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2010.11.01
テーマ：ニュース(100019)
カテゴリ：ニュース
昨年起きた、耳かき店員殺害事件。
裁判員たちは死刑の求刑に対し、無期懲役を選んだ。  耳かき店員殺害：林貢二被告に無期懲役判決 裁判員裁判（毎日新聞） 事件は２１歳の耳かき店員と祖母を殺害したもの。 店の常連客だった林貢二被告が店から拒否され逆上。 ナイフで二人を刺し、殺害した。 裁判員裁判で初の死刑求刑事件となった。 死刑を回避したのは、以下の理由によるもの。 １、残虐ではあるが計画性のない偶発的な犯行。 ２、被告には前科がなく、反省している点。 検察側は刑が軽いと控訴するのだろうか。 遺族は間違いなく控訴審での死刑判決を望むだろう。 また、裁判員たちはどのようにして死刑を回避したか。 その内幕に興味がある。 なぜなら、いつ自分に降りかかってくるかわからない種の犯罪だから。 もし自分が被害者の家族だったら。 もし自分が裁判員だったら。 人は立場によって考え方が変わるもの。 「二人殺したんだから死刑に！｣という意見はよく理解できる。 正直私もそう思っている。 だが、自分が裁判員だったら。 ４日か５日で死刑という結論を出せたかどうか。 一般人が死刑の可能性のある事件に裁判員として参加。 それだけで余計緊張が走るはず。 予定では審理が４日。それが１日延長されて５日。 それだけの日数で、死刑か無期を選択しなければならない。 裁判員導入で厳罰化が進んだ。 今朝の読売には弁護士へのアンケートでそう出ていた。 裁判員裁判の弁護士、４割が「刑重くなった」（読売新聞） 今後、裁判員裁判の件数が増えれば。 厳罰化かどうかもっとはっきりする。 「厳罰化は進んだが死刑回避は増えた」 という結果が出るのかもしれない。 量刑と裁判員裁判の関係には注目したい。 追記 この件で死刑と裁判員について考えるといくら時間があっても足りない。 少なくとも、裁判員として避けるべきは以下の２点であることは確か。 １、極論、感情論のみで結論を出さない。 ２、「高裁があるから｣ということを当てにしない。 極論については、例えば「殺人者は死刑」というもの。 殺人を犯すには、それなりの理由がある。 こんな事件について知っているだろうか。 栃木実父殺し事件 尊属殺法定刑違憲事件（Wikipedia） 犯罪者の主張ばかりを聞くのは不当だ。 だが中には同情すべき余地のある殺人犯だっている。 そのことは忘れずにいたい。 「高裁があるから」というのは裁判員として主体性に欠ける。 中には、以下の事件のように殺人犯が自ら控訴を取り下げたこともある。 附属池田小事件（Wikipedia） つまり、自分で死刑判決を確定させた。 「まだ高裁がある｣ではなく、「これが最終判断」という覚悟は必要。 この件と裁判員、そして死刑制度についてはまだ考える必要がある。 *********************** 関連記事 裁判員裁判で耳かき店員と祖母殺害の男に無期懲役判決 「耳かき店員と祖母殺害」林貢二被告に無期懲役 耳かき殺人 審理の疑問点 ↑現役弁護士によるブログ記事。 「この審理において、少なくとも、死刑判決は不当」という主張。 *********************** ※トラックバックは管理人が承認した後に表示されます。 一部のブログに、トラックバックが送れないことがあります。 バナーにクリック願います。  ***トラックバックはテーマに関係するもののみどうぞ。 その場合リンクは必要とはしません。 意見があればメッセージでどうぞ。 ただし荒らしと挨拶できない人はお断りです。 今のところメッセージは全て読んでいます。 お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
最終更新日
2010.11.02 10:23:11
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