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カテゴリ:妄想
男は歴戦の勇士だった。鋭いまなざし、ぶれることのない銃口。例えそれを知らないものであっても、男の立ち居振る舞いをみれば、彼が生命のやり取りを生業として生きてきた類の人間であることを疑いはしないだろう。 そして。 男は今、明らかに怪しげな《何か》に向けて銃を構えていた。―――その《何か》はあまりに稚拙すぎ、そして怪しすぎたのだ。 ハロウィンの仮装。それも、幼子かさもなくば余程手抜きか、それくらいでしかありえない頭からすっぽりとシーツを被っただけの様な、有名な《オバケ》の外見を模しているようなその白い塊には、しかし、その間抜けな容貌に反して、仕掛ける隙というものが存在していなかった。珈琲豆を横から見た形にも見える、アヒルの嘴に似た口元に浮かんでいるのは余裕の笑みか、それとも。 ギリ…と、男の口元から歯と歯の軋む音が知らずの内に漏れる。気にいらねえ、気にいらねえ!!なんなんだ、コイツは!! 引き金に当てた手が汗で滲んでいる。緊張しているとでも言うのだろうか。 しかし。 「やめるんだ。こいつは敵じゃない、ギロロ」 極限まで昂ぶっていた男の緊張を破ったのは、常の攻撃性をどこかに置き忘れたかのような平静さで放たれた、聞き覚えのある少年の声だった。 「しかし、シン…」 一見華奢にすら見える体を深紅のパイロットスーツに包んだ少年は、その手をそっとギロロの頭上に伸ばし、少しだけ笑った。―――おかしい。こいつは、普段はこんな冷静な奴じゃない。何があった? 吊り上った目で油断無く周囲を見回す。シン、そして彼の言葉を信用するのであれば《敵じゃない》白い塊、そして――― 「なっ…!! お、お前は」 優しげにすら見える笑みを浮かべた、その艶やかな和服姿の女性は、確かにギロロの旧知の人物だった――― 買ったり頂いたりしたフィギュアを計画性無くディスプレイしていたら出来てしまった、カオスな空間劇場ー!!画像がかなりピンボケ気味なんでわかりにくいかもしれませんが、ケロロ軍曹のギロロと、ガンダム種死のシン・アスカに銀魂のエリザベス、それから、るろうに剣心の薫という、共通点の殆どない、カオス極まりないキャスティングだったりします。 ちなみに即興で適当に書いただけなんで、上の文章に続きがあったりはしません。っていうかこれだけだと何か薫が物凄い黒幕チックだ。実際はスケールの関係でちょっと離して飾ってるってだけなんだけど。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.06.30 14:26:22
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