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シングル母のアメリカ暮らし

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2004.05.30
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カテゴリ:離婚生活
今日は友人のサプライズ・バースデイ・パーティだった。
彼女のご主人が企画して、彼女のバースディを皆で祝おうというものだった。場所はある洒落た町のダウンタウンにある、人気のレストランのバンケットルームを借り切って、大人子供あわせて50名くらいが呼ばれたのだった。
彼女は私と同じ頃に結婚し、同じ頃に最初の子を出産し、1年違いで2人めも生まれた。お互い子供が男の子同士だったので、一緒に遊ばせても来た。

彼女はとても明るい、いい人だ。
ただ彼女といるといつも劣等感にさいなまされた。
彼女は究極の親ばかで、決して悪い意味ではなく自分の子供にめちゃくちゃ惚れ込んでいる。どんなことでもいい方に解釈する。そしてそれは決して悪い事ではないのだ。

でも私は彼女のようにできなかった。
私は子供のいいところだけを見ようとしても、ついついアラも見えてしまう。
もちろん批判したりはしないが、ちょっとくじける。
お互いの子供がけんかしたりすると、彼女は子供をいい方に解釈するから、どうしても自分の子供が悪いように何となく思わされてしまって、どっと落ち込む。そしてそれは彼女のせいではなく、私自身の問題なので、ますます暗くなってしまうのだ。

私が離婚で大変だった時、いつも電話をくれて励まし、一緒に泣いてくれたのも彼女だった。彼女は本当に優しい人なのだ。
そして私にとっても本当に大切な友人の一人なのである。
その彼女に待望の女の子が生まれた。
つい最近の事である。

実は私ももうひとりだけ子供が欲しかった。欲しいなと思っているうちに離婚になってしまったのだ。離婚の事はもういい。でも子供の事は今でも心残りである。彼女の娘の誕生を心から喜ぶ気持と、うらやましく思う気持と両方あった。

今日のパーティに行くのは実は気が重かった。
ご主人からのメールのアドレスを見ると、知った名前がたくさんある。
幸せなファミリーを築いている人たちばかりである。
その皆で彼女の誕生日と、赤ちゃんの誕生をサプライズでお祝いするのである。とても素敵な企画だと思う。
でも、今の私にはちょっとまぶしすぎるのだ。

でも行った。私もお祝いしたかったし、ツライ気持になったら、早めにお暇すればいい。そう思ってプレゼントを携えていった。

パーティは、不思議な事だが楽しかった。
いろいろと気を重くしていたのが嘘のようだ。
彼女の幸せそうな顔がまぶしかったし、赤ちゃんが本当に天使のようにかわいらしく見えた。心配していたようなうらやむ心も何もなかった。

本当にここしばらくの間、よくないと思っていはいても、人と、特に彼女と比べる気持があったのだ。同じ頃に結婚生活を始めて、かたや離婚して経済的にも困窮し、かたや幸せいっぱいの結婚生活を続けている。
でも私は決して不幸ではないのである。
可愛い子供も二人いて、友達にも恵まれ、仕事も(かろうじて)ある。
離婚した相手の家族とも今でも懇意にしているし、小さいながらも夢もある。
他人と比べて自分の不幸をなげくより、去年の自分と比べてどれだけ幸せを感じられるようになったかを喜ぶ方がずっとましだ。

彼女のパーティでとても美味しいフルコースの料理をごちそうになり、かわいい赤ちゃんも抱かせてもらい、周囲のファミリーの幸せそうな様子に心が和んだ。
自分でも驚きだ。

私もだいぶ強くなったな、と思った。




と、思っていたら、元夫から電話があった。
他の用事で電話があったのだが、色々話しているうちに、元夫も数ヶ月後にくる新妻のために引っ越しを考えていると言う。
場所を聞いてびっくりした。
この界隈でも有名な、高級ショッピングセンターとアパートがひとつになった、ラグジュアリー・アパートメントである。
先日私も仕事でそこを案内したので、中の部屋もいくつか見たが、他とは比べ物にならない広さと値段の、あのアパートである。

何で、そんな高いところに入れるんだ、おまえは。
私がどんな思いで小さな安い場所を探しまくったか、わかっているのか?
元夫は自営業なので、自分で収入を操作できる。
だからと言う訳ではないが、私がいただいている金額はとてもささやかである。

離婚したんだから、もう妻ではないし、相手がどこに住もうととやかく言う気はない。だけど、借金を抱えた身でそんなに高いアパートに引っ越すお金があるのなら、息子が受けた方がいいと言われているトリートメントに協力するくらいの事はできないのか。(怒)ハアハアハア

とにかく愛しの新妻のためならバンバン金を使いまくる元夫である。
と、こんなことを言っている私も、本当に情けない。

修行が足りないな。



本日の献立:スパゲティカルボナーラ、チキンサラダ、スイカ





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Last updated  2004.05.30 10:50:40
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