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カテゴリ:コドモの話、親の話
家の前庭できのう息子たちがとかげをつかまえてきた。
長男は虫が好きで、よく何かわけのわからない豆粒ほどの小さい虫をみつけては、虫かごに一晩放り込み、虫眼鏡でさんざん眺めては翌日リリースするという、ファーブル昆虫記のような行為を繰り替えしている。 とかげは彼にとって久しぶりの大物収穫なので、その興奮ぶりはすごかった。いろいろ他に小さい虫を入れては「これはおやつ、これは晩ご飯、これは明日の朝食べればいい」とブツブツとかげに話しかけていた。 学校から帰って、めずらしくとかげを保釈しようとしないので「放してやらないの?」と聞いたら、今から3時間後に放すという。何のこっちゃ。 それから隣の子供(長男と同じ歳)が遊びに来て、家の前でごちゃごちゃと遊び始めた。私はキッチンで夕飯の支度をしていたら、長男が突然やってきて、床にくず折れて泣いている。何ごとかと驚いて訳を聞いてみると、隣の子に虫かごのとかげを見せてあげていたら、「青い血が見たい」と言いながら突然取り出して、かたわらの石でつぶしたそうである。 次男もやってきて、興奮状態で「It was Cool」などとほざいているので、「Coolじゃないよ。可哀想じゃないの」といいながら外に出てみると、すでに隣の子は姿を消していた。それからの20分は長男をなだめるのに大変だった。「まだ死んだかどうかわからないけど、バンドエイドじゃ直らないと思う」だの、「目が出てた(ひえ〜)」だのぐしぐし泣いてるその横で、「大丈夫だよ。ママもいつも蜘蛛殺してるよ」と的のはずれた事をつぶやく次男。 で、落ち着いた長男は突然すっくと立ち上がって、「オレ、とかげのためにお祈りする」と言うと、ひざまづいて祈り始めた。一応クリスチャンの私たち。あわてて私も一緒に祈る。 「神様、今日も一日良い日をありがとうございました(まだ今日終わってないって)。あとでご飯が食べられますように(とかげはどうした!)。とかげが死にませんように。痛くありませんように。死んだら神様のところに行けますように(感動)。アーメン」 祈りを終えた長男、「さっ、ママ。ご飯食べようか。」 夜、ふとんに入れ、本を読んでやり、ほとんど眠そうな声で「ねえ、ママ。たぶんとかげは死んだと思うよ。でもきっと神様のところで死んでるね」 神様のところで生きて遊んでるよ、きっと。 本日の献立: 豚肉チャーハン、餃子入り野菜スープ、ゆでとうもろこし お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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