|
|
|
2010.08.07
テーマ：ニュース(100013)
カテゴリ：ニュース
異常気象の影響か、ロシアの小麦が危機を迎えている。
森林火災と旱魃がロシアを襲った。  ６日夜の朝日は以下のように小麦高騰を伝えている。 小麦先物相場、２年ぶり高値 異常気象で投機買い膨らむ（asahi.com） ところが７日の日経は急反落したと伝えている。 小麦が急反落、ストップ安で終了 シカゴ市場（日本経済新聞） ７日の読売社説もロシアの小麦禁輸ついて書いている。 ロシア小麦禁輸 食料危機の再発防止に全力を（8月7日付・読売社説） 小麦の大生産であるロシア。 旱魃の影響で小麦などの輸出を今月から１２月末まで禁止するという。 読売の社説が書いているように、日本の食料自給率は約４割。 小麦も８割を海外からの輸入に頼っている。 ところが日本の小麦取引先はカナダやアメリカ、豪州。 ロシアの輸出禁止は直接関係ない。 だが、日本にまったく影響がないわけではない。 世界的に小麦の値段が上がることで日本にも余波が来る懸念はある。 もちろん日本も備蓄するなどの対策は採っている。 問題なのは投機的に小麦が用いられること。 需給バランスに関係なく、価格が乱高下することもありうる。 石油で起きたことが小麦で起きない保証はない。 もうひとつの懸念は、食品の廃棄。 この件については以下の記事で書いた。 セブンイレブンの弁当値引きを考える 食料の大量廃棄を見た 大量に食料を輸入しておきながら、大量に破棄する。 自給率が低い国であるにもかかわらず、この傲慢さは何だ。 異常気象に投機目的での乱高下。 それらが問題であることをは否定できない。 だが食料の大量廃棄もまた再考すべき問題。 毎日、食べられるパンが大量にゴミとして捨てられている。 その実態を、どれだけの人は知っているだろうか。 小麦を日本で自給できず、海外から大量に輸入しているにもかかわらず。 以下のページによると、約２５％を廃棄しているという。 「日本の食料自給率４０％、廃棄率２５％」 別のデータによると、日本は年間５８００万トンの食糧を輸入。 その３分の１（１９４０万トン）を捨てている。 環境問題を知ろう（地球村） 日本は「消費大国アメリカ」を食糧廃棄率で抜いている。 残飯の総額は、日本全体で年間１１兆円。 その処理費用だけで２兆円が使われている。 この２兆円と廃棄された食料でどれだけの人が救えるか。 物事はひとつの面からだけ見ると誤りやすい。 この問題は、小麦の供給さえできれば解決することではない。 小麦の需給バランスが崩れることは危機。 だがその危機は食に対する意識を高めるチャンスでもある。 報道側も、この点をしっかりと伝えてほしい。 小麦からいろんな問題が見える 日本の傲慢さも忘れてはならない ※トラックバックは管理人が承認した後に表示されます。 バナーにクリック願います。  ***トラックバックはテーマに関係するもののみどうぞ。 その場合リンクは必要とはしません。 意見があればメッセージでどうぞ。 ただし荒らしと挨拶できない人はお断りです。 今のところメッセージは全て読んでいます。 お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
最終更新日
2010.08.07 11:16:15
[ニュース] カテゴリの最新記事
|
|
