カテゴリ:本
年の始めのためしとて♪ 終わりなき世のめでたさを♪ 松竹たてて門ごとに♪ 祝う今日こそ楽しけれ♪ と唄われる「一月一日」は、明治26(1893)年に作られた小学校唱歌。 「終わりなき世」とは、皇孫がずっと続くということ。それは正月を迎えたごとくめでたいことだから、こぞって祝おうといった意味でしょうか。 我われの世代は時の宰相がもはや戦後ではないと言い、この国が高度経済成長の坂道を一気に駆け上がろうとしていたころ小学校に通った世代。戦後GHQの検閲があって、この歌は小学校では歌われることはなかったと思われるのに、どういうわけかすっとこの歌詞と旋律が私の口をついで出て来るというのは不思議です。 時は流れ昭和の御代が平成に変わり、令和となって4年目の年が明けてはや20日を迎えようとしています。私は皇孫の弥栄を願うものの一人ではありますが、今日はこの歌の歌い出しにある「年」という漢字について。 日本人なら「年」を知らぬ人はいないでしょう。音は「ねん」、訓は「とし」としたものです。時の単位。歳月。年月。年齢。季節。時節・・・。ざっとその意味するところを上げることが出来ますが、「年」には穀物、特に稲が実るという意味があることをご存知の方、少ないのじゃないか。 阿辻哲次著 「遊遊漢字学」より 「年」はもともと実った穀物を背負う人の形をかたどった象形文字だと、阿辻先生はおっしゃっています。「年」と書いて「みのり」とも読むことが出来るとのご指摘には驚きました。「年」を「みのり」と読める人など、おそらく阿辻先生ぐらいのものでしょうよ。(笑! それにしても豊穣の収穫を背負う人の姿を表しているというのは、やはりその根底には農耕民族の遺伝子が働いているということなのでしょう? にほんブログ村 FC2ブログランキング 人気ブログランキング PINGOO! ノンジャンル お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022年01月18日 15時55分52秒
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