入試倍率イリュ-ジョン
一発入試の3倍と分割入試の10倍どちらが厳しいのか?数字には色々な仕掛けがある。各中学校の入試担当者は知恵を活かして自分の学校を少しでもよく見せようとする。特に数字に関してはまさにイリュージョンの世界へ受験生親子を招くことになる。なぜならば、受験生の親はイリュージョンに巻き込まれてしまい正しいものを見失うようになるから。分割入試には色々な思惑があるはずだ。入試担当者もばかじゃない。これも企業努力だがあまりにもみえみえの手を使っている学校も多い。蓋を開ければ全員合格している。でも掲示板の受験番号が飛んでいる。1,7,12,21,24・・・・まるで大半が不合格のような錯覚を抱く。合格者の親は何も知らずに喜び優越感に浸る。こういった入試は分割入試の第二回や第三回に多い。まさにイリュージョンが働いている。受験生がすべての分割入試を受験しても受験番号はたった一つしか与えない。そこに秘策が隠されている。2月1日に合格した受験生の番号はその後は二度と掲示板には出てこない。つまり、第一回入試で合格した受験生は第二回入試を受けていないため、掲示板に番号は出てこない。でも親は番号がなければその生徒は不合格と解釈する。よって高倍率と思い喜びも数倍になる。中学受験は元々こうやって厳しいというイメージを植えつけてきたようなものだ。ところが僕の調査だと実際には2倍以下の実質倍率となる学校は多い。全員合格の学校も多い。あとは見せ方にすべての知恵を凝らす学校職員。分割入試が増えてきたのもそういった知恵を凝らす学校が増加しどこも不合格者が多数出るという事を見せていく。もちろん、繰上げもしない出さない。完璧な見せ方だ。我々プロはそういった学校の入試担当者の考える事はすぐに察知してその先をいく。はっきり言ってしまえば、そういった入試担当者よりも賢くなければ務まらないということになる。分割入試で混乱を招く2009年入試。我が次男さえも、その出願数のイリュ-ジョンに巻き込まれ、気持ちが沈んだらしい。父の僕はそういった事をすべて知っているため何も驚かない。【数字に強い人になれよ!】いつも息子たちに伝える言葉の一つだ。人は数字に身を任せ、数字にだまされ、数字に裏切られる事が多い。数字とは偏差値、倍率、大学実績・・・・その他色々。数字の力は想像を絶するほどの影響力がある。だからこそ、学校の入試担当者はその数字をたくみに操る。3回に入試を分割している場合は応募者数を3で割れば実質的な数字が出る。5回に入試を分割している場合は応募者数を5で割れば実際の競争率(倍率)が出ると考えてよい。大抵は同じ人間が重複しているので実際は応募者数だけの人数は存在していない。中学受験も高校受験も、そして大学受験もそういった数字との戦いとなる。高校の早稲田&慶應はどこも実質2倍!それを知っている受験生が何人いるだろう?イリュージョン