元銀行員のラテラルシンキングの話
昨晩の地銀主催の経営セミナーは・・ラテラルシンキングを深める経営・・でした・・話は面白くなかったのですが・・実例は楽しき聞けましたので・・二つほど公開致します・・些か古い話ですが・・・大阪万博で主催者はある問題に悩まされていました・・万博は大人気で開門前から 入口に人が押し寄せていた・・・入場時間になってゲートを開くと、来場者たちは人気のパビリオンに向かって一斉に走り出し危険な状態でした・・来場者の安全を確保するにはどんな解決策があるのか?で・・回答ですが・・ロジカルシンキングで発想するなら、警備員を増員する、ゲートを大きくする、入場者を制限するための柵をつくる・・・・ETC・・ですが・・ところが、この問題の解決策は全く違うものでした・・要するに、入場者が走らないようにすればいいと考えれば・・・主催者は、入場を待っている人達に、小さな会場案内図を配ったのだそうです・・走りながらでは文字は読めないから、急ぐ人 はずいぶん減ったのだそうです・・これが、ラテラルシンキング的な解決策だそうです・・・もうひとつの実例は・・大都市圏では、ICカードが1枚あれば、JRや私鉄、バスなどたいていの交通機関が利用できますよね?だがそれ にともなって自動改札機の開発者を悩ませる問題が発生しました・・・それは、運賃計算にかかる「時間」なんですね・・相互乗り入れによる複雑な運賃計算をふまえて処理すると、どうしても計算時間が長くなってしまうのだとか・・改札機内の コンピュータの性能は限られていて、計算速度を劇的に上げることはできないし・・だからといって、計算が終わるまで改札の扉を閉じたままにしておくと、人の流れが止まってしまう・・・ロジカルシン キング的な発想なら、コンピュータの処理速度をさらに上げるとか、自動改札機の増設を検討するのですが・・しかし、実際の解決策は、自動改札機を長くしたことで解決したのですね・・要するに、乗客が長い改札を通過する分だけ計算時間を稼いだという単純な話です・・・で・・結論ですが・・・自動車業界とカー用品業界では、その市場規模はまったく違うが、大きな業界(強者)の力を借りて市場を作 り出していくという意味では、この論法は有効です・・・他にも、携帯電話メーカーとストラップのメーカーパソコンのメーカーと周辺機器のメーカー・・・・寄生しながら強者を利用する思考法には役に立ちそうだな!と思い・・・・マインドマップをいくつか書いています・・・