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2011.02.16
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テーマ:ニュース(100007)
カテゴリ:ニュース
日本初の心臓移植手術を行った札幌医大名誉教授の和田寿郎氏。
14日に肺炎で亡くなった。88歳だった。

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外科医の和田寿郎氏が死去 日本初の心臓移植を執刀(日本経済新聞)

68年当時教授だった和田氏。
だが術後、多くの疑問点が出てきた。

ドナーの脳死判定は適切だったか。
「日本初」を急ぐことで必要のない手術だったのではないか。

上の日経の記事にもあるように、和田氏は殺人容疑で告発された。
しかし結局は不起訴となり、裁判は行われなかった。

この心臓移植について、16日の読売朝刊「編集手帳」に出ている。

2月16日付 編集手帳

移植手術が行われた当時、同じ札幌医大には渡辺淳一氏がいた。
彼は整形外科医で、同大学で講師にまでなった。

当初、渡辺氏は和田教授の手術を支持した。
そのためか和田氏は渡辺を心臓移植後の患者に会わせた。

だが、この手術について渡辺が調べるうちに多くの疑問が出てくる。
その疑問から手術批判をした渡辺。

「白い巨塔」である大学にいられなくなった。
渡辺淳一が作家になったのは、この心臓移植がきっかけでもあった。
(その前から作家になるか検討していたことも事実)

後に渡辺はこの心臓移植を「小説 心臓移植」として発表。
(「白い宴」と改題)
自伝的小説「白夜」にもこの件は出てくる。

作家としての渡辺淳一ファンであれば。
和田教授に感謝すべきかもしれない。

何しろこの移植手術がなければ。
「作家渡辺淳一」が今の形で存在していなかったかもしれないからだ。

だが、そのために日本の臓器移植が大きく遅れたことは確か。
その影響は今でも残っている。

急ごうとした技術のある医師がかえって停滞を招いた。
それは事実だが、日本の医療にはそれだけでは語れない側面がある。

たとえばドラッグ・ラグという言葉。
欧米で一般的に使われている薬を日本では使えないことがある。
それは日本での新薬承認が遅れているから。

HIVなどで問題となった薬害。
認可のスピードを上げると、一般的に考えて薬害の危険性は高まる。
それ以上に日本では治験についての理解が進んでいない。
事実として理解が進まないことで患者が救われないということはある。

上記「編集手帳」でも出ているように、「ゆっくり」と「急げ」のバランス。
これが医療には欠かせない。

もうひとつ指摘しておく。
日本で臓器移植が停滞した大きな理由。
それが「和田移植」にあったことは確か。

だが、それだけではない。
臓器移植法に基づく最初の臓器移植が99年に行われた際。
渡辺氏はテレビ番組でコメントしていた。

日本は何かをあげるという意識が不足している。
臓器移植法は嫌がる人から臓器を無理やり提供させるものではない。

私が記憶している限り、渡辺氏のコメントはそういった内容だった。
今では当たり前のことだが、こうしたコメントが必要な状況だった。

日本で臓器移植が進まないのは日本における理解不足もある。
ただ単に和田氏の心臓移植で問題の答としてしまうのは間違っている。

そのことを証明することは簡単だ。ごく最近、私自身が体験した。
私は定期的に献血している。その回数はすでに50回を越えた。

以前、ネットで私にこんなコメントが届いた。

「献血しすぎではないか?」
「そんな回数献血して家族が心配しないか?」

これは献血を理解しない人の疑問だ。
確かに献血のリスクはゼロではない。

だが50回の献血で私自身はなんともない。
家族が「多すぎる献血回数」を心配することもない。

血小板などの成分献血は年間20回以上できる。
私の50回など少ないほうで、多い人になると200回以上する。

献血回数が多いことで高いリスクがあるのなら。
自殺志願者でもない人が200回以上も献血するだろうか?

少子高齢化で需要が増える一方、供給は減っている献血。
実態を理解しないでリスクばかり考えているのは困ったものだ。

臓器移植とともに血液も自分の一部。
それを「人にあげる」という意識が日本人は低い。

前々から私がとても残念に感じていることのひとつ。
献血でどれだけ多くの患者が救われているか、多くの人は知らない。

アンパンマンのエキス

救われる患者のメリットは、献血のリスクを大きく上回る。
両者の差は、比較にならないくらい大きい。

和田移植が日本の臓器移植を遅らせた
それは事実だが、それだけが理由ではない


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関連記事

日本現代医学史上の画期ー和田寿郎教授の死  

上矢印和田氏の訃報と心臓移植について書かれた記事。
参考にさせていただいた。

日本初の心臓移植執刀 和田寿郎元札幌医科大教授が死去

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最終更新日  2011.02.16 17:02:52
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