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テーマ:囲碁全般(743)
カテゴリ:Let's iGO!
すっかり忘れてた。
大震災にかき消されてしまっていた。 あの大惨事からすれば,忘れてしまっても仕方のないところではあるが…。 張栩棋聖vs井山裕太名人の第35期棋聖戦第6局。 張栩棋聖1目半勝ち。4-2で棋聖防衛。 井山裕太名人にしてみれば残念譜の多いシリーズだったようだ。 第4局,第5局は井山名人の勝ち碁だったという。それを簡単に勝たせないのが,張栩棋聖が第一人者と言われる由縁だろう。 第6局を並べてみたが…理解不能…。 ただただ,「すごい!」と思う。 レベルは全然違うが,私の夜の部の第一人者の地位が揺らいできた。 例のお医者さんに追い抜かれそうだ。相手は定年退職者だというのに…。 「私は退職してから1目強くなった。」 と言う。 「働かなくても生活は困らないんだけど,医者のいない診療所があるもんだから 小遣い稼ぎの感じで行ってるの。アルバイトみたいな感じ。」 医者のアルバイトって,さぞかしいい給料だろうと興味津々で聞いてみた。 「いくらぐらいの稼ぎになるんですか??」 「4時間の診療でいいんだけど,実際に患者さんが来るのは1時間くらい。あとはボーッとしてるの。実質時給4万円。こんなにもらわなくてもいいんだけど…。あはは…。」 そりゃあ,笑えますよなぁ…。でも,命に関わることも当然あるわけだから,気楽な商売ではない。 そんなこんなで,自由になった時間を使って碁勉強しているらしい。 私も自分が弱くなったと感じているが,そのお医者さんも実際に強くなっているようだ。 以前,毎週打っていた頃は2子では分が悪い,向こう先では分がいい,っていう感じだった。 最近は向こう先で勝てる気がしない…。 悲しいが,それが実状だ。 今日は対戦表を作り直したので早く行くつもりだったが,なんだかんだでいつも よりやや遅くなってしまった。 先生は…来ていた。 勝てるかな?? お世話役の花屋さんはいつも気を配ってくれる。 「まだ,時間のかかるごたっけん,私がお願いしていいですか?」 「はい,お願いします。」 星目だが,この花屋さんは置き碁の打ち方を知っている。 置き石を守りに使ってはいけない。勢力を使って,攻めるのだ。 で,ケンカした結果がどうなるかということだが…。 「う~ん,ようケンカしたけど,足らんか…。」 「何とか,足りたようですね。」 「負けても,これだけケンカしたら面白か。やっぱ,勝負ばしかけんば好かんと さね。」 「あはは!」 そうでないとこちらに勝つチャンスは回ってこない。 ちょうど,お医者さんのほうも終わった。 「もう,いじめられたぁ。」 あちらも同じく星目の碁だったが,負けてしまったようだ。 置かせの碁は無理して勝つ必要はない。丁寧に打って,もしチャンスが来たらそ れをものにする,という感じだ。 先生は笑いながら私の前に来た。 「それじゃ,お願いします。」 「お願いします。」 私はだいたい模様の碁なのだが,最近はネット碁でもなかなか模様を張ることが できない。つまり,自分のペースに持ち込むことができないのだ。その辺りにも不調の原因 があるのかもしれない。 布石から石がぶつかって,捻り合いになった。 「先生と打つといつもこうなるんだよなぁ。」 私も教員だから「先生」と呼ばれる。 「そうですね。」 一応真剣に読んでるつもりなんだけど…, 「えぇ,そんな手で来る??」 と言われる。 …ないかなぁ…。 とても上手の心境ではない。 向こうも積極的に出てこられて…参った。 「負けました。」 「あれ,もう投げます?終わりかなぁ…,終わりかもね。」 「真ん中でこんな形で抜かれちゃったら,打てませんね。」 「サービス,サービス。これはサービスしてもらった。」 ・・・ 隣で打ってた花屋さん。 「もう1局,どうぞ。」 やるか…。 「じゃ,お願いします。」 「お願いします。」 …やっぱり捻り合い。 石と石が切り合って…攻め合い?? 白には目がない。黒にはありそうだけど…本当??あれ? 切り合っていた黒石にアタリ,アタリ…シチョウのような感じで…落ちた。 「参った,参った。ありません。これだから,攻めダルマじゃいけないんだよな ぁ…。」 あちらの見落としには違いないけど,正直,ホッとした。 これで,もうちょっと粘れる…。 もう1局,星目の碁を打って帰った。 3勝1敗。 まずまず…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011/03/26 12:10:53 PM
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