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カテゴリ:物の見方考え方
北野高校OB六稜会でのトークリレーに飛び入り聴講。織田作や宇野浩二を研究されてきた関西大学教授増田周子さんが、火野葦平の戦争文学について熱く語られた。
40代で女性の先生が火野に魅せられたのは、宇野浩二と火野の交友があったのと先生自身も火野と同じ北九州出身だから親しみを持たれたようだ。 兵士として杭州に駐屯中に芥川賞(「糞尿譚」)を受賞したのをきっかけに陸軍報道班員に転属される。その間に「花と兵隊」「麦と兵隊」「土と兵隊」の兵隊三部作を書き、国内で450万部のヒット。 それは、息子や夫の中国戦地での状況を知りたい親族の思いがあったからであるが、世界各国で翻訳されて称賛された。 こまめに兵隊手帳、日記、創作ノートに記した記録をもとに、戦争体験の事実に基づきながら、戦争の悲惨さを訴えるヒューマンな虚構を織り交ぜたことが人びとの感動をよんだのだ。決して単純な戦意高揚の書ではない。 なお、増田先生は織田作之助賞の審査員です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013年06月02日 00時37分39秒
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