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テーマ:憎きアトピー(233)
カテゴリ:アトピー
最近、ステロイドの塗り薬を使う頻度が半分になってから、皮膚全体が鳥肌っぽく、あちこち痒くなります。
が、皮膚の表面が壊れることは全くありません。 ステロイドを使い出すまでは、毎日ものすごい量のコナとカワを生産して、それをかき集めるたびに、ウズタカシウズタカシと頭で唱えていましたが、そういう状態は、クスリを使い出してすぐに治り、一度も逆戻りしたことはありません。 母によると、クスリを使うよう医師に薦められて、しばらく頑なに拒んでいた時に、若センセに「使った人の中には、この10年はなんだったんだろう、と言う人もいます」と言われたということですが、記憶にありません。。というか、それって、私の心の中の言葉じゃないの?と思ってしまいます。 だいたい、ステロイドを使うことに懐疑的な気持ちが、そういう言葉で納得できるものではなく、そんなこと言われても…としか思わなかったような気がします。 でも、まさしく、「なんだったんだこれまで」という思いです。 とはいっても、それはすっかりよくなって、これまでを振り返って思うというのとは、少し違います。 よくなればなるほど、これまでいかにに悪かったかが分かり、これまで自分が、ちょっとましになればあれができるんだとか、怠けてるみたいで家族に悪いなとか思って生きてきたのは何だったんだと思うし、 これまで辿ってきた道をなかったことにはできないので治るまでにもたくさんの時間がかかり、すっかりよくなるのが難しかったりする、その限界を感じたり、 からだがよくなっても時間は戻らず、どうにもしようがないことがあることを、改めて思い知らされたりするときに、そのような気持ちになります。 アトピー性皮膚炎の治療については、標準治療が示されてもなお、いろんな立場があり、医師でさえ対応がまちまちで、患者もいろんな考えの人がいますが、私個人のこれまでの経験から言うと、ステロイドを使わずに治すということが言えるのは、症状がその程度のものでしかない、ラッキーな場合だということです。 先月の診察で、先生がIgEについて、皮膚をいい状態に保ち続けていると数値も落ち着いてきますね、というようなことを言われた時、私がいい時や悪い時にいろいろ迷ったり気持ちが揺れていても、この先生は最初から忍耐強く冷静に見ていたのだなあと、ありがたく思いました。 成人のアトピーで、これまでの治療でこじれきっている人は、よくなるのに何年もかかり、それをずっと辛抱強く診て結果で納得させるのは、一時的な情熱ではなく、冷静な忍耐強さが要ることだと思います。 叔母に以前、「あんた、それ(今の先生に診てもらえるようになって治療が続けられること)を、当たり前と思ったらあかんで」と言われたことがありますが、ホントそうだなあと思います。 前に、同じ病院で診てもらっていた先生は、その時はいいセンセだと思っていたけど、今改めて振り返ると、長いスパンで患者を診るという経験が少なく、一時的な情熱がすぐ醒めて次々に興味のある事柄が変わり、その対象にならない患者には、関心が薄くなる人のようでした。 今は、化学物質過敏症の治療を謳って、開業しています。 私は少し前から、皮膚の症状は、所詮からだに起こっていることのほんの一部が表面に現れているだけだという気がしています。 22年間ずっと飲んできた薬が、皮膚の悪化や体調の不調に、全く関係なかったとは、やはり思えないからです。 そういう意味で、まあ、からだに悪い物をなるべく遠ざけて生活できれば、それは悪いようにはならないとは思いますが、正直、化学物質過敏症という概念自体に疑問を持っています。 化学物質以外の物質ってなんなのかとも思うし、現実的にこの社会でそういうことを突き詰めていって幸せになれるのかということもギモンだし、そういう物質が具体的にどういうメカニズムでからだに悪さをしているのかという説明が乏しいようにも思うし。。 皮膚が悪くなったらまずは火消しをしないと、仕方がない。皮膚科でできることは、そういうことなんだと思います。 体質を改善するとか、根本的な原因を探ってそっちから解決するというのは、その後でやるべきことなのだと、思うようになりました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.06.09 23:51:42
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