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2010.08.17
テーマ：ニュース(100019)
カテゴリ：ニュース
「自由、平等、博愛」の国フランスでロマ民族の排斥が進んでいる。
フランス：移民政策に強い批判 国連委「ナチスまがいだ」（毎日新聞）  日本人にとってロマはなじみがない。 かつてはジプシーと呼ばれていた、国を持たない民族のこと。 中東からヨーロッパにかけて広く住んでいる。 以下のページに詳しく出ている。 ロマ（wikipedia） フランス政府は違法キャンプの撤去。 犯罪者の国外追放などロマ排斥に乗り出している。 こうなると排斥ではなく迫害だ。 国連の差別撤廃委員会では、こうした動きに反発。 「ナチスまがいの政策」との意見も出ている。 民族迫害で思い出すのはナチスドイツによるユダヤ排斥。 「最終的解決」と呼ばれるホロコースト。 歴史に暗い影を落とした。 ここで注目すべきはロマ民族もナチスから迫害されたこと。 ユダヤ人を「劣等民族」として迫害。 それに加え、身障者や同性愛者も殺害された。 ナチスはロマも同じだと見ていた。 ドレフュス事件もあり、ユダヤ人はイスラエル建国を決意。 そこに住んでいたパレスチナ人との問題は、今も解決していない。 アフリカ系移民との問題でも明らかになったが、フランスは不寛容な国だ。 民族衣装であるブルカ着用を認めない。 このブロカ禁止については賛否両論ある。 フランスのブルカ禁止には大賛成（Newsweek日本版） ブルカをめぐる熱い論争(1) だが元をたどればサルコジ大統領もルーマニア移民の子。 母方はユダヤ人。 民族排斥については知識だけでなく、自らの経験もあるはず。 サルコジの狙いは何か。 時に政治家は、国内に不満が渦巻いている場合。 敵を作ることで解決しようとする。 ナチスの場合はユダヤ人（前述のとおりロマも含む）だった。 ヴェルサイユ条約にドイツ国民は反発。 民族主義を主張するナチス政権への支持をもたらした。 その結果がどうなったかは、歴史が証明している。 ロマ民族は、国もなくナチスからも迫害を受けてきた。 そして現代でもフランスから排斥されている。 追い詰められた民族がどういった行動を起こすか。 サルコジ率いるフランス政府は歴史に学ぶべきだ。 フランスに限らず、多くの場合人は異文化を嫌う。 隣に違う肌の色をした人や違う宗教を持った人が引っ越してきたら。 まず警戒する。 しかし歴史的な経緯などからその人がそこにいる理由がある。 そして違う宗教や価値観を持っていても人であることにかわりはない。 相互理解と寛容さが現代社会では求められている。 追記 こうした外国人排斥の動きは、欧州に限らない。 日本でも何かと外国人を排斥したがる連中がいる。 私は外国人を無理に弁護しようとは思わない。 だが、必要以上に在日外国人を嫌っている人があなたの近くにいないか。 今回の排斥を見て、日本も見直すべき点があると強く感じる。 フランスは「自由、平等、博愛」の国ではなかった。 ロマ迫害は、それを証明している。 *********************** 関連記事 フランス政府のロマ取り締まり強化に国連専門委員会も懸念の声 *********************** ※トラックバックは管理人が承認した後に表示されます。 バナーにクリック願います。  ***トラックバックはテーマに関係するもののみどうぞ。 その場合リンクは必要とはしません。 意見があればメッセージでどうぞ。 ただし荒らしと挨拶できない人はお断りです。 今のところメッセージは全て読んでいます。 お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
最終更新日
2010.08.17 13:47:44
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