カテゴリ:読書
久々にウェルズの「タイム・マシン」を読んだ。
この作品を読むと、いかに後の小説や映画に大きな影響を与えているか。 それがよく理解できる。 たとえばタイムトラベラーが見た遠い未来(紀元80万2701年)。 牧歌的な世界が広がっていて、エロイたちが住む。 しかし現実はその世界が偽りだった。 エロイたちは暗闇を恐れる。 それは地下世界の住人、モーロックが襲ってくるからだ。 モーロックの食料、それはエロイだった。 この世界観何かに似ていると思ったら、手塚治虫「火の鳥」だった。 「太陽編」で未来を描いた手塚。 21世紀の日本は「光」と呼ばれる宗教集団が支配していた。 対抗するのは「シャドー」。 人食いの設定はないものの、基盤はウェルズと同じ。 ウェルズのタイムマシンは自ら移動できない。 そのため、行った先の時代でその場所に何かあれば爆発が起きる。 過去に旅をすることも描かれていない。 このため、タイムパラドックスは関係ない。 大ヒットしたタイムトラベルの映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」。 主人公たちはタイムパラドックスを解消すべく奔走する。 ウェルズの作品で行方不明になったタイムトラベラーは過去にいるのだろうか。 それとも再び未来に行き、ウィーナを助けたのか。 「次元」というものを一般的に紹介したのもこの作品。 1次元は点。2次元は線。3次元は立体。 そして4次元は立体プラス時間。 現代も生きているウェルズの世界。 まさにSFの原版がここにある。 *********************** 関連記事 最大の幻視作家(若島正) ↑95年に書かれた「タイム・マシン」の解説。 『タイム・マシン』/H・G・ウェルズ *********************** ※トラックバックは管理人が承認した後に表示されます。 バナーにクリック願います。 ***トラックバックはテーマに関係するもののみどうぞ。 その場合リンクは必要とはしません。 意見があればメッセージでどうぞ。 ただし荒らしと挨拶できない人はお断りです。 今のところメッセージは全て読んでいます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.10.29 21:19:10
[読書] カテゴリの最新記事
|
|