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カテゴリ:母のひとりごと
昨日の日記に、変な事を書いたせいだろうか。
しばらくぶりに、夢に「あの人」がでてきた。 「あの人」とは、昔の知り合いで、うーんと若い頃ほのかな思いを寄せていた人である。わりと仲は良かったと思うが、残念ながら恋愛関係ではぜ・ん・ぜ・んなかった。たまに連絡をとったり飲みに行ったりはしていたが、基本的に私の日常の景色の中にいた人ではない。 でも何故かいつもその人を信頼していたし、どんなに距離があいても連絡すれば話ができるという安心感があった。 結婚&渡米する前に、一度ふたりで飲みに行った事がある。どんなことを話したのかはよく覚えていないが、すこーし切ない気持になったのだけは覚えている。 何年かたって、子供を連れて帰省した時に、昔の仲間が飲み会の席をもうけてくれた。「あの人」はだいぶ遅れて、とてもきれいなオレンジ色の可愛い花束を持ってきてくれた。結婚祝か、出産祝いのつもりだったのだろう。あの時から、私のこころの片隅にいつもオレンジ色の日溜まりのような場所があるのだ。 当時もうすでに私の結婚は、雲行きのあやしいところが見え隠れしていた。周りの人は気がつかなかったと思うし、私もいつも自分で必死に否定していた。その頃から時々夢に「あの人」がでてくるようになり、私を暖かい気持にさせてくれた。たったそれだけのことが、どれほど日常のむなしい時間を紛れさせてくれた事か。 去年帰国した際、何年かぶりに「あの人」と電話で話をした。他愛ない世間話と近況報告。とても楽しかった。他の皆もまじえて飲みにいこうか、なんて話をしたけどけっきょくその後は電話しなかった。会いたくなかった。会ったら何か大切なものが壊れちゃう気がしたのだ。 その人は既婚者じゃないけど、パートナーがいる。だからどうこういう関係になる事はあり得ない。それにそういうことではないのだ。 恋愛感情ではない、ふんわりした思慕のようなもの。 これから外国でひとりで子供達を育てていくのだ。誰かと恋愛したり結婚したりする気ももうないし、強くたくましくやっていかねばならない。(ってもう十分たくましい気がするけど)。でも心の中のこの日だまりだけは大切に残しておきたいと思っている。 こういう場所って案外誰の心の中にもあるんじゃないのかなあ。 ところで私は日本の知り合いにいっさいこのページの事を知らせていないが、以上の話を読んで、「まさか、ひょっとしてあの人のこと?」と思っちゃった人。これは全部でたらめの創作話です。 本日の献立: 金曜夜のお楽しみ、「残り物御膳」 さまざまな残り物を少しずつ集めて、美しく盛り付けしてみました。 む、空しいなあ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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