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カテゴリ:アトピー
先週の木曜日は皮膚科の診察日でした。
今も全体的にそこはかとなく湿疹がある皮膚ではあるのですが、そのベースの湿疹にはあまり煩わされることはありません。 皮膚に刺激にならないようなものを身に付けることが、長年のあいだに自分にとって当たり前になっているので、他の人に合わせずそのようにできれば、機嫌よく過ごせるぐらいになっています。 今の主な症状というか主訴は、アミロイドです。 相変わらず、悪くなったら強いステロイドを塗るように言われ、ちょっとよくなったらプロトピックに切り替えろと言われ、またぶり返すことの繰り返しです。 先々月は、その前に比べてよくなってきたものの、腕の一部狭い面積に、縦の帯状にアミロイドが出ているという状態でした。 背中など、これまでアミロイドが出ていた、他の部位には出なくなっていました。 「だいぶんよくなってきたんですけど、まだちょっとこういうのが出てて」と見せると、「ん、よくなったね、ここはまた塗り忘れたんでしょう」ということで、その塗り忘れだけしっかりアンテベートを塗って、あとはプロトピックに、との指示。 塗り忘れでないのは自分がよく分かっているので、指示を無視してステロイドを使いましたが、アミロイドが出る勢いは止まらず悪くなりました。 少しだけ出ていたアミロイドは、悪くなる予兆だったのです。 「んー、ちょっと早まったかなあ」てなことを言われ、アミロイドが出ているところは強いステロイドを塗ってくださいね、でもよくなってきたら、皮膚が薄くなる副作用が出ないよう、プロトピックにしてくださいと言われました。 このひと月、腕のアミロイドにしっかりアンテベートを塗るようにしていたら、表面上のブツブツはなくなり、手で触ると奥の方に芯がある感覚がする部分だけにアンテベートを塗るだけでよくなりました。 しかし、1月の後半から、背中上部にまたアミロイドの強い刺激を感じるようになり、左太ももの一部にも、皮膚に縦に筋が入ったように見えるようになって、ところどころアミロイドが出てきました。 今回は、そういう状態での診察でした。 私の中では、ずっと先生はプロトピックを使えと言うけれども、それでいっぱい出してくれるけど、その使いどころが分からないんだよなあということが、頭を占めていていました。 これまでに、腕にがっちり出ていたアミロイドにステロイドをがっつり塗って退治したのに、プロトピックに切り替えたらぶり返す、ということを何度もやるたびに本当にがっかりしたその気持ちが積み重なって残っているし、 そうやって悪くなる勢いが出てきたときに、指示に従うことを優先してプロトピックを塗っても、ただワセリンなどの脂分を皮膚にベトッと上塗りしたとしか感じられない、あの感覚が経験としてあって。 湿疹の痒みとかアミロイドの刺激があるとき、ステロイドを塗ると、私の場合、塗ったその瞬間からよく効くのが感じられます。その瞬間に表面の湿疹やアミロイドが変化することはないのですが、皮膚の奥の刺激は、塗ったそのときからスーッと楽になります。 そういう効果をプロトピックで感じられたことがなく、自分の状態では、プロトピックの手に負えないような気がしているのですが。 でもまた今回もプロトピックを推すんだよな、ということをグルグル考えていたので、どうですかと聞かれて、こういう状態でと説明したときに、「だから、とにかくそうやってアミロイドが出てくるときは、皮膚の中の刺激があって……」と話し出しました。 第三者が目で見て分かる、ブツブツしたものが私の症状の中心ではないのだということが言いたかったのですが、 「ああ、よく分かりますねえ~」と、先生が思いのほかというか、言いたいことの手前で食いついてきました。 そして、紙に簡単な絵を描いて説明してくれました。 長年悪かった人は、皮膚の奥にある末梢神経が正常より多く、表面近くまで伸びて来ているので刺激を感じやすい。その末梢神経の状態は、皮膚の状態がよくなればだんだん正常に戻っていくが、神経は修復されるのが遅く、表面の皮膚がよくなったように見えても、その奥はまだ正常になっていないことがある。その神経の刺激が、また皮膚の炎症を引き起こす、ということでした。 まあ、そういうことはずいぶん前に新聞で見た記憶があるのですが、私は前々から、自分の神経の一連の症状と、アミロイドが関連して出ているように感じていて、でも皮膚科で延々と神経の症状を言っても聞いてくれそうにないしな、と思っていたので、その説明を先生の口から聞いたことで、自分の中で一連のことがつながったように感じられました。 でも、神経の刺激がまた皮膚炎が引き起こす要因になるというところを、先生に再度確認して聞いたところ、何でそんなに食いついてくるのか?と、ちょっと引いた気配を感じたので、今、この機に乗じて、神経の色々な症状を話すと、ちょっとバランスを欠いた人のような印象を与えるような気がして、自制しました。安全弁がはたらいたというか。考えすぎなんだけど。 その後、背中を見てもらうと、「自分では見えないからそう思うかもしれないけど、結構上手に管理されてますよ。これまでよりいいですよ」と言われ、がっかり。 いや、分かってないなあ。だから、表面に出てる、出てないが問題じゃないのにと。 別にいまさら、美容上の問題で、こんなに長年通ってる訳じゃないのに。 表面上どう見えるかは、単にタイミングの問題で。 アミロイドが出てき始めるときは、まず皮膚の内側の刺激があって、表面に目で見て分かるものが出てくるのはその後。だから、目で見て分かるものが出てきたときは、もう手遅れというか、よくするのに時間もかかるし、薬もいっぱいいる。 また、皮膚の表面上はアミロイドがしっかりあっても、盛りが過ぎていれば内部の刺激はないから、きれいになるまでしっかり薬を使う必要はあるけど、つらい症状はないわけです。 先生が自分で説明した、皮膚の奥の神経が…という話と、このアミロイドのことが、当事者の私にはつながるけれども、他者である先生にはつながらない。 同じ症状が目の前にあっても、当事者にとっては視覚的なものだけでなく痛みやかゆみなど、皮膚の刺激としての感覚が大きなウェイトを占めるのに対し、他者である先生には視覚的な要素しか記憶に残らず、これまでの症状の経過があまり経験として積み重ねられない。 そういうジレンマを感じました。 ここ数回の診察では、よく、同じような患者がいるんですよ、という話をされます。 私はもう何年もこういう状態ですが、この話はここ1年ほどだと思うので、その人はわりと最近先生にかかりだしたのではないかと思います。 その人も、湿疹は出ないのに、アミロイドがあっちこっちに出てねとか、やっぱりアミロイドが出るとTARCが上がって、ちょっと油断すると900台になるんです、なんて聞かされると、私のことも同じようにネタにされてるのかと、いい気がしませんが、それ以上に、これを言うのが精いっぱいなら、この先生の中で一番悪いのはたぶん私なんだろうなという、底が知れてしまい、力が抜けます。 太ももに出たアミロイドを見ても、「掻いたと言って責めているわけじゃないんですよ。でも、こうやって出ているということは、たぶん気づかないうちに掻いて、こうなってるんだと思います」と言うのですが、私も長年、ここはあほほど掻いたというか、力の限り痛めつけていたので、掻けば掻いたことぐらい分かるわけですが、 結局、アミロイドは外的な刺激を与えたことで物理的に出るものじゃない、というのが、私の考え。 タコとか靴擦れとか床ずれではないのです。 これまで長年苦しんだ末に出るもので、だから想定外ではないのだから、もっと最短距離で効果的に治療してほしい、無駄に回り道するのは、これまでいろいろしんどい思いをしただけに、すっごくいや、という気持ちです。 もしかしたら、逆に、先生が言う前にプロトピックを塗れば、ある程度効くかもしれないという気が、最近は少ししています。 とにかく、自分の体を守るのは自分しかいないわけだから、この先生に誠意を示そうという倫理的な満足感はほどほどにして、うまく薬を使ってよくしていきたいと思っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013.02.04 09:37:50
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