさんもコメントしておられるので割愛させて頂くとして、私はファッション業界におけるポッドキャスティングの可能性について書いてみたい。要するに、コンテンツ勝負、だろう。わざわざ聞きたくなるような内容かどうか。私は、うちの業界ならではの、面白いコンテンツはいろいろ考えられると私は思っている。何十万人、何百万人の聴取はなかなか困難だとしても、千人、万人単位とか、数百人であってもコアなファンが熱中するようなものは間違いなく作れますよ。１つは、デザイナーさんやマーチャンダイザー、営業、生産担当の方、ショップスタッフの方などのトーク。中でも特に、デザイナーさんのトークは、そのブランドのファンにとっては垂涎モノだろう。スクープネタや企画ネタを探しているマスコミの人間にとっても目が離せないはず。普通のサラリーマンやOLの方とは違う生活スタイルであり、しかも衣食住全般に対して良いセンスを持っている方々なので、読み物としても非常に興味を引く。既にここでもご紹介したことがある元「フラボア」のデザイナー・宇津木えりさんの「宇津木日記」や、セーレンさんの「マッシュマニア」のデザイナー成冨史絵さんのブログ「マッシュマニアな日々」など、読ませるブログを書くデザイナーさん達が登場しつつある。ポッドキャスティングも、その延長線上にあるといって良いと思う。また、ショップスタッフさんのポッドキャスティング、これも意外と面白いと思うんだ。この場合、必ずしも全国区を目指す必要はないと思う。お店の固定客、潜在顧客の方にだけ聞いて頂けば良いのだ。ショップの入荷商品や、お客様とのインタラクティブなやり取り、ショップの近所回りの美味しいお店の情報だとか地域の年中行事の紹介など、ミニコミ誌のノリで話すといいんじゃないかな。ショップスタッフさんの場合、常日頃から接客でトーク慣れしているので、意外とスムースに録音できるケースが多いように思いますよ。１人で話す方法と、２人以上でのやり取りを聞いてもらう方法と両方あるだろうが、いずれにしても、恐らくぶっつけ本番は無理だと思う。台本というものはたぶん必要になるから、本格的なブログを書くのと同じで、それなりに準備に手間隙はかかるはずですよ。２つ目は、何と言っても音楽。著作権料の支払いの問題が日本では存在するので、中小のショップさんや個人レベルでは現状ではちょっと難しい面もあるが、ポッドキャスティングは、本来的には、ヒップホップ系とか、ロック系のブランドなど、音楽にルーツの存在するブランドにとっては、もってこいの宣伝媒体となるはずなのだ。音楽を流しつつ、それとブランドの世界観や商品との関わりについても紹介していく、ということである。ラジオって、映像がないというハンデがあるが、その分耳を済ませて音に集中するので、エモーショナルな表現とか、気分を伝えるのにはとても良い媒体だと思う。場合によっては、ブログの写真で映像がない点を保管すれば良いのだ。現状でも、自作の曲ならば問題はない。音楽活動とファッションブランドの立ち上げの両方をやっておられるようなマルチタレントさん、あるいは、インディーズミュージシャンとインディーズデザイナーのお友達同士、といった方々、いらっしゃったら、是非トライなさってみたらいかがだろうか。第３は、雑誌のエディターとか、ファッションジャーナリストとか、そういう人間の語りであっても、中身の濃いものならば皆が聞いてくれるはずである。その良い先例をアメリカに発見した。「Fashiontribes.com」というサイトである。たまたま今は、連日のようにミラノコレクションのショーの話題について取り上げているようだ。複数のファッションジャーナリストが出演する構成になっている。９月２９日（木）付けの「プラダ」についてのポッドキャスティングは、７分７秒もあったが、私は全く長いとは感じなかった。前述の日経ビジネスさんのものも同じくらいの長さだったのだが、不思議なものである。まあ、英語だから日本語より必死で聞いているので、ということもあるが、やはり、自分の興味のあることだから真剣に聞くんですよね。この番組は、iPodに入れて英語のリスニングの訓練のため毎日聞くと良いかもしれない。こういう面白い番組を、どこかの雑誌社さんか業界紙の方に始めてみて頂きたいものですね。雑誌社さんなら、ラジオ通販も妙手かもしれない（ラジオで売る通販、これが意外と面白いんです）。最後にもう一つFashiontribes.com」さんを見聞きしつつ思ったのは、日英双方の言語で語れば、それは海外に向けての発信になる、ということである。私が「Fashiontribes.com」さんのサイトを発見したように、世界のいろいろな国のファッション好きの方々や、ファッション業界の方に聞いてもらえるはずだ。現に、私のブログにだって、ごくたまにStrange Englishで書いたりしているもんだから、しょっちゅう海外のドメインの方が見にきていますから。「東京発　日本ファッションウィーク」も、公式サイトの立ち上げもまだのようであるが、本来ならばこのくらいの濃いコンテンツは作ってほしいなぁ。デザイナーさんのインタビューを放送したらどうでしょう。お金は全然かからないんですが。要は、そういう新しいことに敏感で、且つ細かくて面倒なことを、楽しみながらやってのけられるやる気のある人材がいるかいないか、だけですよ。人気blogランキングへ

2005年09月30日
I went and see d&a lab in Tokyo.（d&a lab 東京展を見てきた）【日記】

I write this weblog in English tonight, after that, translate into Japanese. I went and see d&a lab (designers and agents lab) at Modapolitica of Minamiaoyama, in Tokyo. This exhibition comes from L.A., You can contact IFCA (d&a Tokyo Office) in Japan.There are 26 exhibitors in the room, presenting for spring 2006. Last two or three seasons there is a big boom for premium jeans, but the trend is shifting from premium jeans to Lohas, I think.Lohas means Lifestyles of Health and Sustainability. Some brands do not look like so gorgeous, but natural, vintage-like colors, using cottons, and symbolised designers' enjoyable lifestyles.I got permissions to write an article this pribate weblog from some exhibitors, thus I would try."Love this Life" is an American brand which is designed by Musician,David Culiner. Women's and men's casual wear. That brand name is a band name, too. You can buy his musics on iTunes Music Store in America."Loop Design" makes colorful bags. Especially no-leather's bag are not so expensive. Japanese agent, fmy international ltd. is not an only importer, but originally an apparel maker. You can now buy these bags at Laforet Harajuku."Monarchy" , I love such kinds of decolative belts, using many linestones. It makes mens' and Women's, but I love for men's, because of symbolic mochieves, cross, sword, eagle, etc,. I would like to say many exhibitors that you listend my poor English,and answer my questions. I expect to your success in Japan. See you again!今日は先に英語で書いてから、日本語に訳すことにします。南青山のモーダポリティカで開かれていた「d&a lab（デザイナーズアンドエージェント）を見てきた。この展示会はロスアンジェルス発のもので、東京展の事務局はIFCAさん（d&a東京事務所）が務めておられる。会場には２６社が出展、２００６年春物のプレゼンテーションを行っていた。ここ２、３シーズンは、プレミアムジーンズの大ブームを感じさせる展示会だったが、今回は、トレンドがそういうものから「ロハス」にシフトしているのではないかと私は思った。「ロハス」とは、「健康で、持続可能なライフスタイル」を意味する。幾つかのブランドは、そんなにゴージャスではなく、ナチュラルで、色目もヴィンテージライクで、綿を使っていて、デザイナーさん達の楽しげなライフスタイルを象徴したものになっていたからだ。何社かの出展者の方に、このプライベートなブログへの執筆に関する許可を頂いたので、書かせて頂きますね(^^)「ラブ　ジス　ライフ」は、ミュージシャンであるデイビッド・カーリナー氏がデザインしているブランドだ。レディスとメンズのカジュアルウェアである。このブランドネームは、バンドの名前と全く同じもの。彼の音楽は日本からでもiTunes Music Store（アメリカの）で買えるそうである。「ループ　デザイン」は、カラフルなバッグを作っていた。特に、雑材のバッグには値ごろ感がある。日本のエージェントであるエフエムアイインターナショナルさんは、インポーター専業ではなくて、元々はアパレルさんだとか。現在ラフォーレ原宿で購入することができる。「モナキー」、私はこんなベルトが好きだ。沢山のラインストーンが使われている。メンズとレディスがあったが、私は十字架、剣、鷲などのシンボリックなモチーフがあしらわれているメンズの方が気にいった。私のつたない英語を聞いて下さり、そして、ご質問にお答え下さった出展者の皆様、有難うございました。皆様の日本でのビジネスがご成功されることを心よりお祈り致しております。また是非お会い致しましょう！人気blogランキングへ

2005年09月29日
ファッション連想ゲーム（デヴィッド・ベッカム発楽天市場行）【エッセー】

仕事が忙しいので、一つのネタを深掘りするパワーがないっす･･･。とはいえ、ファッションをメシの種にしている訳だから、フツーに生活していても業界ネタにはアンテナがビンビン反応してしまうのが悲しき職業病。今日は、最近気になっているアレコレを連想ゲーム的に記述してみることにしよう。一発目のキーワードは「デヴィッド・ベッカム」。今週号のWWDジャパンさんの「２００５AUTUMN BEAUTY」で知ったのだが、ベッカム氏の香水「インスティンクト」がデビューするそうだ。セレブ系フレグランスのブームに乗っての仕掛けだろう。「価格は未定だが、ヨーロッパで９月、アジアでは年末のホリデーシーズン、米国で２００６年上半期の発売を予定」（同紙）。Googleで日本語検索をかけてみたが、まだ日本ではほとんどこの情報は出回っていないようだった。しかしこの楽天広場さんの中には、既に「インスティンクト」の話題に触れておられる方がおられましたよ。TOMATO1974さんの、「香水販売日記」である。さすがプロの方です。早速リンクアンドトラックバックさせて頂きましたm(__)m香水と言えば、少し前までは、結婚、彼が出来る香水として、イヴ・サンローランの「ベビードール」が大人気だったようだが、最近は「スルタン　フェアリーローズ」が急浮上しているようである。さくらはお金がないので、実は洋服と本代、食費以外はかなり節約している(^^;;; 正直、香水は余程のことがないと買ったりしないのだが、香水情報なんかはケータイのファッションのサイトでチェックしているんですよ。これがなかなか面白いのだが、「香水の百貨店」というサイトと「girls shopping」のサイトの、「スルタン・フェアリーローズ」に対する説明文を是非比べてみて頂きたいのだ。テキストの内容が、私は「girls shopping」さんの方が圧倒的にココロに響くものになっていると思うんだけどね。パソコンとも違う、ケータイ独特の絵文字がふんだんに混じった文章は、情感たっぷりで、そして、笑えます。王子様が走っている様子なんて、よくこんな絵、ケータイで書けるなぁ、と、そのワザに感心してしまう。香水というワンアイテムを売るには、「香水の百貨店」の方がズバリ目的買いを誘引し、検索性の高さで優位に立っているのかもしれないが、モテ系ファッションの総合サイトとしては、さすが「girls shopping」さん、コンテンツに独自のオーラが漂っていますよ。この「girls shopping」さんといえば、消費者向けとしては日本最大級のファッションショー、TGC（TOKYO GILRLS COLLECTION）を主催し、特にモテ系ブランド（サイトの中では、「ファッションアベニュー」のコーナーにまとめられている。ちなみに、「girls shopping」さんは、インポート、神戸エレガンス系を「ファッションwalker」、渋谷１０９系を「Love Fashion」に分類、この３カテゴリーの区別がよくわからない、という方にはご参考になるかも）の情報発信源としてのパワーはいや増すばかりである。それより更に大本の、今、モテ系のOL、女子学生さん達に対して、トレンド形成の上で最も影響力を持つと思われる媒体が、赤文字系雑誌、中でも『CamCan』『Ray』であろう。業界関係者の皆様も驚嘆されたと思うが、いや～、２３日発売の『CamCan』１１月号、１１月だというのにあの厚さはハンパじゃないっすね。何と２センチもある。本屋さんから持って帰るのに重くて重くて(^^;; 現在のモテ系ブランドの売り上げの作り方というのは、雑誌掲載商品がガーンと出て行くので、掲載予定に合わせて生産計画、店頭販売計画を立て、合わせてケータイやネットでの露出も行い、「『CamCan』の何月号に出ていたアレ、ありますか」といって来店したお客様に売って行く、という形になっているようだ。SPAブランドでは在庫ロス、機会損失ロスは極力防ぐ仕組みを構築しているが、売れ残りはネットやケータイ、そしてリアルのアウトレットに持って行き、なるべく早期に処分、ということである。私は昔から、はっきり言って『CamCan』『Ray』よりは『ViVi』『JJ』の方が好きなのだが、今は、エレガントな匂いとか、クールな雰囲気とか、自己主張が多少なりともはっきりしてくると男子ウケが悪いものとして×、らしい。断固として「雑誌で見た○○下さい」派にはならんぞ～と誓うさくらだが、仕事柄はそうも言ってはいられない。商品にはざっと目を通す。『CamCan』１１月号に出ていた、非常に甘甘（注：甘口なテイスト、という意味ではなく、甘い編み方で、という意味である）に編んだ透け感のあるモヘアの長袖ニットを着ている人は、今朝両国でも見たなぁ、なんて思いつつ･･･。さくら的には、キャミ（キャミソール）にファーをつけてあった商品がメチャメチャ気になった。去年セーターやカーディガン、ツインニットなとのファー使いが流行ったから、その延長線上での発想だろうけど、本来ならば暑い時期に着る、最も薄いアウターに、冬の象徴みたいなファーという、相反するものをくっつけた、というのが○である。こういう、相反するものの融合、というのは、デザインの業界の王道的な発想パターンの一つではあるんだけどね。そうすると、今までの市場にない、思っても見なかった斬新な商品開発が行える、という訳である。『CamCan』のP１７に、「レッセパッセ」と、三鈴グループのスタイル・ハート（株）さんの「Rew de Rew」の商品が掲載されているが、個人的には「Rew de Rew」さんのものの方が好きです。ホームページを拝見したが、少しお値段が高いが凝ったものづくりが行われているようで、好感が持てます。こういう企業さんに、もっともっと頑張って頂きたいものですね。今日は最後に、『CamCan』に出ていた、楽天さんでバカ売れした商品というのをご紹介するつもりでいたのだが･･･。実は、さっき、Googleでその企業さんのことを検索したら出るは出るは･･･。消費者の方のクレームが山程上位にヒットするではないか。特に「２ちゃんねる」が多い。内容は、どうやら、「配達が遅い」というものに集中しているようだ。どうやら、売れすぎて生産や発送業務に支障をきたしたようだね。これが、ネット販売の怖い点である。リアル以上に、クレームもネット上で誰かに伝えねば気分が収まらない、ということになってしまうのだ。最近はネット販売の基本的なノウハウも確立され、売れてきたらどういうことが起こるか、ということも先駆者達の経験が蓄積されているはずだ。発送に関しては代行の業者さんにお願いするという方法もあるし･･･。あとは、在庫リスクが怖いのもわかるけれど、お客様の信頼を失うことがもっと怖いですよ。配達日の見通しについては、正直にお知らせし、待てない方からはキャンセルもお受けするなど、お客様の立場に立った販売を心がけるべきではないだろうか。「２ちゃんねる」に溢れるお客様の声を見て、今夜は本当に考えさせられましたね。人気blogランキングへ

2005年09月28日
ファッションビジネス英会話　On Business（中級）前期講座の打ち上げに【日記】

昨日アナ・スイのコスメの発売元がわからない、と書いたんだけど、アルビオンさんでしたね。「アルビオン」ブランド自身も基礎化粧に拘りのある方には根強い人気のあるブランドのようですね。ご参考まで。さて、９月も最終週に突入、前期のフィナーレの時期である。今日は、「ファッションビジネス英会話　On Business（中級）」の最終レッスンの日だった。「メーカーのための実践的ファッションマーチャンダイジング（２００５年版）」の授業と重なっていたため、残念ながら皆さんのファイナル・スピーチを最後の方のほんの一部分しか伺うことが出来ず、非常に残念だった。毎回、半年間の総決算、ということで、皆様のご趣味やお仕事に対する情熱、深い思いを精一杯込めた素晴らしい内容が繰り広げられている。ライブで聴けなかったことがとても悔しいのだが、後で受講者の方から「非常に面白い内容でした」と、あらましを伺うことが出来て、とても嬉しかったです。講座終了後は、近所の居酒屋に移動し、恒例のdrinking partyである。今期は火曜日は１クラスのみの開講だったので、こじんまりとした雰囲気で楽しく皆様と歓談することが出来た。受講者の方から、「最近ネイティブの英語が、かなり聞き取れるようになってきました」といったお話を伺うと、やはり、喜びもひとしおである。それともう１つ、歴代の英会話の受講者の皆様はいずれもそうだったのだが、今期のクラスの皆様も非常に仲が良くて、プライベートでもつながりを持って下さっているようだ。業界内に仲間の輪を広げて頂くことに、うちの英会話が多少なりとも貢献しているようで、これもまた、主催者冥利に尽きる話である。ところで、過去７期に亘り開講してきた弊社の英会話講座だが、平成１８年３月末を持って一旦休止させて頂くことが決定している。１０月開講コースは、休止に向けての移行期間ということで、残念ながら一般の皆様への募集は行っておりません。ごめんなさいm(__)mしかし、語学は、講座開講時より益々ファッション業界人にとって必須事項になってきているように思います。皆様が参加しやすい形態や講座内容に関する研究とマーケティングは継続しておりますので、ご意見・ご要望等ございましたら、是非ご一報下さいませ。人気blogランキングへ

2005年09月27日
ANNA SUI　新作コレクション盗難（H１７．９．２６WWDジャパン）【ニュース解説】

気がつくと、近所のコンビニが肉まんを販売し始めている。最近急に朝晩冷え込んできたからね。わが業界の皆さんも気温の変化には敏感だろうが、コンビニさんや食品スーパーさんの品揃えも顕著に変わるようです。意識して観察しているとなかなか面白いですね。さて、WWDジャパンを読んでいて、とんだ災難もあったもんだ、と思ったのがこの事件である。９月１９日（月）に、「アナ・スイ（ANNA SUI）」の２００６年春夏サンプルが盗難にあったそうだ。「２月に店頭に並ぶ商品のサンプル大半と、３～５月分の一部」（WWDジャパン）で、「９月２０～２２日にかけて行われていた展示会ファッションコーテリーと来月行われるパリでの展示会に並ぶ予定だった」（同紙）とのこと。日本では考えられないような事件だが･･･。WWDジャパンさんには、「被害総額は明らかになっていない」とあったが、アメリカのサイトを検索しているとPAPERMAG BLOGSではどうやらアナの知己であるらしき筆者が「失われたサンプルには１００万ドル以上の価値が有る」とコメントしている。金額の妥当性云々は兎も角として、応援しているデザイナーさんがこんなひどい目にあったら、誰だって真剣に怒るだろう。今、アナは、必死になってサンプルを作り直しているようだ。そうするしか対処法はないだろうから。アナ、災難に負けずに頑張れ！アナ・スイは、エスニックムードを漂わせたプリントや刺繍などを特徴とし、カラフルな色使いの独自の個性溢れるデザインが持ち味で、シーズンを問わずコンスタントに売りやすい商品を提案する力量のあるデザイナーさんだと思う。「style.com」のサイトで、先頃発表されたばかりの２００６年春夏ニューヨークコレクションの作品をご覧頂きたいが、シルクタフタやシフォン麻などの素材を用い、トレンドのベージュ系の地色に美しい花柄や草の柄、ストライプなどを載せた魅力的なラインナップが揃っている。ジャーナリストのNicole Phelpsさんが、ポール・ポワレを引き合いに出してコメントしているようだが、う～ん、どうなんだろうねぇ。確かにワンピースのシルエットや、アールヌーボー調のプリントは、ポワレの影響と言われればそうかも、という感じもするのだが･･･。こういう点については、ジャーナリストさんの解釈だけでなく、アナ本人のご意見も是非聞きたいものですねぇ。ご存知の方も多いだろうが、日本ではアナ・スイは伊勢丹系列のマミーナさんが展開している。化粧品はどこの企業さんとのお取り組みか私は知らないのだが、化粧品だけでなく、靴、バッグ、靴下、ハンカチなど、伊勢丹さんが中心となってライセンスビジネスを広げていかれた、という話を聞いたことがある。当初はADO系列の店舗が多かったが、最近は系列外のお店にも広がりを見せている。いずれも、黒×ピンク、黒×パープルなどコントラストの強い配色によるデコラティブなデザインと、ブランドのアイコンである薔薇の花や蝶々などが目立つ濃い商品なので、そのシーズンのトレンドにはあまり関係なくヤングは元よりかなり年齢の高い層にまで支持されているように見受けられる。さくらもハンカチなんかは、可愛らしさにつられてやはり購入したことがありますよ。日本での衣料品の公式サイトは見当たらないようだったが、化粧品のサイトを発見したので良かったら見てチョ。トップページも「アナ・スイ」らしくて非常に可愛いのだが、ファンにとって嬉しいのは、壁紙、スクリーンセーバー、アイコン、カレンダーをダウンロードできること。蝶々のアイコンなんてとても可愛いですよね。アイコンまでダウンロードできるサイトって意外と少ないので、これはオススメです。人気blogランキングへ

2005年09月26日
オンワード樫山の主力ブランド、好調の秘訣は上村社長の現場主義にあり！？【エッセー】

日本の最大手総合アパレルの１社、オンワード樫山さんの主力ブランドの売り上げが好調なようだ。９月２４日（土）付けの繊研新聞には、「２３区」の６～８月の既存店売り上げ（百貨店向けレギュラーサイズのみ）が前年比１５％増となったという記事が掲載されている。「クールビズ」ブームで来店客数そのものが増加していることも後押しして、メンズ関連も大きく売り上げを伸ばしているようだし、先日は、今秋冬に日本、韓国、中国、香港、台湾の５か国で同時発売された「ローズブリット」も、立ち上がりから快調に飛ばしている、という記事が出ていた。フランドルさんや「アプワイザー・リッシェ」に混じってモテ系ブランドの一角を占めている「プライド・グライド」も然り。マスの志向から大きくはずれない範囲で、ちょっぴり凝ったものづくりでファンの心を掴みうまく単価を上げることに奏功しているようだ。最近通勤電車の中でも、「あれっ、あの人の履いているスカート、この間『２３区』で見たなぁ」というようなことがちょくちょくある。どうやら、春夏に続いて、同社の勢いは秋冬以降も継続するのではないかという気がしてならない。ここからは私の推論なのだが、最近のオンワードさんの好調の最大の原因は、今年３月に社長に就任した上村茂社長の現場主義、商品企画重視の姿勢が、現場に徹底しているからではないだろうか。業界紙や一般のビジネス誌に出ている上村社長のコメントが、特に商品戦略に関わる部分で非常に具体的で的確であるからだ。例えば、「今春からトレンドがパンツからスカートに大きく変化した」というトレンドの読みもまさに当たっていたと思うし、「１年を８期に分ける」という商品企画の戦略も、今の時代には非常にマッチした方法論だと思う。商品についての語り口は、社長でありながらまるで現場の第一線の敏腕MDの姿を彷彿とさせる。社長に習ってか、現場の方々の新聞社に対するコメントも、詳細で筋が通っており、本当によく商品を知り、顧客の志向を分析しているな、と思わせるものが増えていると思う。そういう言葉の端々から非常に前向きな勢いを感じるのだ。商品畑出身の上村社長とは地方にいた私は当然面識はないが、上村氏らしき方を私は某百貨店さんの店頭で社長になられる前に土曜日にお見かけしたことがある。いわゆる店頭リサーチをなさっておられる様子が見て取れた。「休日の店頭ウォッチングが趣味」だとよく一般雑誌のインタビューでも答えておられるようだが、それは本当のことのようです。最近よく媒体に登場されるオンワードさんの動きを見ていると、ある意味で、上場廃止したワールドさんの逆張りかなぁ、とも見える。決してワールドさんが情報を公開していない、という意味ではないのだが。ひょっとしたらオンワードさんの広報担当の方が積極的だというよりは、マスコミ側が好調な同社に着目しているからなのかもしれないが、世の中が決して不景気ではない（というより、むしろ景気がよい）今の時期に積極的に前に出て、明るい話題をPRするのは非常に良いことだと私は思う。同社の場合、中長期的には、これから経営不振に陥っていくであろう負け組の百貨店さんとの関係をどのように整理していくのか、という大きな課題を抱えている。しかし、それはまだ先のこと。当面は百貨店業界における圧倒的なシェアの高さに、新しい販路であるSCでの稼ぎも加わり、磐石の体制である。奇抜な戦略を取ることよりも、既存の１つ１つのブランドで同業他社のお友達ブランドよりもよい商品を出すことで確実に売り上げを伸ばしていく、これが実行できている今のオンワードさんは非常に強いと思いますね。逆に、同業他社さんにとっては、成熟社会で衣料品の総需要の伸びが期待できない時期だけに、同社の存在は非常に手ごわい存在だと言えるのではなかろうか。隣に売れるお店があれば、気を抜けばあっという間に自店の売り上げは数％から１割くらいダウンしてしまうだろうからね。更に、今後に向けて、新ブランド５つ（既に「ジョセフ」の買収と、来春発売の「NAVE（ネイヴ）」の２つが発表されている）の立ち上げが予定されているということだが･･･。上村社長の「世界中からM&Aへのラブコールが来ている」という話は恐らく本当のことだろう。世界第９位の売り上げを誇る日本の総合アパレルの実力と財務力への期待と信頼は非常に厚いのだと思うし･･･。もう１つ、オンワードさんはワイルドカードを手中にしているのだ。それは、日本の大手さんの中で同社だけがまだアウトレットに出店していない、ということである。百貨店業界への義理立てから敢えて社販中心の動きを変えなかった同社も、恐らくある時期にはこのカードを切ってくると私は予想する。そうすれば、在庫の計画的な処理が今以上にスムースに進むようになるし、社員さんが社販に注いでおられるエネルギーが完全にプロパーのみに振り向けられることになる。人一倍働くことで有名な同社の社員さん達。そういう働き振りを見ていると勝ち組となるのは当たり前だという気がするが、そのエネルギーを合理的な方向に向ければもっともっと商品企画や販促、店頭でのサービス等は充実してくるのではなかろうか。アウトレットに出店すれば、益々オンワードさんは強い企業さんになりますよ、間違いなく。人気blogランキングへ

2005年09月25日
品達でラーメンビジネスをマーケティングする【日記】

ヴァージン東宝シネマズ六本木で、「チャーリーとチョコレート工場」（ジョニー・デップが着ていたベルベットのジャケット、そして１９６０年代のロンドンを彷彿とさせるスタイルは、まさに今秋冬のトレンドそのものでしたねぇ～ああいう個性的な出で立ちもピタリとはまるところが凄い！）を見て、六本木と恵比寿の街をフラフラした後、「ラーメンでも食べて帰るか」ということで･･･。そぼ降る雨の中、行って参りましたよ、JR品川駅高架下の「品達」へ。という訳で、ジャジャジャジャーン。今日は３連休の中日スペシャル企画、ファッションの話題からは離れて、グルメネタに鋭く迫りたいと思います。題して、「『品達』でラーメンビジネスをマーケティングする」。さくらが今夜感じた５つのマーケティングポイントとは？その１：ラーメン屋のように、幅広い客層を狙い、客数も取り込まなければならない業種では、駅構内の看板も有効な広告手段。さくらが何故「品達」を知ったかというと、最初は京急電車の中吊り広告で見たからなんだ。その後、JR山手線に乗るたびに、品川駅の構内にススッと電車が滑り込むとき丁度「品達」の看板が目に飛び込んでくることに気がつくようになった。電車に乗っている時って、ケータイを見たり新聞や雑誌を見たり人と話したりしていない限りは、意外と社内外をぼんやり眺めていることが多かったりする。首都圏の主要路線で、１日に交通広告を眺める人の数、といったら、もの凄い数字になるはずである。しかも、その多くが、通勤、通学等で、頻繁にその経路を利用する人達だ。交通広告の費用って、高いようにも思えるのだが、マスを狙ったビジネスにはかなり有効だという気がするね。飲食店系ならば、地方でも効果は大きいと私は思う。岡山に居た時も、相当見てましたから。その２：リアル店の行列効果は、近隣の店舗にも恩恵を与える。最近、この間セミナーで頂いたSURVの山田雅彦氏の著書『顧客がドンドン集まるホームページの作り方』を読んでいて、メルマガの行列効果の話が印象に残っていたから余計このことが気になったのだが･･･。知人から「品達ではいつも１軒長い行列が出来ているお店がある」と聞いていたので、「今日はどうだろうか」と思っていた。やはり、話に聞いた通り、一番品川駅に近い側の「なんつッ亭」の前にのみ、行列がある。たぶん、今日は雨だからまだ列は短い方なのだろう。お客様はそれでも、雨の中次から次へとやってくる。面白いのはお客様の動きだ。最初、「なんつッ亭」まで行き、「ちょっと待たないといけないけれど、我慢して並ぶか」といって並ぶ人達と、「どうする？」と連れの人と相談し、「こっちのお店も美味しそうだよね。待つのはいやだからこっちに変えようか」という人達の両方が存在するのだ。「行列が行列を呼ぶ」という、山田さんの本にも書いてあったマーケティングの一般原則がここでも成り立っている。プラス、１つの強力な集客力のあるお店の行列は、そこから流れてきたお客様によって近隣の店舗の売り上げまで向上させている。これは、ネット店では考えられない、リアルのビジネスならではの現象だろう。特に、サービス提供のタイミングが重要な、飲食業とか美容室、リフレクソロジー系のビジネスではよく起こる現象だと言える。その３：ラーメンの価格はどのように決めるべきなのか？結局、「熊本ラーメンひごもんず」というお店を選んだ。その前に、「品達」の全店の入口のメニュー表を見て回ったが、概ねどのお店も６００円からのメニュー構成になっている。ラーメンの価格表を見ると、私はいつもカジュアルTシャツの価格帯を思い出してしまうのだ。よく、若いクリエーターさん達に、半袖Tシャツの上代設定について相談されることがあるが、私は必ず次のような話をするようにしている。「量販店さんは２，９００円、３，９００円上代。ジーンズカジュアル専門店さんなどは３，９００円、４，９００円上代。『ビームスT』でも５，９００円が中心プライス。６，９００円以上というのは、スタイリストと何とかのコラボTシャツとか、インポートのデザイナーズブランドとか、余程特殊なものしか付けていないはずなので、普通の新人は、こういう価格では発売しない方が良いと思うよ」。ラーメン店の場合、さくらの感覚だと、６００円はTシャツの４，９００円に相当、７００円、８００円クラスになると、５，９００円ライン、『ビームスT』＝一流ブランドクラスのプライスラインだという気がする。ということは、自信のないお店は、こういう値付けはすべきではない、ということだ。仮にそういう値付けをしていても、内容が乏しく、美味しくなければ、すぐに販売不振に陥ってしまうという気がする。Tシャツでいうところの６，９００円以上が、ラーメンだと１，０００円以上の世界だと思う。ものの価格にはやはり商品原価やストアデザイン等から積み上げたときの常識的な限界値というものがあって、いくらフランス料理で５，０００円、６，０００円を払ってくれるお客様がいるからと言ってラーメンで１，０００円をおいそれと出してくれることはない。だから、具を充実させるのも当たり前だし、「何故１，０００円？」と聞かれた時に説明できるだけの根拠と、「さすがに旨いね。お汁まで残さず飲みたくなるね」というだけの味を創出しなければならないだろう。まあ、そういう「究極のラーメン」というものに挑戦したくなるのが、高級ゾーンの商品に挑戦しようとするファッションデザイナーさん達と同じように、料理人さんの性だと思うんだけどね。その４：自ら売り筋を作り、客単価アップ。「熊本ラーメンひごもんず」の店内の壁面に張られたメニュー表を見て、さくら、「う～ん、これはウマイ！」と唸ってしまたんだよね。ほとんど黒１色で書かれたメニュー表の中で、たった３箇所だけが赤字になっている。メニュー表の左半分に、６００円台から書かれたラーメン価格の下から３番目の「角煮ラーメン　８００円」、同４番目の「特選ラーメン　９００円」と、右下に、餃子類を枠で囲んだ部分の見出し「名物」（ゴメンナサイ、ちょっと違っているかも？）という文字である。これは、客単価を上げるための強力な仕掛けである。このお店の戦略商品が「角煮ラーメン」だということは、HPや店頭のショーケースの見本等を見て何となくお客様は感じているはずなのだが、このメニュー表だと、いやでも赤字の部分が目に飛び込んでくる。一番安いのやその次でなく、お店の仕掛けている売り筋をはっきりと示すことで、最後のダメ押しをしているのだ。しかも、もう１つ上の価格の「特選ラーメン」まで赤字にしているところがニクイ。うまくすると、こちらを頼む人も出てくるはずだから。餃子を推奨していることといい、本当にうまいなぁ、と思った。実際、さくらの隣席の男性２人組は、お店側の狙い通り２人とも「特選ラーメン」と３５０円の「豚餃子」を注文していましたよ。オマケ：ガテン系男子が多いエリアでラーメン人気は高い。くまもとラーメンを食べて思い出したのは、以前、私が業界紙の記者だった頃、九州に時々応援で取材に入っていた際のことである。鹿児島である百貨店の幹部の方に、超有名店の「こむらさき」に連れていって頂いた（見た目と相反し、スープがあっさりしていて、麺とのバランスも良く非常に美味しかった！）ことなど、懐かしく思い出したのだが･･･。九州でラーメンの有名どころというと、博多、熊本、そして鹿児島となる。長崎はちゃんぽんだし、佐賀、大分や宮崎の名はあまり上がらない。「上記の３都市は、いわゆる九州男児、非常に男気の強い方々の多いエリアである」と、その当時お世話になっていた福岡のファッションビルの管理会社の方が教えて下さった。成程、思い出してみれば、そんな気質はあったなぁ、という気がすごくする。実は、私が今住んでいる蒲田もラーメン屋さんが非常に多い地域だ。夜遅い時間に帰宅していると、店外に美味しそうな蒸気が漏れ出ていて、思わず「食べて帰りたい」という衝動に駆られそうになるのだが･･･。蒲田は、昔から関東屈指の工場の街として知られている所だ。作業服を着た男性、ガテン系の職業の皆様が多い地域である。ラーメン屋さんって、こういう「男の街」でヘビーユーザーの顧客と共に成長するのではないだろうかと、今日ふっと思ったんだよね。旭川、札幌、喜多方などなど、他のエリアは実際のところどうなんでしょう？皆様、何かご意見、情報等がございましたら、是非是非カキコして下さいませ。人気blogランキングへ

2005年09月24日
TVショッピングで蘇ったアメリカのベテランデザイナー、ダイアン・フォン・ファーステンバーグ【エッセー】

先日来私のブログでも反響を呼んだ、イトーヨーカ堂さんが日本国内の店舗に中国のアパレル２社を導入したニュースだが、繊研新聞さんの報道に続いて、日経MJさんが今日付けの紙面でフォローの記事を掲載しているようだ。実は私はまだ日経MJさんの記事は読んでいないのだが、コンサルタントというお立場から、先見性と信頼性に富むエントリを掲載しておられるtakaさんの「ファッション流通ブログde業界関心事」で知りました（トラックバックさせて頂きました）。出店希望の中国アパレルも殺到、ということで、IYさんは先駆者利潤を十二分に得られそうだ。ただ、イオングループさんを筆頭に同業の量販店さんはすぐに同様の手を打ってくるのではないかと私は思うけどね。しかし、中国のアパレルが成長すれば、世界のアパレルブランド数なんてへたをすると今の１０倍くらいに軽く増殖してしまうのではなかろうか。コスト面だけでなく、彼らが日本市場に合わせた商品企画を投入できるようになれば、冗談抜きで、１０年後の日本にはロープライスゾーンのドメスティックアパレルは不要、ということにもなりかねないのでは。これはまたまたあまりにも早すぎる、そして悲観的すぎる予測だろうか。さて、今日の本題へ。今月号の集英社の雑誌『シュプール（SPUR）』に、ニューヨークで活躍しているベテラン・デザイナーのDiane Von Furstenberg（ダイアン・フォン・ファーステンバーグ）へのインタビュー記事が掲載されていた。その中に、興味深い記述があった。１９７０年代に一世を風靡したDVFのブランドは、その後、彼女がNYを離れパリに移住している間に世間から忘れられた存在になってしまっていたのだが、１９９２年にシルク使いのアイテムをTVショッピングに投入したことで、劇的な復活を遂げた、というものだ。「２時間で１億３０００万ドルもの記録的なセールス」（『SPUR』２００５年１１月号P２１２）を計上したという。気になってネットで英文検索をかけて見ると、DVFのTVショッピングでのサクセスストーリーは、かなり有名な話らしく、幾つものサイトで取り上げられていた。代表として、ここでは「nymag.com」のページをご紹介しておく。早くからケーブルTVが発達していたアメリカでのTVショッピングの歴史は日本よりは古い（ちなみに、アメリカのQVCが放映を開始したのは１９８６年）が、それでもデザイナーが自らの手掛けたブランドをアピールする、という手法は１９９２年当時は衝撃的で斬新だったんだろうね。『SPUR』の記事を読んですぐひらめいたのだが、日本の婦人服プレタ系の大御所デザイナーさん達（敢えてお名前は記しませんが）がジュピターショップチャンネルさんやQVCジャパンさんで同様の企画を投じても、かなり売れるんじゃないかなぁ、ということ。『SPUR』によると、DVFの場合は、ミセスではなくヤングにターゲットを絞った商品企画だったようだが、ニット、カットソーなど着易い単品カジュアル、プラス、スカーフやハンドバッグなどの雑貨、更に出来れば基礎化粧品を加えてミセス向けに、ということでも、十二分に訴求力はあるという気がする。ネームバリューのある大御所デザイナーさんが直接TV出演し、自らが手掛けた商品の魅力について語る、これはこの上なく説得力があると思うのだ。TV通販の顧客は、裕福な方々が多いので、完成度の高い商品ならば必ず売り上げは取れるのではないかという気がする。日本のジュピターショップチャンネルさんやQVCさんも、中堅の実力派デザイナーさんによる衣料品企画を仕掛けておられる、といった報道を業界紙等で見聞したことがあるが、ここらで超大物を引っ張り出す、というのは如何でしょうか。何より視聴者の皆様に喜ばれるはず。ジュピターさん、今年の年商は恐らく１，０００億円超え、と予想されているようですが、１，０００億円突破記念企画で是非、お願いします（笑）。人気blogランキングへ

2005年09月23日
「謝謝　中国語会話」前期講座が終了致しました【日記】

９月も後半に入り、うちの会社の幾つかの勉強会がフィナーレの時期を迎えている。今日は、「謝謝　中国語会話」の最終講義の日だった。この講座は、私の上司が中心となって今春立ち上げたばかりで、現在ご受講頂いている皆様が栄えある１期生、ということになる。９名のお客様全員が、ご出張や残業のない時は必ずお参加下さっており、講義は終始真剣なムードであった。そして、女性講師のC先生の熱心なご指導。最初は中国語独特の発音に戸惑いを見せておられた受講者の皆様も、次第に慣れ、「出張の際、宴席で中国語で自己紹介をして拍手喝采を浴びました」というような嬉しい成果も出始めている。９名全員が、前期の基礎入門編に続いて、後期から新設される初級編にご進級下さるということ、上司も非常に喜んでおりました。皆様、本当に有難うございますm(__)m授業の後は、全員でうちの会社の近くの居酒屋へ。C先生は生まれて初めてウーロンハイを飲み、ちょっぴり赤く頬を染めておられる。宴もたけなわになった頃、先生が非常に印象的なことをおっしゃられた。「硬いものと硬いものがぶつかりあうと、摩擦が起きます。考え方を柔軟にして、相手のことを理解しなければならないと私は思います。中国語を学ぶだけでなく、中国の文化を理解して欲しいと私は思っています」。さくらが今日嬉しかったのは、私が好きな中国の作家・魯迅の話をちらりと出した際に、「魯迅は昔の作家ですが、中国ではノーベル賞を受賞しても良いくらいの方だと思います」とおっしゃって下さったこと。C老師は、本当に知性と教養のある方なのだ。相手に話を合わせて下さる懐の深さ、そしてユーモラスでチャーミングなお人柄、本当に大好きです(^^)「謝謝　中国語会話」の平成１７年度後期講座は、１０月１１日（火）午後７時から開始致します。後期は、火曜日が基礎入門編、木曜日が初級編になる。基礎入門編は、まだお席に空きがございますので、ご関心のある方は是非弊社もしくは私の私書箱までお問合せ下さいませ。主としてファッション業界の方向けにPRを行っておりますが、ビジネスで中国と関わりのある方で真剣に学びたいという方でしたら、業界の方でなくてもご参加頂けるので、宜しくお願い申し上げます。皆様のご応募、お待ちしていま～す。http://blog.with2.net/how_to_link.php?id=127411&pswd=mn5341

2005年09月22日
IFIビジネススクールのシンポジウム「日本のもの造り、日本のファッション創り講座」【日記】

今週は前にも後にも３連休があって、忙しいのなんのって。「この金曜日も出勤せねば無理だなぁ」と思いつつ手帳に目をやり、気付いてしまった。「やばいっ、今日はアレがあったんだ･･･」。ということで、急遽無理を言って参加させて頂きました。わが母校（中退だけど）、財団法人ファッション産業人材育成機構・IFIビジネススクールのシンポジウム「日本のもの造り、日本のファッション創り講座」。残念ながら前半の、（株）日興テキスタイル代表取締役社長の阪根勇氏の講演は、業務のため聞くことができなかったのだが、知人の話だと、異業界ご出身の経営者の方だが在庫レスを実現することで経営不振に陥っていたテキスタイルメーカーさんを見事に立て直されたというお話で、他の業界では当たり前になっていることがまだまだ実行できていない繊維業界にとっては大いに参考になる内容であり非常に聞き応えがあったそうだ。午後３時過ぎに会場入り。第一ホテル両国５階（ウチの中です）の「清澄の間」は、定員の１５０名を上回る１８０名の参加者で超満員である。後半部分は、ファッション・デザイナーの田山淳朗氏、（株）サンエー・インターナショナル執行役員生産本部長の松本章氏、小松精練（株）ファッションセンターファッション企画室長の宮元むつ子さんの３人によるパネルディスカッション。司会は、IFIの尾原蓉子学長が務めた。住友商事時代の経験を生かし、サンエーさんの生産部門のリノベーションを進めておられる松本氏、今日の夜（ということはちょうど今頃）、現在パリで開かれている素材展「プルミエール・ヴィジョン」に飛行機で立つ、という、お忙しいスケジュールの合間を縫ってパネリストを務められた宮元さんのお話も、それぞれの勤務先の企業さんのものづくりのレベルアップに向けた具体的な創意工夫に満ちたお話で、非常に面白かったのだが･･･。今春ワールドさんとのお仕事からは卒業され、新たなビジネスを進行中だという田山淳朗氏のコメントが、やはり際立ってましたねぇ。次々とマシンガンのように繰り広げられる、鋭いツボを突いた指摘の数々。ここでは、敢えて詳しい説明はつけず、田山氏の発言のみを列挙させて頂こう（テープから起こしたのでではないので、細かい表現は違っていますがご勘弁を）。◆「川上の方々は、マクロ的なこと、例えば日本経済がどうの、とか、中国の脅威がどうの、といったことばかり考えすぎて、どんどん自分のモチベーションを下げていっているのではないか」。◆「『OZOC』などのSPAが売れていたのは、ひょっとしたら仕組みのせいだけじゃなくて、時代がああいうシンプルな服、１種類の素材を使い回すような服を求めている時期だったからかもしれない。今のような、ヴィクトリアンブームで例えばディテールへのレース使いとかブラウスにピンタックが沢山取ってあるような時期には合わなかっただろう」。◆「４０歳以上の、僕らくらいの年齢のデザイナーと、３０歳前後の今のデザイナーでは、仕事のやり方が違う。僕らの年代は、生地からデザインを起こす。今のデザイナーは、製品を見て、ここをこう変えて、という風にイメージする。だが、それは必ずしも悪いことではないのではないか。少なくとも昔のような、何回も試作してはイメージに合わないから止めてまた作り直す、といった無駄は今はなくなっている、ということだ」。◆「製品からデザインを起こすことは悪とは限らない。例えば、車のデザインでにおいても、今のデザインは過去の車のデザインの長所を全部知り理解した上でデザインを起こしているのと同じことではないか」。◆「トレンド的に、カタチが前に出てくる時期と、素材が前に出てくる時期があって、それは繰り返している。カタチ主導の時代に、テキスタイルメーカーが素材を必死になって売り込んだとしてもあまり効果はないはず。２００５年春夏は素材主導の時代で、秋冬から来春夏に向けてもそれが継続しており、テキスタイルメーカーにとってはチャンスである」。田山氏の講演やトークを生で聞くのは実は２度目。初めて聞いたのは、私がまだ日本繊維新聞の記者だった１９９７年のくまもとファッションムーブとファッションタウンサミットin熊本の際で、その論理の明快さに非常に敬服した記憶がある。相変わらず、シンプルで非常にわかりやすく、そして的を射ているお話の数々。このロジックを実行すれば確実にある程度は成功できるだろう、と思わせてくれるお話である。ご自身はもちろん、田山ロジックの一番の忠実な実践者になるだろうから、田山氏の次のプロジェクトが、非常に楽しみですねぇ。人気blogランキングへ

2005年09月21日
９月１７日付けエントリへの疑問にお答えします【エッセー】

９月１７日（土）のエントリ「ヨーカ堂、中国店舗の有力テナント“輸入”（H１７．９．１７繊研新聞）【ニュース解説】」に対して、チャイライさんという中国在住の読者の方からご意見を頂いた。非常に重要な指摘が多く含まれていると思ったので、十分な答えになるかどうかわからないが、現時点での私の考えを記してみたい。まず、ご指摘の、繊研新聞さん等が開業時に大きく取り上げた日本ブランドを集積した商業施設「WA!!」が、苦戦している、という点について。中国簡体字でGoogleを検索すると、PC Lady.comという中国の女性向けサイトが、今年３月に、同所のバーゲン情報を掲載している。私は自分のパソコンに高電社の「J北京」という日中・中日翻訳ソフトをインストールしているのだが、翻訳ソフトの変な日本語でもはっきりと読み取れたのが、「お客様より販売員の数が多い」というくだりだ。チャイライさんのおっしゃられる通りの事実が存在するのだろう。とりあえずこの問題はここで一旦保留にしておこう。次にチャイライさんのご意見に含まれている論旨は、おおよそ３点に亘るのではないかと私は考えたのだが。１．業界紙の報道には、チョーチン記事が多いのではないか。２．繊維ファッション関連の業界紙の中国報道には、問題が多いのではないか。３．本ブログのエントリは、信頼に足る内容なのか。まず１番目について。私も昔は繊研さんのライバル紙で記者をしていたから、「新聞とはいかにあるべきか」「業界紙の報道とはどうあるべきか」なんてことを３６５日考え続けてきた経験を有するのだけれど、私個人は業界紙は一般紙とは全く違う種類のもので、「新聞であって新聞ではない」という考えを持って記事を書いてきた。というのは、一般紙の記者なら必ず行う「記事のウラを取る」という作業は、業界紙では一切行わないので。それから、取材対象と読者と広告主が三位一体であるということ。どう考えても、批判的な記事なんて、載せられっこないのが業界紙というものなのだ。実際、「悪い企業には始めから行かない。悪い話は知っていても書かない」というのが、前の会社に居た時は不文律になっていた。ただ、繊維ファッション関連の業界紙さん達は、業界の歴史が古いのと同じで、歴史が古く、読者もいわゆる経営者層だけでなく、専門職、社員さんにまで広がりを見せており、繊研さんの「h（アッシュ）」のようなフリーペーパーとか、WWDジャパンさんの駅や書店売り分などもあるなど、一般の方々にまで影響力を持っている。極めて公益性の高い媒体なのではなかろうか。どうしても記事の大半は、取材先の方のコメント主体になりがちなのだが、なるべくなら複数の企業を回って記事をまとめるとか、一度書いた記事の検証報道を行うとか、そういう姿勢は必要なことだと思います。このブログを繊研さんの記者の方がご覧になっておられるかどうか、繊研さんがどのようにお考えになっておられるかはわかりませんが、私は全くご指摘の通りだと思いますね。２番目の問題は、一般紙の国際報道でもそれに近い状況にあると思う。繊研新聞さんの場合は、まだ上海に支局を置き、日本から特派員も派遣しているので出張と提携紙の翻訳記事のみで対応している新聞よりは相当に良い方だと思うが･･･。日系企業中心の報道に偏っている、日本からの進出事例をややもすると大げさに報道する傾向にある（ご指摘の「WA!!」の件も、その類であろう）、中国のニュースソースが、政府筋と地方政府筋、及び、大企業（それも、日本の商社とコネクションがあって取材しやすい企業）に偏っている、といったことだろうと思う。根本的には、記者の数が足りないと思うんですよ。それから、語学力の問題。繊維関係の企業さんと全く同じで、人１人を派遣するコストというのは極めて高いので、どうしても少数精鋭にならざるを得ない。ただ、ものは考えようで、だからこそ、新聞に載らないような情報を掴んでいる現地駐在の皆様の価値は高いんですよ。言ってみれば、業界紙に載ってしまったような情報を見て動いたのでは遅い、というのがビジネスの世界なのでは？期待して頂けるうちが花（笑）、なのかもしれないが、日本の新聞よりは、中国の新聞やTV、ネットからの情報収集、そして何より現地の方と仲良くすること、そこから得られる情報の方がずっとずっと価値があるのではないかと私は思います。ただ、新聞社さんに言いたいのは、現場での取材、というのは何よりも一番重要なのだが、今、これだけネットというものが発達してきているので、ネットの活用で相当カバーはできるはず、ということである。RSSリーダーを使って中国のサイトから主要企業の情報を取得したり、検索エンジンを簡体字で検索し翻訳ソフトでざっと意味を把握したり、メールで中国の経営者にインタビューを申し込んで、取材はWebカメラもしくはスカイプ、あるいはチャットでやってしまうとか。ただ、人様のことは決して申し上げられるレベルではないのだが、いずれにしても相当に高い語学力、そして、異文化理解、コミュニケーション能力が必須になることは間違いない。残念ながら、熱意のある記者さんであってもこれをクリアできている方がわが業界に果たして何人存在するか？さくらもまだまだ努力不足ですが、皆様、もっともっと頑張りましょう！お互いに。３．このブログについてだが、「元ジャーナリスト」と書いてあるので誤解されてしまうかもしれないのだけれど、客観報道のスタンスには立って書いていないです。「ニュース解説」「エッセー」「日記」の３カテゴリに分類しているつもりなのだが、エッセーはファッションについて感じたあれこれの主観的な記述だし、日記ははっきり言えばうちの会社がやっていることやうちのベンチャーさん、さくらが応援している企業さんのPRめいたものだったりする。問題の、ニュース解説だが、これは、新聞社の内部の編集委員、論説委員等が書かれるニュース解説とは違って、直接取材した方とのコミュニケーションは全くなく、また、自分自身も取材は行っていない、ただ、記事を読み、その情報を補完する情報を他紙やネット、もしくは店頭リサーチで収集し自分なりに感じた主観的な意見を記したものである。今回の件に関しては、「中国の事情に不案内なのにブログの内容が断定的すぎるのではないか。そもそも、書くべきではないのではないか」というご批判も含まれていると思う。ご指摘は、真摯に受け止めています。ただ、私自身は、中国に非常に強いジャーナリスティックな関心を持っている。ここ３年は、毎年自腹で年１回は展示会見学や工場見学、店頭リサーチのため中国に行っているし、うちの会社では上司と共に中国語会話の講座も立ち上げている。また、うちの会社のファッション業界向けの講座を受講して下さっているお客様の中に、何人か日本在住の中国人の方もいらっしゃるし、中国人の講師の先生方、あるいは日本在住の中国人の経営者の方、逆に日本から中国に渡った方とつながりを持ち、情報収集に努めている。少し中国から距離は置いているが、特にこの人はイノベーターではないか、と思われる方の発言から、時代が読めるな、と直感的に感じることがよくあって、それを書くのは早すぎるのかもしれないし、ひょっとしたらはずれてしまうこともあるのかもしれないが･･･。ただ、正直、現状維持的な動きには、あまり興味がないです。これは、元ジャーナリストの宿命かもしれません。早すぎるくらいの方、果敢にチャレンジしている方、そういう方を積極的に応援していきたい。こいつ、偏ってるな、と思われる方は、このブログは真剣に読まれないほうがよいと思います（笑）。「WA!!」の件に話を戻すが、実は直接ビルさんにメールを送り取材しようかと思ったりもした。ただ、現状ではまだ、既に新聞社を退社し、一個人でブログを書いている、という立場では、取材を受けてもらうのは難しいのではないかと（特に中国ではまだ報道の自由は認められていない状況なので）と思ったので、実行には移さなかったのだが。ただ、今、アメリカ、そして日本においても先の衆議院選挙を契機に、ブロガーがジャーナリストとして認められるような動きがおきつつある。今回のチャイライさんのコメントを読んで痛感したのだが、やはり、直接取材しなければ切り込めない問題もあるので、繊維ファッション業界においても、私をジャーナリスト待遇にして頂ける機会があれば、それは積極的に受けていきたいと思います。ただの記者、ではなく、自分自身も行動する、ビジネスのサポートだけでなくチャンスがあればビジネスそのものを仕掛ける、Think and Do　というスタンスで。私を記者待遇でお呼び頂ける際は、「ニュース解説」ではなく、「ニュース」をこのブログにも掲載させて頂きます。会社員なので、報酬はもちろん受け取りませんし、公平・中立な立場に立って書こうと思うので、皆様、よかったら、お声をかけてやって下さい。宜しくお願い致します。人気blogランキングへ

2005年09月20日
読者モデル人気はまだまだ続く！？ー神戸コレクション２００５A/Wー【日記】

両国から地下鉄に乗って有楽町の東京国際フォーラムへ。「コーコレ」こと、神戸コレクションの東京公演を見てきた。実は、コーコレを見るのは今回が初めてなんだよね。ファミリーマートで買った３，０００円の安い席だったので、ちゃんと前の方が見えるかどうかかなり心配だったのだが、国際フォーラムのB７ホールで、ランウェイが長く高く設営されている分、座席が三方を取り囲み最後列もあまり後ろになりすぎないよう配慮されており、非常に見通しが良かった。開場時間の午後１時前後、既に入場待ちの行列が出来ている。やはりエレガンス寄りの神戸系ファッションに身を包んだキレイ目ヤングが多い。皆さんやはりヘアスタイルに巻きが入っていますねぇ。とはいえ、モテ系やセクシー系ファッションの人達もいる。合わせて、どう見ても業界人らしい、エイジの高い皆様方。男性人は、コーコレが見たい女性に連れてこられた風のヤングと、レオン系ギョーカイオヤジにはっきりと分かれている。会場の内外に、出展ブランドや出演タレント、そしてスポンサー企業さんのブースが。読者モデルとの撮影会に来場者が嬉々として参加しているようだ。そして、前回までの『ViVi』と代わって、今回は『JJ』が同コレクションに特別協力している。この辺は、いろいろな事情、もしくは戦略があったのだろうと推察するが･･･。『JJ』のブースでは、同誌の３０周年を記念して、スペシャルTシャツが販売されていた。昔の表紙が沢山飾ってあった。う～ん、なつかし～い。賀来千賀子さんなんて、若かりし日を思い出すなぁ･･･なんて言うと、年がバレバレだよね。入り口で手渡された紙袋には、ブランドや企業さんのパンフやらノベルティ（鏡とケータイストラップが入っていた）やらてんこ盛りである。中々全部じっくり見るのは大変そうだな～、なんて思っていると、突然･･･。大音響と共に、ゲストの北出菜奈さんの歌。どうやら始まったらしい。ファーストステージの登場ブランドは、「clear」「QUEENS COURT」「Dear Princess」「epuda」「blancheur」「Ra Iride」「ALBUM」「SNATCH」の８ブランドである。見ての通り、いわゆる、神戸系と呼ばれるテイスト、東京の渋谷１０９系よりはエレガンス色が強かったり、もうひとひねりふたひねりこだわった商品づくりが行われており、プライスもマルキュー系よりやや高め、いわゆる神戸のお嬢様大学に在学中かもしくは卒後１、２年くらいの客層がターゲット、ファッションビルや地下街を中心に展開されているというブランドばかりではない。百貨店販路主力のモテ系、渋谷１０９系のブランドと言った方が良いようなブランドもある。「QUEENS COURT」「Dear Princess」は前者、ワールドさんの「ALBUM」や、「SNATCH」は後者に属すると私は思うんだけどね。しかし、「epuda」「blancheur」「Ra Iride」の３ブランドは、それぞれに個性的で面白いなと私は思った。白や黒のフェイクファーのボレロやら、ファー付きのブーツ（「epuda」だったと思うけど、ピンクのロングブーツがとても可愛かった）やら、裾にレースをあしらったデニムのスカート、ダウンのベスト、そして、つい先頃ヨーロッパのメンズコレクションに登場したばかりの白いフレームのティアドロップ型のサングラスがもう出てきたりして。ご参考までに、「Ra Iride」さんはこの楽天さんの中ではAPClubさんで販売されているから通販のページを是非ご覧頂きたい。ロック×エレガンスの、なかなか濃いコーディネートでしたね。モデルさんは皆、指先の部分がない黒いグローブで決めておられましたよ。どのブランドにも必ず『JJ』で活躍中のモデルさん達が登場。金子絵里さんや落合砂央里さんなんかは、キメのポーズを取る度に、客席のファンに向かって手を振っている。一生懸命、お客様の側も、手を振ってモデルさんを応援している。もう少し「キャアァァ～」というような黄色い声援が飛ぶかと思っていたのだが、そこまでの過熱振りはなかった。やはり、『JJ』さんなので、客層もエレガンス志向なのか、それとも、ここが本家の神戸ではないからなのか、理由はわからないが。でも、彼女達が人気あるのは、今日のショーや、始まる前の撮影会の様子を見て、すごくわかるような気がした。実はそんなにステージの上の子と下の子って、違わないように見えるから。ただちょっとだけ、やはりモデルさんになっている人達の方が可愛かったり、場数を踏んでいるだけ愛嬌があったりトークがうまかったりするんだけどね。最後にゲストの土屋アンナさん、続いて相沢紗世さんが登場したのだが、相沢さんは司会のTBSアナウンサーの「神戸と名古屋と東京のどこが一番盛り上がりましたか？」という、ちょっとまずいかも、という感じの質問に対しても、「どこもすごく盛り上がりました。良かったです」という風にうまく受け答えしていた。こういうこと、こういう気遣いができるかどうかに、同性である女の子達は敏感だと私は思うんだ。今のモデルさん達は、皆さんきっと変な勘違いをしていない。等身大、自然体、大変なこともあるのだろうがそれでも楽しげにやっている。そこが、一般の子達の憧れ感を呼んでいるのだろうし、「私もチャレンジしてみよう」という次世代の読モの登場につながっているのだろう。本当は第２ステージの「Chesty」と「MERCURYDUO」のショーがすごく見たかったんだけど時間がなかったので断念。しかし、楽しませて頂きました。東京は神戸の６，０００名動員に比べ、席数を数えた限りでは恐らく前回並みの１，６００名前後ということになるのだろう。私は行けなかったのだが、これに対し、今夏、このコーコレにも以前から協力しているモバイルサイトのガールズウォーカードットコム（株式会社ゼイヴェル）が自ら主催するTGC（東京ガールズコレクション）で１２，６００名を動員しており、こちらではモテ系ブランド、モテ系モデルの人気が頂点に達しているのではないかという程の過熱振りを見せたという話を聞いている。神戸コレクションは、特に関西地区では、イベントとしてのポジションは確立されたのではないかと思うが、神戸発のブランドそのもののパワーが高まらないと、本来の目的は達成したとは言えないのではないかという気がする。トレンドの浮き沈みというものもあるだろうが、今一度、神戸ファッションの魅力を感じさせてくれるような企画、そして新しいブランドの登場にも期待したいところだ。PS．コーコレの模様は、関西地区では毎日放送さんでオンエアされるらしい。それから、パソコンTV「ギャオ（GyaO）」でも、９月２４日土曜日から１１月２２日火曜日まで見ることができるから、是非チェックしてみてチョ(^^)/人気blogランキングへ

2005年09月19日
そして、モエレ沼公園へー東京都現代美術館のイサム・ノグチ展ー【日記】

３連休の中日、待ちに待ったこの展示会に行って参りました。昨日から始まったばかりの、東京都現代美術館の「イサム・ノグチ展」。今日は、帽子にアイスコーヒーに本１冊、雑誌１冊と、行列対策も万全の体制で清澄白河の同館へ。午後３時３０分の時点で当日券購入まで約２０分待ちだったが、屋根の下だったので快適に過ごすことができた。さすがにイサム・ノグチは人気ありますねぇ。こちらに来る前の札幌での展示を見た、というブログも相当数アップされていたし、今日も若いお客様が多い。さくらの後ろには、ジョン・ガリヤーノの話題で盛り上がる音大生の男子３名（いずれもファッション・フリークらしく、全身ブランド物で固めていた）やら、男性も女性もギャルソン着用のカップルなどなど、客層のファッション感度、ファッションエンゲル係数もかなり高め、である。展示会の概要だが、１５日木曜日のオープニング・レセプションに参加されたという、「弐代目・青い日記帳」Takさんのブログに、非常に詳細なレポートがあったので、そちらをお読み頂きたい。私は、自分が感じたことを書かせて頂くが･･･。１．彫刻家にとって、マテリアルに何を選ぶか、ということは非常に重要な問題なのだろう、と改めて感じた。イサム・ノグチの場合、やはり、石との出会いが大きな転換点になっているように思った。彫刻家・プラクーシの影響による抽象主義の時代から、連結彫刻の時代を経て、岩石を材料とし始めることによって、人間や自然に対する意識が研ぎ澄まされ、見る人を包み込むような暖かさ、あるいは、解放するような豊かな‘気’の流れを感じさせるような作風を確立していったかのように見える。アメリカ人の父と、日本人の母の間に生まれ、自らのアイデンティティを捜し求め続けたイサム・ノグチは、石との出会いで、アメリカでも日本でもない、西洋でも東洋でもない、地球人となり、地球を彫刻する男になったのであろう。２．足、足、足、である。彫刻を設置した時、特に背の高いもの、上部がアシメトリーな格好になっているものは、足というか、下部が安定的な構造になっていなければしっかりとその体を支えきれない。気になって下の方ばかり見ていたのだが、ブロンズの作品群は、どれも考えに考え抜かれた形になっていた。見た目にも美しいが、底板はかなり広く、足はそれなりに広く、上部の重みを支える形になっている。花崗岩や玄武岩などの石の彫刻は、やはり、庭石に近いような形、底面積が広く背はあまり高くない方が安定感が出る。そういう形の方が自然に近い、自然というものをよく表現できると言えるかもしれない。しかし、より緊張感の高いフォルムを敢えて試みることで、作品のエネルギーを高める、というアプローチもあるだろう。有名な「エナジー・ヴォイド」は、まさにそういう作品だと思う。１人の男性が、地面に腰をかがめて下から「エナジー・ヴォイド」をかなり長時間眺めておられた（ひょっとして建築でもなさっておられる方かも、と思った）。私も真似をして地面に蹲り頂上から天へ目線をやる。美しい。見事なまでにバランスが取れている。この穴は、風が吹き抜けるためのものなのか？それとも、大地のエネルギーが通過するための門なのか？３．１９４０年代のブロンズの作品をよく見ると、青いサビが生じ始めているのではないか、という感じのものがあった。テキスタイルほどではないが、彫刻も劣化するのだ。屋外に展示した場合、当然寿命は早まるのであろうが、それを自然に任せる、という考え方と、なるべく保存・修復して後世に伝える、という２つの考え方があると思う。常に修繕、修復というのも良いのだが、現代のアーティストさん達は、当然大昔の絵画の修復等の知識もお持ちのはずで、どちらを選択したいのか作者本人の希望を聞く、というのもあってもいいのではないか、という気もする。作品にも死ぬ権利を与えてあげてもいいのではないかなぁ、なんて。４．晩年、１９８０年代の小品にも可愛らしくユニークなものが多いね。「リス」や「道化師のような高麗人参」なんて、微笑ましい。イサム・ノグチの暖かい人柄を感じさせる作品群である。それから、１９８７年作の「中国袖」、これはたぶん、イサム・ノグチと親交のあった三宅一生氏のプリーツからもインスパイアされているのではないかと私は思うのだけれど。どうなんでしょう？５．展示の最後は、若い頃構想していた幾つかの遊び場の模型と、札幌のモエレ沼公園の模型で締めくくられていた。１９８８年に、イサム・ノグチは、同公園のマスタープランの作成後に急逝する。その後長期間に亘る工事を経て、モエレ沼公園は今年グランド・オープンしたのだ。若い頃からの温めてきた、人々が集う公共プロジェクト、プレイマウンテンへの思いが、死後１７年の後に、やっと結実したのだ。自然そのものを生かし、子供達がのびのびと遊べ、大人の心と体が解放される空間を設計するーー若い頃に既にその思いの原型が形づくられていたということが、展示されている数々の模型から見て取ることが出来る。そして、モエレ沼公園。素晴らしい写真の数々。自宅に帰りネットでブログをチェックしたが、行かれた方は非常に数多く絶賛の嵐、ですよ（代表として「食と歌と言葉と、そして酒」さんのブログをご紹介させて頂きます。他にも、動画までアップしておられる方も何人もおられます）。そう、この展示会のフィナーレは、モエレ沼で、というのが正しいのであろう。「次の展示室は、札幌・モエレ沼会場です」。全ては、私や貴方を札幌の地に誘うための企みだったとしか思えない。嗚呼、去年札幌に行った時に行こうかどうか迷ってオープン前だから行くのを止めちゃったんだけど、やっぱり行きたしモエレ沼。今年は行けそうにないしなぁ･･･。秋の札幌、モエレ沼ツアー、来年こそ行くぞ、絶対！　Go!Go!さくら。人気blogランキングへ

2005年09月18日
ヨーカ堂、中国店舗の有力テナント“輸入”（H１７．９．１７繊研新聞）【ニュース解説】

何人かの業界内の知人・友人が予言していたことがある。売り上げ不振に悩む量販店の衣料品売り場を埋めるために、まもなく中国のアパレルが進出してくるのではないか、ということだ。その予言が的中した。今日付けの繊研新聞によると、イトーヨーカ堂さんが、上海のSPA（製造業）２社のブランド、上海巧帛有限公司の「CHABER（チャーバー）」と、トニーウェア服装有限公司の「TONY WEAR（トニーウェア）」を、同社の日本国内の店舗に導入するという。輸入、販売は、「チャーバー」を小泉アパレルさんが、「トニーウェア」を岐阜武さんが執り行う。「チャーバー」の方は、レディスブランド。Googleを中国簡体字で検索すると７，１９０件ヒットした。人気ブランドらしく、中国のイーベイなどのオークションサイトでもかなり売買されているようだ。ご参考までに、このサイトとこのサイトをご覧頂きたい。後者のサイトでは、２００５年春夏商品のファッションショーの模様がアップされているが、かなりたっぷりと使用された刺繍が商品によってはくどさを感じさせるものの、半分くらいは日本人の感覚にも合うかな、といった完成度である。「トニーウェア」は、繊研新聞さんははっきりと書いていなかったが、台湾系の上海企業による人気メンズブランドである（ご参考までに繊維ニュースさんの今年３月１１日付けの記事をご覧頂きたい）。中国の百貨店店頭などで目にしたことのある方はかなり多いと思う。Googleを検索すると、１４，１００件もヒットした。同社の公式サイトを訪れると、リアルプレイヤーでたぶんTVCMに使用されていると思われるストリーミング映像を見ることが出来る。ナレーションは北京語や上海語ではなく英語だから、意味は我々にも理解できるはずだ。別のサイトの記述によると、「トニーウェア」って２０００年に一度イトーヨーカ堂が日本に導入していたようだね。日本語でも検索をかけたのだが、それらしき記事は引っかかってこなかった。私の記憶にもないのだが、想像するに、その時は恐らく平場への導入だったのではないだろうか。「台湾、シンガポール、オーストラリアでも販売」と書いてあるようだ。だから英語、なのだろう。これら２ブランドが売れるかどうかは、今店頭に出ている商品を見てみないと何とも言えないが、サイトや過去に売り場で見た商品の情報による限りでは、現在日本から中国に進出しているアパレルさん達が苦戦しているのと同様で、そう簡単ではないような気がする。しかし、中国勢の日本進出は、これから予想以上に早いスピードで進んでいくのではないかと私は思う。理由は、彼らの側の事情にも日本側の事情にも潜んでいる。中国側の事情というのは、国内の消費市場の成長と、大量生産された中国の繊維製品が米欧のセーフガード発動などにより行き場をなくしている、という２点である。今や、海外向けのOEM一辺倒では未来がない、アパレルへの転換を急がねば、ということを、中国の生産工場は痛切に感じているはずだ。国内市場に広がるチャンス、そして、既存の輸出ビジネスへの危機感の高まりが、彼らの進化を一気に後押しするはず。また、急速な高齢化に向かう日本市場は、オーバーストア現象で、特に売れないGMSの衣料品売り場のテコ入れが急務となっているが、儲かる見込みが少ないこのゾーンには誰も手を出したがらない。今後、GMSの衣料品売り場が中国アパレルのインキュベーション施設と化す可能性は非常に大きいのである。その次は、大手アパレルが売れ筋を供給してくれない地方百貨店（そこまでの行動力はもはやないかも？怖いことだが）や、低価格帯のチェーン専門店の売り場の一部を成す卸へと進むのではないか。今回の進出形態が、大阪、岐阜の量販系アパレルさんの輸入及び販売という形態で行われたことにも注目したい。ヨーカ堂さん主導だったからこういう形が取れたということもあろうが、中国のアパレルとの取り組みは、恐らく商社主導ではなく、アパレル主導で行った方がうまくいくのではないか、というのが私の考えだ。というのは、商品企画に修正を加えなければ、そのままでは売れないだろうから、ということと、ショップ構築、販売に関するノウハウをSPA型アパレルならば持っているからである。中国からアパレルを連れて来る、ということは、日本のアパレルのライバルになる訳だから、当然商社に生産を委託している大手アパレル等はいい顔はしない。欧米ブランドの場合のようなライセンス供与という商売のパターンは当面は考えられないだろうから、今やアパレルの下請けに成り下がっており、リテイルビジネスのノウハウのない商社の出番はないのだ。とはいえ、アパレルが輸入商社のようなビジネスを、という選択肢がうまく行く程甘くはないと思う。資本力を持つ中国のアパレルは、人材さえ育てば、最後には直接進出してくることが目に見えているからだ。既に日本向けOEMビジネスのお陰で、日本語が堪能な経営者、幹部はゴマンと中国には存在する。日本への留学経験を持つ人材も多数だ。貿易業務は、OEMでお手のものである。後は、デザイナー、MDや店舗開発等の専門職の成長を待つのみなのである。製造業の苦しみを横目で眺めていた日本のアパレルも、いよいよこれからアジアのブランドとの厳しい国際競争に晒されることとなる。企業数も圧倒的に多く、優れたブランドが今後数多く輩出されれば、売れない日本ブランドはやめて試しにそれらを導入してみるか、となるのは小売りの立場からすると当然のことだからだ。一番に矢面に立たされているのが、いつもながらにプライスゾーンの低い商品を扱う名妓地区のアパレルだが、この苦しみは、次には全てのアパレルに及び、やがては他産業の製造業にまで間違いなく及ぶのである。人気blogランキングへ

2005年09月17日
縫製工場って実は良い職場なんだよー東レ経営研究所のシンポに思うー【日記】

今日は懐かしい人に次々と面会した日だった。昔うちのパワーアップセミナーの講師を務めて頂いたことのある中国ご出身で日本在住の研究者Kさんに、財団法人ファッション産業人材育成機構・IFIビジネススクール時代の同級生Sさん。お二人共優秀なキャリアウーマンで、鋭い突っ込みの連打。久々に非常に楽しい時間を過ごすことが出来ました。Kさん、Sさん、有難うございました。益々のご活躍を確信しております。またお時間がございましたら、ご一緒させて下さいネ(^^)さて、毎年恒例の、（株）東レ経営研究所さんのセミナーが、有難いことに今年もうちのホールにて本日開催された。多忙のため、今年は第１部のみしか聴講できなかったのだが、最近同社と共に「中国繊維ファッションビジネス研究会」を発足させたばかりの有限会社シナジープランニング、坂口昌章氏の司会で、日本の繊維製造業３社によるパネルディスカッションが行われた。その３社とは、地元・墨田でカットソーの縫製業を営んでおられるマツマル（株）さん、大阪に本社があり、既製服のシャツを１枚から小売店さんに販売するという画期的なビジネスモデルを開発された（株）ドゥ・ワン・ソーイングさん、そして大阪は泉州で綿の高密度織物の生産を行っておられる辰巳織布（株）さん、である。３社共、一昨年から始まった国の中小繊維製造事業者自立事業の助成金を活用し、新たなビジネスを開始、軌道に乗せておられる企業さんだ。ここで、各社の事業内容の詳細についてのご紹介は避けたいが、司会の坂口さんがおっしゃっておられた、「３社共、補助金があったから成功したのではなく、補助金が始まる前から、危機感をバネに、自社の生き残りについて突き詰めて真剣に考え、こんなことをやりたい、という構想を温めておられたから成功したのだ」、という見方に、私も全く同感である。ところで、今日のパネルディスカッションの末尾の部分で、マツマルの松丸社長、ドゥ・ワン・ソーイングの土井専務が口を揃えて言われたのが、「オペレーター（縫い子さん）が高齢化し、若い方が入ってこない」という問題である。同様の不安は、昔岡山に居た際も東京に来てからも頻繁に耳にする。確かに、日本のように他産業が強い国では非常に大きな問題であることは間違いない。人材の採用のために、専門学校さんや短大さん回りを必死になって行っておられる縫製業の社長さんの話を伺ったことがあるが、本当に涙ぐましいまでの努力である。また、もうずいぶん前から、日本人の人手不足を中国人研修生で補う縫製工場さんは非常に数多い。この問題を解決する方法として、松丸社長が、「消費地に近い、都市型の縫製工場で、例えばドレスの丸縫いが出来るといったハイレベルの技術教育を行い、高倍率の応募を得ている工場さんがある」という発言をなさっておられた。これは、本当によく理解できるね。若い人の向上心を満足させるだけの技術教育を行えば、やる気のある人達が自ずと列を成すはずである。楽で簡単な仕事がいい、お給料さえもらえればいいんだ、という価値観とは違う、人間の自己実現の欲求に訴える方法である。それとはまた違う切り口からもう一つ、土井専務は、「世間並みのお給料を出せる企業にして、オペレーターの社会的地位を上げたい」ということをおっしゃっておられた。こちらもよくわかる。特に、一旦家庭に入って、子供さんがちょっと大きくなってきたから再就職したい、と思って働き口を探している人達にとっては、生活費や子供の教育費にしたいと思っている訳だから、時給の数十円、数百円の差にもシビアにならざるを得ない。しかし、そこが世間相場なみになってくると、逆に、縫製工場は悪い職場どころか、かえって働きやすい職場と評価されるようになるという実例を、私は岡山に居る時幾つも見てきた。だって、例えばスーパーのレジのパートさんのあの労働環境、はっきり言って食品の鮮度管理のために冷えきった寒い職場ですよ。足元の電気ストーブくらいじゃほとんど効果ないんじゃないのかな。あるいは、営業系だと、ご近所さんの噂話に加わらなきゃならないとか。そういうことを楽しいと感じるタイプの人もいるが、苦痛に感じる方も世の中にはかなり多く存在するのだ。ショッピングセンター（SC）のFA（ファッションアドバイザー）は、昨今は営業時間が延びて夜の９時１０時まで働かなければならない。しかも、車通勤は不可。家に帰ると午後１１時なんて、主婦にとっては家族の理解がないととても続けられる環境ではない。縫製工場では、私語はしなくて済む。暑い寒いもない。車での通勤もOK。お昼休みに自宅に帰れる場合すらある。そして、残業だって、繁忙期にはあるが、SCみたいに午後９時１０時なんてことはほとんどないだろう。工場経営者の皆様、世の中には規律、けじめのある職場の方が良い、という女性もかなり多いです。特に、生活のために真剣に働きたいという場合は。縫製工場って、実は非常に魅力的な職場なのだ。後は、時給をもう少し上げることが出来るか否か、という問題だけだろう。OEM企業はどうしても取引先から工賃を叩かれてしまう、という宿命の下にあるが、もう少しの合理化、もう少しの企業努力で、給与アップ、そして従業員満足を図っていけば、人口減少時代、マス生産ではなく、個性派、カスタマイズの時代に、小さくともキラリと光る日本の縫製工場が活躍できる場は必ず見出せるのではないかと私は思っている。人気blogランキングへ

2005年09月16日
楽屋オチネタでも魅せてくれるゼ、雑誌『ブルータス（BRUＴＵＳ）』のファッション特集号【エッセー】

やっぱ、今の私にとって一番面白い雑誌は『BRUTUS』のファッション特集号なんだよね。白くペイントされたかのような写真に白い文字の表紙が異彩を放つ１０月１日号を急いで買い求め電車の中でむさぼるように読み干した。巻頭特集は、「Travelling」と題し、スタイリストの祐真朋樹氏の旅日記とベルリン、ロンドン、ダブリンで撮影されたファッションフォトグラフ計２６ページで構成されていた。日記の冒頭に、「ベイビー・シャンブルのピーター・ドハティにディオール・オムを着せてファッションシュートをする」（P５１、固有名詞表記本文のまま）とある。「ディオール・オム」のデザイナー、エディ・スリマンのお友達であるあのピーター・ドハーティが。急いで後ろのページを見るが、それらしきページはない。読み進むと、「『スケさん、ピートがキャンセルの模様』。ガ―――ン！」」（P６０）というくだりが出てくる。そうか、この企画、今号の特集の目玉だったのに流れちゃったんだね。う～ん、非常に残念。祐真氏のスタイリング、見たかったのになぁ。つまりは、ひょっとしてこの巻頭特集は、目玉商品がなくなった穴を埋めるための苦し紛れだったのかも？しかし、それにも関わらず、楽屋落ちネタを記した日記のこのレベル、このクオリティのフォトシューティング、さすがである。予想通り、「ディオール・オム」のあの金のボウ付きのシャツは登場していたなぁ。コレクションでも目立ってたもんね。オスカー・ワイルドをイメージしたダブリンでの一連の写真もGood。『BRUTUS』さんのこの号は、いつも広告出稿が非常に多いのだが、やはりここでも目立つのは「ディオール・オム」のグラム・ロックスタイル。右ページは、裸にエプロン、じゃなかった（笑）、裸にダウンのベスト、ロングマフラー姿の紅顔の美少年。靴はあのキラキラゴールドのブーツですよ（このブーツ、既に人気が殺到しているらしいねぇ）。そして、左半分は、何故か美少年の顔のモノクロームのドアップ。これって、ほとんど「ディオール・オム」のスタイリングとは関係ないじゃないですか。凄い、凄すぎるぜ「ディオール・オム」。ここまでやられると、顔面皺だらけあるいは脂ぎったオヤジ族はどう対処すれば良いのか本当に困ってしまいます（皆様、半分ジョークですので決してお怒りになりませぬように）。「男も若さ！」。コレほんと革命的ですよ。広告と言えば、もう一つ、「ジル・サンダー」も妖しかった。あのモデルさんの髪型、一体何なんでしょうねぇ。前に大きく垂れ下がった前髪がまるでにわとりのとさかのようである。そして、首元は、ネックラインから大きく離れた位置にループ状に巻いたストール（白黒写真なのではっきりとはわからないが、たぶん黒）も不思議さに拍車をかけている。今季の「ジル・サンダー」にはまだラフ・シモンズは参画しておらずデザインチームによるものだが、新しい時代の予告編、変態を予感させるひとくせある広告である。日本企業の広告では、中綴じ１２ページからなる「Z Mania」と題した、三陽商会さんの「ジー　ゼニア（Z ZENIA）」と、日産自動車さんの「フェアレディ　ゼット（FAIRLADY Z）」の連合広告（という呼び方でいいのかなぁ、この場合）が目を引く。どう見ても、両社共通の広告代理店さん、H社さんが仕掛けたとしか思えない（笑）のだが、ターゲットが重なり合っているのだろうから、まあ良いんじゃないだろうか。しかし、これを見て思ったのは、最近のファッションブランドの広告は、写真とブランド名のみ、キャッチコピーすらつかないケースが大半なんだけど、車の場合、やはり外観のデザインのみでなく、スペックについての説明がないと訴求力がないのかなぁ、ということ。洋服と違い、頻繁に買い替えする人もいるがやはりそれなりの長期間愛用するものだから、販売にはパワーを要するものなのだ。感性一辺倒の世界ではないんだよね。話は記事本文に戻るが、第二特集の「ドルチェアンドガッバーナ」のみをフィーチャーした「Make My Day」は、ちょっとつまらなかったね。その次の、山本康一郎氏と野口強氏のスタイリスト２名がコラボレーションした「Studio Seventeen」は、設定やディテールの小物使いまで凝っていて流石だなと思ったけれど。というのは、ドルガバのコレクションネタそのまんまだったから。恐らくブランドサイドの意向もあったのではないかと推察するが、『BRUTUS』さんの場合、この号の読者はファッション業界のプロの方がかなり多いと思うので、もうひとひねり欲しいところですよね。コレクションの表現とはまた違う、優秀なスタイリスト、カメラマン、エディターさん達のワザを見たいんですよ。勝手なリクエストかもしれませんが、編集部の皆様、是非ご善処下さいませ。人気blogランキングへ

2005年09月15日
合同展「rooms　１１」で感じた市場の穴【日記】

さくらが応援している何社もの企業さんから「是非見にみて下さいね」と強く要請されていた展示会に行ってきた。その展示会の名はh「rooms（ルームス）」。規模的にも、カジュアル合同展示会「フロンティア」と並ぶ日本最大級のものであり、かつ、セレクトショップや百貨店の自主編集売り場のバイヤー、アパレルメーカーなど、来場者が感度の高い売り場に集中しているということで、「いいものを出せば必ず商談が成り立つらしいヨ」という評判の展示会である。今回は、素材展の「テキスタイル・ネットワーク展」の出展企業さんの中で２次製品に取り組んでおられる方々の合同出展が新たに始まった。また、海外からの出展者も年々増加傾向にあるようで、フランスの「プレタポルテ展」のコーナーも設けられていた。まさに、「rooms」は、国内産地からクリエーター系、そして海外の新進デザイナーズブランドまで、クリエイティブなブランドのインキュベーション機能を果たしていると言えよう。展示会全体を見て感じたことが幾つかある。まず、一昔前に比べて、デザイナーズブランド、個性派としてデビューしようとしている人達の上代設定が、かなりお客様にとって買い易い価格にシフトしてきていること。昔みたいに「え～っ」というくらいバカ高い価格をつける人はほとんどいない。例えば、ジュエリーだと１万円前後、Tシャツ６，０００円前後、コットンのカジュアルジャケットで２５，０００円前後、といったところか。皆さん、クリエイション一辺倒ではなく、ちゃんとマーケティングをなさっておられるようで、良い傾向だと思う。しかし、渋谷１０９とかファッションビルに数多く展開されている海外生産のブランドの価格というのが、今はヤングにとっては一つの目安など思うので、それでもピュアヤングやヤング向けとしては高い方の部類に入るのかもしれない。ただ、逆に、こういうご時勢だからこそ、うんと上代を上げたとしても、圧倒的に良いなと思える服にもたまには出会いたいな、というのは贅沢な要求だろうか。春夏だから皆さん素材が綿に集中しているが、シルクとかサマーウールとか、色柄の表現も、プリントだけでなく先染めでもちょっと見せて欲しいな、とか。皆こぞって、代官山系、カジュアルな中にひとひねりのエレガンスを加えたリアルクローズ、もしくはアート系あるいはマリメッコ調などカラフルな色使いをポイントにした雑貨感覚の服、といったテイストを狙っているが、もっと濃いエレガンスを演出するとかー（例えば１９２０年代の「シャネル」のリゾートウェアとかね）。あるいはPOPなスポーツテイストとか、ヨガウェアとか、アキバ系コスチュームとか、もっともっと切り口はいろいろあると思うのだ。または、ターゲット年齢をもっとグンと上に上げた、「素敵なおばあさまの着るカジュアル」とかね。要するに、異質なものを求めているようでいて、実は幾つかのグループに収斂していくのがファッションマーケットというものなのかもしれないが、皆さんが考えておられる「かっこ良さ」とか「お洒落」というものの幅が、ちょっと狭いんじゃないかなということ。「違うかっこよさ」ってないのかな、とか、場合によっては「あえてかっこ悪く」とか「ブスっ子」路線でもいいのでは、とか、さくらのような服に食傷気味な人間はいろいろと考えてしまうのですよ。次に、元々雑貨主体の展示会として出発したらしい「rooms」だが、今回目についたのは、帽子の出展者が増えているんじゃないかな、ということ。同様のことを先日の「フロンティア」でも感じたのだが、昨今の店頭の状況を見ても、また先頃終了した２００６年春夏のメンズコレクションの内容を振り返っても、帽子が引き続きコーディネートの大きなポイントの一つになることは間違いないだろうね。その反面、「フロンティア」と違って、「rooms」にはベルトの出展が少ない。私が気付いた範囲では、ベルトのみの出展者は１ブースのみ。バッグや靴とベルト、という組み合わせも、ほとんど見なかったなぁ。ベルトは、プレミアムジーンズブームに乗ってここ最近ずっと好調なアイテムだ。春夏からトレンドに敏感な層がスカートやカーゴパンツにシフトしても、やっぱりベルトがポイントになっている。安くてキラキラしたバックルのついたベルトは韓国製などで数多く出回っているが、上質のレザー、お洒落なバックルのベルトってなかなかないんだよね。彫金、アクセサリーのデザインをやっておられるクリエーターさんと、バッグや靴などレザーの専門家がタッグを組んで取り組んだら、面白いんじゃないかなぁ。しかし、改めて思ったのだが、「rooms」に並んでいるアイテムには、明らかに偏りがあるね。まず、エレガントな重衣料がほとんどといって存在しないし、ヤング向けの横編みのニットのクリエーターズブランドも、本当になかなか登場しないし･･･。手袋とか、ハンカチとか、靴下（「アンティパスト」のライバルって、何故出ないのかなぁ）、それから個性的なランジェリーとか･･･。要するに、生産背景が一般の布帛とは違うアイテムである。専門のデザイナーさんが育っていない分野なのだ。逆に言うと、こういう分野のものづくりを行っている製造メーカーさんの中に、もしずば抜けたセンスの人がいたら、たちまちスターになれる可能性大だね。あと、私は「rooms」さんに対しては、もっとアート寄りのアプローチの服や雑貨も期待したいのだが。アイテム的にも、例えば文房具とか、置時計、ルームランプのような趣味性の強い雑貨もあったらなぁ、なんて。個人でブランドを始められる方は、どうしてもとっつきやすいものから始めてしまうのだろうが、誰もがまだやっていない分野にトライする方がマーケティング的には成功する確率は高いと思う。そういう観点で、身の回りのブランドというものをもう一度見直してみるのも勉強になるのではないだろうか。人気blogランキングへ

2005年09月14日
カジュアル合同展示会「フロンティア」で「アートショー」開催【日記】

先日伊勢丹吉祥寺店の１階婦人靴売り場で、以前レザーのローファーを購入したこともあるブランド「DUCCIO DEL DUCA」のブーツ（ちらりと見ただけなので、万一ブランド名が間違っていたら許してチョ）を「いいなぁ、お金があったら即買うのになぁ」と思ってみていたら、雑誌『装苑』１０月号に、同ブランドのデザインを今シーズンから、「コレクション　プリベ？」のデザインチームが担当することになった、という短い記事が出ていた。「コレクション　プリベ？」は、確か「エディフィス」や「ドゥーズィエム　クラス」なんかに洋服や靴、バッグなどが入っていたと思ったが、レザーアイテムに強い知る人ぞ知るブランドである。やっぱりなぁ･･･そういう情報を先に見なくとも優れたデザインってお客様を惹き付けるオーラのようなものを放っているんだよね。しかし、ファッション業界で仕事をする以上は、時間がある限りやはり雑誌にも数多く目を通す必要があるね。大きな記事もだが、こういうベタ記事の中にも注目すべき情報が隠れていたりするから。最近書くべき話題が多く延び延びになっていたニュースを今日は一つご紹介したい。先週代々木第一体育館で開催されたカジュアル合同展示会「フロンティア」で、「アートショー（ART SHOW）」というイベントが初めて行われた。今回は、１０名のアーティストが参加して、展示会の会期３日の間ライブペインティングを行い、最終日までに完成させたそうだ。私は２日目に展示会を見たので、アーティストさん達の絵が最終的にどんな風に仕上がったのかは見届けていないのだが。「アートショー（ART SHOW）」の模様は、フロンティアさんのブログにもアップされている。トラックバック＆リンクさせて頂いたので、是非ご覧下さい。同展事務局代表の吉岡孝司さんによると、今後もこのイベントは展示会と同時開催で継続していきたいとのこと。東京のアートシーンを盛り上げると共に、出展者同士の交流、コラボレーション等にもつながれば、というのが吉岡さんの思いだ。今回も既に、出展しておられるアパレルがアーティストさんにオファーするケースが誕生しているとか。このブログをご覧になっておられるアーティストさん達の中にご関心のある方、「自分もやってみたい」という方がおられましたら、まずはフロンティア事務局さんにお問合せ下さいとのことです。皆さん、是非トライなさってみて下さい。来場者数の多い展示会なので、多くの方に自分の作品を見てもらえますので。◆フロンティア事務局　http://www.frontier-j.co.jp frontier@frontier-j.co.jp人気blogランキングへ

2005年09月13日
祝！マルキュー、オープン!!　アイ・ラブ・ゴールズ・インフィニティ（I Love GOLDS infinity.)【日記】

意外に思われるかもしれないが、さくらって結構マルキュー（渋谷１０９）が好きなんだよね。さすがに土日に人の波を掻き分けて商品を争奪する元気はないが、平日に渋谷に行った時時間があると必ず寄りたくなってしまう。だって、派手安可愛くて、使えるアイテムがてんこ盛りなんだもん（最近はちょっと商品単価上がり気味だけどね）。「ドルチェ＆ガッバーナ」や「ディースクエアード」など、海外のコレクションブランドやら「アバークロンビー＆フィッチ」などアメリカ発西海岸系SPAやら渋谷のストリートで今まさにウケているものを独自の解釈で大胆にアレンジしていくパワーは本当にすごいと思うのだ。この秋冬だって、レディスなのにB系のブランドはまさしく「グラムロック」ですよ。女物のくせに。「ディオール・オム」の落とし込みがこんなにうまいメンズブランドは今日本にゃないでしょ。そんなさくらを狂喜乱舞させる出来事が先週末あったのですよ。そう、われらが「ゴールズ・インフィニティ（GOLDS infinity）」が、９月９日金曜日に、渋谷１０９の７階にオープンしたのですよ。＼(o⌒∇⌒o)/という訳で、早速マルキューの７階へと駆け上がって参りました。わ～い♪＼(*＾▽＾*)／＼(*＾▽＾*)／＼(*＾▽＾*)／わ～い♪♪((Ｏ(〃⌒∇⌒〃)Ｏ))♪ﾄﾞｷﾄﾞｷ w((￣￣0￣￣))wﾜｵｯ!!ここで、商品の写真をご紹介できないのがメチャメチャ残念ですよ。マルキューの下層階のブランドよりはちょっと大人っぽくて、大人ゴゴロをキュンとくすぐる洋服です。いわゆる、モテ系でもなければ、単純なセクシー系とも違う、「ちょっぴり甘くて、ちょっぴり辛い」、一粒で二度オイシイテイストですネ。お値段の割に、ものすごくこだわってこだわって作ってますし。バッグやベルト、ネックレスなど雑貨もすごくオシャレです。首都圏近郊じゃないけど商品の写真が見た～い、という方、雑誌『ポップティーン』さんが１０月号のP１３で取り上げて下さっていますので、是非見てチョ。さくら、あれもこれも欲しくて、本当は長袖の白のTシャツと、コサージュがポイントになっているローズピンクのベルトと、バッグを買いたかったのだが、今月はホント他にもさくらが応援している皆さんのデビューやらイベントが相次いでいて既に家計が火の車なので、泣く泣く１点に絞り込んでスタッズ使いのゴールドのショルダーバッグ（シルバーでブランドのロゴデザインが型押ししてあってカッコイイです）のみを頂きました。消費税込み１３，４４０円。しかし、このバッグ、今さくらが使っているイタリアから買って帰ったファクトリーブランドのものよりも一回り大きくて、A４の雑誌も楽々入りそうだし、非常に使い勝手が良さそうである。こんなバッグを持って歩いていたら、イケメンの皆様からもジャンジャン声をかけてもらえるようになるかしらん（それは無理かな～）。人気blogランキングへ

2005年09月12日
さくら、吉祥寺のTシャツ専門店「GRACIOUS GROUND」のグレグラ氏に会う【日記】

『メンズノンノ』１０月号を電車の中で眺めつつ感じたこと。ヤングアダルド狙いのMDブランドで、「ディオール・オム」を元ネタにしているってことがモロわかりのものがあるんだけど･･･。これって、ひとつ間違うとかなりヤバイっす。というのは、２０代後半の男子でリーマン稼業に励んでいる皆さんは徐々に体型が崩れ始めていたりするのだが、細身の男子にしか基本的には似合わないものだと思うので。アメカジやブリティッシュ・トラッドベースの服に比べて非常に難易度が高いと思うんだよね。パンツのシルエットが太くなっちゃうと、トップスにデザイン性がなければ普通のコーディネートに見えてしまう。しかし、あえてブランド名を記すのはやめておきますが（笑）、メンズ・レディスで同名で展開しているこのブランドで、メンズはコンサバ路線のレディスとは連動させずよりコンテンポラリーなポジションで勝負しようとしているのは○、です。難しい年代を狙っておられるように見受けられるが、頑張って欲しいですね。そのうち売り場も見にいこうと思います。さて、今日は原宿、吉祥寺を巡回し、ハタと思い出してしまった。吉祥寺と言えば、楽天日記仲間のグレグラ山田さんのお店「GRACIOUS GROUND」があるはず･･･。さっそくいそいそとグレグラさんのお店のある場所へ向かうさくら。が、ここでまた、いつもの方向オンチが始まってしまった。藤村女子高校の側で、わかりやすい場所のはずなのに、雨が降っているせいもあってか、その場所を通り過ぎてかなり遠くまで行ってしまう羽目に･･･。親切な吉祥寺市民の方に教えて頂き、やっとグレグラさんのお店発見！こんな素敵なお店です(^^)楽天日記にグレグラさんはお顔写真も掲載しておられるので、すぐにご本人が店頭にいらっしゃることに気付いた（ドキドキ）。想像通り、仕事熱心な、ファッション大好きな方である。店内に大きな板が何枚か置いてあったのだが、これから什器として使用するテーブルを手作りされるのだとか。商品はメンズ、レディスのTシャツが中心。どんなブランドが揃っているかは、ネット店のお写真をご参考までにご覧下さいマセ。リアルのショップには、このほか、同店のオリジナルTシャツも数多く揃っている。グレグラさんらしいテイストでまとまっていて、デザインはお洒落だがサラリと着られるタイプのものが多く、非常にいい感じだ。グレグラさんの日記の読者の方はご存知かと思うが、「GRACIOUS GROUND」は最近ずっと調布パルコさんでも販売を行っており、非常に売り上げも好調だったとのことである。今月の１６日で一旦そのイベント販売は休止になるので、お近くの方はなるべく早く足を運んでみて下さい。今日グレグラさんとお話ししてみて、やはり売れているお店のオーナーさんらしく、商売の原理原則を心得ておられるなと痛感した。非常に商品知識が豊富で、研究熱心、仕事熱心であることと･･･。小売店さんらしく、商品だけでなく、お客様への思いが深い！メール１本でも、「あっ、さっきのメール、ちょっと雑に書いてしまったな、送らなきゃよかったな、と送ってしまってから後悔する」なんて言葉を口にされるほど、一つ一つの接客に対して真剣なんですよ。そして、ホームページに関しても、「心の入っていないサイトはお客様に見抜かれる」、と一言。これは、リアルの商売を長くやっていてこれからネット販売をと思っておられる方には是非聞いて頂きたい言葉ですよ。ネット店もリアルと同じ、手をかけエネルギーをかけてサイトを構築し頻繁に手入れしなければ魅力あるものにはならないのだ。親から受け継いだお店ではなく、ご自身で起業され現在のショップを発展させつつあるグレグラさん。これからは、「ミッドセンチュリー」をキーワードに、今以上に雑貨の品揃えを充実させて行かれたいとのこと。これからもっともっと面白いお店になるな、とさくらは確信致しました。記念に同店オリジナルのTシャツ｛表面に椅子やテーブルのイラストが入っており、裏面には「GRACIOUS ０３」（注：０３の意味が知りたい方は、「GRACIOUS GROUND」へGO!）のロゴ入り｝消費税込み２，９４０円と、同店のオリジナルキャラクター「GRANGE君」のイラスト缶バッチ消費税込み３００円を購入。はっきし言って安い。そしておシャレです。人気blogランキングへ

2005年09月11日
IFIビジネススクールの後輩・S君主催のパーティーに行く【日記】

皆さ～ん、メールへのお返事やらブログへの書き込みへのお返事、公私様々なさくらへのご連絡、「リンク貼りますよ」等々のお約束、ちょっと遅れ気味でゴメンナサイ。本日は朝一度起きたのだが、午後４時頃までダウンしてしまっておりました(^^;;　先週はうちのベンチャーさんの新店オープン、地元企業さんのブランドのショップでの展開が始まったりしており、本当は今日見にいかなければならない売り場も３つ程あったのだが･･･。ヤバイと思ったら、寝るのが一番、ということでサボリました、ハイ。しかし、今夜は、財団法人ファッション産業人材育成機構・IFIビジネススクールの後輩で、昔うちの英会話講座にも参加してくれていたS君から、パーティーのお誘いを受けていたのだ。「さくらさん、是非さくらさんの日記でレポートして下さい」なんて言われると、行かない訳にはいかないじゃありませんか。という訳で、はるばる代々木上原まで１時間以上かけて出向いていったのであった。千代田線の代々木上原駅で下車するのは、実は生まれて２度目。いや～な予感が実はかなりしていたんだよね。駅の裏手が急な坂道になっており、行き先方向の見通しが悪い。強度の方向オンチの私にとって、難易度の高い場所なのだ。案の定、２０分以上道に迷ってウロウロしてしまった(^^;;;パーティー会場のo.r.gにたどり着くと、既に店内は溢れんばかりの人の熱気でムンムンしている。何と、６０名余りの参加者だとか。さすがS君、オトモダチが多いですね。さくらの知り合いも、うちのパターンメーキングの講座をお願いしている安達市三先生の事務所・コルクルームさんの集まりで知り合ってからいろいろとお世話になりっぱなしのWさん、Hさん、IFIつながりの皆様、Open-Clothes（オープンクローズ）つながりの皆様、東京Tシャツ部のKさん、さくらが前勤めていた日本繊維新聞の後輩・Y君など、沢山集まっていた。パーティーでは、三味線の演奏やライブペインティングが行われていたのだが、そっちのけでおしゃべりばかりしてしまいました。S君ゴメン、これじゃレポートにならないよね。しかし、来週開かれるファッション業界最大級の合同展「Rooms（ルームス）」に参加される方を始め、まだ学生さんだが、この秋ファッションショーの開催を予定しておられる方など、デザイナー、クリエーターの方とも少しだけお話しすることができた。夢は持ち続ければきっと叶うはず。皆さん、是非、頑張って下さい！パーティーが終わった後、近所のお店でWさんと２人、黒糖焼酎を飲みながら少しディープな話に寄った後、タクシーで道玄坂方向からJR渋谷駅へ。土曜の夜の渋谷は、午前０時を回っても本当に人が多い。眠らない街・東京である。トップスはノースリーブだがブーツ着用の女の子が何人かいたなぁ。もう秋である。オマケ：今日のエントリ、内輪の話でオモロナイ、と思われた方のために。今日のパーティーでお名刺を交換させて頂いた方の中に、個人で非常に面白いサイトを運営している方がおられたのでご紹介しておこう。１つは、Marchellino Y（マルチェリーノ　ワイ）さんのサイト、である。最近のエントリに書いてある写真館のミニラボの話、「ぴったりサイズでもふちなしプリント周囲は若干画像がカットされる」ということは、経験的に私も知っていたのだが、こんなに細かく分析しておられるのは、素晴らしいですね！もう１つ、こちらは前もこのブログからリンクを貼ったことがあるけれど、東京Tシャツ部のサイト。インディーズTシャツのデザイナーになりたい方、そしてTシャツ好きな方は必見です。イベントの情報も掲載されているのでこのサイトを見ていればまずタイミングを逃す、ということはないと思いますよ。　人気blogランキングへ

2005年09月10日
中塚講師、素晴らしいお話を有難うございました【日記】

元インテル・ジャパン事業本部長で、現在はデータメディア株式会社社長の唐澤豊さんのブログ「唐澤塾」で知ったのだが、アメリカのオークションサイトeBayが、Skypeと買収交渉を行っているそうだ。ご参考までに、「ITmediaニュース」の記事もご紹介しておこう。私も長年ファッションや流通を取材してきているから、eBayサイドがそういう動きに出てきている動機というのは何となく理解できる。オークションだけではそろそろ事業は頭打ちになりつつあるから、ということだろうが･･･。Skypeの方については、正直どういう企業さんなのか、経営陣がどういう考えを持っていて今後どのような戦略を取ろうとしているのか、皆目見当がつかない部分があって･･･。ただ、ユーザーとして素直に「無料電話ってすごい」と思い、何となく好感を持っていた。私の中では、日本のはてなさんのような、ゼニカネでは動かない、創業者達がやりたいことをやり、且つ、ユーザーの目線にたってビジネスを進めていくような企業さんなのかしら、と想像していたのだが･･･。唐澤さんは、「彼等は世界一の通信会社を目指しているのではないかと推測される」とスパッと言い切っておられる。確かに、確かに言われてみればそうなのだ。このビジネスモデルは、既存の秩序を破壊する、それだけの衝撃力を持ったものなのだ。彼らはきっと、そういう己のレベル、ポテンシャルの高さを自覚しているに違いない･･･。それぐらい高く目線を掲げているのだ。しかし、Skypeの伸長が既存の各国電話会社を駆逐し、世界の通信に国境がなくなった時、果たして国家とか、民族のアイデンティティというのはどのように変容していくのだろうか。言葉のカベも徐々になくなり、ネット上の小さな無数のコミュニティは、グローバルな広がりを見せるのか？そして、世界の民のコミュニケーション、相互理解が深まり、戦争とかテロ、民族紛争といった忌まわしい出来事はなくなり、平和な世の中が訪れるのか？それとも、むしろ急激なグローバル化がその反動として国粋主義、民族主義的なアクションを強め、紛争は増加するのか？ネットの発展が、この日本国内でも資本力のない個人や中小企業にチャンスをもたらしたように、今後は貧しい第３世界の国々の人々にとってもチャンスとなることを祈ってやまない。さて、本日の本題です。先日このブログでも触れた通り、今夜はUMI株式会社取締役ディレクターの中塚泰三さんを講師にお迎えし、第３回パワーアップセミナーを開催した。中塚さんは、元三陽商会さんで企画を長年に亘りご担当された後、昨年独立され、元同僚２人と共にUMI株式会社を設立、アパレルとして起業された。これは、本当に凄いことだと私は思う。というのは、残念ながら、昨今アパレル業界での勤務経験のある方が起業されるケースが非常に少なくなってきているからだ。繊維やアパレルに携わっている方なら誰でも、「自分のブランドを持ちたい」という夢を抱いたことはあると思う。ただ、一昔前の右肩上がりの時代ならば、起業してすぐに年商２０億円くらいに業容を拡大することが可能だったのだが、昨今の情勢では、企業のバックアップでもなければなかなか売り上げを大きく伸ばすことが難しいからだ。アパレルビジネスには在庫がつきもの、その怖さを十二分に知っている実力のある方程、始めからリスクを避けるケースが多い。商社さんの業務委託の求人も多いご時勢なので、優秀な人材がそちらに流れてしまう。だから、勇気を持ってリスクを貼り自分達のやりたいことにチャレンジしておられる中塚さんは、本当に立派だと私は思うのだ。そういう中塚さんだからこそ気付かれたと思うような商品戦略や小売りに関する細かなノウハウ、気づきが、今日のお話の中には一杯ちりばめられてた。今日一番ガツーンと来たのは、「同業種連携」の話ですよ。これはですね、産地の企業さんや小規模なアパレルさん、雑貨メーカーさん、クリエーターさんなどには是非お勧めしたいですね！同業者に対して、変なライバル意識を持っておられるケースは、まあ何の業界でもそうだろうがうちの業界でも結構あって、「同業者が集まる勉強会には出ても学ぶことがない」とか「うちのノウハウやお客さんを盗まれそうだからイヤだ」とか、挙句の果てには「愚痴の言い合いは時間の無駄だから絶対に参加しない」とかいろいろ耳にするのだが･･･。アパレルの場合、隣と全く同じことをやっていなければ、同業者同士手を組むことで商品開発や販路開拓の上で非常に大きなメリットが出る訳ですよ。製造業の場合も、いわゆる仕事を同業者に回してあげる「横請け」ということも出来る訳だし。中塚さんのレジュメには、「狭い業界助け合い」と書いてあったが、これはホント正しい。私も賛成ですね。最近世の中が殺伐としてきて、こういう考え方がなくなりつつあるけど、競争だけでなく、協力もなければ絶対に良い商品、良いサービスはできないと思いますよ。ただ、コラボレーションって、お互いの方向性をきっちりと一致させ、しかも仕事に対する情熱のレベルがほぼ同等で（つまり、どちらも同じくらいの思い入れを持っているということ）、相手に対し双方がギブアンドテイクの関係になれないと、なかなか成功しないんだよね。実際はなかなか難しい部分があるのだが。うまくいった場合は、本当に面白いもの、斬新なものが生まれると思うのだ。たぶん、バンドでアドリブ演奏をやる時、いろいろな楽器の奏者が交互にリードを取りながら徐々にお互いのリズムを合わせて盛り上げていくような感じに近いかもしれない。複数の企業の叡智が結集した新しいものづくりである。中塚さんご自身も、最近コラボレーションを始めたばかりだというお話も少しなさっておられたが、是非大きく育てて頂きたいものですね。勇気の沸く素晴らしいお話を本当に有難うございました。今後共ご指導の程宜しくお願い申し上げますm(__)m人気blogランキングへ

2005年09月09日
東商墨田支部セミナーでSURVの山田雅彦氏の講演を聞く【日記】

東京商工会議所墨田支部のIT分科会長である久米繊維工業（株）の久米信行社長が音頭を取って開かれたこのセミナー･･･「ビジネスに活かすブログ活用セミナー」に参加してきた。講師は、この楽天広場内では山＠survさんというペンネームでブログを書いておられる、有限会社サーブ（SURV）代表の、山田雅彦氏である。山田氏の著書は、何冊か私も読ませて頂いたことがある。オンラインショップやアフィリエイト等について、わかりやすく、且つ、ポイントをきっちりと押さえた中身の濃い本ばかりだ。今日のセミナーでは、山田氏の最新作『顧客がドンドン集まるホームページの作り方』（ソシム株式会社刊、定価消費税別１，３８０円）が資料として配られ、自宅や会社に帰ってから、更に深く学べるよう配慮されていた。早速ボチボチ読ませて頂きますね(^^)東商さんのセミナーに参加させて頂くのは、２回目だったのだが、驚いたことが２つある。１つは、日中の開催だと言うのに、会場に５０名もの聴講者の皆さんが集まっていたこと。久米社長や山田氏の人徳か、他の支部の会員の方もいらしていたようだ。２つ目は、非常に皆さん熱心な方ばかりで、ものすごく数多くの質問が出たこと。山田氏の「ブログを既に開設しておられる方は手を挙げて下さい」という問いかけに対して、約半数の方が応じるなど、非常にレベルが高いのではないかという気がした。ところで、内容についてだが、前半はインターネットやネット通販の話、後半はブログの話題という形で２部構成で行われた。冒頭で、山田氏の方からは、いきなり今日の講演のキモになるような指摘が行われた。それは、「今のネットショップは、１９９８年以前の技術力の時代、１９９９年から少し前までのノウハウ、テクニックの時代を過ぎて、総合力の時代になっている」ということである。更に続けて、「ネットショップ成功の要因の８割は、ネット以外のところにある」とも･･･。このお話は、ネット黎明期からネットに取り組んできた方、あるいは、リアル店はもっておらずネット店１本か、もしくはリアル店は持っていてもネット中心でビジネスを組み立てている方は素直に受け止め、健全な危機感を持って臨めばよいと思うのだ。では、そうではない、これからネットでのB２B、B２Cに取り組もうと思っている方の場合、リアルで既に知名度が高かったり、あるいは商品力、技術力、サービス等が他社より優れているか、もしくはコスト、スピードの点で優位性がある、といったリアルでのエクセレントカンパニーさんならば、昔と比べて技術面での苦労なしに早く結果が出せる環境になっているのだから、自信を持って邁進するのみ、といったところだろう。ただ、リアルでのビジネスも今一つ、ズバリいって商品、技術、サービスが同業他社より劣る企業さん、独自性のあまりない企業さんは、やはり、そういう商売の根幹に関わる部分にもメスを入れなければならないし、相当本腰を入れて努力しないととてもネット上での成功は覚束無い、という風に受取った方が良いように私は思った。最早、ネット上にもリアル同様、ウヨウヨライバルがひしめいているのだから。後段のビジネスブログについてのくだりは、私のブログや他の様々なブログをお読み頂いている皆様ならば、「ふむふむ、納得」とすぐに感じて頂けるような内容が満載だった。ブログのことを単なる日記だと思っておられる方がまだまだ多いが、「ビジネスブログ」という発想で、知名度を上げたり、集客アップ、既存顧客の活性化等の効果を上げている事例が紹介された。それから、ホームページそのものをブログ構築ソフト（Movable Type）を使って作成する方法とか･･･。来年にむけて、RSSリーダーを使用する人が急増するだろう、という予想もしておられた。実は、さくらも一時使っていたのだが、情報って集めすぎても意外と見なくなるんですよね(^^;; しかし、それも訓練のうち、これから再び、特に海外のサイト情報集めにうまく使うようにしていきたいと改めて思いましたね。最後に、ブログサイト制作を外部企業に発注する際のポイントについてもご教示頂いた。まず１つは、Movable Typeを使うと、どうしても形がブログっぽくなってしまうところがあるが、ある程度はそれを承知の上で進めないと使い勝手の悪いサイトになってしまうということ。もう１つは、業者さん選びの際、デザイン重視なのか、ユーザビリティ重視なのか、SEO対策重視なのかをはっきりさせ、自分が重視したい点に強い業者さんを選定すること。何でも価格だけで決めるのは良くないと･･･。これって、本当に正しいと思いますね。これはちょっと、アパレルのデザイナーさんを選ぶ時の考え方に似ているような気がしましたよ。何もかもに優れた人っていうのは、ごくごく稀にしか存在しないというのが現状だろうから。最後に、今日のセミナーの中で、さくらのブログ仲間であり、常連読者の皆様にはお馴染みの、ガラスさんのサイト「匠の革トランク」が優れた事例として紹介されたことが非常に嬉しかった。たぶんさくらよりも前から、山田氏はガラスさんのことをご存知だったんだと思うけどね。ホント、ガラスさんのような事例、これからも他の分野でもドンドン出てきて欲しいと強く思うのだ。日本には古くからの優れた技術、繊細で優美な感性を活かした製品はいろいろある。ルイ・ヴィトンがあれだけ売れているが、違うものが欲しい消費者だって沢山存在するはず。もっともっと日本の素晴らしい商品を買って頂きたいですよね。伝統に裏打ちされた優れた技術に現代風のエッセンスを加え、ターゲティング、マーケティングをきっちりと行い、まずはネット上から作り手の思い、商品の情報、イメージをしっかりと発信し、ブランドづくりを行っていけば、消費者の心にも届くはず。さくらも墨田から、温故知新、もしくは若くてエネルギッシュなブランドを次々と輩出していきたいな、と、ガラスさんのサイトを見ながら、心からそう思いましたよ。人気blogランキングへ

2005年09月08日
ファーストリテイリング・柳井会長兼CEOの成長への執念は実を結ぶか！？【エッセー】

最近のファーストリテイリングさんとワールドさんの動きを見ていると、まるでお互いが互いの影に怯えているかのような気がしてくるのだが･･･そんなこと言ったら両社共怒るかもしれないけど。新聞各紙、ネットニュース各社のページにファーストリテイリングさんの記者発表の内容が報道されていた。スクリーンを後ろに、同社の柳井正会長兼CEOが、２０１０年に総売上高１兆１，２００億円を達成したいという不退転の決意と、それに向けての具体的戦略構想について発表したものだ。細かな点についてもいろいろと感じることがあったのだが、一番強く感じたことについてだけ書いておこう。それは、１兆１，２００億円のうち、約３，０００億円は新規事業で上げよう、という破格のM&A計画について、である。「良い事業コンセプトと優秀な経営者がいれば、グローバル展開が可能で、成長のスピードアップに欠かせない。投資金額は３年間で３，０００億円～４，０００億円を計画する。買収企業はファッション、生活雑貨関連に絞る。短期間に売上高１，０００億円以上、経常利益率１０％以上が確保できる、グローバルな展開が可能な企業がターゲットだ」（繊研新聞より引用）。なんて、こんなに虫のいい計画ってアリ、という印象を受けた方も多いことと思う。繊研新聞には、２０１０年のグループ売上高イメージの円グラフも掲載されていたが、数字合わせのために新規事業１、２、３をちょうど１，０００億円ずつ加えたとしか見えないようなグラフである。それ１つのみで１，０００億円を超えると見込めるようなブランド、というのは、世の中にそう多くはない。そもそも、一般的なアパレルのビジネスモデルというのは、大半が「少品種少量生産」でこじんまりとまとまっている。世の中の消費者の嗜好は多種多様なので、それに対応すべく無数の中小零細企業、個人のクリエーターなどが新しいニッチなブランドを生み出していく。一部の大手アパレルと呼ばれる企業、いわゆるSPA化が進んだワールド、オンワード樫山などは、「多品種少量」のビジネスモデルだ。それに対し、「ユニクロ」の場合は、アイテム、カラー、素材、デザインを絞り込み、どちらかというと「少品種大量」というスタイルで日本の業界に革命を起こし、大きな利益を挙げてきた。これは、アメリカの「GAP」などに習い、それを更に生産面などでファーストリテイリング流に進化させた形態だという気がする。もう１つ、ヨーロッパの「ZARA」「H&M」は、「多品種大量」モデルではないかと私は思っているのだ。これは、自国内だけでなく、全世界に売っているから可能になることなのだが。４つのビジネスモデルのうち、最後の「多品種大量」モデルが私は一番強いのではないかと考える。何故なら、これまでも「GAP」や「ユニクロ」が度々売り上げ不振に陥ったのは、大きな仕掛けを打った山が外れたり、見切りの時期を逃して在庫の山が残ってしまったからだ。そこへ行くと、チョボチョボチョボチョボ新しい商品を投入すれば、そのうちのいくつかが外れたとしてもリスクは少ない。アパレル型SPAの企業は皆ITを活用し生産コントロールの精度を上げているから、最近は益々機会損失ロス、在庫ロスは削減の方向に向かっていることだろう。それでも、１型数百枚、数千枚というのと、何万枚、何十万枚というのでは、利益率は全く違ってくる。もしワールドさんが「ZARA」型の店舗を全世界に展開したとしたら･･･。最早、あまり追っかけの意味はなくなってしまうかもしれない。ある時期がくれば売り切り御免にしてしまっても、量がはければあまり問題ではなくなるはずだ。それこそ、面白いように儲かるビジネスになるはずなのである。常人には理解しがたい柳井社長の強烈な危機感は、実は国内最強のアパレル、ワールドさんに向けられたものなのではないかというのが私の仮説なのだが･･･これはご本人に確認した訳ではないので、本当のことは私にはわかりません（笑）。その一方で、ワールドさん側が早々と非上場会社に鞍替えしてしまったのも、中堅や中小ではなく、大手に一気にリーチをかけるだけのキャッシュフローと、半端ではない買収意欲を持ったファーストリテイリングさんへの警戒心、というのも、多少はあったかもしれないね。しかし、M&Aさえすれば、事業は順調に拡大することが可能なのであろうか。ここからの問題を私はずっと考え続けているのだが、柳井社長が昔経済産業研究所の講演会でご講演された内容にも書いてある通り、同社長の持論は、「ファッションは特別な産業ではない」ということだ。そういう考え方に立って、柳井社長は、安価で誰もが着易いカジュアルウェアのブランドを開発してきたのだ。まるでアパレル業界のマクドナルド、そういう発想から、「ファーストリテイリング」という社名も命名されたという話もどこかで読んだ記憶がある。だが、私は思う。コンピュータ会社からハンバーガーの会社のトップに転じてもトップマネジメントは可能だが、例えばコンピュータからアパレルの業界に転じたトップがスムーズにマネジメントを行うことは可能なのであろうか？私なりの答えは、「不可能ではないが、商品戦略にトップ自身が通じていないということで相当に大きなハンデを負う」というものである。アパレルというビジネスの商品は、他産業に比べ、商品のライフタイムサイクルが異様に短い、ということだ。自動車や家電はもとより、食品、日用雑貨、外食産業のメニューもそうだが、へたをすると２週間で消える、なんてのは特別な期間限定商品でもない場合はまずありえない。ところが、アパレル業界の、特にアパレル型SPA企業さんをベンチマークすると、へたをすると２週間で消えてしまう、なんてものもちょくちょくある。そういうビジネスモデルではない、他産業に近い方法論で業界の常識を破り強くなってきたのが「ユニクロ」だ。だが、柳井社長ご自身に、レディスのアパレルの商品戦略が構築できるのか？繊研新聞社から２０００年に出版された書籍『UNIQLO　異端からの出発』（編著者：繊研新聞社）の巻頭に興味深い記述がある。当時の編集局編集部次長・山崎光弘氏が、初めて柳井社長に会った時の印象に触れてこう書いているのである。「･･･（前略）志は高いが普通のカジュアル専門店のような印象を受けた。ファッションの言葉は出なかったような気がする。世にいうSPA企業のオーナーたちは、意外とファッションにうるさい。ザ・リミテッドのウエックスナー会長は来日した際、滞在先の帝国ホテルのウイートルームで、『前シーズン、売り上げが低迷したのはファッションサイクルに乗り遅れたからだ。トレンドをいく分早めに取り入れるのが勝負』と言い、ギャップのダン・フィッシャー会長は『ギャップが今日あるのは、単品にとどまらずアメリカンスポーツウェアの概念をミッキー・ドレクスラー（現CEO）が取り入れたからだ』と、語る。また、スペインのザラに至っては『長年の（フランコ政権の）圧政から解き放たれたスペイン国民に、ファッションの楽しさを伝えたい』と、創業オーナーのアマルシオ・オルテガは語っている」（同書P３～４より引用、文中肩書きは当時のまま）。ファッションへの興味が薄い、そのことがこれまでのファーストリテイリングが成長できた大きな要因の１つだったのではないかと私は思う。しかし、今後更なる成長を目指す上では、最大の弱点になって立ちはだかる可能性が大だという気がするのだ。しかし、よくよく考えると、成長性の高い優良ブランドは、別にレディスアパレルに限ったものではない。日本国内だけを取ってみても、ワコールさん、トリンプさんのようなインナー、ミズノさん、アシックスさんのようなスポーツ、青山商事さんやアオキさんのような紳士服のロードサイド業態、ユニフォームのワークマンさんなど、「少品種大量」モデルを取るかそれに近い分野はゴロゴロ存在する。一番同社にうってつけな、エドウィンさんやカイタックインターナショナルさんのようなジーンズメーカーさん。それから、「無印良品」や「パスポート」などの雑貨関連等々。それプラス、海外のSPA企業（アメリカだけでなく、ヨーロッパにも「ベネトン」や「ディーゼル」「マックスマーラ」など優良ブランドは数多い）。更には、ラグジュアリーブランドだって存在する。そして、これから急成長するであろうアジアやロシアなどの企業。日本人とはメンタリティが違い、ビジネスについては割り切った考えで動くことが出来る海外の企業と経営者を傘下に収めれば、ファッション感度の低さは十二分に補うことが出来るかもしれないのだ。もう１つ、同社の最大の強み、それは、この激しいまでの闘争心、目標への執念、ですよ。これは、普通の日本企業にはないレベルの突出したものだ。「だからナンバー２が続かないのだ」という見方も確かにある。それが普通の見方かもしれない。だが、この企業さんクラスになると、一般論は超越したモノサシで図る必要があるような気がして私はならないのだ。狭い日本という枠を超えれば、柳井会長兼CEOが要求するレベルの人材もいつかは呼び寄せることが出来るのかもしれない。それが駄目なら、自らの闘争心を満足させ得るだけのより激しい戦いが可能な他産業へ自ら転進する、という選択肢もあり得るのではないか。もしご自身が本当にゼネラルな経営者としての才能を試したいというのであれば。残念ながら、今日のニュースに触れたブログは今のところほとんどない。玉塚社長の辞任が決まった時だって、意外にも少しの反響しかなかった。ファッション業界以外の、世間の注目度というのは、所詮、そんなものなのだ。そういう業界だからこそ、「ユニクロ」のようなブランドが急成長できたのかもしれない。所詮は小さな小さな畑であるアパレル産業。しかし、果たしてこれから先どこまで１社のシェアを伸ばすことが可能なのか。しかも、人口が減少に向かう国に本社がある企業が。その答えは、まだ見えない。人気blogランキングへ

2005年09月07日
第３回パワーアップセミナー、今週金曜日９日夜に開催します【日記】

今日からビッグサイトで始まったギフトショーの会場内をチャカチャカと動き回っていたさくら、あるブースの前で目が釘付けになってしまった。「こ、これって･･･」。「うちのパワーアップセミナーの講師をお願いしている中塚泰三さんの会社・UMI株式会社のブースじゃん！」そうなのだ、いよいよ第３回パワーアップセミナーが今週末の９月９日金曜日午後６時半からに迫っているが、講師の中塚さんは、現在UMI株式会社の取締役ディレクターとして、大活躍なさっておられる方なのだ。中塚さんは同社に入社される前は三陽商会さんでメンズの企画をご担当しておられたので、現在のUMIさんで手掛けておられる和雑貨やレディス主体のカジュアルは、１８０度違ったタイプのブランド、ということになる。他にも、コンサルティングとしても活躍中、とのことで、良い意味で複眼的な思考、発想でファッション業界を見ておられるところが素晴らしいのではなかろうか。コーディネーターの有限会社タナカプランニング代表、田中照夫先生と一緒にお打ち合わせに来られた際も、とにかくお話が具体的でディテールまで非常に細かくてものすごく面白かった。優秀な企画マンさんは、ネタを沢山自分の頭の引き出しに入れておられると思うのだが、その引き出しの数が非常に多い方だと思うのだ。今回は、「売れる物作りと仕掛けに学べ！アパレルの成功ブランド戦略」と題して、売り上げを取るためには自らがマーケットに対して積極的な仕掛けを行うことが必要だ、という観点に立ったお話をして頂く予定だ。お申込みも既に６０名近く集まっているが、定員は８０名なので、まだお席には余裕がございます。弊社からのDM、FAX等が届いていないけど参加したいよ～という方、私の私書箱までメールを下さいませ。折り返しご案内をメールもしくはFAXさせて頂きますので。ちなみに、この楽天さんの中にもUMI株式会社さんはショップを出店しておられる。お客様とのインタラクティブなコミュニケーションもきっちり出来ておられて、素晴らしいショップですね(^^)。さくら、早速さくら柄のWがま口を発見！「お金と福がガッポガッポ入りそう～」のキャッチコピーに思わず引かれちゃいました。お金はないけど福はたっぷり持っているんだけどね（笑）。そんな私にピッタンコじゃないですか。コレ、欲し～いと思ったのだが、何と、売り切れ(>

2005年09月06日
ネットでの高級品販売、いよいよ本格化へールイ・ヴィトンと楽天の高級品市場ー【エッセー】

本日９月５日付けのWWDジャパンさんに、気になるベタ記事が掲載されていた。「『ルイ・ヴィトン』は、ホームページをリニューアルし、１０月１２日からオンラインショッピングのサービスを開始する」というものである。「すわっ、早速来月１２日にはLVJ（ルイ・ヴィトン・ジャパン）社のホームページ（HP）をチェックしなくちゃ」、と思っておられる方、慌てない、慌てない。まずはフランス本国から、ということなので。WWDジャパンさんによると、その後他地域にも拡大の方針らしいが、恐らく日本での実現は少し、ひょっとしたらかなり先になるだろうね。というのは、百貨店のインショップが多い日本の場合、百貨店業界からの大反対の嵐が巻き起こるに違いないと思うからだ。しかし、何でもネットで売る、リアルで店舗を持っていても必ずネット店を構える、というのは時代の趨勢である。この３年程の間に、多くの一般消費者は、ネットでものを買う行為に慣れ、その便利さを痛感するようになった。慣れるに従って、当初はおずおずと２～３千円前後のものしか買っていなかった層も、ジャパンネット銀行なんぞに預金もしっかり入れて、バンと高いものでも平気で買うように変化しつつある。そもそも、ブランド物、その中でも、ハンドバッグやお財布などの皮革雑貨、香水や化粧品、そしてお酒、の３種類の商品群は、ネット販売には最も適しているアイテムに該当するものだろう。まずは、衣料品と違ってサイズの問題がなく、そのブランドの商品の品質と感性の高さが広く世に知られており、定番的な商品が多く指名買い、リピート買いの多い商品だから、である。バッグについての例は、アメリカのバーニーズのサイトをご覧頂くとイメージ頂けるのではないかと思う。要するに、雑誌を見て指名買いする感覚とほとんど変わらない訳ですよ。既に並行輸入品のB２C販売や、あるいはオークション市場でのC２C販売、といった形でヴィトンはネット上で頻繁に売り買いされている商品である。どうせなら自前で、もっときっちりとブランドの世界観を伝える形で販売していこう、という決断は、遅すぎたくらいかもしれない。先程から海外のサイトをかなりGoogleで検索しているのだが、なかなか関連する情報が引っ掛かってこない。私の記憶では、確か４、５年前に同社はeコマースの関連会社の経営に失敗して撤退したような気がするのだが（間違っていたらごめんなさい）。やはりフランスがネット先進国ではないからなのか、それとも他に理由があるのか、非常に興味深く思い取材してみたいと思った記憶がある･･･。しかし、今だから言えるのは、その時失敗したのはたぶんまだ早すぎたからで、今はもう、誰もが何でもネットで売るのが当たり前の時代になった、ということである。それこそ、家や車だって売れているんだからね。今は、たぶん、アメリカに倣って、日本や他の先進国でも高級品の販売を仕掛けるべき時期にきているのだろうと思う。この楽天さんも、８月２９日（月）から「高級品市場」をスタートさせたが、そこそこ好調なようだ。時計、ワイン、伝統工芸品などアイテムを絞り込んでのスタートだが、特にワインが好調なようだ。既に、「完売しました」「残りあと１個」の文字が画面に沢山踊っている。楽天さんの場合、楽天市場の既存店さんに高級品市場にも商品を出してもらう形でスタートしており、手堅いやり方である。ただ、今後大きく売り上げを取っていこうと思えば、高級品のサイトを既存の楽天市場のサイトと同一にすることが良いのかどうか、ショップサイドの接客（メール等での対応）も含めて、高級品を販売する上での独自の付加価値向上策を練っていく必要が出てくるのかもしれない。しかし、それにしても残念なのは、日本の場合、こういう動きが昔から高額品を販売してきている百貨店さんからは全くないことである。前にも書いた通り、委託販売方式に甘え、自ら新しいビジネスにチャレンジする心を失くしているのではないか、ということと･･･。もう１つ、気になるのは、お客様が見えていないのではないか、ということ。今の時代、昔ながらの富裕層で外商顧客になっている方以外に、ITなど新興企業で若くして財を成している人たちはゴマンと存在する。また、普通のOLさん、サラリーマンだって、ワイン好きならば５万円のワインでも特別な日のためにポーンと買ってしまう場合だってあると思う。たとえ月の何日かはカップラーメンで我慢していたとしても。そういう「新しいお客様」にも、古いお客様にも、平等に優しいのが、ネット販売なのだ。楽天さんのサイトを見て、「フフン、まだまだベタなツクリで品揃えもイマイチだなぁ」と安心しているアナタ、あっという間にどんどん売り上げを持っていかれる日はすぐやってきますよ、きっと。人気blogランキングへ

2005年09月05日
宇津木えりさん、エイ・ネットに入社、新ブランド発売へ（H１７．９．５WWDジャパン）【ニュース解説】

明日発売のWWDジャパンさんに掲載されている記事である。都内で定期購読しておられる方には既に配達済みなのでご存知だと思うから書かせて頂くことにするが･･･。先般このブログでご紹介し、読者の皆様からもかなり反響のあった元「フラボア」のデザイナーだった宇津木えりさんのネット上での“復活宣言”。改めて、宇津木さんのファンの多さを私は実感したのだが、彼女の“復活”は、どうやら、かなり本格的な形でのものになりそうである。というのは、WWDジャパンさんの報道によると、宇津木デザイナーは最近エイ・ネットに入社したらしいので。新ブランドは同社からの発売になるそうだ。記事に記されている事実についてこれ以上書くと著作権の侵害になると思うので、差し控えたいと思うが。ちなみに、宇津木さんは昔「ツモリ・チサト」のデザインチームに属していたそうなので、古巣への復帰、ということになる。ご参考までに、DASED&exciteに掲載されている宇津木えりさんへの昔のインタビュー記事をご紹介しておこう（このページの右サイドに彼女のご略歴が掲載されているので、ご覧頂きたい）。資金力のある企業内での取り組みならば、商品の型数を十分に用意し、広告宣伝の充実、当初からの直営店オープン、売場面積の確保、更にはファッションショーの開催など、あますことなくブランドの世界観を伝えることが可能なはず。自分の思い、そして企業さんとしてのエイ・ネットさんの思いを重視しながらも、ビジネスとしてもきっちり数字を取っていけるはず。まだ第１報、という感じのニュースだったので、続報を楽しみに待ちたいものである。宇津木さん、どうか、頑張って下さい！人気blogランキングへ

2005年09月04日
スタイルクリエーションズ「バーグリー」のスーツを購入したよ【日記】

シーズンの立ち上がりの時期には伊勢丹新宿店さんに出向くのが恒例となっている。今日はリサーチをしつつ、茶系のブーツとベストを買うつもりであれこれ物色していたのだが･･･、いつものことだが、途中から必ず目的とは違うものを試着し始めるのが私の悪い癖である。３階の「プライム・ガーデン」という売り場で、手持ちのアルマーニ・コレッツィオーニのベージュ系のロングジャケットに合わせるのに丁度良いなあ、と思いながら、「インコテックス」のグレーのウールのパンツを試着していると･･･。「両国さくら（仮名）さん、両国さん」と誰かが私の名を連呼するではないか。振り向くとそこには、財団法人ファッション産業人材育成機構・IFIビジネススクール時代の先輩・Mさんが立っていた。Mさんは、これまた以前IFIの講師を務めておられた滝沢滋先生が率いる有限会社スタイルクリエーションズに勤めておられたはず。そうか、ここに例の売り場があったのか。Mさんは誇らしげにニコニコしておられる。滝沢先生、もとい、滝沢社長は、元ユナイテッドアローズの常務だった方で、独立・起業後、ブランドを立ち上げ、伊勢丹やバーニーズ、そして銀座にショップも出店するなど、着実にビジネスを広げておられる。メンズブランドの「オンダータ」は、既に数多くのメンズ雑誌に社長自らが写真入りで登場するなど、知名度も急上昇中だ。今シーズンは、有楽町阪急への出店も決まっているとか。そして、同社期待のレディスブランドが、この「バーグリー」なのである。このブランドの特徴は、何と言ってもメンズのスーツ同様に本格的なパターン、仕様、縫製を施した着心地の良いスーツを核に、シャツブラウス、ニットなどのコーディネートアイテムを取り扱っている、ということである。早速グレー地にベージュのピンストライプのパンツスーツを試着させてもらった。びっくり！である。最近太ってしまった私は、ストレッチの入っていない素材だと肩からアームホールのラインが窮屈に感じてしまうことがかなり多いのだが、非常に着易い。Mさんの話だと、肩の後ろの分量を多めに取っているので、腕を動かしやすいのだとか･･･。成程、納得である。さくら、すぐに滝沢先生のIFI時代の授業の第１回目、人間の体について解剖学的にアプローチした面白い内容を思い出してしまった。鏡に映った、自分の肩線は、イタリアンブランドや、デザイナーズブランド、国内アパレルのブランドのものなどとは違う、肩山は少し外寄りにきていて少しだけアームのラインがカーブしている独特のスタイルである。国内外のあらゆるブランド、しかも、メンズに精通している同社ならではのオリジナルのデザインである。次にパンツだが、ジャケットは１１号を直ぐに購入できたが、パンツはワンサイズ大きい１３号をパターンオーダーすることに。１３号のサンプルを試着したが、ストレートとワイド、両方とも非常にラインが綺麗である。しかも、腰裏がメンズ仕様になっており、打ち合わせも鍵ホック２つにボタンが１つと非常にしっかり作られている。パターンオーダーの場合は３，０００円価格がプラスされるが、９号、１１号の方なら２６，０００円。はっきり言って、仕立ての良さの割には安い。メンズ仕様のパンツを探しておられる方にはこれは非常におススメですね。仕事柄、真夏以外は行き先によってはスーツを着なければならない場面もちょくちょくあるのだが、仕事着というのはお洒落であると共に着心地と動きやすさ、というのが非常に重要である。「バーグリー」のスーツは、その点が非常に優れていると思う。生地もオリジナルで作りこんでいる、ということで、他にはないちょっと個性的で洒落た色・柄になっており、ナショナル・ブランドに飽きた方にはもってこいですよ、ホント。という訳で、さくら、ジャケット５６，０００円、パンツ２９，０００円、パンツ用のカスタマイズ（紺の貝ボタン）１，０００円、送料３００円、消費税４，３１５円、合計９０，６１５円をお買い上げ～何故かブーツとベストがパンツスーツになっちゃいました（笑）。Mさんは１か月だけ臨時で伊勢丹さんに入っておられるとのことなので、会いたい方はお早めにお出かけ下さいませ。買い物を終えた後、今度は伊勢丹メンズ館の４階にある「オンダータ」へ向かう。こちらにはIFI時代のさくらの同級生だったT君が居ると聞いたからだ。しかし、今日は早帰りの日で既に売り場を退出しており、残念。「オンダータ」は、メンズの有力なスーツのブランドが凌ぎを削る激戦区で頑張っておられるようだ。イタリアン・ブランドでもブリティッシュでもなく、あのラインは将にタキザワラインと呼ぶしかない独特のものだねぇ。T君の代わりに話し相手になって下さった販売員の方が言っておられたが、伊勢丹さんに入っている商品はバーニーズ向けより概ね３万円程安いそうなので、バーニーズで見て「高いなぁ」と思っておられる若い方は是非伊勢丹さんにも足を運んでみて下さい。商品はもちろんのこと、ショップスタッフの方も、皆さん、気持ちよく応対して下さる方ばかりですので(^^)人気blogランキングへ

2005年09月03日
ワールドの新業態「TOKYO HIPSTAR CLUB」の建築デザインはインテリア業界の鬼才、トム・ディクソン（Tom Dixon）氏が！【エッセー】

私が書くより先に多田社長に書き込みして頂き、恐縮至極ですが･･･(^^;;一昨日予告した通り、今夜は墨田区文花のすみだ産官学連携プラザで開かれている「経営ストリートライブ」を聴講してきた。大阪からお越し下さったネット仲間である三元ラセン管工業さんの高嶋社長ともリアルでは初対面で、ドキドキしたのだが、高嶋社長は想像通り、本当に笑顔が輝くような、お人柄の良さと前向きさを感じさせてくれる方だった。ライブをとり行ったのは、早稲田ビジネスパートナーズの多田社長である。場内にはジャズが流れ、お茶とお菓子なんかも用意してあって、いい意味でリラックスできる雰囲気の中で多田社長のトークは始まった。まずは高嶋社長がネットを活用し大きく受注を伸ばしておられるという成功談を社長ご自身の口からご紹介して頂き･･･。後は、参加者の皆さんに、「今日会社であった腹の立った出来事」を発表してもらって、多田社長がそれに対し、「その問題はこういう理由で起こっているのではないか」という分析を行い、「こんな風にして解決してみてはどうですか」というアドバイスをして下さる、という、アドリブ公演、という面持ちで進んでいった。現場視点に立った、非常に説得力のあるライブだったと思う。特に、経営者と社員さん、双方の立場に立った見方は、その双方をご経験されている多田さんならではの捉え方だと思う。これ以上詳細に内容についてここに書くのは野暮というものでしょう。やはりライブは、生で聴くのが一番良いですよ。その場で質問もできるしね。「経営ストリートライブ」は、９月末まで毎週金曜日の夜開催されるので、ご近所の方、ご興味のある方は是非ご参加下さいませm(__)mさて、本日の本題は、コレです。いや～、繊維ファッション業界のみならず、異業種からも注目された例の上場廃止の発表からこの方、ワールドさんの矢継ぎ早の新規事業展開が止まらない。この「トーキョー・ヒップスターズ・クラブ」は、アパレルのみならず、カルチャーを発信する、というところがこれまでの大手アパレルさんには見られなかった斬新なアクションだ。アパレルで軸になるブランドは、今、同社の「タケオ・キクチ」を手掛けている信國太志氏と、バッグデザイナーの林ヒロ子さん、そして、LUTSの３組になるそうだ。前２者は、一貫して海外のデザイナー起用よりも日本人クリエーターとの取り組みを重視してきた同社らしい人選で、納得、という感じである。信國氏、林さん共絶好調だしね（今シーズンの「ヒロコハヤシ」の、ファーにユニコーンの角がにょきっと生えたバッグ、欲し～い）。それから、LUTSに、このショップのためのブランド「メイ６８・ルッツ・フォー・THC」を担当してもらう、というのも憎いねぇ。最近数シーズンのLUTS、ぐんぐん伸びてきたな、という勢いがあったから･･･。ちなみにメイ６８、っていうのは１９６８年の５月革命を指しているんだろうね、きっと。しかし、私がここに記しておきたいのは、ショップの建築デザインを、ロンドンインテリア界の鬼才、トム・ディクソン氏が手掛ける、ということである。繊維ファッション関連の業界紙さんの中にこのくだりを記事文中に織り込んでいないところがあったが、これははっきりいって、ファッション業界よりも建築やインテリア、アートの世界で相当話題になると私は思う。ディクソン氏が建築のデザインを手掛けるのは、初めてらしいね。ご参考までに、ご本人の公式サイトと、designboom.comさんに載っていたインタビュー記事をご紹介しておこう。しかし、ディクソン氏は、ワールドさんとななんとなく相性が良さそうな気がするんだよね。何故かというとロープライスの雑貨店、ハビタ（habitat）のクリエイティブ・ディレクターも務めているそうなので。何となくクリエイティブとビジネスのバランスのわかる方のような気がしませんか。まあ、直接お会いしたことがないのでわかりませんが（笑）。「トーキョー・ヒップスターズ・クラブ」はひょっとして、コム・デ・ギャルソンの最近の一連のショップ作りをベンチマークした業態なのかも、と思ったりして。しかし、ワールドさんには、フェミニンを手掛けたら天下一品、という企画ノウハウと、明るく高感度の高い店づくり（つまり、どんなタイプのお客様に対しても対応していく懐の深さがある）、という、ギャルソンさんとは違う社風、というか、個性があると思うんだ。むしろ、三陽商会さんの「LOVELESS」に近い感じになるかもしれないね。従来のワールドさんのイメージを覆すようなエッジの効いたショップになるのか、それともポイントだけ尖らせて、大手アパレルさんらしく実はやはり間口広く、という格好になるのか、いやはや、非常に楽しみである。人気blogランキングへ

2005年09月02日
クリエーション・ビジネス・フォーラム出展企業のネット活用度は？【エッセー】

繊維ファッション業界の方は既にネットや業界紙の報道でご存知かと思うが、今秋「東京発　日本ファッションウィーク」の一環として開催されるテキスタイル展「クリエーション・ビジネス・フォーラム」（CBF）の出展企業が８月３０日に発表された。同展は、前半（１０月３１日～１１月２日）と、後半（１１月７日～９日）に分けて開かれ、共に場所は神宮外苑聖徳記念絵画館前の特設クリスタルテント「浅葱」。前半は、国内織物生地製造／染色加工業者中心、後半は国内ニット生地製造／染色加工業者中心の構成となる。前後半共、繊維川中中小製造事業者を対象にこの間行われていた公募を勝ち抜いた精鋭の企業さんばかりだ。特に織物の方は、倍率が高かったと仄聞している。落選された方も、チャンスは今回で終わりではないし、あくまでもこういう公的な事業に頼るのではなく、自らの力で自社のクリエーションを高めるように頑張って下さいね。ところで、ここではちょっと視点を変えて、CBFにパスした企業さん達（前半２０社、後半２１社）が、どの程度WEB上できちっと情報発信を行っておられるかチェックしてみた。さくらの事前予想では、ここにきてわが業界でもネット販売に取り組む企業さんが増えてきているので、自前のホームページ（HP）を持っているところが全体の５割、英文のページも設けているところが全体の２割、くらいかな、と思ったのだが･･･。結果は、かなり予想に近かったです。自前のHPを持っているところ（独自ドメインでなく、団体等の中にあっても定型ページを使用せずオリジナル度が強いもので、検索エンジンで１ページ目に来ているものを含む）が４１社中１９社（４６．３％）、英文のページを設けているところが８社（１９．５％）。中国語については、１社のみが作成していた。昨年東京都さんが調査した中小企業のHP所有率が確か約５割だったと記憶しているので、異業種と比べてもまずまずの結果かな、と見ることもできよう。しかし、CBFに出展が叶った企業さんは、一応わが業界のエクセレント・カンパニーばかりのはず。そう思うと、正直、物足りないね。特に、前半の企業さんのHP所有率が低い。２０社中、６社しかなかったので･･･。わが業界の、特に川中の企業さんには、決まった取引先にしか売らない、とか、営業は商社さんや問屋さんに任せている、という企業さんが多いからなのだろう。自社の商品力が突出して高く、客先を選べるくらい余裕があるのならば、無駄な動きはしない、というのも一つの戦略だと思うが、日本国内のアパレル需要がシュリンクしつつある今、常に新規開拓を行う、自ら前に出る、という姿勢は不可欠ではなかろうか。また、プルミエールヴィジョンや、インターテキスタイル上海など、海外の展示会に出展しておられるのならば、多言語対応のHPは必須だと思う。名刺交換した企業さんが、自社に帰ってネットで検索しても何の情報も読み取れなかった、というのでは話にならないからだ。とはいえ、池内タオルさんやマルジューさんなど、消費者向けにタオルやインテリア製品などのネット販売を行っている企業さんのサイトは、情報量もあり、ひとりよがりではない見やすく買い易い内容になってきている。機屋さんの中にも、これから２次製品をやろうという企業さんが増えてきているかと思うが、業界内はもとより、異業界の優れたサイトをしっかり研究して、HPの内容を是非ブラッシュアップなさっていって下さいね。自社のHP作りって、ある種、ものづくりに似ていると私は思うんですよ。手をかければかける程、いいものが出来てきて、HPが可愛くなりますから（笑）。それでは、両国さくらは、独断と偏見により、HPを持っておられるCBF出展企業さんのみをここでご紹介します。それ以外の企業さんについては、皆さんすみませんが独立行政法人中小企業基盤整備機構さんがアップしているこのPDFファイルをご高覧下さいませ。尚、念のためお断りしておきますが、ネット活用度の高さ＝商品力の高さ、ではございません。HPを作っておられなくても、商品のレベルが非常に高い企業さんは多いです。それと、私が１時間ほどでささっと調べた結果ですので、ひょっとしたら漏れがあるかもしれません。「うちちゃんとHP作ってます」という企業さん、もしいらっしゃいましたらコメント欄に書き込んで頂くか、私の私書箱にメール頂ければ、お詫びと共に訂正させて頂きますので。◆クリエーション・ビジネス・フォーラム　HPを所有している出展企業【前半】いわなか　松岡機業　西村織物　黒木織布　樽井繊維工業　坪由織物【後半】朝倉染布　池内タオル　マルジュー　エイガールズ　阪部　佐藤繊維　渡辺パイル織物　青野パイル　丸和ニット　妙中パイル　堀忠染色　大本染工コボラリンチェ（近藤）　人気blogランキングへ

2005年09月01日
三元ラセン管工業の高嶋社長、９月２日金曜日にすみだの「経営ストリートライブ」でお会いしましょう！【日記】

自宅に帰って、いそいそとパソコンを開いてから、知人やお気に入りのブログを巡回するのが習慣になっている。今日もたった今、私も会員になっているe製造業の会のブログを見ていたのだが、右下の会員企業さんの最新更新ブログの中に、嬉しいエントリを発見してしまった。ベローズやフレキシブルチューブを製造・販売しておられる三元ラセン管工業さんの高嶋博社長のブログ「ベローズ・ラボ　☆ベローズ案内人」の中に、９月２日金曜日の夜午後７時から８時ｈ半まで、わが墨田区内のすみだ産官学連携プラザで開かれる「経営ストリートライブ」に、大阪在住の高嶋社長ご自身が参加されるとのこと！展示会の後だということだが、お忙しいところ、本当に有難うございますm(__)m実は、同じ区内で産業支援という似たようなことをやっているにも関わらず、私自身がまだ毎週金曜日の夜開かれている「経営ストリートライブ」には参加したことがなかったのだ(^^;;　忙しいということと、すみだ産官学連携プラザさんは墨田区でも北の方にあって、さくらが自転車をびゅんびゅん漕いでも３０分くらいかかってしまうから、ということもある。しかし、このライブを主宰する早稲田ビジネスパートナーズの社長の多田さんとは、先日区内某所でお会いしました。お若いのに、非常にしっかりとした見識をお持ちの方だとお見受けしましたよ。「経営ストリートライブ」は、今年の７月から始まったばかりの催し物なのだが、非常にユニークなコンセプトだなぁ、と新聞報道を見て感心していた。だって、「経営」と「ストリートライブ」なんて、一見何の関連性もないような、むしろ相反するニュアンスすら漂わせている言葉じゃないですか。この２つをドッキングしてやってしまおう、というのだから、すごく勇気ある、そしてオリジナリティ溢れる試みである。多田さんの意図されるところは、ビジネスの話を堅く難しく考えすぎないで、一度既成概念をとっぱらったところから考え直してみようよ、ということなのだろうか。また、すみだ産官学連携プラザのある墨田区文花という場所は、昔ながらの町工場や区民の方々のすまいがあり、暮らしと仕事、そしてご近所とのつながりが自然な形で結びつき、息づいている。まさに、「ストリート発」のものづくりが行われている東京のダウンタウンなのである。それに噂に聞くところによると、多田さんはトロンボーンの名手で、経営ライブはもちろんのこと、ホンモノの音楽ライブだってやってしまえる腕前だとか。こんな多田さんと、一方で、ネットを活用し積極的に情報発信を行い、業績を伸ばしておられる三元ラセン管工業・高嶋社長との出会いについては是非高嶋社長のブログをお読み頂くとして･･･。高嶋社長とは、私はまだリアルでの面識はないのだが、ネットでのメーリングリストのやり取りだけでも本当に素晴らしい経営者だということがひしひしと伝わってくる方である。特に、２０００年に社員全員参加でISO９００１／９００２を取得されたこと、そして、今年製造業の世界で最大級のマッチングサイト、NCネットワークさん主催の「エミダスホームページ対象２００５」の第一次選考を通過されたことなどは、特筆すべきことであろう。ブログも本当にこまめに更新なさっておられるので、お忙しい経営者の方がここまで、というご努力は、本当に自分のような人間にとっては励みになる。ブログに書いておられる専門的な話は、正直、かなり理解できないことが多く、申し訳なく思っているのだが、お陰さまで「ベローズ」というものが世の中に存在するということだけはしっかり憶えられました（スミマセン、うまく説明できなくて）。ということで、さくらも急遽、９月２日金曜日はすみだ産官学連携プラザに馳せ参じることに決めました(^^)/　高嶋社長、多田さん、お邪魔虫が一匹増えますが、ヨロシクご指導下さいマセ。そして、墨田区内の皆様、近隣在住の皆様、よかったら皆様もご一緒致しませんか？事前予約等は必要ないそうですので、当日お時間が急に空いた、という方も大歓迎です。みんなで楽しく盛り上がりましょうヨ。皆様のお越しを心よりお待ち致しております。人気blogランキングへ

2005年08月31日
ショップチャンネル　コールセンター拡張ーオペレーター、業界最多にー（H１７．８．２９日経MJ）【ニュース解説】

益々の快進撃である。TV通販大手、住友商事系のジュピターショップチャンネルさんが、受注コールセンターを拡張する、というニュースが出ていた。「来春をめどに二千平方メートルのセンターを新設。オペレーター数もテレビ通販としては国内最大規模の千二百人に増員する」（同紙）そうだ。今さっき久し振りにネットからジュピターさんの番組を小さな画面で見たが、スノーヴァ１００％プラセンタ原液「クラサ」という商品が「今日だけで５００個以上売れております」とアナウンスされていた。定価が消費税込み１２，６００円もする高級化粧品が、である。私は今日初めて知ったことだが、何故オペレーターさんを増員するか、という理由が、本日の日経MJさんの記事の中に記されている。頻繁にTV通販で買っておられる方はすぐピンと来ると思うが、そうでない方は是非日経MJさんを買うか図書館ででも閲覧してお読み下さいませ。話は戻るが、冒頭に「TV通販大手」と書いたが、この業界、専業企業というとQVCジャパンさん、ジャパネットたかたさんなど社数は非常に少ない。何故かというと、スタジオの建設にそれなりの資本を有するので、ネット通販のようにおいそれとは起業できないからだ。ただ、そこに商品を納めることは、中小企業でも可能である。こだわりの商品、ウリ＝セールスポイントが見えやすくストーリーが語りやすい商品、今ブームの（しかも気取ったものじゃなくちょっとベタな！）商品、女性が衝動買いしたくなるような商品と、リアルの店頭で売れる商材とは少し違うタイプのものがウケたりする。カタログ通販、ネット通販に似ている部分もあるが、テキストではなく、司会者や出演者が自分の言葉で熱く語り、動画での表現が非常にエモーショナルに視聴者の心に働きかける。そして、ライブならば、さっきのプラセンタ原液ではないが、どんどん全国の視聴者が購入している様子が番組に反映され、「私も買わなきゃ」という気持ちにさせられてしまう。そこに勝機を見出し、うまくビジネスを拡大している企業さんも出てきている。前にも少し書いたかもしれないが、今の時代、買い物に時間をかけず、例えば駅ビルのようなところでサクッと買いたい、という消費者が増えている。そういう消費者は忙しいので、おうちでまったり過ごしたい、と思っていたりするのだ。ところが、サクッと買えるはずのネット通販、カタログ通販は、意外とそうではないんだよね。というのは、ついつい人間は「もっといいものはないか」「もっと安いものはないか」なんて比較購買に走ってしまうからだ。ケータイ通販はちょっと違うけどね。これは、駅ビルに近い、サクサク買えるツールだろうと思うが。ネットはやりすぎると疲れる部分があるのだが、そこへいくと、夜疲れた時にぼうっとTV通販番組を見る、というのはいい。まったりしたい時にはぴったりなのだ。ネット世代以前の、キネマ世代、団塊世代などの旧世代がTV通販に飛びつくのもわかるが、もっと若い層の中にもこれは確実に浸透しているはず。だから昼だけでなく、夜の売り上げも伸びているのだろう。ほんと、これはリアルの百貨店さんなどにとっては脅威なのではなかろうか。わざわざ電車やバスに乗って出掛けていくって、やはり相当にエネルギーを要することだし、街中にいて人間が癒される、なんてことはあまりないからね。それと、かっこつけすぎてないどことなくベタなMD、これがTV通販の独自の魅力なのだ。こういう普通のオバチャン、OLさん（だけど実はお金はしっかり持っていたりする人達である）のココロを、今の時代の百貨店さんは、京王さん、阪神さんなどを除いて皆失ってしまっているからね。日経MJによると、「同社（ジュピターショップチャンネル）２００５年１－６月期の売上高は前年同期比４割増の３１０億円」だとか。番組の企画内容自体も益々充実しているようだし、これはまだまだ伸びていくのではないだろうか。人気blogランキングへ

2005年08月30日
革は立体である。そして繊維は？【エッセー】

ふと気がつくと、いつも大変お世話になっているEC研究会さんが、この楽天広場内にブログを立ち上げておられた。同会などが中心となって毎年公募・表彰しておられる「日本オンラインショッピング大賞」は、１９９７年から続いている日本最大級の権威ある賞である。また、２００４年には「日本ブロードバンド大賞」、今年からは「ユビキタスジャパン・グランプリ」も開始し、文字通り日本のeビジネスの未来をリードする存在である。私が「日本オンラインショッピング大賞」を素晴らしいと思うのは、大きな企業、既に世間に名を知られた企業さんを網羅しておられるだけでなく、小さくともキラリと光る企業、モノを売るだけでなく、志を持った企業さんに対しても暖かい目配りを忘れていない点だ。この楽天広場さんには、自前の本店と楽天店を持ってネット販売を行っておられる方や、あるいはネットでお買い物をすることが好きな方が毎日出入りしておられることと思うが、同賞にふさわしい企業さんをご存知の方、自薦・他薦を問いませんので、是非事務局さんにご連絡なさってみて下さい。ヨロシクお願いしますm(__)m本日の本題です。先日、墨田区内の東京都立皮革技術センターさんをご訪問したことをこのブログでもご紹介したかと思うが、その時、事務局のFさんが、ご親切に持たせて下さった大量の資料を、ぼちぼちだが読んでいる。皮革のなめし加工を理解するには、化学の知識が相当に必要なので、はっきり言ってわからないところが大半なのだが･･･。それでも、読んでいて、「成程、言われてみたら全くそうだ」と思うような新鮮な発見がかなりあるんだよね。今日関心したのは、頂いたプリント「皮革の取り扱い方の基本」のP８に出ていたこの一節である。「革はもともと立体であり、部位により伸びが異なる」。う～ん、これって、繊維、衣料品畑出身の人間はついつい忘れがちなことなのではなかろうか。レザーは、薄手の織物と違って、加工後にもミリ単位で表現できるくらいのしっかりした厚みを有しているものなのだ。そして、加工する前には生き物だから当然でこぼこがある。だから、デザインを考える時に、そのことを前提にして考える必要があるのだ。そのくだりに続けて、「一般に脇腹部や足の付け根部は非常に伸びやすい」とあり、またP６には、「革衣料の下袖部分で革を伸ばすと塗膜がひび割れることがあるが、これは本来使用すべきでない伸びやすいわき腹部分までを裁断して使用したことによることが原因であると考えられる」と記してあった。ついつい原材料を節約したい気持ちが出るのはアパレル業界もレザー・服飾雑貨の業界も同じだと思うが･･･。高額品を作ろうとしている方、そして高額品のバイヤーさんは心しておかれた方が良さそうである。話は繊維、衣料品に戻るが、織物だって薄手のものばかりではない。例えばヘビーオンスのデニムやウールのダブルフェイスなどを想起して頂けば納得がいくことと思う。今、うちの会社でパターンメーキングの授業を行っているが、カットソーだって例えば８０双糸の天竺のTシャツ用の生地と、ダブルニットの生地では、立体裁断したときのダーツの取り方は変わってくる。こういう微妙な感覚の差を体で覚え、ものづくりにきっちりと反映させることが良い商品づくりにつながるのだ。決して、縫製でごまかしてはならない。それから、ちょっとまた切り口が違うが、糸ではなく織物がそのものズバリ立体、ということになると、３次元織物、３軸織物というものも開発されている。この分野は、スペースシャトルの部品や、航空機、土木建築、エネルギープラントの分野などでなくてはならない存在となっている。まさに、日本の繊維産業が世界に面目躍如たる先端分野であろう。革の話題からはちょっとずれてしまったが、ご参考までにシキボウさんのホームページと、（財）ふくい産業支援センターさんの情報誌『FLOM』２００４年４月号に掲載されている酒清織物の酒井社長さんへのインタビューをご紹介しておこう。マテリアルの領域は、何の業界でも本当に奥が深いね。もっともっと勉強しなくちゃ。また何か新しい気づきがあったらこのブログでもご紹介させて頂きますね。人気blogランキングへ

2005年08月29日
ウォルマートがファッションを強化！？好景気のアメリカで低所得者層の消費不振が【エッセー】

８月２６日（金）付けの日経MJは、１面の特集と、１１面の海外情報のページ、そして５面の総合小売業のページでの西友がらみの記事も含めてかなりの分量をウォルマートの話題に充てていた。今、アメリカの小売業は、好景気に沸いているらしいのだが、今年５－７月の４半期決算の結果を見ると、ウォルマートは、売上高が７７５億２，０００万ドル（前年同期比１０％増）、純利益２８億５００万ドル（同６％増）と、「（純利益の）伸び率は約４年ぶりの低水準だった」（同紙）そうだ。理由として日経MJは、「食料品は堅調だったが衣料品が振るわなかった」としている。対照的に好調なのがアメリカのディスカウントストアの業界でウォルマートに次いで売り上げ２位のポジションにあるターゲットだ。日経MJは、１１面に、わざわざターゲットの好調振りを取り上げた囲み記事を掲載している。ウォルマートの衣料品が不調な理由として、日経MJは、「ガソリン価格の上昇で低所得者層が衣料品を買い控えた影響が出たものと見られる」と指摘している。そういえば、今週号のWWDジャパンさんのアメリカ発の記事にも、アメリカで今、ガソリン価格の高騰が市民生活を圧迫している、ということを伺わせる記事が出ていたんだよね。「高すぎる！と米女性が感じる商品って何？」という記事は、WSLストラテジック・リテイルによる２００５年７月「エブリデー・パルス・リポート」からの引用だが、１位がガソリンになっていた。「全米で最もガソリンが高いのはカリフォルニア州で、１ガロン（約３，７８５リットル）が２ドル７８セント（約３０５円８０銭）」（WWDジャパン）とか。郊外で生活する層にとって、ガソリン代はどうしても必要不可欠な必要経費である。これでは、低所得者層が他の生活経費、特にどうしてもすぐに買う必要のない衣料品を買い控える気持ちはわかるね。日本でも原油価格の高騰が素材メーカーの決算に悪影響を及ぼしつつあるが、今、２極分化が進みつつあるとはいえまだまだ中流層の厚い国なのでそこまで極端な影響が市民生活に出ている、といった話は聞かない。しかし、アメリカには、低所得者層、本当にウォルマートが掲げる「オールウェイズロープライス」を必要とするというのが厳然と存在する。日経MJによると、「ターゲットの顧客の平均世帯年収は５万ドル程度でウォルマートより２－３割高い」そうだ。そして、今後益々ガソリン代が高騰すれば、同紙が指摘するように、ウォルマートだけでなく中間的な価格の衣料品専門店の業績も頭打ちになるだろうし、小売業は売り上げの減少と経費増のダブルパンチを受けることになってくるだろうね。衣料品売り上げの苦戦への打開策なのか、この間私が購読している雑誌『VOGUE』USA版９月号をパラパラとめくっていると、何と、ウォルマートが８ページの広告を打っていたんだよね！これは、私が同誌を定期購読し始めてからのこの３年半程の間では初めてのことだと思う。ファッションを強化するぞ、という意気込みを余程世間に対してアピールしたかったのであろう。モード誌の読者はウォルマートでは買わないのではないか、という考え方もあるだろう。確かに階層分化が進み、居住地域まで分かれているアメリカではそうなのかもしれないが、衣料品は絶対に買わないが、店舗によっては食料品や日用雑貨だけを買うお客様を抱えているところもあり、また、ウォルマートはアメリカのネット販売大手でもあるわけでから、その努力が全くの無駄な行為だとは私は思わない。ベンダーに対するアピールという意味もあるし。そして、ウォルマートの場合、衣料品で少しでもターゲットの客層を奪回すれば、売り上げはアップしてくるはずなので。そこへ行くと、階層分化のあいまいな日本ならば、理屈の上ではもっと効果は早い、ということになる。モード誌の読者がGMSでも買い、百貨店でも買い、セレクトショップでも買い、なんてことは当たり前なのだから。あるいは、人生の一時期は都心で服を買い、子育ての忙しい時期は郊外型SCや通販オンリーになって、子供が大きくなったらまた時々は銀座辺りに出てくるようになるとかいうこともありがちな話だろうし。イトーヨーカ堂で頑張っておられる藤巻幸夫氏やそのブレーンの皆様も、このウォルマートの広告は目にしたはずだ。同様の仕掛けを日本でも、なんてアイデアは、当然頭をよぎったのではないかと思うのだが、さて、どう出てこられるだろうか。非常に楽しみである。人気blogランキングへ

2005年08月28日
秋が来た来た！原宿＆表参道回遊記【日記】

「ヨッ」「ハッ」「ソイヤ」といった「スーパーよさこい２００５」のBGMの掛け声を聞きながらJR原宿駅から神宮前３丁目方面へ。ビームス発祥の地で、「ビームスボーイ」、「レイビームス」、「ビームス」、「ビームスプラス」、「ビームスT」、「インターナショナルギャラリービームス」などが集積する場所から今日のショップ巡りはスタート。予想通り、ピュアヤングがターゲットの「ビームスボーイ」は、アメカジ、ブリティッシュロックファッションをベースとしたカジュアル、ヤングからヤングアダルトを対象とする「レイビームス」は、レースやベロア使いのヴィクトリアンファッションを中心に打ち出していた。「レイビームス」には、「カレン・ウォーカー」や私がいつも東コレでショーを見せて頂いている伊藤弘子デザイナーのブランド「翡翠」も入荷している。メンズの重衣料では、「ZAPONE」の「ウール６０％、その他４０％」と表記されているセーターが面白かった。消費税込み３９，９００円だったと思う。デザインはプレーンなVネックなのだが、糸が軽くて（ポリアミド混のような気がするのだが？）ところどころにノップ（節）があって、オレンジと黄緑色のカラーが今風の雰囲気である。ただ、イタリア製だからといってこのプライスは本当は高いね。日本のニットメーカーさんで作ればもっと値頃なものができるのに、と思いつつ･･･。「インターナショナルギャラリービームス」のレディスは、やはり何と言っても「コズミックワンダー」である。それから、「ルッツ」のニットアクセサリーが比較的買い易い価格で良いのではないかと思った。コレクションにも出ていた、手袋と一体化したマフラー（消費税込み２５，０００円）や、ベストとマフラーが一体化したアイテム（同２１，０００円）は、すぐ完売するのではないだろうか。ストリート系、オルタナティブ系の匂いが強い同ショップは、秋の立ち上がりから黒のレザーのライダースジャケットを数多く揃えている。この秋旬のゴシックファッションをやや強く表現したい人には垂涎モノだろうね。但し、２０～３０万円のプライスだが。メンズのメインのディスプレイは、やはり「クリス・ヴァン・アッシュ」。先日「LOVELESS」でも思ったのだが、実際に商品を手に取り、また、マネキンに着せてあるのを見ると、例えばベストの襟の前立てのディテールとか、ジャケットとシャツ、パンツの丈のバランスとか、非常に凝っていてセンスの高さを感じる。しかし、実際にこれを購入されるお客様にお直しがあった場合、このバランス感をうまくキープするにはそれなりの技術を要すると思うんだよね。ここが、ショップスタッフの腕の見せ所ではなかろうか。続いて、最近明治通りにオープンしたばかりのワールドさんの新業態「ベースステーション」へ。明治通りと聞いて、勘の良い方はピンと来ただろうが、「OZOC」の跡地である。２階建てで、２階は真ん中の部分を吹き抜けにしてあり、売り場面積は約１６５平米（と今朝の繊研新聞さんには書いてあった）。メンズ、レディス、キッズ、そしてDog（犬）をターゲットとしているが、展開アイテムはキャミソール、タンクトップ、Tシャツ（半袖と七分袖、長袖）、スウェットシャツとパンツ、スカート、そしてショーツ、トランクスと、ジャージを使ったベーシックなアイテムをベーシックなデザインと色に絞り込んで展開しているショップである。先日takaさんのブログ「ファッション流通ブログde業界関心事」ではないが、これはユニクロさんを相当意識し、ベンチマークして開発された業態だろうね。サイズは、メンズ、レディスが４サイズ、キッズは５サイズ展開で、メンズ、レディス共、大きなサイズはかなりゆったりとしており、決してヤングだけを対象としたものではないことがわかる。しかし、価格はかなり安い。レディスの半袖Tシャツだと１，９９５円から２，９４０円の間で、ユニクロさんより少し高い、いわゆる量販店さんの平場価格である。素材は、天竺、フライス、テレコ、ワッフルいずれも、正直、１万円以上の高いTシャツと比べると落ちるな、という感じがするが、この値段なら我慢できるな、という感じだろうか。但し、厚みのある生地が好きな人は、ユニクロさんや、アンビルなどのTシャツの方がいい、と思われるかもしれない。「ベースステーション」の場合、やはり、ファッション性重視なのだ。あるデザインのものを１着試着し、別のものを買って帰ってこれも早速着てみたが、襟ぐりの空きや袖の長さなど、相当研究しているなと思えたからだ。価格が安いのでやはりヤングに人気のある「ナチュラルビューティーベーシック」のTシャツとか、こちらは主婦層がターゲットの「コムサ・イズム」など並みの拘りを感じるね。これは、今は国内生産で対応しておられるようだが、もし店舗数が一定数以上になれば、大量生産、しかも定番重視のビジネスでそこまでのクイックレスポンスは要求されないため、非常にうまみのあるビジネスに育つ可能性があるね。出店先として考えられるのは、現有の少ないSKU数のままで行くならば、まずは駅ナカ、駅ビル、そして郊外型ショッピングセンターの「フラクサス」や「ハッシュアッシュ」などの隣もしくは一部としての形だろうか。ユニクロさんから見ると、本当は自社でこのように商品企画の感度をアップしていきたいと目指す方向性をいとも簡単に上から降りてきてやられてしまっている感があるだろうね。店舗を見た関係者は相当に危機感を感じるのではなかろうか。しかし、ワールドさんにはもう１つのビジネス組み立ての方向性があったはずだ。それは、オールターゲットにせず、レディスだけにしてカットソーの型数を増やし、「ローリーズファーム」や「イーハイフンワールドギャラリー」のようなブランドにし、より回転率や買い上げ単価を上げる、という方法である。いずれにしても、仮説ー行動ー検証、の仕組みがきちっと出来ている企業さんなだけに、早期に業態の完成度を上げてくるはずだ。こういうショップの存在は、わが墨田の企業さんにとっても見過ごせない強力なライバルである。今の時代、よい商品を作ることももちろん大事なのだが、時代の空気、消費者ニーズを読み、ビジネスモデルをきちんと考案することがとても大事なのではないかと改めて感じさせられた。続いて、表参道方面へ向かい、「アディッション・アデライデ」へ。このショップ、シーズンの立ち上がりには必ず見るようにしているのだが、非常にエッジの効いた玄人好みのラインナップになっている。「イエンズ・ロウカゼン」、「アン・ソフィー・バック」、最近よく雑誌に取り上げられている「カシミア」という名のニットブランド、そして、「FAD３」など。「FAD３」のコットンの黒のジャケットが、低めのVゾーン、少しヘチマ襟風の丸みを帯びたテーラードカラーで、袖口のカフスが３重になっていてなかなか面白い形であった。最近注目を浴びている「エス」の星野貞治氏と同ブランドのコラボレーション商品らしい。プライスは５８，０００円くらいだったので、買おうかどうか迷ったが、この秋はまずベストとブーツを買うつもりなので我慢、我慢(^^;;それから、「エディット・フォー・ルル」へ。このショップのテイストは、私にはあまり合わない商品が多いのだが（いい意味での子供っぽさ、フェミニンさがあるので）、しかし、くっきりとした個性を持った店づくりには敬意を表しているのでこの辺りにくる時は必ずチェックするようにしている。「カレン・ウォーカー」の案山子（？）のイラストをジャカードで編みこんだニットが超カワイイ！消費税込み２８，３５０円也。２階には「クロエ」や、早くもファーのアイテムが。このショップって、アクセサリーやアンティークの時計なんかもものすごく充実しているんだよね。てんとう虫の形をしたペンダントタイプの時計なんかも置かれていた。蛇足ですが、この間IFIビジネススクールさんから頂いたメールマガジンで知ったのだが、さくらの後輩で３期生の藤井喜八郎さんが、今、「エディット・フォー・ルル銀座店」の店長さんになっていて、ベイクルーズさんのHPに登場しておられるそうである。さすが藤井さん、益々イイ男になってますねぇ(^^)/ 皆さん、銀座店へ行かれたら是非是非声をかけてあげて下さいませ。原宿～表参道ツアーの締めくくりは、いつもアート系書店の「ナディッフ」である。店内に入ると、中ザワヒデキ氏のトークショーが行われていた。本棚に目をやるが、やはりファッション系の新しい本って、最近ほとんど出ていないんだよね。何を買おうかなぁ。聞くともなしに聞いていたトークショーのセリフ、「絵画には点の絵画と線の絵画があります」云々しゃべっておられるようだ。ふっと、「ファッションには平面（ジャポニズムなどアジア系）のファッションと立体（西洋）のファッションがあります」というセリフが頭の中を立ち上る。イブ・サンローランの写真集が目に入るが、さくらが欲しいサンローランの本とは違うものだったので、岡部あおみ編著『アートが知りたい[本音のミュゼオロジー]』（武蔵野美術大学出版局、定価１，９００円＋税）と荒俣宏編著『不思議のアールデコ』（みき書房、定価消費税込み２，０００円）の２冊を購入。さて、カレーでも食べて帰ろうかねぇ。人気blogランキングへ

2005年08月27日
JFWに好影響ーマスターマインドジャパンが参加ー（H１７．８．２６日本繊維新聞）【ニュース解説】

急いで新聞を読み飛ばしているので気付かなかったことに気付かせてくれたよ、この日本繊維新聞さんの記事は。今秋開催される「東京発　日本ファッションウィーク（JFW）」に、超人気ブランド本間正章デザイナーの「マスターマインドジャパン」が参加するそうだ。同ブランドについては、一昨日、８月２４日（水）のこのブログに書いたばかりなので、良かったらもう一度読んでチョ。「マスターマインドジャパン」は、２０００年春夏シーズンと２０００～２００１年秋冬シーズンの２回、東コレに参加しているが、本当に久々の“凱旋”となる。これは、一般消費者からの注目を集めるという意味では、今回の東コレの一番の目玉になりそうである。日本繊維新聞によると、「コレクションの内容や期日は決まっていないものの、６００人規模が収容できるテント“TOKIWA”でショーを行う」そうである。TOKIWAは、コレクション用のテントの大きい方である。もう１つ、“KURENAI”という３００人収容の小さなテントと、テキスタイルの展示会「クリエーション・ビジネス・フォーラム」用のテント“ASAGI”が建設されることになっている。ちなみに、さっきからGoogleでいろいろな言葉を入力して検索をかけてみたのだが、昨日JFWの第２回ファッション戦略会議で発表された８月２４日現在の参加デザイナーの名簿は、ネット上にまだ全く出現しないようだ。JFWのサイトがまだ出来ていない状況だから止むをえないのかもしれないが、本当に最近ファッションの話題が巷間に上らないので寂しい限りである。仕方ないので、さくらがここで小声でささやきましょうか（笑）。JFWのポータルサイトの担当者様、是非サイトオープンの暁には毎日しっかりと更新して頂き（できればサイトそのものをMovable Typeで構築するか、もしくはサイトの一部分をブログにすると良いと思う）、検索エンジンで上位に持っていくよう頑張って下さいませ。＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊◆２００６年春夏東京コレクションウィーク参加デザイナー（敬称略）【TOKIWA】岩谷俊和、コシノヒロコ、武内昭・中西妙佳、鳥居ユキ、本間正章、山藤昇、勝井北斗・八木奈央・竹山祐輔、白浜利司子、田中了、永澤陽一、森下公則【KURENAI】秋山二実男、安達稔、伊藤壮一郎、小川義人、加藤徹・林美沙子、畠山巧、真木喜久子、森健、ルル・チェン、朝月真次郎、安藤大春、伊藤久子、片岡貴志、カミシマチナミ、中野裕通、パトリックライアン・吉田真美、松本与、山本哲也人気blogランキングへ

2005年08月26日
台風接近の日、両国＆渋谷にて【日記】

８月２５日木曜日、曇りのち雨（台風）。仕事がまた溜まり気味だ。出社するや否や、独立行政法人中小企業基盤整備機構からの委託金のための経理事務に取り掛かる。いつもお世話になっている業者さんと伝票のことで電話のやり取りを。どうも細かい事務って苦手なんだよね～と思いつつ、ここをきちっとやっておかなければ年度末に大変なことになるため、電卓を何度も叩きつつチェック＆チェック。そうこうしているうちに１０時半。今日はうちのベンチャー支援施設に関心があるという方がご見学とものづくりに関するご相談にお見えになるんだった。１２階の東京都立産業技術研究所、１１階の財団法人ファッション産業人材育成機構と、うちの創業支援スペースを案内し、直近の応募書類についていろいろご説明しているうちに、あっという間に時間が経ってしまった。産技研さん、実習中にお邪魔してしまい、すみませんでしたm(__)m今日ご見学に来られた方は、１２階や１１階のインフラ、ベンチャー企業同士が交流しやすい雰囲気を非常に気にいって下さったので、こちらも嬉しくなる。次回の募集は、早期卒業が出ない限りは、恐らく来年の秋になると思うので、もし事業展開のスピードが速ければうちに入居されるより他に事務所を、となられるかもしれないが、もしタイミングが合えば是非うちを受けて下さい。お待ちしております(^^)/１階のレストラン「アゼリア」で大急ぎでランチを平らげた後、渋谷へ。JR渋谷駅に新南口、なんていう出口が出来ていることを初めて知ったのだが、そこから恵比寿方面に歩くこと２分、スペースエッジという会場で行われていた「avec」というアクセサリーの合同展を見る。展示会にご招待して下さったのは、関西在住のあるアクセサリーデザイナーの方で、この方もうちのベンチャー支援施設に強い関心を示して下さっているのだ。久し振りに彼と歓談。しっかりしたビジョンを持って商売に取り組んでおられる姿勢に好感が持てる。彼にも来年は東京事務所としてうちに応募してもらいたいんだよね(^^)話に夢中になっていると、「両国さくら（仮名）さん、さくらさん」と横から声が。「誰？」と思って振り向くと、オープンクローズ（Open-Clothes）のK君だった。K君にはネット販売のサイト、OC２のことなどいろいろ話したいことがあったのだが、「さくらさん、僕もう行かないといけないんですよ」といって、あっという間に消えてしまった。おぬし、逃げたな、というのは冗談ですが（笑）、OC２に期待している多くのクリエーターさん達のためにも、積極的に“仕掛け”を行い、ウリに出てほしいものですね。その間に、台風を心配した今夜の授業の受講者の皆様や講師の先生の派遣元などからお電話が。今日は「パターンメーキング講習会（含むカットソー）」と、「謝謝　中国語会話」の開講日なのだ。今日みたいな日の判断って、本当に難しいのだが、「授業は予定通り開講、途中万一台風のスピードが速まった場合は、早めに切り上げる」ということに。午後５時過ぎに渋谷から帰社し、講座の準備を。パターン講座の安達先生、中国語会話のC先生に、台風の中わざわざお越し頂いたことへの御礼を申し上げる。心配した出席だが、両講座共、８～９割方の受講者の方がお見えになった。遅刻のご連絡を下さり、３０分遅れで合流して下さった方も。こんなにも熱心な皆様に恵まれて、さくら、本当に幸せ者である。別室でNHKのニュースを付けっ放しにしてそれとなく気にしていたのだが、授業が終わるまでは大丈夫そうだ。しかし、両先生ともメチャメチャ熱心である。放っておくといつまでも授業が終わりそうにない。今日は台風のことがあるので、無理やり終了してもらって皆さんに早々にビルを退去頂いた。部屋の片付けとメールチェックを済ませてやっとさくらがビルを出たのが午後９時４０分頃。ふと前を見ると、うちのベンチャーさん・Nさんが歩いているではないか。「Nさん、Nさん」と声をかけるとやっと私に気付いてくれた。「台風なのにどこに行かれるんですか？」「えっ、台風？台風なんだ」。Nさん、台風に気付かないほど一生懸命朝からお仕事なさっておられたのですね。その様子は今日午前中にお部屋の横を通った時に察知していたのだが･･･。「今日これからパーティーなんだ。大丈夫かなぁ」。そうつぶやいて、Gジャンとジーンズに身を包んだNさんは、都営大江戸線の地下入り口の奥に消えていった。台風をも吹き飛ばすうちのベンチャーさんやセミナー講師＆受講者の皆様の熱意、これには本当に感激しましたよ。これから皆さんがどんな活躍をしていかれるのか、明るい“気”を強く感じた１日だった。人気blogランキングへ

2005年08月25日
２５分で速攻リサーチ！南青山コム　デ　ギャルソン＆ラブレス【日記】

大阪から上京してきた友人と久々に再会、表参道は骨董通りのル　カフェ　ブルーで楽しく会食してきたのだが、待ち合わせの時間の前、午後７時前に２５分間ほどのスキマ時間を利用してちょっとだけ見てきましたよ、話題のショップの秋物の商品を。まずは、南青山のコム　デ　ギャルソンのフラッグシップショップ。予想通り、正面入口のメインのディスプレイは、ボディ２体を使った「引き裂かれた花嫁」になっていたのだが･･･。うぬぬぬ、これは意外と、普通じゃないの、という感じである。ショーの何とも言えない不気味でグロテスクな写真の記憶が生々しいだけに、ちょっと拍子抜けする感じだ。何も知らずに来店された方ならば、「チュールレースがカットオフレースが多くてデコラティブで素敵ね」なんて言いながら楽しい気分でお買い物していかれそうな雰囲気すら醸し出している。１対なんて、多色使いのカラフルなヘッドドレスを頭部につけているから、よけいそんな風に見えてしまう。思うに、やはりショーではあのヘアメイクのインパクトがかなり大きかったんだね。顔のないボディに着せた服は、イメージを表現する記号としての意味を大きく後退させ魔法を解かれてただの洋服に戻っているように感じた。しかし、店内はやはり、メンズの方が活気があるね。買う気のあるお客様がショップスタッフと話し込んでいる。「コム　デ　ギャルソン　シャツ」のコーナーでは、スポーツテイストのナイロンブルゾンが気になった。身頃は綿のシャツ生地で袖だけがブルゾンの生地になっているタイプもある。そして、「コム　デ　ギャルソン　オム　プリュス　エバーグリーン」では、黒、濃紺、こげ茶などのベルベットのテーラードジャケットや、ベロアの長袖ポロシャツなど、ズバリ今シーズンらしい素材を定番的なデザインで着易く料理した商品が目についた。その一方で、「コム　デ　ギャルソン　ローブ　ド　シャンブル」では、プリエステルジャージにしわ加工を施した素材を相変わらずメインに打ち出している。もう何シーズンかの継続だが、正直、お客様にはかなり飽きられているのでは？確かにスポーツテイストには時代の追い風が強く吹いているが、もっと別のアプローチの手法もいろいろあるはず。ここは、企画担当者の奮起を期待したいところだ。続いて、大急ぎで道路を渡り、ラブレス（LOVELESS）へ。本当に久し振りだったのだが、いやぁ、これは約１年を経過して本当にいい感じのショップに成長してきたな、という気がした。平日の夕刻なのに、固定客らしきお客様がかなり来店している。しかも、外国人比率が異様に高い。ショップスタッフの中にも語学堪能な方がいて本当に楽しげに話しこんでおられる。ブランド的には、やはり「マスターマインドジャパン」、こちらがエース的な存在になっているようだ。高いけど、かっこいいもんね、やはり。今、このブランドと「ゴヤール」のコラボレーションによるスカル柄が施されたバッグも発売されており、ショーウインドウにもその旨カッティングシートで貼り付けて告知してあった。かなりベタな手法だが、一番人気のブランドをドーンと前に出してしっかり売って行こうという積極的な手法を私は評価したいと思う。商売はカッコつけてるだけじゃやはり駄目だと思うので。そして、「買いたい」と思っておられるお客様が大勢いらっしゃるのならば、ブランドイメージを損なわないように気をつけながらその思いに応えるのがショップの使命だと思うし。レディスは「グリーン」や「ユナイテッドバンブー」「クロエ」そして、「タオ　コム　デ　ギャルソン」「オート」やアクセサリーの「モスライト」などひねりの効いた品揃えになっている。今のところヴィクトリアンというよりは、ミリタリーは押さえているけれどもそれらとファンキーなヒップホップ、ロックや、ブリティッシュ調のカレッジファッションなどの種々雑多なミックステイストでオルタナティブな匂いを出している、といった感じだろうか。ただ、「クロエ」の商品量がそこそこあるため、王道フェミニンがお好きな方はそちらへどうぞ、という逃げもきちんと打ってある。なかなかうまい商品構成ですね。しかし、レディスもいいのだが、やはりメンズの方に数段パワーを感じるね。「クリス　ヴァン　アッシュ」や「ラフ　シモンズ」など旬のブランドもかっちりと押さえてあるし･･･。個人的にいいなぁ、と思ったのは、「ジョン　ガリアーノ」。彼の過剰なまでの自己主張、ちょっとやりすぎかも、という強い表現が、このショップにはぴたりとはまっている。ガリアーノのブラウンのアビエイタージャケットが滅茶苦茶かっこ良くて、自分が男でお金持ちだったら即買いするのになぁ、と思いながら見ていた。お値段は３６７，５００円也！それから、メンズ・レディス共、「リック・オウエンス」のレザーアイテムにぐっと来るものがあった。身頃と袖の部分で型押しレザーの型の文様が違っていたりとか。うんと袖を長くしてダラリと着る感じも、アンニュイな雰囲気が醸し出せてイイですよね。人気blogランキングへ

2005年08月24日
パリでアライアらのキュレーションによる倉俣史朗氏の展覧会開催【エッセー】

まだ海外のサイトでも紹介されていない情報のようだが･･･。私の友人、Mさんがプレスを務める故・倉俣史朗氏の展覧会が、パリで９月２日から１０月２日までの１か月間開催される。キュレーターは、倉俣氏の奥様、倉俣美恵子さんと、ミラノのセレクトショップ「ディエチ・コルソ・コモ」のオーナー、カルラ・ソッツァーニさん、そしてファッションデザイナーのアズディン・アライア氏という超豪華な顔ぶれである！お仕事やご旅行などでパリに行かれる方、そして、パリ在住の方、是非足を運んでみて下さい。PS．ご参考までに、２００３年４月にサローネ国際家具見本市の会期中にミラノで行われた倉俣氏の展示会の模様をフジサワアヤコさんがレポートしたサイトをご紹介したい。この時、展示の一部が「ディエチ・コルソ・コモ」で行われていたようだ。倉俣史朗展覧会> SHIRO KURAMATA EXHIBITION> 協力: クラマタデザイン事務所> キュレーター: Carla Sozzani, Azzedine Alaia, 倉俣美恵子> 会期: 2005年9月2日～10月2日> 時間: 11h～19h> 休日: 9月9,10,11日> 場所: Galerie Azzedine Alaia> 18 rue de la verrerie 75004 Paris> tel: +33 1 44 78 92 00＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊My friend, who is a public relations officer, told me that her office, Kuramata design office will hold SHIRO KURAMATA EXHIBITION from 2nd of September to 2nd of October in Paris.Curators are Mr. Kuramata's wife, Mieko Kuramata, Carla Sozzani, who is an owner of the famous selectshop "10 Corso Como" in Milano, and Azzedine Alaia. You fashion people know Alaia, of course. He is one of the biggest designers in Italy. They're very splended members for the exhibition.If you would go to Paris for business or a trip, you would please see Mr. Kuramata's exhibition.SHIRO KURAMATA EXHIBITION> Supported by Kuramata Design Office> Curators: Carla Sozzani, Azzedine Alaia, Mieko Kuramata> Dates: 2nd of September～2nd of October> Open times: 11h～19h> Holidays: 9th, 10th, 11th of September> Place: Galerie Azzedine Alaia> 18 rue de la verrerie 75004 Paris> tel: +33 1 44 78 92 00人気blogランキングへ

2005年08月23日
ＩＴ経営者研修会、先行予約で残席僅少に。お申込みはお早めにどうぞ【日記】

お盆休みムードも終了し、どの企業さんでも、今日から秋物商戦がいよいよスタート、という感じになっておられると思うが･･･。わが社でも、秋開講の講座へのお問合せやお申込みがガンガン入ってきている状況である。特に、１０月２２日（土）、１１月５日（土）、１１月１９日（土）の隔週土曜日に、全３回開講予定の「IT経営者研修会」（仮称）に、既に４社からのお申込みが入ってきたのには、正直、驚いている。これは快挙ですねぇ！だって、まだ予告編のDMをちょろりとお配りしているだけで、正式なPR活動は開始していないのだから。この事業は、実はうちの会社のオリジナルではなく、経済産業省と、独立行政法人情報処理推進機構と、うちとの３者共催によるものである。昨年度までは、ITSSP事業という名称で全国各地で開催され、非常に評判の良かった事業をヴァージョンアップして今年も執り行うもので、うちの会社も含めて全国６１箇所で開かれる予定である。ベースになるテキストは国が定めたものを全国共通で使用し、講師はそれぞれの地域の実情に通じたITコーディネータの先生をそれぞれの共催機関、団体、企業等が依頼する形となる。この事業の良いところは、少人数制で、ただ一方的に講義を聞くだけではなく受講者相互による突っ込んだ議論を行い、最終的にはIT経営推進に向けてのアクションプランを策定するところまでやって頂く、というところにある。IT経営応援隊のホームページ上に、既に今年実施を済ませた（財）鳥取県産業振興進機構さんの報告書がアップされているので、宜しければ是非それをご高覧下さい。お写真も何枚か掲載されていますが、人数が少ないだけあって、受講者の皆さんも本当に真剣な雰囲気で議論なさっておられるようである。異業種交流の推進、という点から言っても、少人数制というのは本当に効果的なのではないかという気がする。ちなみにうちの場合、１社２名もしくは１名のご参加で、定員は１５名で開講する予定だ。もう１つ、この事業は、全国的に、テキスト代以外は無料、という形で行われる。その代わり、うちの場合だと土曜日３日間を朝から晩まで、という厳しいスケジュールとなるが、こういう学びのチャンスが与えてもらえるのも、これから３年間が最後となる可能性が非常に大きいので（最近の国の事業は、ほとんどが３年以内に次のステージへグレードアップさせる、という目標設定で行われているため）、ご興味のある方は是非是非この機会に奮ってご応募下さいませ。先頃私自身もテキストをさっと一読したが、かなり中身が濃く、これを真剣に学んで実行に移せば、相当な成果があがるのではないかと思った。特に、アメリカの「成熟度評価」の考え方を取り入れ独自に考案された「IT経営成熟度評価」は、自社のレベルを客観的に図る非常に良いモノサシである。そして、自社の経営課題に優先順位をつける、という考え方も良いと思う。何故なら、課題はどの企業さんも沢山抱えておられると思うが、一度に全てを解決するのはとても無理だ。１番目と２番目くらいに的を絞って、お金も人も集中させる形で取り組んでいく方が成果は上がりやすいと思うので。更に、アクションプランを策定したらハイ、終わり、というのではなく、事業終了後も、受講者の皆様が実行される段階で問題が起きた場合は後からのサポートも行っていくという方針にも、私はとても賛成である。絶対に、やってみなければわからないことって、沢山あると思うからね。既にうちの会社の予告編DMも、IT経営応援隊のホームページの関東地方の欄に掲載してもらっていますが、私のブログをご覧頂いている全国の皆様、他エリアの研修会もテキストは同じですので、東京まで来られないという方、お近くの主催者さんに是非お問合せなさってみて下さい。これから秋口にかけて、続々と開講される見込みですので。また、うちの講座にどうしても参加したいという皆様には、特典が２つ(^^)/１つは、まだ申し上げられませんが、講師がスペシャルな方々になるということ（近々、発表致します）。もう１つは、主としてファッション、ライフスタイルビジネス、デザイン性を要求される製造業の方々中心のメンバー構成になるということ。とはいえ、絶対にそうでない業種の方はお断り、という訳ではありませんのでご安心を。うちの地元にはそういう業種が多いので、今のところそういう企業さん中心に手を挙げて頂いている、という状況です。さくらと一緒に勉強されたい中小企業の経営者の方、ご質問やご参加希望等ございましたら、うちの会社にお電話頂くか、もしくはこのブログの私書箱までご一報下さい。折り返し当方よりご連絡させて頂きます。原則として先着順で一杯になり次第、正規の募集は中止致しますので、どうしても参加されたい方はお早めにどうぞ。宜しくお願いしますm(__)m人気blogランキングへ

2005年08月22日

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郵便番号辞書で名簿入力がスーイスイ、の巻【日記】

写真の時代の絵画のあり様とは？－『ゲルハルト・リヒター写真論／絵画論』【エッセー】

IFIの同級生・H君の結婚式２次会【日記】

7日の日記

6日の日記

原油高と戦う日本の染色業界【エッセー】

他社の良いところを大いに真似るべしー（株）武蔵野・小山昇社長の素晴らしい経営哲学ー【エッセー】

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横浜トリエンナーレ２００５の開幕に、２０４７１１２０の中川正博氏のことを思い出す【エッセー】

ファッション業界のポッドキャスティングサービス、コンテンツ次第ではそれなりの効果あり！？【エッセー】

I went and see d&a lab in Tokyo.（d&a lab 東京展を見てきた）【日記】

ファッション連想ゲーム（デヴィッド・ベッカム発楽天市場行）【エッセー】

ファッションビジネス英会話 On Business（中級）前期講座の打ち上げに【日記】

ANNA SUI 新作コレクション盗難（H１７．９．２６WWDジャパン）【ニュース解説】

オンワード樫山の主力ブランド、好調の秘訣は上村社長の現場主義にあり！？【エッセー】

品達でラーメンビジネスをマーケティングする【日記】

TVショッピングで蘇ったアメリカのベテランデザイナー、ダイアン・フォン・ファーステンバーグ【エッセー】

「謝謝 中国語会話」前期講座が終了致しました【日記】

IFIビジネススクールのシンポジウム「日本のもの造り、日本のファッション創り講座」【日記】

９月１７日付けエントリへの疑問にお答えします【エッセー】

読者モデル人気はまだまだ続く！？ー神戸コレクション２００５A/Wー【日記】

そして、モエレ沼公園へー東京都現代美術館のイサム・ノグチ展ー【日記】

ヨーカ堂、中国店舗の有力テナント“輸入”（H１７．９．１７繊研新聞）【ニュース解説】

縫製工場って実は良い職場なんだよー東レ経営研究所のシンポに思うー【日記】

楽屋オチネタでも魅せてくれるゼ、雑誌『ブルータス（BRUＴＵＳ）』のファッション特集号【エッセー】

合同展「rooms １１」で感じた市場の穴【日記】

カジュアル合同展示会「フロンティア」で「アートショー」開催【日記】

祝！マルキュー、オープン!! アイ・ラブ・ゴールズ・インフィニティ（I Love GOLDS infinity.)【日記】

さくら、吉祥寺のTシャツ専門店「GRACIOUS GROUND」のグレグラ氏に会う【日記】

IFIビジネススクールの後輩・S君主催のパーティーに行く【日記】

中塚講師、素晴らしいお話を有難うございました【日記】

東商墨田支部セミナーでSURVの山田雅彦氏の講演を聞く【日記】

ファーストリテイリング・柳井会長兼CEOの成長への執念は実を結ぶか！？【エッセー】

第３回パワーアップセミナー、今週金曜日９日夜に開催します【日記】

ネットでの高級品販売、いよいよ本格化へールイ・ヴィトンと楽天の高級品市場ー【エッセー】

宇津木えりさん、エイ・ネットに入社、新ブランド発売へ（H１７．９．５WWDジャパン）【ニュース解説】

スタイルクリエーションズ「バーグリー」のスーツを購入したよ【日記】

ワールドの新業態「TOKYO HIPSTAR CLUB」の建築デザインはインテリア業界の鬼才、トム・ディクソン（Tom Dixon）氏が！【エッセー】

クリエーション・ビジネス・フォーラム出展企業のネット活用度は？【エッセー】

三元ラセン管工業の高嶋社長、９月２日金曜日にすみだの「経営ストリートライブ」でお会いしましょう！【日記】

ショップチャンネル コールセンター拡張ーオペレーター、業界最多にー（H１７．８．２９日経MJ）【ニュース解説】

革は立体である。そして繊維は？【エッセー】

ウォルマートがファッションを強化！？好景気のアメリカで低所得者層の消費不振が【エッセー】

秋が来た来た！原宿＆表参道回遊記【日記】

JFWに好影響ーマスターマインドジャパンが参加ー（H１７．８．２６日本繊維新聞）【ニュース解説】

台風接近の日、両国＆渋谷にて【日記】

２５分で速攻リサーチ！南青山コム デ ギャルソン＆ラブレス【日記】

パリでアライアらのキュレーションによる倉俣史朗氏の展覧会開催【エッセー】

ＩＴ経営者研修会、先行予約で残席僅少に。お申込みはお早めにどうぞ【日記】

WAL-MART　トミーヒルフィガーを買収か（H１７．１０．３WWDジャパン）【ニュース解説】

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