淀風庵の酒詩歌日記

　団地の広場になにやら落ちている。たいした物でないと思って行きすぎようとしたが、先をゆく人が落としたものであろうかと、近寄って確かめると、布袋があり、小銭が２０枚ほどこぼれていた。
　あわてて硬貨を袋に納めて、先ゆく爺さんを走って追いかけ、声をかけたが、知らないとの返事だった。それにしても、硬貨がこぼれている状態で袋が落ちていたのが不思議に思えた。

　バスの時間を気にしながら、団地事務所に行って預かってくれないかと話すと、現金は預かれないと。かなりズシリとくる袋をバッグに入れて、バスに乗り梅田へ。

　自動販売機が広場のデイケア施設の脇にあるのを思い出し、団地事務所に携帯をかけて、教えてくれた施設に電話をしたが、自販機業者のことは分らないとの返事だ。

　やむをえず、帰宅途中に警察の本署に立ち寄り、遺失物として届けた。署員が１０円、５０円、１００円、５００円の硬貨をきれいに並べて、目の前で勘定してくれたところ、１万１千７９０円だった。

　まだ、落とした人からの届けはないようで、小銭を貯めた人や小売商人が落としたことも考えられ、年の暮れ、いろいろ事が起こるもんだ。　
　こちらは先に天神橋筋でメガネを落として破損、あらためて９，８００円で誂えたメガネが出来上がったので受け取りにゆく。