カテゴリ:アニメと漫画
今日、「ヒカルの碁」を読み終わった。
実はこの作品、前に図書館で大部分を読んだ。 だが、何故か15巻が抜けていて読めなかった。 その15巻を、今日やっと読むことができた。 私は囲碁を指せない。 「二眼」がやっと分かるくらい。 それでもこの作品は面白かった。 作画の小畑氏はいい絵を描く。 平安貴族だった藤原佐為は魅力的な人物。 キリッとしたかっこいい佐為。 そして漫画チックなコミカル佐為。 この落差が読者を笑わせてくれる。 「佐為は女性?」という読者の思い込みが多くあったようだ。 烏帽子を被っていても平安貴族は女性的な部分がある。 原作者ほったゆみによる「ネームの日々」でもそのことが出ていた。 (単行本7巻。ほったは「もうどっちでもいいです」と投げやり) 私が15巻を最後に読んだのは、意味があることだったかもしれない。 この作品で、15巻は大きな意味がある。 23巻が本当の終わりなら、佐為が抜ける15巻は「最初の終わり」。 主人公ヒカルにとって、佐為を失う喪失感は大きかった。 何しろ、師匠である佐為はヒカルにとって碁のすべてだったのだから。 だがそのヒカルも佐為抜きで囲碁の道を進む。 これは、ヒカルだけでなく作者にとっても大きな分かれ目。 佐為がいなくなることで、読者離れが進むことも考えられた。 そして物語は国際棋戦の北斗杯を経て、ヒカルたちの後輩院生を描いて終わる。 将来が楽しみな部分を残して連載終了。 結末については「物足りない」と思う読者も多くいた。 だが、「もっと読みたい」というところで終わる。それもありだ。 作品でも説明されていたが、囲碁の世界で日本は遅れている。 ライバルの中国や韓国とは国際棋戦で勝負できていない。 北斗杯で日本代表となった関西の社。 彼の父親は囲碁の世界に飛び込んだ息子を案じていた。 確かに自分の近くで囲碁の愛好家は少ない。 私のように、ルールを知っている人手すら少数派。 だが希望がないわけではない。 今、日本の名人は1989年生まれの井山裕太。 20歳で名人になれる囲碁は、将棋と違う可能性を秘めている。 忘れないように書いておく。 この作品で囲碁の監修をしたのは「リボンの棋士」こと梅沢由香里五段。 話が進むにつれて、段位が三段、四段と上がっていく。 段位で時代が進むのを感じる。 梅沢はNHK大河ドラマ「篤姫」でも囲碁の監修を務めていた。 自動車のCMに出ていたこともある。 彼女は今年11月に開催される広州アジア大会の代表候補だった。 10月に妊娠が発表され、出場を辞退。 「日本代表」だったのに惜しいことだが、妊娠はうれしいニュース。 無事に出産できるよう願っている。 もうひとつ。 15巻でカバーの裏にあったほったゆみのひとコマ漫画。 この作品(アニメ)をテレビの前にお茶を置きながら見ている絵だ。 「アニメを見るのはコンバトラーV以来かも」というのは笑ってしまった。 若い世代が多い「ヒカルの碁」の読者。 コンバトラーVと言われてもわからないだろう。 しかも、漫画原作者なのにアニメは見ていないのか。 それも驚き。 この作品、まだ書きたいことがたくさんある。 「ヒカルの碁」は、記憶に残る作品。 ※トラックバックは管理人が承認した後に表示されます。 バナーにクリック願います。 ***トラックバックはテーマに関係するもののみどうぞ。 その場合リンクは必要とはしません。 意見があればメッセージでどうぞ。 ただし荒らしと挨拶できない人はお断りです。 今のところメッセージは全て読んでいます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.10.19 12:48:15
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