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カテゴリ:アトピー
でも本当に一番怖いと思っていたのは、目を切られることでも、顔の皮膚が悪くなって感染症から目を悪くすることでもなく、手術の際に眩しい照明を見続けながら動かずにいなければならないことでした。
強烈な光に対して、自分の脳が反応してしまうということが起きないよう、なるべくそのことを意識の外に追い出そうとしていました。 1日目の左目の時は、先生に3回ほど「キョロキョロしないで」と言われました。 自分では、瞳孔が開いて焦点が合わなくなっているので、光がグワングワン動くだけで何を見ているか分からず、ただ光や影が動くと目が追ってしまったようです。 こういったことは、私のような症状に特有のものなのか、それとも誰でもそんなものなんだろうかと、後で少し気になりました。 点滴が済んだら、ほぼ半日なんもやることがなく、また一人きりだし、とにかく暇。 まだ手術してない方の目で、無理やり本を読んだりしてました(翌日はそれも出来なくなった)。 ホントは横になって目を閉じてる方が、目にいいとは思っても、目を閉じるとまぶたに不穏な模様がざわめいて緊張してきます。 それを努めて無視して、ボケ~ッとしてるとぼんやりした気分になるものの、ウトウトしかける手前でパッとヤバい予兆を感じた気がしてドキッと目を開けてしまいます。 私の症状は視覚発作で、視界の左上の画像にずれが起きたり、やがてそこが赤や黄や緑の鮮やかな閃光になったり、その光たちがグルグル回りだしたり、それらが消えた後その部分に視覚欠損が起こるというもの。 本来の症状自体はこれだけですが、脳の中でこのような異常興奮の信号が起こるとそれが伝播して大きな発作になる可能性もあるので(実際に起きたのは1度だけ)、目の手術では気を使います。 左目で強烈な光を見続けるということが、自分にとって強い恐怖心を生むものだったのだということを、改めて実感しました。 そして手術後左目を覆って視界の左側が隠れている状態であることも、発作のあとの記憶を呼び覚まさせて、緊張度を高めているのだと感じました。 でも何といっても、実際にあの光を見続けてても大丈夫だったのだからと思ったら、からだの緊張はなかなか抜けなかったけど、気持ちはめっちゃ軽くなり、翌日は手術室に入り横になった時前日レンズを入れてもらった目で顕微鏡の「ZEISS S88」の文字もくっきり確認でき、始まってぼんやりでも見ていて何をしているのかだいたい分かるような気がしました。 こんなナンギな患者でしたが、1日に30人ほども手術するという流れ作業の中でも、出来る限りアトピーやアレルギーに配慮するよう努力してくれたり、視覚の発作を考慮に入れて手術を行うと確認してくれたりと、誠実な対応でした。 以上ッ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.12.26 09:59:45
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