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カテゴリ:おもちゃについて
赤ちゃんが生まれて、少したつと「おもちゃ」について考え始めます。どんなおもちゃがいいのかな。そして、ただ寝ている赤ちゃんを見て困惑します。この子が楽しめるおもちゃって?
今日はそういう方たちに、ちょっとした考える材料を提供したいなと思います。 スイスの有名なおもちゃメーカー、ネフ社の創設者クルト・ネフ氏は、おもちゃの定義をこう言っています。 ★ファンタジーをうながすものでなくてはならない。 ★発達を助けるものでなくてはならない。 ★文化を継承するものでなくてはならない。 ★環境の一部である。 ★年齢に合ったものでなくてはならない。 ★(遊び手の)要求をまず第一に考えなくてはならない。 ★ひと通りではなく、多様な遊びができなければならない。 ★形の上でも美しくありたい。 ★(遊ぶことで)いろいろ知ることが出来るものでなければならない。 『まだ好き…』相沢康夫著より。 木のおもちゃが好きな人たちが電動おもちゃをあまり好まないのを疑問に思う方もいるでしょう。 実は上記の理由からなのです。 電池で動いているおもちゃは、ただ動いているのを見ているだけになってしまって、子どもが主体的にかかわれません。 そのため、子どもの発達の助けになりません。想像力を働かせ遊びを発展させることもできません。(ファンタジーをうながせない)それ以外の遊び方をするのはなかなか困難です。ですから、多様な遊びもできません。 木のおもちゃに「シロフォン付き玉の塔」というベストセラーがあります。玉が互い違いになった坂をコロコロところがり、最後にソファミレドという鉄琴がついているものです。 なぁんだそんなおもちゃ。と思われるでしょう。私もそうでした。 ところがこのおもちゃ本当にすごいのです。 まず、目でものを追うことができるようになった赤ちゃんはこの玉を目で追うのが楽しいのです。 さらに指でものがつまめるようになったら、この小さな玉をつまんで小さな穴に落とすのがこのうえなくおもしろいでしょう。 さらにこのおもちゃには穴に通らない大きな玉が1つ入っています。この大きな玉は途中で行く手をはばみ沢山の小さな玉を堰止めし、最後にこの大玉をとって、一気にたくさんの玉を転がすためのものなのです。 どうでしょう、赤ちゃんになった気分で考えてください。ワクワクしませんか。 また、キャラクターものを嫌う方も多いです。 それは、個性が固まってしまって、それ以上想像するのが難しいからなのです。例えば「り○ちゃん」などはもう「り○ちゃん」以外になりようがありません。 シュタイナー関係のお人形にウォルドルフ人形というのがあります。このお人形は布と羊毛でできたがっしりとしたものです。手作りする方が多いように思います。(市販のものもありますが、本来は子どもに身近な大人がつくるのがベストだと言われています) さらにこのお人形は目や口はとても小さくつくります。なぜなら、表情を固定させないためなのです。そのため、このお人形は子どものその時々に想像した表情になれるのです。笑っていると思えば、笑っている。泣いていると思えば泣いている。 また、キャラクターが固定していないので、お母さんにも妹にもお友達にもお姉ちゃんにもなります。 これらのことを知って、私はおもちゃの奥の深さに驚きました。そして、子どもに与えるおもちゃを安易に考えてはいけないと反省させられたのです。 おもちゃというのは子どもの精神と肉体の発達に非常に関係しているものなのです。
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