リバーサイド
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今日は、ほんとうに肝を冷やしました。 それは朝、夫と犬の散歩の時間が近づいるときでした。 夫が出発の準備をしている間に、タケルとギルにハーネスを装着してやり、 裏口の外まで連れ出すのが、私の毎朝の役目です。 今朝は、裏口へ連れ出しかけたところで、柿の葉っぱがあたり一面に散り落ちているのに気づいて、手順を変えてしまいました。公道だけでもすぐに掃かねばと、2匹の犬のリードをそれぞれの背中に結わえつけて、私一人、竹箒を取りにひきかえしたのです。もちろん、そのときは門扉の鍵はまだ掛けたままで、犬は敷地の中でした。 しかし、竹箒をもって公道に出るとき、鍵はかいませんでした。すぐ戻るからです。ただ、閉め方が中途半端だったのです。 キャンキャ~ンという絶体絶命の犬の悲鳴と人間の慌てふためく怒声が一緒くたにきこえてきたのは、柿の葉っぱを掃き始めてじきでした。驚いて顔を向けると、自分がいる公道の十数メートル先に、紛れもなく見慣れた1人と2匹の後姿が…! わけもわからず駆けつけると、タケルとギルが夫に首輪をつかまれて引き倒されんばかりに後にひきずられ、その先に、小さな白犬を抱きかかえた老人がしりもちをついているではありませんか。 すぐに事情が飲み込めた私は、老人がようやく立ち上がるのを平謝りしながら手伝い、おしりの泥をはたいてさしあげたのですが、老人も抱かれた犬も小刻みに震えているのがわかりました。 どうやら、みたところ怪我の様子はないのでほっとしたのですが、お名前だけはうかがっておきました。老人はTさんというかたで、川向こうに住んでるとのことでした。あとで何かあったらご連絡をくださいとお願いして、その場はそれで後姿を見送ったのでした。 しかし、あとになって、電話番号もうかがっておくべきだったと、後悔しきりでした。 主人も私も、老人とワンちゃんのことが心配で心配で、朝食もあまりすすみません。すぐにもお詫び方々、その後の様子をうかがいにご自宅をたずねようということになりました。でも、「川向こうのTさん」だけでは、場所の検討もつきません。川向こうの住宅街は広くて、道筋がいく本もあり、家の数も相当なのです。 だからといって、このままでは気がすみません。 門扉を中途半端に閉めた私の責任が大きいので、まず私が根気よく捜し歩くことにしました。 川向こうのどの道筋もけっこう通るのですが、知り合いの家は一軒もありません。犬を飼っている家をみつけては、T宅をご存知ですかと尋ね歩きました。ある家では、モノを売りに来たのかと、携帯電話中のおばさんにのっけから追い払われる始末。それでも、思いのほかはやく、表札から目的の家をみつけることができました。 老人と奥さんが、そろって笑顔で出てこられたので、まずは胸をなでおろしました。 しかし、老人は、あれから腰が痛くなったそうです。けれでもじきに治りそうだともいってくれました。ワンちゃんのほうはというと、あれからしばらくエサを食べなかったとのこと。ショックがよほど大きかったようです。それは当然です、自分よりずっと大きな犬2匹に襲われかかったのですから。 お二人がワンちゃんのいる、庭に案内してくれました。すると、うれしいことにワンちゃんは小屋からまっしぐらに私のほうへ駈けよってきたのです。元気そうです。それに、小さくて可愛いらしいのです。私は思わず抱き上げようとしました。すると、ワンちゃんは、噛みつかんばかりに私にむかって吠えはじめたのです。これには、驚きました。恐ろしい無法者の一味をしっかり覚えていたのです。そばのお二人も驚いた様子でした。 でも、お二人とのお話は終始和やかでした。なんだか私のほうが慰められているようなところもありました。 私の報告に夫もかなり安堵した様子です。 が、2週間ほどしたら、もう一度その後の様子をうかがいにTさんのお宅を訪問することにしました。老人やワンちゃんに後遺症が無いとわかったら、そのときこそ心から胸をなでおろせると思うからです。 今回の首犯はタケルです(こんないいかたしてごめんね。ほんとうは、お母さんが…)。彼は、お父さんに叱られて、今日は一日、いや半日、バツが悪そうに沈んでいました。 明日は、またいつもの元気に戻っていることでしょう。 それにしても、犬は、可愛いだけでは飼えない、野生もどこかに潜ませていると思って、油断してはならないということを、あらためて痛感しました。
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