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テーマ:憎きアトピー(233)
カテゴリ:アトピー
「カポジ水痘様発疹症」というものに罹り、入院していました。
つい先ほど退院したばかり、シャバの熱風、季節の移り変わりなどにヤラレテいます。。 カポジというのは、乱暴に言ってしまえばアトピー&ヘルペスみたいなもの。 何もない肌の人がなればただのヘルペスで済むところが、私のように全身重症のアトピー肌であるためにヘルペスがザザーッと一気に重症化。独特の症状になります。 最初、40度の熱が出てインフルエンザと勘違いしたのですが夜間急病センターで違うと言われ、 特別にお願いして、昔通っていたアレルギー専門の総合病院の部長先生への紹介状を書いてもらいました。 日曜を挟んで週明け一番に電話すると入院の用意をして来るようとのこと。 病院に着くと特別にベッドのある部屋に案内され、順番を待たずすぐに診察。ひと目見るなり「これはヘルペスですね」 驚いたのは、すでに隔離用の個室が確保されていたこと、それから、私が病院に着くまでにこれまでの分厚いカルテを見返していたからか、 「これまでにずい分アトピーで苦労されていたのですね。ヘルペスの治療とともに、アトピーの方の治療についてもこれを機会に取り組んでいきましょう」といわれたこと。 それから車椅子で病棟の個室へ直行。 隔離の措置が取られたためトイレも自由に行けず、ポータブルトイレで用を足して看護婦さんに捨ててもらうっていう貴重な体験をする羽目に。 40度台の熱は解熱剤を飲んでも、抗生物質の点滴を通常のヘルペスの治療の2倍量を使っても、1週間下がらず、 若い担当医師には、水分補給のためだけに24時間点滴でつなぎっぱなしにすると言われ(皮膚がつらいときにからだの自由が利かないのは一番つらい…)、実際に1日ほどハリツケにされたものの機械が故障。 その後看護婦さんたちが私の言い分をじっくり聞いてくれ先生に直談判にてくれ解放される、てなこともありました。 高熱でうなされているうちに全身隈なくびっしり黒く丸いかさぶたで覆われていったのには、本当にびっくりしました。 毎日消毒や軟膏塗りの処置をするため自分のからだを見て、心底ゾッとしました。。 その「クロマル」が、今度回復してきてバラバラと取れだしたときには、これまたえらいことでした。 毎日毎日、そこらじゅうクロマルだらけ。私はクロマル製造機。ああなんで全部ちゃんと丸いの? シャワー浴びられるようになったら、排水が詰まるなんて看護婦さんに言われたりして。。 からだのあちこちの皮膚がビラン状になり、毎日ガーゼが張り付いて、これを剥がすのに血まみれになった時期もありました。 表面の皮膚が治ってきてからも、からだのあちこちの神経の痛みに悩まされた時期もありました。 本当にいろんなことが体に起こり、全部思い出すことが出来ないほどです。 カポジがよくなってからも、すぐに帰ることは出来ませんでした。 アトピーというは、ヘルペスと闘っているあいだは大人しくしているのですが、それが治まるとまたぶり返したり、以前より爆発的に悪くなることがあるのだそうです。 アトピーの悪い肌だとまたカポジを再発しやすいので、そのようにならないか見極めるまで2週間ほど留め置かれていた時期が、カポジと闘っていたときよりも精神的にはつらかったです。 「せっかくあんなに酷かったカポジがよくなったのに。よくなってよかったねって、おめでとう!って帰りたい!!」と駄々を捏ね母を困らせました。 また、ずっと避けてきたステロイドもアトピーの治療に使うようになりました。 1年以上悩まされ続けてきた足の甲の、滲出液が出てきたり腫れぼったくなったり皮が薄くなったりパラパラめくれたりする症状は、アトピーによるものだということが、今回の突然の入院で思いがけず分かったのです。 私の今の足の状態では細菌感染の心配もあり、また歩行にも不自由を来たしているので、ある程度のレベルまでステロイドを使ってよくしたほうがいいといわれました。 そもそもステロイドについては、この病院で「長い目で見て、ずっと使い続けることは、からだ全体のためによくないから、少しずつ減らす方向でいこう」と説明を受け、使わなくしていき、全く使わなくなってもう10数年が経つようになったのです。 そのような経緯や、小さい頃からこれまでのアトピーの状態の変化や、その時々の生活の質、またこれまでアトピーやステロイドについて考えてきたさまざまなことなどについて、長時間にわたって丁寧に話を聞いてくれて、 また、ステロイドによる治療についてや、私と似たような状況の人の治療成果についても詳しく説明してくださり、 何日もずい分悩みましたが、とにかく歩ける足になって帰ろうと決心して、使うことにしました。 本当にたくさんのことがありました。 まだヘルペス後の揺り戻しによるアトピーの悪化のため、少し熱があったり痒みが酷く眠れなかったり体力の低下ですぐ横にならなければならなかったりしますが、しばらく、静かに過ごしていくつもりです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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