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カテゴリ:食べてばっかり
今日、前々から約束していたので、夕食後、子供たちをアイスクリームショップに連れて行った。甘いものが嫌いという人でもアイスクリームは食べたりする。そこらへんの甘いものよりはずっと甘いはずだが、冷たいという事が災いしてお腹いっぱいでも入ってしまう。恐ろしい事だ。
アメリカ人の肥満の半分くらいはアイスクリームによるものではないかという気がする。今日もいつものごとく店の中は賑わっていた。カップル、家族連れ、初老の夫婦、みんな嬉しそうにアイスクリームを食べている。スーパーの冷凍コーナーにだって、恐るべき種類のアイスクリームが売られているのだ。ご家庭内の冷蔵庫には常に2つや3つのフレーバーはキープされているに違いない。しかも日本では売っていないようなでかいサイズのものばかりだ。 店ではさっそく長男のフレーバー選びが始まった。こういう時、彼はいつも時間がかかる。特にアイスクリームは大好物なので、一生後悔のないように吟味して慎重に選んでいるらしい。次男はさっさと決めてしまう。こいつはピンク色のアイスクリームなら何でもいいのだ。ストロベリー、ピーチ、チェリー、ピンクバブルガム。今日はストロベリーに決めたようだ。長男はまだガラスケースに張り付いてじっと考え込んでいる。いい加減に決めなさい、今生最後のアイスクリームじゃあるまいし。で、やっとロイヤルチョコレートというのに決定した。 今日はクーポンを持っていて、シングルを一つ買うと、もう一つもらえる。私も何か食べようかな。チェリーがいいかな、アーモンドにしようかな。それとも・・・なんて迷っていると、突然脳裏に浮かび上がったのが「黒いアイスクリーム」だ。昔、私がまだ中学生だった頃、できたばかりの31アイスクリームにおこずかいをもって行った時の事だ。 それまでアイス、といえば、◯印の50円カップや、メロンアイス、赤◯しぐれなど。ちょっと高級品でレディボー◯ンといったところか。それだってフレーバーといえばバニラ、ストロベリー、チョコレートの3種類程度。それが、一体この店は何だ。こんなにあったら選べないじゃないか。 などと迷っているうち目に飛び込んできたのが黒いアイスクリーム。「リコリス」と書いてある。えっ、「リコリス」って一体何? どんな味? どうしてこんな色なの? でも、おいしくなかったらどうしよう。だけど、この店のアイスはおいしいって皆言ってたし・・・。 とうとう好奇心が打ち勝った。 「その黒いの、ください。」 店の客や友人の好奇の目にさらされながら、その黒いアイスを持って席に着く。早速ペロリとなめてみた。 まずい。 すごく、まずい。(汗) 神様、お金返して。 でも、ここでまずい、食えないよう、なんて言ったら「それ見た事か」なんて言われてしまうに違いない。よーし、思い切ってもうひとくち。 あーん、やっぱりまずいよう(泣) 友達がおそるおそる聞く。「・・・どう?」 「うん、けっこうおいしいよ!」爆 どうしてこんなに強がりなのか。結局食べざるを得ないはめになってしまった。その後全部食べたかどうかまでは覚えていない。 大人になってそんなバカな冒険をしない今夜の私は、「モカ」を頼み、美味しくいただいた。今思えばあのリコリスというのは、アメリカのスーパーなどでよく売っているリコリスキャンディのフレーバーだったのだ。キャンディは通常赤いけど、なぜあれはあんなに真っ黒だったのか、未だに謎である。リコリスはルートビアとともに日本人のあまり得意な味ではないと思う。それが、あの時代の日本によくも入ってきたな、と思う。あれは以後アメリカですらまったくみかけない、幻のフレーバーだ。 でも今見かけても、ぜったいぜったい頼まない。 本日の献立:カレーうどん、ソーセージときゅうりの炒め物、カリフラワー、豆腐と卵のスープ、デザートにアイスクリーム お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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