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カテゴリ:トライ・トラベル・トラブル
主人は雨オトコである。
そして彼は、雨降りが大嫌い。 ここぞ、という時に、雨が降る。 運の無い人だ。 厄年とか、トシマワリとか、 気にしたことのない我々バルタン星人だが、逆にこのところ、なんだかツイている。 前の日まで大雨だったのに、当日晴れてたり。 台風が来ているかと思えば、ルートがそれたりする。 ここ何年かの運を、使い果たしているのでは?とか、主人が年取って、「雨オトコ」の勢力が衰えてきたのかなとか? 素直に喜べない、疑り深い私と主人。 あまりに美しい景色を目の前に、言葉が出ない。 語彙が貧困だなあ、と反省するほど「キレイ」とか「すごい」とか 当たり前な言葉しか出てこないのだ。 大正池から河童橋へは所要時間約1時間。 この二つの言葉を何度口にしたか・・ 田代池でまた感激し、山道の間あいだで、川沿いに下りて記念撮影。 なかなか前に進まない。 ようやく河童橋が見えてきた。 山の天気は変りやすい。 穂高連峰はスカーっと全貌が見えたと思えば、いつの間にかまた雲に覆われている。 河童橋に着く頃、また山が見えてきた。 おもむろに主人 くるりとこちらを振り向くと 「ブログに書くなら、題名は「奇跡の上高地」としてくれよ」 ブっと吹き出しちゃったよ。 五千尺ホテルのレストハウスで昼食。 どこに行ってもカレーの私(保守的)、チケット売り場のお姉さんに勧められ、「お勧めランチ」を選ぶ主人。 コップの水が、また格別美味しいのだ。 観光客の多くは、ここまでで記念撮影。お土産を買って終わりにするようだ。 この先の「明神池」まではさらに1時間。徳沢までは、さらに1時間。 明神池まで行って帰ってくると2時。 帰りのバスは何時だったか? 主人は、どうせ歩きたがらないだろう、と思っているようで、無理にこの先へ行こうと言わない。 「せっかくここまで来たんだからさ、明神池まで行こうよ」 そう言い出した私に、驚いた顔をしている。 「大丈夫なのかよ?」 「だって、また来たときに、こんなに天気が良いとは限らないじゃん」 「へえ(珍しい)、よし、行って見るか・・・」 歩き出して10分くらいで、言いだしっぺなのにもう後悔した。 さっきまでと違い、薄暗い林を歩いているからだ。 梓川から少し離れ、使っていないキャンプ場の横を通り、少しアップダウンの山道をとぼとぼ歩く。 主人も考えていることは同じ 「本当にキレイなのは、あの辺までなんじゃないの?」 ったく、なにさ、いつもなら自分が「絶対先まで行く」と言うに決まっているくせに! お腹は一杯だし、足は疲れてきたし、だんだん無口になる。 それでも、少し行けばまた視界が開けてきた。 ようやく明神橋へ到着。 橋を渡るとなんと神社の鳥居が見える。 穂高神社奥宮だそうだ。 神主さんに300円払って、奥へ行くと、少し紅葉の進んだ池が見えてきた。 何日か前に神事が執り行われたとかで、龍のついた船が浮かんでいる。 二の池まで拝観^^;して、帰路へ・・・ 行きとは川をはさんで反対側の道を戻る。 この道がとても良かった。 湿原独特の木の通路をてくてく戻っていく。 川の支流が、本流へ向かって流れて行く。 時折り、視界が開け、さながら桃源郷のような幻想的な景色を見せてくれる。 またうれしくなった私達、足の痛さが少しやわらいだ。 再び河童橋へ戻ると、まさにPカン。 また穂高がキレイに姿を現している。 「あ!サルだ!!」 大きな野生のサルが、河童橋を渡っていく。 いじめる人もいないから、悠々と人の間を縫って歩いている。 主人はサルを追いかけ、カメラを持って行ってしまった。 私は思わず、携帯を出して、実家に電話した。 「あ、私。今、上高地、河童橋から電話しているんだよ」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.10.19 08:40:26
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