|
カテゴリ:織田作之助
堺市東区北野田は昭和14年から19年までの5年間、織田作と一枝夫人が新婚生活を送った場所である。
その間に芥川賞の候補となった『俗臭』や文芸推薦の『夫婦善哉』などを書いて、一躍新進作家として注目を集めることになった。 この織田作ゆかりの土地と今も面影を一部とどめている長屋、さらに倉橋仙太郎という新国劇の創始者でこの地にそのような役者を集めて築いた文化村跡を12人の参加者で巡った。案内役はもちろん、倶楽部主宰の井村さんで、自身ご当地に住んでおられる。 最後に喫茶店で語り合った際に、悪麗之介さんから贈呈いただいた新著『俗臭 織田作之助〔初出〕作品集』(インパクト出版会)を紹介した。みなさん非常に興味を持たれた。 単行本に編纂される段階で、書き直しがかなり行われているが、この本にはその前に雑誌に掲載された初原稿を収めたものである。戦中の検閲や統制でやむなく織田作が書き直すに至る前の、生々しく露骨な表現にも溢れた作品群である。このような織田作の初出本の編纂は初めての試みである。 収録されている作品は『雨』『俗臭』『放浪』『わが町』と『四つの都』(映画『還って来た男』の脚本)である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年05月22日 11時48分31秒
コメント(0) | コメントを書く
[織田作之助] カテゴリの最新記事
|
|